住宅ローン固定金利の現在の相場は?最新動向を解説

公開日: 2025/11/11

住宅ローン固定金利の現在の相場は?【2025年10月最新】

住宅購入を検討する際、「固定金利は今どれくらいなのか」「金融機関によってどう違うのか」と疑問に思う方は多いでしょう。

2025年10月時点の固定金利相場は、フラット35(全期間固定)が1.8-2.0%程度、都市銀行の10年固定が1.3-1.5%程度、ネット銀行の10年固定が1.2-1.4%程度です。ただし、金利は毎月変動し、金融機関・借入条件(頭金、返済期間等)により異なります。

この記事では、固定金利の現在の相場、金利タイプ別の違い、固定金利決定のメカニズム、変動金利との比較を、住宅金融支援機構や金融庁の公式情報を元に解説します。

この記事のポイント

  • 2025年10月時点の固定金利相場:フラット35 1.8-2.0%、民間銀行10年固定1.7-2.2%
  • 固定期間が長いほど金利が高くなる傾向(10年固定 < 20年固定 < 全期間固定)
  • 固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動し、2025年9月に約17年ぶりの高水準を記録
  • 変動金利は0.6-0.7%台で固定金利より約1.0-1.5%低いが、金利上昇リスクがある
  • 金利だけでなく、手数料・団信・保証料も含めた総コストで比較すべき

フラット35と民間銀行の固定金利相場

固定金利の相場は、フラット35と民間銀行で異なります。

フラット35:2025年10月は1.69%~1.890%

住宅金融支援機構が提供する**フラット35(全期間固定)**の2025年10月金利は、以下の通りです。

  • 20年以下:1.30%(団信なし)
  • 21年以上:1.69%(団信なし)
  • 最頻金利(多くの金融機関が適用):1.890%

フラット35は、住宅金融支援機構が金利範囲を公表しており、最頻金利・最低金利・最高金利の3種類があります。

民間銀行10年固定:1.7-2.2%台が中心

民間銀行の10年固定金利は、2025年10月時点で1.7-2.2%台が中心です(前月比+0.04-0.15%上昇)。各金融機関が独自に金利を設定するため、金利水準にばらつきがあります。

ネット銀行の低金利プラン:1.2-1.4%

ネット銀行は、都市銀行より低金利で、10年固定金利は1.2-1.4%台です。店舗運営費が少ないため、金利を低く設定できる傾向があります。

※2025年10月時点の金利です。最新の金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

金融機関 10年固定金利 全期間固定金利
フラット35 - 1.69%(21年以上)
都市銀行 1.7-2.2% 2.0-2.5%
ネット銀行 1.2-1.4% 1.8-2.0%

金利タイプ別の相場:10年固定・20年固定・全期間固定

固定金利は、固定期間によって金利水準が異なります。

10年固定:1.7-2.2%台

10年固定(民間銀行1.7-2.2%台)は、当初10年間金利が固定される固定期間選択型です。固定期間が短いため低金利ですが、固定期間終了後に金利が上昇するリスクがあります。

20年固定:2.0-2.5%台

20年固定は2.0-2.5%台で、10年固定より高金利です。固定期間が長い分、金利上昇リスクを抑えられます。

全期間固定(フラット35):1.8-2.0%台

全期間固定(フラット35)は1.8-2.0%台で、完済まで金利が変わらない安心感があります。住宅金融支援機構によると、固定金利は返済額が一定のため、返済計画が立てやすく、家計管理がしやすいとされています。金利上昇リスクがない反面、変動金利より総返済額が高くなる可能性があります。

金利タイプ 金利相場 特徴
10年固定 1.7-2.2% 当初10年間金利固定、その後金利見直し
20年固定 2.0-2.5% 当初20年間金利固定
全期間固定 1.8-2.0% 完済まで金利変わらず

固定金利決定のメカニズム:長期金利との関係

固定金利は、長期金利(10年国債利回り)に連動します。

固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動

固定金利は**長期金利(10年国債利回り)**をベースに決定されます。長期金利が上昇すると、固定金利も上昇する傾向があります。

2025年9月に約17年ぶりの高水準(1.66%)

2025年9月に長期金利が**約17年ぶりの高水準(1.66%)**を記録し、住宅ローン固定金利上昇の要因になりました。

日銀の政策金利引き上げが間接的に影響

日本銀行の政策金利引き上げ(2024年3月マイナス金利終了、7月・2025年1月追加利上げ)が、長期金利を押し上げる要因となっています。日銀の金融政策は、固定金利に間接的に影響します。

変動金利は短期プライムレート(政策金利)に連動するため、決定メカニズムが異なります。

変動金利との比較:どちらを選ぶべきか

固定金利と変動金利のどちらを選ぶべきか、比較検討が必要です。

変動金利:2025年10月は0.6-0.7%台

変動金利は2025年10月時点で主要行0.6-0.7%台と、固定金利より約1.0-1.5%低いです。ただし、政策金利(短期プライムレート)に連動して半年ごとに見直されるため、金利上昇リスクがあります。

固定金利との金利差:約1.0-1.5%

固定金利と変動金利の金利差は約1.0-1.5%です。この金利差を考慮して、総返済額をシミュレーションする必要があります。

金利上昇リスクと安定性のバランス

  • 変動金利: 低金利だが、金利上昇リスクがある
  • 固定金利: 金利が変わらない安心感があるが、変動金利より総返済額が高くなる可能性

金利上昇リスク許容度、返済計画、家計状況に応じて選択してください。金利だけでなく、手数料・団信・保証料も含めた総コストで比較することが重要です。

返済負担率が高い人(一般的に年収に対する返済額の割合が30%以上の場合)は、固定金利で返済額を固定する方が安全です。ただし、返済負担率の審査基準は金融機関により異なるため、各金融機関に確認が必要です。

項目 変動金利 固定金利
金利相場 0.6-0.7% 1.7-2.2%(10年固定)
金利見直し 半年ごと 固定期間中は変わらず
メリット 低金利 安定性
デメリット 金利上昇リスク 総返済額が高い可能性

まとめ:最新の金利を確認して比較検討しよう

2025年10月時点の固定金利相場は、フラット35が1.8-2.0%、民間銀行10年固定が1.7-2.2%です。金利は毎月変動し、金融機関・借入条件により異なるため、最新の金利を確認する必要があります。

金利だけでなく、手数料・団信・保証料も含めた総コストで比較検討し、複数の金融機関に相談してシミュレーションを行いましょう。

信頼できる金融機関を選び、無理のない返済計画を立てることが重要です。

よくある質問

Q1固定金利は今後上がりますか?下がりますか?

A1固定金利は長期金利(10年国債利回り)に連動するため、日銀の金融政策、景気動向、インフレ率により変動します。将来予測は不確実であり、断定的な見通しは避けるべきです。最新の金利動向を確認し、借入タイミングを検討することが重要です。

Q2固定金利はいつ決まりますか?

A2固定金利は毎月初旬に各金融機関が公表します。フラット35は前月20日前後に翌月金利を発表します。借入実行日(融資実行日)の金利が適用されるため、契約時の金利と異なる場合があります。借入時期を調整して低金利月を狙うことも可能です。

Q3固定金利と変動金利を組み合わせることはできますか?

A3「ミックスローン」として固定金利と変動金利を組み合わせることが可能です。例えば、借入額の50%を固定金利、50%を変動金利にすることで、金利上昇リスクと低金利のメリットをバランスよく享受できます。金融機関により取扱条件が異なるため確認が必要です。

Q4固定金利の住宅ローンを借り換えるタイミングはいつですか?

A4固定金利から変動金利への借り換えは、金利差が1.0%以上、残高が1000万円以上、残期間が10年以上ある場合に検討価値があります。ただし、借り換え費用(登記費用、保証料、手数料等で数十万円)がかかるため、シミュレーションで総コスト削減効果を確認すべきです。