住宅ローンおすすめ銀行比較2024|金利・審査・サービスを徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/11

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住宅ローン選びの重要性と比較のポイント

住宅ローンは、マイホーム購入における最も重要な判断のひとつです。金利のわずかな差が総返済額に数百万円の違いを生むため、慎重な比較が不可欠です。しかし、「金利が低ければ良い」という単純な判断では、失敗するリスクがあります。

この記事では、住宅ローンを選ぶ際の判断基準、金融機関タイプ別の特徴、変動金利と固定金利の選び方を、国土交通省住宅金融支援機構の公式情報を元に解説します。

30〜40代のマイホーム購入検討者で、どの金融機関を選ぶべきか迷っている方に、客観的な判断材料を提供します。

この記事のポイント

  • 住宅ローン選びは金利だけでなく、団信・諸費用を含めた総コストで比較する
  • 金融機関タイプは4種類(メガバンク、地方銀行、ネット銀行、フラット35)、それぞれ特徴が異なる
  • 変動金利は約7割の利用者が選択(2025年は0.6%台)、ただし金利上昇リスクに注意
  • 返済比率は年収の30〜35%以内が審査基準の目安、借入可能額と返済可能額は異なる
  • 専門家(FP・住宅ローンアドバイザー)への相談を推奨する

(1) 金利だけでなく総コストで比較する

住宅ローンを選ぶ際、最も重視されがちなのは金利ですが、実際には以下の総コストで比較することが重要です。

総コストの内訳:

  • 金利: 変動金利は0.3〜0.6%台、固定金利は1.0〜1.8%台(2025年時点)
  • 諸費用: 事務手数料(借入金額の2.2%程度)、保証料、登記費用、印紙税
  • 団信の上乗せ金利: がん保障・疾病保障などの特約を付けると金利+0.1〜0.3%程度

例えば、金利0.4%で事務手数料が借入金額の2.2%の商品と、金利0.5%で保証料・事務手数料が一律33万円の商品では、借入金額や返済期間により総コストが逆転する場合があります。

(2) 団信の保障内容を確認する

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン契約者が死亡・高度障害時にローン残高が保険金で完済される保険です。基本の死亡・高度障害保障は無料付帯が一般的ですが、以下の特約保障には金利上乗せが発生します。

保障内容 金利上乗せ 対象金融機関例
がん保障(50%給付) 金利+0.1〜0.2% auじぶん銀行、住信SBIネット銀行
がん保障(100%給付) 金利+0.2〜0.3% 三菱UFJ銀行、三井住友銀行
疾病保障(8大疾病等) 金利+0.2〜0.3% りそな銀行、みずほ銀行

重要: 団信の特約保障は借入時にしか選択できません。途中追加・変更は不可能です。家族構成や健康状態を考慮して、慎重に選択してください。

なお、auじぶん銀行住信SBIネット銀行では、がん保障が無料付帯となっており、総コストを抑えつつ保障を充実させられます。

(3) 諸費用の違いを理解する

諸費用は、借入金額の2〜5%が目安です。金融機関により大きく異なるため、事前に確認が必要です。

諸費用の内訳(借入金額3,000万円の例):

項目 金額の目安
事務手数料 借入金額の2.2%(66万円)
保証料 0円〜約60万円(金融機関による)
登記費用(司法書士報酬含む) 約10〜15万円
印紙税 2万円
合計 約78万円〜143万円

ネット銀行は事務手数料が借入金額の2.2%程度、保証料0円の商品が多いです。一方、メガバンクは保証料が発生する商品もありますが、保証料型の方が繰上返済時に保証料の一部が返金されるメリットがあります。

住宅ローンを選ぶ際の判断基準

住宅ローンを選ぶ際は、以下の4つの判断基準を整理することが重要です。

(1) 金利タイプ(変動・固定・ミックス)の選択

住宅ローンの金利タイプは、以下の3種類があります。

  • 変動金利: 市場金利に連動して金利が変動。半年ごとに金利見直し、返済額は5年ごとに見直し
  • 固定金利: 借入時の金利が完済まで(または一定期間)変わらない
  • ミックス型: 変動金利と固定金利を組み合わせる

約7割の利用者が変動金利を選択しています(2025年時点)。変動金利は0.3〜0.6%台と低金利ですが、将来の金利上昇リスクがあります。固定金利は1.0〜1.8%台と金利が高めですが、返済額が確定するため安心感があります。

金利上昇リスクを許容できるかどうかで判断してください。

(2) 金融機関の相談体制(対面・オンライン)

住宅ローンを初めて利用する方は、相談体制も重要な判断基準です。

  • 対面相談重視: メガバンク、地方銀行、信用金庫
  • オンライン完結重視: ネット銀行

ネット銀行は低金利ですが、対面相談ができません。住宅ローンの仕組みや返済計画に不安がある場合は、対面相談ができる金融機関を選ぶことも選択肢です。

(3) 審査基準と審査期間

審査基準と審査期間は、金融機関により異なります。

金融機関タイプ 審査難易度 審査期間
メガバンク やや厳しい 2〜3週間
地方銀行 比較的柔軟 2〜3週間
ネット銀行 やや厳しい 1〜2週間
フラット35 柔軟 2〜3週間

ネット銀行は低金利ですが、審査基準がやや厳しい傾向があります。勤続年数が短い、自営業である、年収が低めなどの場合は、地方銀行やフラット35が選択肢となります。

(4) 返済条件(繰上返済手数料・返済方法の柔軟性)

繰上返済手数料や返済方法の柔軟性も確認しておきましょう。

  • 繰上返済手数料: ネット銀行は無料が多い、メガバンクは有料の場合もある
  • 返済方法の変更: 返済額の増減、返済期間の延長・短縮が可能か

将来的に繰上返済を検討している場合は、手数料無料の金融機関を選ぶことで総コストを抑えられます。

金融機関タイプ別の特徴比較

住宅ローンを提供する金融機関は、大きく4つのタイプに分類されます。それぞれの特徴を公平に比較します。

(1) メガバンク・都市銀行(信頼性・対面相談重視)

主な金融機関: 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行など

特徴:

  • 信頼性が高く、店舗網が充実
  • 対面相談ができ、初めての住宅ローンでも安心
  • 金利はネット銀行より高め(変動金利0.5〜0.8%程度)
  • 団信の特約保障が充実

適している人:

  • 大手金融機関の信頼性を重視する人
  • 対面相談をしながら進めたい人
  • 団信の保障を充実させたい人

(2) 地方銀行・信用金庫(地域密着・柔軟な審査)

主な金融機関: 各都道府県の地方銀行、信用金庫など

特徴:

  • 地域密着で柔軟な審査が期待できる
  • 勤続年数が短い、自営業でも審査に通る可能性がある
  • 金利はメガバンクとネット銀行の中間程度
  • 給与振込や公共料金引き落としで金利優遇がある場合も

適している人:

  • 勤続年数が短い、自営業などで審査に不安がある人
  • 地域の金融機関との取引を重視する人
  • 複数のサービスをまとめたい人

(3) ネット銀行(低金利・オンライン完結)

主な金融機関: auじぶん銀行、住信SBIネット銀行、PayPay銀行など

特徴:

  • 変動金利0.3〜0.5%台と業界最低水準
  • がん保障が無料付帯の商品が多い
  • 対面相談ができない(オンライン完結)
  • 審査基準がやや厳しい傾向

適している人:

  • 金利を最優先で抑えたい人
  • オンライン完結で問題ない人
  • 勤続年数・年収に自信がある人

(4) フラット35(全期間固定・審査基準が明確)

提供機関: 住宅金融支援機構(民間金融機関経由で申込)

特徴:

  • 全期間固定金利(1.8%前後、2025年時点)
  • 審査基準が明確で、自営業・転職直後でも借りやすい
  • 団信は任意加入(金利+0.28%程度)
  • 物件の技術基準(耐震性、省エネ性)が厳しい

適している人:

  • 返済額を確定させたい人(金利上昇リスクを避けたい)
  • 自営業・転職直後で他の金融機関の審査が不安な人
  • 長期的な返済計画を重視する人

変動金利と固定金利の選び方

変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきかは、金利上昇リスクをどこまで許容できるかで判断します。

(1) 変動金利のメリット・デメリット(低金利・金利上昇リスク)

メリット:

  • 金利が低い(0.3〜0.6%台、2025年時点)
  • 総返済額を抑えられる可能性が高い
  • 金利が上昇しても5年間は返済額が変わらない(5年ルール)

デメリット:

  • 金利上昇リスクがある(2025年は上昇傾向)
  • 将来の返済額が確定しないため、資金計画が立てにくい

: 借入金額3,000万円、返済期間35年、変動金利0.5%の場合

  • 月々の返済額: 約77,875円
  • 総返済額: 約32,707,500円

金利が1.0%に上昇した場合、月々の返済額は約84,685円(約6,810円増)となります。

(2) 固定金利のメリット・デメリット(安心感・金利が高め)

メリット:

  • 返済額が確定するため、資金計画が立てやすい
  • 金利上昇リスクがない
  • 長期的な安心感がある

デメリット:

  • 金利が高い(1.0〜1.8%台、2025年時点)
  • 市場金利が下がっても返済額は変わらない

: 借入金額3,000万円、返済期間35年、固定金利1.5%の場合

  • 月々の返済額: 約91,855円
  • 総返済額: 約38,578,100円

変動金利0.5%と比較すると、月々の返済額は約13,980円、総返済額は約5,870,600円の差があります。

(3) 金利上昇リスクへの備え方

変動金利を選択する場合、以下の方法で金利上昇リスクに備えることができます。

  • 繰上返済の活用: ボーナス等で積極的に繰上返済し、元本を減らす
  • 返済比率を低く保つ: 年収の25%以内に抑える(余裕を持たせる)
  • 固定金利への借り換え: 金利が大幅に上昇した場合、固定金利に借り換える

(4) 2025年の金利動向と今後の見通し

モゲチェックの最新分析によると、2025年の金利動向は以下のようになっています。

  • 2024年3月: 日銀がマイナス金利を解除
  • 2025年1月: 追加利上げ実施
  • 現在: 変動金利は0.6%台に上昇傾向

今後も金利上昇が予想されるため、変動金利を選択する場合は金利上昇リスクを十分に考慮する必要があります。

審査対策と借入可能額の考え方

住宅ローンの審査に通るためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

(1) 審査基準(年収・勤続年数・他社借入)

住宅ローンの審査では、以下が評価されます。

  • 年収: 一般的に年収300万円以上が目安(フラット35は年収制限なし)
  • 勤続年数: 3年以上が望ましい(転職直後は審査が厳しい)
  • 他社借入: カードローン、自動車ローンなどの残債が少ないほど有利
  • 信用情報: 過去の返済履歴(延滞があると審査に悪影響)

(2) 返済比率の目安(年収の30〜35%以内)

返済比率とは、年収に対する年間ローン返済額の割合です。審査基準は一般的に30〜35%以内ですが、実際の返済可能額は25%以内が目安です。

: 年収500万円の場合

  • 審査基準の返済比率35%: 年間返済額175万円(月々約14.6万円)
  • 実際の返済可能額25%: 年間返済額125万円(月々約10.4万円)

借入可能額と返済可能額は異なります。審査に通る金額ではなく、無理なく返済できる金額で借りることが重要です。

(3) 頭金を増やすメリット

頭金を増やすことで、以下のメリットがあります。

  • 借入金額が減る: 利息負担を抑えられる
  • 審査に通りやすくなる: 返済比率が下がる
  • 金利優遇: 頭金2割以上で金利優遇を受けられる場合がある

一般的に、物件価格の2割以上の頭金を用意することが推奨されます。

(4) 審査に通りやすくするポイント

審査に不安がある場合は、以下の対策が有効です。

  • 他社借入を減らす: カードローンなどを完済する
  • 頭金を増やす: 借入金額を減らす
  • 勤続年数を確保する: 転職前に申し込む
  • 複数の金融機関に申し込む: 審査基準が異なるため、地方銀行やフラット35も検討

まとめ:状況別の住宅ローン選び

住宅ローンは、金利だけでなく団信・諸費用・相談体制を含めた総合的な判断が必要です。以下、状況別の選び方を提示します。

(1) 金利重視の人に適した選択肢

  • ネット銀行: auじぶん銀行、住信SBIネット銀行など
  • メリット: 変動金利0.3〜0.5%台、がん保障無料付帯
  • 注意点: 審査基準がやや厳しい、対面相談不可

(2) 相談重視の人に適した選択肢

  • メガバンク: 三菱UFJ銀行、三井住友銀行など
  • メリット: 対面相談、団信の特約保障が充実
  • 注意点: 金利はネット銀行より高め

(3) 審査が不安な人への選択肢

  • 地方銀行・信用金庫: 柔軟な審査が期待できる
  • フラット35: 自営業・転職直後でも借りやすい
  • 注意点: フラット35は物件の技術基準が厳しい

(4) 専門家(FP・住宅ローンアドバイザー)への相談推奨

住宅ローンは数千万円単位の借入であり、慎重な判断が求められます。以下の専門家への相談を推奨します。

  • ファイナンシャルプランナー(FP): 返済計画、資金計画の相談
  • 住宅ローンアドバイザー: 金融機関選び、金利タイプの選択
  • 宅地建物取引士: 物件選び、住宅ローン控除の適用可否

国土交通省の住宅ローン控除の情報や、住宅金融支援機構のフラット35の公式情報も併せてご確認ください。

信頼できる専門家に相談しながら、無理のない資金計画を立てましょう。

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よくある質問

Q1変動金利と固定金利どちらを選ぶべきですか?

A1金利上昇リスクを許容できるなら変動金利、返済額を確定させたいなら固定金利です。約7割の利用者が変動金利を選択していますが、2025年は金利上昇傾向のため慎重な判断が必要です。変動金利は0.3〜0.6%台、固定金利は1.0〜1.8%台(2025年時点)。総返済額では数百万円の差が出るため、専門家(FP)への相談を推奨します。

Q2審査に落ちたらどうすればいいですか?

A2頭金を増やす、他社借入を減らす、勤続年数を確保する、審査基準が異なる複数の金融機関に申し込むことが有効です。地方銀行やフラット35は比較的柔軟な審査が期待できます。また、返済比率を年収の25%以内に抑えることで審査に通りやすくなります。専門家(住宅ローンアドバイザー)への相談も検討してください。

Q3住宅ローンの諸費用はいくらかかりますか?

A3事務手数料(借入金額の2.2%程度)、保証料、登記費用、印紙税などで、借入金額の2〜5%が目安です。借入金額3,000万円の場合、約78万円〜143万円の諸費用がかかります。ネット銀行は事務手数料が借入金額の2.2%程度で保証料0円が多く、メガバンクは保証料が発生する商品もあります。諸費用込みで借りられる商品もありますが、金利が高めに設定される点に注意が必要です。

Q4団信はどの保障を選ぶべきですか?

A4基本の死亡・高度障害保障は無料付帯が一般的です。がん保障・疾病保障は金利上乗せ0.1〜0.3%程度で追加できます。家族構成や健康状態に応じて選択してください。auじぶん銀行・住信SBIネット銀行はがん保障が無料付帯のため、総コストを抑えつつ保障を充実させられます。団信の特約は借入時にしか選択できず、途中追加・変更は不可能な点に注意が必要です。

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Room Match編集部

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