住宅ローンの現在の金利は?2025年1月時点の最新金利
住宅ローンを検討する際、「今の金利はどれくらい?」「変動金利と固定金利、どちらを選ぶべき?」と悩む方は少なくありません。
この記事では、2025年1月時点の最新金利データ、過去10年の推移、日銀の金融政策との関係、変動・固定・フラット35の選び方を、住宅金融支援機構・日本銀行などの公式情報を元に解説します。
初めて住宅ローンを検討する方でも、自分に合った金利タイプを判断できるようになります。
この記事のポイント
- 2025年1月時点の金利は、変動金利0.6-0.7%台、固定金利10年2.089%、フラット35は1.860%
- 日銀が2024年3月にマイナス金利を解除、2025年1月に政策金利を0.5%へ引き上げ、金利上昇局面に入っている
- 変動金利は金利上昇リスクがあるが、5年ルール・125%ルールで急激な返済額増加を緩和
- 返済余力があり金利上昇リスクを許容できるなら変動金利、安定志向なら固定金利またはフラット35を選択
- 複数の金融機関で金利比較を行い、優遇条件(給与振込、カードローン契約等)も確認
変動・固定・フラット35の金利相場と特徴
2025年1月時点の住宅ローン金利は、金利タイプによって大きく異なります。
| 金利タイプ | 金利相場 | 見直し頻度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 変動金利 | 0.6-0.7%台 | 半年ごと | 金利が低いが上昇リスクあり |
| 固定金利10年 | 2.089% | 期間終了後 | 期間中は金利固定、終了後に再選択 |
| フラット35 | 1.860% | なし | 全期間固定で金利変動リスクなし |
(出典: 住宅金融支援機構)
変動金利:0.6-0.7%台、金利上昇リスクあり
変動金利は短期プライムレート(短期金利)に連動し、半年ごとに金利が見直されます。基準金利は2.475%ですが、優遇金利の適用により0.6-0.7%台となります。
金利上昇時のリスク緩和策として、「5年ルール」と「125%ルール」があります。5年ルールは金利が変動しても5年間は返済額を据え置くルールですが、未払利息が発生するリスクがあります。125%ルールは返済額見直し時に前回の125%を上限とするルールで、急激な返済額増加を緩和します。
固定金利10年:2.089%、期間終了後に金利見直し
固定金利10年は長期金利(10年物国債利回り)に連動し、10年間は金利が固定されます。2025年1月時点で2.089%です。
期間終了後は、変動金利に切り替えるか再度固定金利を選択するかを決定できます。期間中は金利変動リスクがないため、返済計画が立てやすいメリットがあります。
フラット35:1.860%、全期間固定で安心
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する全期間固定金利の住宅ローンです。2025年1月時点で1.860%です。
借入時から完済までの全期間、金利が変動しないため、金利上昇リスクを避けたい方に適しています。また、自営業者・フリーランスでも審査が通りやすい特徴があります。
過去10年の金利推移と日銀の金融政策
住宅ローン金利は、日銀の金融政策に大きく影響されます。
変動金利の基準金利は2009年以降ほぼ不変
変動金利の基準金利は2009年以降ほぼ2.475%で不変です。ただし、優遇金利の拡大により実質金利は低下してきました。
2024年3月マイナス金利解除で金利上昇局面へ
日銀が2024年3月にマイナス金利政策を解除し、金利上昇局面に入りました。マイナス金利政策は、日銀が金融機関の当座預金に-0.1%の金利を課す政策でしたが、これが解除されたことで短期金利が上昇しました。
2025年1月に政策金利0.5%へ引き上げ
日銀は2025年1月に政策金利を0.5%へ引き上げました。IMFは2027年末に1-2%まで上昇の可能性を示唆しており、今後も金利上昇が続く見込みです。
(出典: 日本銀行)
固定金利は長期金利(10年物国債利回り)に連動し、市場動向により変動します。過去10年の金利推移を見ると、2016年頃に史上最低水準を記録しましたが、2024年以降は上昇傾向にあります。
変動金利と固定金利の選び方
住宅ローンの金利タイプは、返済余力、リスク許容度、借入期間によって選択します。
返済余力とリスク許容度で判断
変動金利は金利が低いが上昇リスクがあります。金利上昇時に繰上返済や返済額増加に対応できる返済余力がある方に適しています。
固定金利は金利が高いが変動リスクがありません。安定志向で、長期間の返済計画を立てたい方に適しています。
フラット35は自営業者・フリーランスに有利で、全期間固定のため金利上昇リスクを避けられます。
借入期間と金利上昇リスクへの備え
借入期間が長い場合、金利上昇リスクが高まります。変動金利を選ぶ場合は、金利上昇時に繰上返済できる資金を確保しておくことが重要です。
固定金利は借入期間が長い場合でも、金利変動リスクがないため安心です。
ミックスローンでリスク分散
ミックスローンは、変動金利と固定金利を組み合わせる住宅ローンです。金利上昇リスクを分散しながら、変動金利の低金利メリットも享受できます。
一般的な組み合わせとして、借入額の50%を変動金利、50%を固定金利にすることで、金利上昇時のリスクを抑えつつ、低金利のメリットも受けられます。
金利上昇リスクと返済額シミュレーション
2025年1月の日銀利上げ(政策金利0.5%)により、住宅ローンの返済額にも影響が出ています。
日銀利上げによる返済額への影響
試算では、4500万円を変動金利0.6%で35年借入した場合、金利が0.5%上昇すると月約8,000円の返済額増加となります。
| 金利 | 月返済額 | 総返済額 |
|---|---|---|
| 0.6% | 約115,000円 | 約4,830万円 |
| 1.1% | 約123,000円 | 約5,166万円 |
金利上昇時の返済額増加を抑えるためには、繰上返済や返済額軽減型の返済方法を検討することが重要です。
変動金利の5年ルール・125%ルールとは
5年ルールは、金利が変動しても5年間は返済額を据え置くルールです。ただし、金利が上昇した場合、未払利息が発生するリスクがあります。
125%ルールは、返済額見直し時に前回の125%を上限とするルールです。急激な返済額増加を緩和しますが、元本が減らない可能性があります。
これらのルールは、金利上昇時の返済負担を緩和する仕組みですが、長期的には総返済額が増加するリスクがあることを理解しておく必要があります。
まとめ:2025年の住宅ローン金利と選び方
2025年1月時点の金利は、変動金利0.6-0.7%台、固定金利10年2.089%、フラット35は1.860%です。日銀の金利上昇局面で、変動金利は今後上昇の可能性があります。
返済余力があり金利上昇リスクを許容できるなら変動金利、安定志向なら固定金利またはフラット35を選択することが基本です。
複数の金融機関で金利比較を行い、優遇条件(給与振込、カードローン契約等)も確認しましょう。最新金利は執筆時点(2025年1月)のものであり、借入時には必ず最新情報を確認してください。
信頼できる金融機関に相談しながら、自分のライフプランに合った住宅ローンを選びましょう。
