住宅ローンの基礎知識まとめ:種類・金利・審査のポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/31

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住宅ローンの基礎知識とは

住宅購入を検討する際、「住宅ローンの種類が多くて選び方がわからない」「金利タイプの違いが理解できない」と感じる方は少なくありません。

この記事では、住宅ローンの種類・金利タイプ・審査基準・諸費用を、住宅金融支援機構国土交通省の公式情報を元に体系的に解説します。

この記事のポイント

  • 住宅ローンは民間ローン・公的ローン・フラット35の3種類に分類される
  • 金利タイプは変動金利・固定期間選択型・全期間固定型の3種類
  • 審査では年収・勤続年数・返済負担率(30-35%以内が目安)が重視される
  • 諸費用は新築で物件価格の3-7%、中古で6-10%が相場

住宅ローンの種類と特徴

(1) 民間ローン・公的ローン・フラット35の違い

種類 提供元 特徴
民間ローン 銀行・信用金庫等 金利・商品バリエーションが豊富
公的ローン 財形住宅融資等 金利が低めだが利用条件あり
フラット35 住宅金融支援機構+民間金融機関 全期間固定金利、審査基準が明確

(2) ネット銀行と都市銀行の比較

項目 ネット銀行 都市銀行
金利 低め(0.4-0.5%程度) やや高め(0.5-0.7%程度)
事務手数料 定率型が多い(2.2%) 定額型・定率型両方あり
対面相談 なし(電話・チャット) 窓口サポート充実
審査期間 やや長い 標準的

金利タイプの違いと選択のポイント

(1) 変動金利の特徴とリスク

変動金利は、市場金利の変動に応じて適用金利が変わるタイプです。

  • メリット: 固定金利より金利が低い(2025年12月現在0.4-0.5%程度)
  • デメリット: 金利上昇リスクがある
  • 見直し頻度: 金利は半年ごと、返済額は5年ごとに見直し

(2) 固定期間選択型の仕組み

一定期間(2年・5年・10年等)金利が固定され、期間終了後に変動金利か再度固定金利を選択します。

  • メリット: 一定期間は返済額が確定
  • デメリット: 固定期間終了後の金利上昇リスク

(3) 全期間固定型(フラット35)のメリット

返済開始から完済まで金利が変わらないタイプです。

  • メリット: 返済計画が立てやすい、金利上昇リスクなし
  • デメリット: 変動金利より金利が高い(0.5-1%程度高い)

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住宅ローン審査の流れと審査基準

(1) 事前審査と本審査の違い

三井住友銀行の解説によると、審査は2段階で行われます。

審査段階 期間 内容
事前審査(仮審査) 3-4日程度 借入可否の見込み確認
本審査 1-4週間程度 雇用確認・物件評価・健康状態等の詳細審査

事前審査は複数の金融機関に同時申込み可能です。3-5社に申し込んで条件を比較することをおすすめします。

(2) 審査で見られるポイント

  • 完済時年齢: 多くの金融機関で80歳未満
  • 年収・勤続年数: 安定した収入があるか
  • 返済負担率: 年収に対する年間返済額の割合(30-35%以内が目安)
  • 担保価値: 物件の評価額
  • 健康状態: 団体信用生命保険への加入可否

(3) 団体信用生命保険(団信)の加入条件

団信は、債務者が死亡・高度障害状態になった場合に住宅ローン残高が0円になる保険です。多くの金融機関で加入が必須となっています。

健康状態により加入できない場合は、ワイド団信(引受基準緩和型)を検討してください。

住宅ローンの諸費用と総返済額の考え方

(1) 事務手数料と保証料の違い

費用 内容 相場
事務手数料 金融機関に支払う手数料 定額型3-5万円 or 定率型2.2%
保証料 保証会社に支払う手数料 35年で1,000万円あたり約20万円

(2) 諸費用の相場(新築3-7%、中古6-10%)

諸費用は頭金とは別に用意する必要があります。

物件種別 諸費用の目安 3,000万円の場合
新築 物件価格の3-7% 90-210万円
中古 物件価格の6-10% 180-300万円

(3) 総返済額を減らすためのポイント

  • 金利の低い金融機関を選ぶ: 金利差0.1%で総返済額に約60万円の差(3,000万円・35年の場合)
  • 繰上返済を活用する: 元金を早く減らすことで利息負担を軽減
  • 住宅ローン控除を活用する: 国土交通省に要件・控除額の詳細あり

2025年の金利動向と今後の見通し

(1) 日銀利上げの住宅ローンへの影響

2025年12月、日本銀行は0.25%の追加利上げを決定しました。これにより、住宅ローン金利にも影響が見込まれます。

(2) 変動金利・固定金利の動向

  • 変動金利: 緩やかな上昇が見込まれる
  • 固定金利: 既に上昇傾向、需要も増加中
  • 2025年4月以降: 優遇金利を引き上げる金融機関が増える見込み

金利上昇局面では、固定金利の検討も選択肢の一つです。

まとめ:住宅ローン選びで失敗しないためのポイント

住宅ローンは、種類・金利タイプ・審査基準・諸費用など、検討すべき項目が多岐にわたります。

金利だけでなく、事務手数料・保証料・団信の保障内容を含めた総返済額で比較することが重要です。複数の金融機関で事前審査を受け、条件を比較検討してください。

住宅ローンは人生最大の借入れとなることが多いため、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーへの相談もおすすめします。詳細は住宅金融支援機構でご確認ください。

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よくある質問

Q1変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきですか?

A1変動金利は2025年12月現在0.4-0.5%程度で低いですが、日銀利上げにより今後上昇リスクがあります。固定金利は0.5-1%程度高いですが、返済額が確定して計画が立てやすいメリットがあります。返済計画や金利上昇への許容度に応じて判断してください。

Q2住宅ローン審査はどれくらい時間がかかりますか?

A2事前審査は3-4日程度、本審査は1-4週間程度が目安です。事前審査は複数の金融機関に同時申込み可能なので、3-5社に申し込んで条件を比較することをおすすめします。物件購入契約前に本審査も完了させるのが安全です。

Q3諸費用はいくらかかりますか?

A3新築で物件価格の3-7%、中古で6-10%が目安です。内訳は事務手数料、保証料、登記費用、火災保険料等です。諸費用は頭金とは別に用意する必要があるため、物件価格だけでなく諸費用も含めた資金計画が重要です。

Q4返済負担率とは何ですか?

A4年収に対する年間返済額の割合です。一般的に30-35%以内が審査通過の目安とされています。フラット35の場合、年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下が基準です。返済負担率が高すぎると審査に通らない可能性があります。

Q52025年の住宅ローン金利はどうなりますか?

A5日銀が2025年12月に0.25%の追加利上げを決定し、金利上昇傾向にあります。変動金利は緩やかに上昇、固定金利は既に上昇中です。金利上昇が懸念される場合は、固定金利の検討も選択肢の一つです。最新の金利情報は各金融機関でご確認ください。

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