土地70坪は広すぎ?メリット・デメリットと活用方法を解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/12

広告

ノムコムが運営する不動産資料請求・見学予約キャンペーン【マンション】

土地70坪は広すぎるのか?|一般的な住宅地の基準との比較

土地を購入する際、「70坪は広すぎるのではないか」と迷う方は少なくありません。

この記事では、70坪の土地の広さの位置づけ、メリット・デメリット、維持費、活用方法を、国土交通省の住宅市場動向調査などの公的データを元に解説します。

家族構成やライフスタイルに応じた適正な土地の広さを判断できるようになります。

この記事のポイント

  • 70坪は2022年注文住宅の平均敷地面積(61-76坪)の範囲内で、一般的には広い部類
  • 建ぺい率60%なら約42坪(約140㎡)の建築面積が可能で、広々とした平屋または2階建て+庭+駐車場を確保できる
  • メリットは広い居住空間・庭・駐車場・将来の拡張性、デメリットは固定資産税・維持費・外構費用の増加
  • 2階建てなら30-40坪、平屋なら40-50坪が一般的な目安で、70坪は広めだが平屋+庭+駐車場を確保したい場合は適切
  • 維持費(庭の手入れ、外構費用、固定資産税)を事前に試算し、家族構成とライフスタイルに応じて判断することが重要

1. 土地70坪は広すぎるのか?|一般的な住宅地の基準との比較

(1) 70坪の位置づけ(注文住宅の平均敷地面積61-76坪)

国土交通省の住宅市場動向調査によると、2022年のフラット35利用者における注文住宅の平均敷地面積は202-252㎡(61-76坪)です。

70坪はこの範囲内に収まっており、統計上は「一般的な範囲」と言えます。ただし、2024年の調査でも2階建て住宅の土地は30-40坪が標準的とされており、70坪は広めの部類に入ります。

(2) 一般的な目安(2階建て30-40坪、平屋40-50坪)

住宅の建築形式別に見ると、以下が一般的な目安です。

建築形式 一般的な土地の広さ 備考
2階建て 30-40坪 駐車場2台+庭を含む
平屋 40-50坪 広々とした平屋+庭
2階建て+広い庭 50-60坪 庭や駐車場を多めに確保
平屋+広い庭 60-70坪 余裕のある平屋住宅

(出典: HOME4U「注文住宅の家に必要な土地の広さの平均・目安を紹介!」

70坪は2階建て住宅の標準(30-40坪)と比べると約1.5-2倍の広さです。

(3) 70坪は広いが、平屋+庭+駐車場を確保するなら適切

70坪の土地は、以下のような用途を想定する場合には適切な広さです。

  • 広々とした平屋住宅(40-50坪)を建てる
  • 庭や家庭菜園を確保したい
  • 駐車場を2〜3台分確保したい(1台あたり約5坪、2-3台で10-15坪)
  • 将来的に増築や二世帯住宅への対応を考えている

一方、2階建て住宅で庭や駐車場を最小限にする場合は、40坪程度で十分なケースが多いです。

2. 70坪の土地の広さイメージ|㎡換算・建築面積・間取り例

(1) 70坪は約231㎡(畳約140枚分)

70坪を他の単位に換算すると以下の通りです。

単位 換算値
約231㎡
約140枚分
テニスコート 約1面分

1坪は約3.3㎡(畳2枚分)なので、70坪は畳140枚分の広さに相当します。これはテニスコート約1面分に相当する広さです。

(2) 建ぺい率60%の場合、建築面積は約42坪(約140㎡)まで可能

建ぺい率とは、土地面積に対する建築面積(建物の1階部分の面積)の割合です。住宅地では一般的に60%程度が設定されています。

70坪の土地で建ぺい率60%の場合、建築面積は以下の通りです。

70坪 × 60% = 42坪(約140㎡)

つまり、1階部分が42坪までの建物を建てられます。2階建てであれば、延床面積は最大84坪(1階42坪+2階42坪)程度まで可能です(容積率により制限あり)。

建ぺい率・容積率は地域により異なるため、自治体の都市計画課で確認してください。

(3) 間取り例:広々とした平屋(3LDK-4LDK)または2階建て+庭+駐車場2〜3台分

70坪の土地に建てられる間取りの例は以下の通りです。

パターン1: 広々とした平屋

  • 建築面積: 40-42坪(約130-140㎡)
  • 間取り: 3LDK-4LDK
  • 庭: 10-15坪
  • 駐車場: 2-3台分(10-15坪)

パターン2: 2階建て+広い庭

  • 建築面積: 30坪(1階)
  • 2階: 25坪
  • 庭: 20-25坪
  • 駐車場: 2台分(10坪)

(参考: LIFULL HOME'S「70坪の土地に建てられる家の広さはどのくらい?」

3. 70坪土地のメリット|広々とした平屋・庭・駐車場・将来の拡張性

(1) 広々とした平屋住宅が建てられる

70坪の土地があれば、建ぺい率60%でも約42坪(約140㎡)の平屋住宅が建てられます。これは3LDK-4LDKの広々とした間取りに相当します。

平屋住宅のメリット:

  • バリアフリー設計が容易(将来的な高齢化対応)
  • 階段がないため家事動線が良い
  • 耐震性が高い(1階建てのため重心が低い)

(2) 庭や駐車場を十分に確保できる(駐車場2-3台分で約10-15坪)

70坪の土地なら、建物を建てた後も庭や駐車場を十分に確保できます。

  • 駐車場: 1台あたり約5坪必要。2台で10坪、3台で15坪
  • : 建物と駐車場を除いた残り(15-30坪程度)を庭として活用できる

庭の活用例:

  • 家庭菜園(野菜やハーブの栽培)
  • BBQスペース
  • 子供の遊び場
  • ペットの運動スペース

(3) 将来的な増築や二世帯住宅への対応が可能

70坪の土地は、将来的な増築や二世帯住宅への対応が可能です。

  • 親世帯と同居する際に、母屋とは別に離れを建てる
  • 子供が増えた際に、部屋を増築する
  • 趣味のスペース(書斎、アトリエ等)を追加する

土地に余裕があることで、ライフステージの変化に柔軟に対応できます。

(4) 家族が増えても余裕のある暮らしができる

広い土地は、家族が増えても窮屈に感じることがありません。

  • 子供が成長しても、各自の部屋を確保できる
  • 来客時に駐車場に余裕がある
  • 庭で家族イベント(BBQ、運動会ごっこ等)ができる

4. 70坪土地のデメリット|固定資産税・維持費・外構費用・防犯面

(1) 固定資産税・都市計画税が高額(土地面積に応じて課税)

固定資産税は、毎年1月1日時点の土地・建物の所有者に課される税金です。土地が広いほど税額が増えます。

固定資産税の計算式:

固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1.4%(標準税率)
都市計画税 = 固定資産税評価額 × 0.3%(最大)

70坪の土地の場合、30坪の土地と比べて約2倍以上の税額になる可能性があります。

(出典: 国土交通省

執筆時点(2025年)の税制を元に、事前に税額を試算することを推奨します。

(2) 庭の手入れが大変(草取り、剪定、落ち葉掃除)、外注すると年間数十万円

広い庭は、草取り、剪定、落ち葉掃除などの手入れが必要です。

  • 草取り: 春〜秋にかけて月1-2回
  • 剪定: 年1-2回
  • 落ち葉掃除: 秋〜冬にかけて週1回

外注する場合、年間数十万円かかることもあります。自分で手入れできるかどうか、事前に検討してください。

(参考: 三協建設「広い土地の盲点になりがちなデメリット」

(3) 外構工事費用が高額(フェンス、駐車場等、70万円以上の例も)

土地が広いと、外構工事費用も高額になります。

| 項目 | 費用の目安 | |------|-----------|| | フェンス(70坪分) | 50-100万円 | | 駐車場(コンクリート、2-3台分) | 70-150万円 | | 門扉・アプローチ | 30-50万円 | | 合計 | 150-300万円以上 |

(参考: LIFULL HOME'S「70坪の土地に建てられる家の広さはどのくらい?」

外構工事費用は事前に見積もりを取り、予算に含めてください。

(4) 防犯面のリスク(不審者の侵入に気づきにくい)

広い土地は、防犯面でのリスクがあります。

  • 敷地が広いため、不審者の侵入に気づきにくい
  • フェンスやセンサーライトなどの防犯対策が必要
  • 死角が多いと、犯罪のターゲットになりやすい

防犯対策(フェンス、センサーライト、防犯カメラ等)を事前に検討してください。

(5) 将来的に売却する際、広すぎると買い手が限られる可能性

将来的に土地を売却する際、広すぎると買い手が限られる可能性があります。

  • 維持費が高いため、購入希望者が少ない
  • 分筆(土地を分割すること)が必要になる場合がある
  • 売却価格が思ったより低くなる可能性がある

将来的な売却も視野に入れて、土地の広さを検討してください。

5. 70坪土地の活用方法|適正な建築計画と庭・駐車場の活用

(1) 建ぺい率・容積率を考慮した建築計画(自治体の都市計画課で確認)

建ぺい率・容積率は地域により異なります。購入前に自治体の都市計画課で確認してください。

確認すべき事項:

  • 建ぺい率(建築面積の上限)
  • 容積率(延床面積の上限)
  • 用途地域(住宅専用地域、商業地域等)
  • 高さ制限

(2) 家族構成とライフスタイルに応じた必要な広さの計算

家族構成とライフスタイルに応じて、必要な広さを計算してください。

家族構成 必要な土地の広さ 備考
夫婦のみ 30-40坪 2階建て+小さな庭
夫婦+子供1-2人 40-50坪 2階建て+庭+駐車場2台
夫婦+子供3人以上 50-60坪 広めの2階建て+庭
二世帯住宅 60-70坪 平屋+離れ、または2階建て+増築

(参考: HOME4U「注文住宅の家に必要な土地の広さの平均・目安を紹介!」

(3) 庭の活用(家庭菜園、BBQスペース、子供の遊び場等)

庭の活用例:

  • 家庭菜園: 野菜やハーブを栽培し、食費を節約
  • BBQスペース: 家族や友人と楽しむ
  • 子供の遊び場: 砂場、ブランコ、プール等
  • ペットの運動スペース: 犬の運動場として活用

庭の活用方法を事前に検討し、設計に反映させてください。

(4) 駐車場スペースの確保(1台あたり約5坪、2台で10坪)

駐車場スペースの目安:

| 台数 | 必要な広さ | |------|-----------|| | 1台 | 約5坪 | | 2台 | 約10坪 | | 3台 | 約15坪 |

来客用の駐車スペースも考慮してください。

(5) 将来的な用途変更(売却、分筆、賃貸駐車場等)も視野に入れる

将来的な用途変更も視野に入れて、土地を購入してください。

  • 売却: 将来的に売却する際の需要を考慮
  • 分筆: 土地を分割して一部を売却
  • 賃貸駐車場: 使わない部分を駐車場として貸し出す

専門家(宅地建物取引士、不動産コンサルタント)への相談も推奨します。

6. まとめ|70坪の土地が自分に合っているか判断するポイント

70坪の土地は、2022年注文住宅の平均敷地面積(61-76坪)の範囲内で、広々とした平屋や庭・駐車場を確保したい場合には適切な広さです。ただし、2階建て住宅なら30-40坪、平屋でも40-50坪が一般的な目安とされており、維持費を抑えたい場合は広すぎる可能性があります。

固定資産税・都市計画税の試算、庭の手入れ費用、外構工事費用、防犯対策を事前に確認し、家族構成とライフスタイルに応じて判断することが重要です。

宅地建物取引士や不動産コンサルタントに相談しながら、無理のない土地選びを進めましょう。

広告

ノムコムが運営する不動産資料請求・見学予約キャンペーン【マンション】

広告

よくある質問

Q170坪の土地は広すぎますか?

A12022年フラット35利用者調査によると、注文住宅の平均敷地面積は61-76坪なので、70坪は一般的な範囲内です。ただし、2階建てなら30-40坪、平屋でも40-50坪が目安とされており、広々とした平屋や庭・駐車場を確保したい場合は適切ですが、維持費を抑えたい場合は広すぎる可能性があります。家族構成とライフスタイルに応じて判断してください。

Q270坪の土地にどのくらいの家が建てられますか?

A2建ぺい率60%の場合、建築面積は約42坪(約140㎡)まで可能です。これは広々とした平屋(3LDK-4LDK)または2階建て住宅に庭と駐車場2〜3台分のスペースを確保できる広さです。建ぺい率は地域により異なるため、自治体の都市計画課で確認してください。2階建ての場合は容積率により延床面積が制限されます。

Q3広すぎる土地のデメリットは何ですか?

A3固定資産税・都市計画税が高額になる、庭の手入れが大変(外注すると年間数十万円)、外構工事費用が高額(フェンス・駐車場等で150-300万円以上)、防犯面で不審者の侵入に気づきにくい、将来的に売却する際に買い手が限られる可能性があります。維持費の試算と家族構成を考慮して判断してください。

Q4土地の適正な広さの目安はどれくらいですか?

A42階建て住宅なら30-40坪、平屋なら40-50坪が一般的な目安です。駐車場2台分+庭を含めると約40坪で十分なケースが多いです。家族構成、ライフスタイル、将来の増築予定などを考慮し、必要最低限の広さを選ぶことで維持費を抑えられます。二世帯住宅や平屋+広い庭を希望する場合は60-70坪も選択肢に入ります。

Q5広い土地を購入する際の注意点は何ですか?

A5固定資産税・都市計画税の試算、庭の手入れ費用(草取り、剪定等の外注費用)、外構工事費用(フェンス、駐車場等)の見積もり、防犯対策(フェンス、センサーライト等)、将来の売却可能性を事前に確認してください。専門家(宅地建物取引士、不動産コンサルタント)への相談も推奨します。建ぺい率・容積率は地域により異なるため、自治体の都市計画課で確認が必要です。

R

Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

関連記事