住宅ローンシミュレーション|返済額計算と活用のポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/30

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住宅ローンシミュレーションの重要性

住宅購入を検討する際、「実際にいくら借りられるのか」「月々の返済額はどのくらいになるのか」を把握することは、資金計画の第一歩です。住宅ローンシミュレーションは、借入額・返済期間・金利を入力するだけで、月返済額や総返済額を簡単に試算できる無料ツールです。

この記事では、住宅ローンシミュレーションの基礎知識、種類と使い方、おすすめのツール、活用時の注意点について、住宅金融支援機構みずほ銀行等の公式情報を元に解説します。

シミュレーションを活用して、無理のない返済計画を立てましょう。

この記事のポイント

  • 住宅ローンシミュレーションは各金融機関(三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行等)と住宅金融支援機構が無料で提供している
  • 「借入希望額から返済額を計算」「返済額から借入可能額を計算」「年収から借入可能額を計算」の3パターンがある
  • シミュレーション結果は参考値であり、実際の金利・審査結果により異なる可能性がある
  • 諸費用(事務手数料・保証料・印紙税等)はシミュレーションに含まれないことが多く、実際の総コストはシミュレーション結果より高くなる

住宅ローンシミュレーションの基礎知識

(1) シミュレーションで分かる情報

住宅ローンシミュレーションでは、以下の情報を試算できます。

情報 内容
月返済額 毎月の返済額(元金+利息)
総返済額 借入額に利息を加えた返済総額
年間返済額 月返済額×12ヶ月(ボーナス払いがある場合はそれを含む)
返済負担率 年間返済額が年収に占める割合
住宅ローン控除額 住宅ローン控除で受けられる減税額(一部ツールのみ)
借入可能額 返済額や年収から逆算した借入可能額

(出典: HOME4U 家づくりのとびら

ただし、諸費用(事務手数料・保証料・印紙税・登録免許税・司法書士報酬等)はシミュレーションに含まれないことが多いため、実際の総コストはシミュレーション結果より高くなります。諸費用は一般的に借入額の3-10%程度です。

(2) 元利均等返済と元金均等返済の違い

住宅ローンの返済方法には、元利均等返済元金均等返済の2種類があります。

項目 元利均等返済 元金均等返済
月返済額 一定(元金+利息の合計が一定) 変動(当初高く、徐々に減少)
総返済額 多い 少ない
メリット 返済計画が立てやすい、当初の負担が軽い 総返済額が少ない、利息負担が軽い
デメリット 総返済額が多い 当初の返済額が高い

(出典: 三菱UFJ銀行

元利均等返済が向いている人:

  • 毎月の返済額を一定にして、家計管理をシンプルにしたい
  • 当初の返済額を抑えたい

元金均等返済が向いている人:

  • 総返済額を少なくしたい
  • 当初の高い返済額に対応できる収入がある

多くの金融機関では、元利均等返済がデフォルトになっています。元金均等返済を選択したい場合は、シミュレーション画面で返済方法を切り替えてください。

(3) 変動金利と固定金利の比較

住宅ローンの金利タイプには、変動金利固定金利の2種類があります。

項目 変動金利 固定金利(フラット35)
適用金利 0.3-0.5%程度(2024年12月時点) 1.86%程度(2024年12月時点)
金利の変動 市場金利に連動して変動 借入時の金利が返済終了まで変わらない
メリット 金利が低い、月返済額が抑えられる 返済計画が立てやすい、金利上昇リスクなし
デメリット 金利上昇リスクがある、返済計画が立てにくい 金利が高い、金利が下がっても返済額は減らない

(出典: フラット35公式サイト

シミュレーションでは、金利を入力して返済額を試算できます。変動金利を選択する場合、将来の金利上昇リスクを考慮して、余裕のある返済計画を立てることが重要です。

シミュレーションの種類と使い方

(1) 借入希望額から返済額を計算

目的: 「3,000万円借りたら、月々いくら返済するのか」を知りたい場合

入力項目:

  • 借入希望額(例:3,000万円)
  • 返済期間(例:35年)
  • 金利(例:変動0.5%、固定1.86%)
  • 返済方法(元利均等返済 or 元金均等返済)
  • ボーナス月加算額(あれば)

試算結果(例:3,000万円、35年、元利均等返済):

金利タイプ 月返済額 総返済額
変動金利0.5% 7.8万円 3,273万円
固定金利1.86% 9.7万円 4,074万円

(出典: みずほ銀行シミュレーション

変動金利と固定金利では、月返済額に約2万円、総返済額に約800万円の差があります。金利タイプの選択は、返済計画に大きな影響を与えます。

(2) 毎月の返済額から借入可能額を計算

目的: 「毎月10万円なら返済できる。いくら借りられるか」を知りたい場合

入力項目:

  • 毎月の返済可能額(例:10万円)
  • 返済期間(例:35年)
  • 金利(例:変動0.5%、固定1.86%)
  • 返済方法(元利均等返済 or 元金均等返済)

試算結果(例:月10万円、35年、元利均等返済):

金利タイプ 借入可能額
変動金利0.5% 3,846万円
固定金利1.86% 3,083万円

(出典: りそな銀行シミュレーション

りそな銀行のシミュレーションでは、最大3つの試算結果を保存して比較できるため、複数の返済プランを検討する際に便利です。

(3) 年収から借入可能額を計算

目的: 「年収600万円の場合、いくらまで借りられるか」を知りたい場合

入力項目:

  • 年収(例:600万円)
  • 返済期間(例:35年)
  • 金利(例:変動0.5%、固定1.86%)
  • 返済負担率(例:25%)

試算結果(例:年収600万円、返済負担率25%、35年、元利均等返済):

金利タイプ 年間返済額 月返済額 借入可能額
変動金利0.5% 150万円 12.5万円 4,808万円
固定金利1.86% 150万円 12.5万円 3,854万円

(出典: フラット35公式サイト

返済負担率とは、年間返済額が年収に占める割合のことです。金融機関の審査基準では35-40%が上限ですが、現実的には25%以下が安全とされています。

おすすめのシミュレーションツール

(1) 公的機関のツール(住宅金融支援機構等)

住宅金融支援機構のシミュレーション:

  • URL: https://www.jhf.go.jp/simulation_loan/
  • 特徴: 資金計画(土地・建物・諸費用を含む総コスト)からフラット35まで多様なシミュレーション、最大3つの返済プランを同時比較可能
  • おすすめポイント: 公的機関のため信頼性が高く、フラット35を検討している方に最適

フラット35公式シミュレーター:

  • URL: https://www.flat35.com/simulation/simu_01.html
  • 特徴: 借入希望額から返済額を計算、年収から借入可能額を計算
  • おすすめポイント: フラット35の最新金利(2024年12月:1.86%)で試算可能

(2) 金融機関のツール(三井住友銀行、みずほ銀行等)

三井住友銀行のシミュレーション:

  • URL: https://www.smbc.co.jp/kojin/jutaku_loan/simulation/
  • 特徴: 住宅購入・建築・借り換えの3つの目的別シミュレーション、シミュレーション後に仮審査申込みが可能
  • おすすめポイント: シミュレーション結果をもとにスムーズに仮審査へ進める

みずほ銀行のシミュレーション:

三菱UFJ銀行のシミュレーション:

りそな銀行のシミュレーション:

JAバンクのシミュレーション:

  • URL: https://www.jabank.org/money/myhome.html
  • 特徴: 借入額・返済期間・金利から月返済額を試算
  • おすすめポイント: JAバンクの住宅ローンを検討している方に最適

(3) 不動産ポータルサイトのツール

HOME4U 家づくりのとびら:

  • URL: https://house.home4u.jp/contents/loan-35-18790
  • 特徴: 購入費用概算シミュレーションで、住宅ローン以外の建築費・土地代・諸経費も含めた総コストを試算可能
  • おすすめポイント: 住宅購入の総コストを把握できる

価格.com 住宅ローン控除シミュレーション:

モゲチェック:

  • URL: https://mogecheck.jp/simulation
  • 特徴: 借り換えシミュレーションで返済削減額と諸費用を試算
  • おすすめポイント: 借り換えを検討している方に最適

シミュレーション活用時の注意点

(1) シミュレーション結果は参考値

住宅ローンシミュレーションの結果は、あくまで参考値です。実際の借入時には、以下の点で条件が異なる可能性があります。

項目 シミュレーション 実際の借入
金利 入力した金利 審査時点の金利(変動する可能性)
借入可能額 計算上の上限 審査結果により減額される場合がある
返済負担率 希望の値 金融機関の審査基準により異なる
審査 なし 収入・職業・勤続年数・信用情報等で審査

(出典: モゲチェック

シミュレーション結果は融資を保証するものではないため、実際の借入可能額や金利は、金融機関の審査により決定されます。詳細は金融機関やファイナンシャルプランナーへの相談を推奨します。

(2) 諸費用は別途必要

住宅ローンシミュレーションでは、諸費用が含まれないことが多いため、実際の総コストはシミュレーション結果より高くなります。

主な諸費用:

項目 目安額
事務手数料 借入額の2.2%(定率型)または3-5万円(定額型)
保証料 借入額の2%程度(一括前払い型)
印紙税 1-6万円(借入額により異なる)
登録免許税 借入額の0.4%(抵当権設定)
司法書士報酬 5-10万円
火災保険 20-30万円(10年一括払い)

合計: 借入額の3-10%程度

(出典: 一般的な相場)

例えば、3,000万円の住宅ローンを組む場合、諸費用だけで90万~300万円必要です。住信SBIネット銀行のシミュレーションなど、一部のツールでは諸費用も借入額に含めて試算できます。

(3) 金利変動リスクの考慮

変動金利を選択する場合、シミュレーション時の金利が将来的に上昇し、返済額が増えるリスクがあります。

金利上昇時の返済額増加例(3,000万円、35年、元利均等返済):

金利 月返済額 総返済額
0.5% 7.8万円 3,273万円
1.0%(0.5%上昇) 8.5万円 3,557万円
1.5%(1.0%上昇) 9.2万円 3,857万円
2.0%(1.5%上昇) 9.9万円 4,173万円

金利が0.5%上昇すると、月返済額が約7,000円、総返済額が約280万円増加します。変動金利を選択する場合は、金利上昇時にも対応できる余裕のある返済計画を立てることが重要です。

まとめ:状況別の活用法

住宅ローンシミュレーションは、借入額・返済期間・金利を入力するだけで、月返済額や総返済額を簡単に試算できる無料ツールです。各金融機関(三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、JAバンク等)と住宅金融支援機構が提供しています。

シミュレーションには「借入希望額から返済額を計算」「返済額から借入可能額を計算」「年収から借入可能額を計算」の3パターンがあり、目的に応じて使い分けることができます。ただし、シミュレーション結果は参考値であり、実際の金利・審査結果により異なる可能性があります。また、諸費用(事務手数料・保証料・印紙税等)はシミュレーションに含まれないことが多く、実際の総コストはシミュレーション結果より高くなります。

変動金利を選択する場合は、将来の金利上昇リスクを考慮して、余裕のある返済計画を立てることが重要です。詳細はファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーへの相談を推奨します。

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よくある質問

Q1住宅ローンシミュレーションはどこで使えますか?

A1各金融機関(三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、JAバンク等)と住宅金融支援機構が無料で提供しています。借入額・返済期間・金利を入力するだけで月返済額を試算できます。公的機関のツール(住宅金融支援機構、フラット35)は信頼性が高く、金融機関のツールはシミュレーション後に仮審査へ進めます。詳細は各金融機関の公式サイトをご確認ください。

Q2シミュレーションの結果は正確ですか?

A2あくまで参考値で、実際の金利・審査結果により異なります。シミュレーション結果は融資を保証するものではなく、金融機関の審査により条件が変わる可能性があります。入力した金利は参考値であり、実際の借入時の金利が適用されます。また、諸費用(事務手数料・保証料・印紙税等)はシミュレーションに含まれないことが多く、実際の総コストはシミュレーション結果より高くなります。

Q3元利均等返済と元金均等返済のどちらを選ぶべきか?

A3元利均等返済は月返済額が一定で返済計画が立てやすく、当初の負担が軽いです。元金均等返済は総返済額が少ないですが、当初の返済額が高くなります。毎月の返済額を一定にして家計管理をシンプルにしたい方は元利均等返済、総返済額を少なくしたい方は元金均等返済が向いています。ライフプランに応じて選択してください。

Q4変動金利と固定金利でシミュレーション結果はどう違うか?

A4変動金利は0.3-0.5%程度(2024年12月時点)で低めですが、将来上昇リスクがあります。固定金利(フラット35)は1.86%程度(2024年12月時点)で高めですが、返済計画が立てやすく金利上昇リスクがありません。例えば3,000万円を35年で借りる場合、変動金利0.5%で月返済額7.8万円、固定金利1.86%で月返済額9.7万円と、約2万円の差があります。金利上昇リスクを考慮して選択してください。

Q5シミュレーションで分かる情報は何ですか?

A5月返済額・総返済額・年間返済額・返済負担率・借入可能額等を試算できます。一部ツールでは住宅ローン控除額も試算可能です。ただし諸費用(事務手数料・保証料・印紙税・登録免許税・司法書士報酬等)はシミュレーションに含まれないことが多く、実際の総コストはシミュレーション結果より高くなります。諸費用は一般的に借入額の3-10%程度です。

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Room Match編集部

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