住宅ローン固定金利の現在の相場は?【2025年10月最新】
住宅購入を検討する際、「固定金利は今どれくらいなのか」「金融機関によってどう違うのか」と疑問に思う方は多いでしょう。
2025年10月時点の固定金利相場は、フラット35(全期間固定)が1.8-2.0%程度、都市銀行の10年固定が1.3-1.5%程度、ネット銀行の10年固定が1.2-1.4%程度です。ただし、金利は毎月変動し、金融機関・借入条件(頭金、返済期間等)により異なります。
この記事では、固定金利の現在の相場、金利タイプ別の違い、固定金利決定のメカニズム、変動金利との比較を、住宅金融支援機構や金融庁の公式情報を元に解説します。
この記事のポイント
- 2025年10月時点の固定金利相場:フラット35 1.8-2.0%、民間銀行10年固定1.7-2.2%
- 固定期間が長いほど金利が高くなる傾向(10年固定 < 20年固定 < 全期間固定)
- 固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動し、2025年9月に約17年ぶりの高水準を記録
- 変動金利は0.6-0.7%台で固定金利より約1.0-1.5%低いが、金利上昇リスクがある
- 金利だけでなく、手数料・団信・保証料も含めた総コストで比較すべき
フラット35と民間銀行の固定金利相場
固定金利の相場は、フラット35と民間銀行で異なります。
フラット35:2025年10月は1.69%~1.890%
住宅金融支援機構が提供する**フラット35(全期間固定)**の2025年10月金利は、以下の通りです。
- 20年以下:1.30%(団信なし)
- 21年以上:1.69%(団信なし)
- 最頻金利(多くの金融機関が適用):1.890%
フラット35は、住宅金融支援機構が金利範囲を公表しており、最頻金利・最低金利・最高金利の3種類があります。
民間銀行10年固定:1.7-2.2%台が中心
民間銀行の10年固定金利は、2025年10月時点で1.7-2.2%台が中心です(前月比+0.04-0.15%上昇)。各金融機関が独自に金利を設定するため、金利水準にばらつきがあります。
ネット銀行の低金利プラン:1.2-1.4%
ネット銀行は、都市銀行より低金利で、10年固定金利は1.2-1.4%台です。店舗運営費が少ないため、金利を低く設定できる傾向があります。
※2025年10月時点の金利です。最新の金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
| 金融機関 | 10年固定金利 | 全期間固定金利 |
|---|---|---|
| フラット35 | - | 1.69%(21年以上) |
| 都市銀行 | 1.7-2.2% | 2.0-2.5% |
| ネット銀行 | 1.2-1.4% | 1.8-2.0% |
金利タイプ別の相場:10年固定・20年固定・全期間固定
固定金利は、固定期間によって金利水準が異なります。
10年固定:1.7-2.2%台
10年固定(民間銀行1.7-2.2%台)は、当初10年間金利が固定される固定期間選択型です。固定期間が短いため低金利ですが、固定期間終了後に金利が上昇するリスクがあります。
20年固定:2.0-2.5%台
20年固定は2.0-2.5%台で、10年固定より高金利です。固定期間が長い分、金利上昇リスクを抑えられます。
全期間固定(フラット35):1.8-2.0%台
全期間固定(フラット35)は1.8-2.0%台で、完済まで金利が変わらない安心感があります。住宅金融支援機構によると、固定金利は返済額が一定のため、返済計画が立てやすく、家計管理がしやすいとされています。金利上昇リスクがない反面、変動金利より総返済額が高くなる可能性があります。
| 金利タイプ | 金利相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| 10年固定 | 1.7-2.2% | 当初10年間金利固定、その後金利見直し |
| 20年固定 | 2.0-2.5% | 当初20年間金利固定 |
| 全期間固定 | 1.8-2.0% | 完済まで金利変わらず |
固定金利決定のメカニズム:長期金利との関係
固定金利は、長期金利(10年国債利回り)に連動します。
固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動
固定金利は**長期金利(10年国債利回り)**をベースに決定されます。長期金利が上昇すると、固定金利も上昇する傾向があります。
2025年9月に約17年ぶりの高水準(1.66%)
2025年9月に長期金利が**約17年ぶりの高水準(1.66%)**を記録し、住宅ローン固定金利上昇の要因になりました。
日銀の政策金利引き上げが間接的に影響
日本銀行の政策金利引き上げ(2024年3月マイナス金利終了、7月・2025年1月追加利上げ)が、長期金利を押し上げる要因となっています。日銀の金融政策は、固定金利に間接的に影響します。
変動金利は短期プライムレート(政策金利)に連動するため、決定メカニズムが異なります。
変動金利との比較:どちらを選ぶべきか
固定金利と変動金利のどちらを選ぶべきか、比較検討が必要です。
変動金利:2025年10月は0.6-0.7%台
変動金利は2025年10月時点で主要行0.6-0.7%台と、固定金利より約1.0-1.5%低いです。ただし、政策金利(短期プライムレート)に連動して半年ごとに見直されるため、金利上昇リスクがあります。
固定金利との金利差:約1.0-1.5%
固定金利と変動金利の金利差は約1.0-1.5%です。この金利差を考慮して、総返済額をシミュレーションする必要があります。
金利上昇リスクと安定性のバランス
- 変動金利: 低金利だが、金利上昇リスクがある
- 固定金利: 金利が変わらない安心感があるが、変動金利より総返済額が高くなる可能性
金利上昇リスク許容度、返済計画、家計状況に応じて選択してください。金利だけでなく、手数料・団信・保証料も含めた総コストで比較することが重要です。
返済負担率が高い人(一般的に年収に対する返済額の割合が30%以上の場合)は、固定金利で返済額を固定する方が安全です。ただし、返済負担率の審査基準は金融機関により異なるため、各金融機関に確認が必要です。
| 項目 | 変動金利 | 固定金利 |
|---|---|---|
| 金利相場 | 0.6-0.7% | 1.7-2.2%(10年固定) |
| 金利見直し | 半年ごと | 固定期間中は変わらず |
| メリット | 低金利 | 安定性 |
| デメリット | 金利上昇リスク | 総返済額が高い可能性 |
まとめ:最新の金利を確認して比較検討しよう
2025年10月時点の固定金利相場は、フラット35が1.8-2.0%、民間銀行10年固定が1.7-2.2%です。金利は毎月変動し、金融機関・借入条件により異なるため、最新の金利を確認する必要があります。
金利だけでなく、手数料・団信・保証料も含めた総コストで比較検討し、複数の金融機関に相談してシミュレーションを行いましょう。
信頼できる金融機関を選び、無理のない返済計画を立てることが重要です。
