SBI新生銀行の住宅ローンとは?新生銀行からの変更点
住宅ローンを検討する際に、「新生銀行」や「SBI新生銀行」の名前を見かけることがあります。実は、新生銀行は2023年にSBI新生銀行へと社名変更しています。
この記事では、SBI新生銀行の住宅ローンの特徴、金利タイプ、メリット・デメリット、選び方のポイントを、住宅金融支援機構や国土交通省の公式情報をもとに解説します。
住宅ローン選びで失敗しないためのポイントを理解できるようになります。
この記事のポイント
- SBI新生銀行は2023年にSBIグループに買収され、社名変更した
- 最長50年の借入期間、保証料0円、繰上返済手数料無料が特徴
- 変動金利0.66%~と低金利だが、5年ルール・125%ルールが適用されないリスクがある
- 転職直前・直後、自営業・法人役員でも柔軟な審査で融資を受けられる可能性
- 住宅ローンは金利だけでなく、手数料・保証料・団信の充実度を総合的に比較する必要がある
(1) SBI新生銀行への社名変更(2023年1月買収、2023年社名変更)
SBI新生銀行(旧:新生銀行)は、2023年1月にSBIグループに買収され、2023年に「SBI新生銀行」に社名変更しました。住宅ローン商品もリニューアルされ、一部は有利に、一部は注意点も増加しています。
(2) 住宅ローン商品のリニューアル
社名変更に伴い、住宅ローン商品がリニューアルされました。最新の商品内容はSBI新生銀行公式サイトで確認できます。
(3) 最長50年の借入期間
SBI新生銀行の住宅ローンは最長50年の借入期間が可能で、月々の返済負担を軽減できます。ただし、長期間の借入は総返済額が増えるため、返済計画を慎重に立てる必要があります。
SBI新生銀行の住宅ローンの特徴
SBI新生銀行の住宅ローンには、他行にはない特徴があります。
(1) 保証料0円・一部繰り上げ返済手数料無料(回数制限なし)
SBI新生銀行の大きなメリットは以下の通りです。
- 保証料0円:多くの銀行では借入額の0~2%程度の保証料がかかるが、SBI新生銀行は0円
- 一部繰り上げ返済手数料無料:回数制限なしで何度でも繰上返済可能
これにより、諸費用を抑えられ、柔軟な返済計画が立てられます。
(2) 選べる団信プラン(ガン団信・安心保障付団信)
SBI新生銀行では、以下の団体信用生命保険(団信)プランを選べます。
- 基本の団信:死亡・高度障害時に残債免除
- ガン団信:ガンと診断された場合に残債免除
- 安心保障付団信:要介護状態や身体障害状態でも保障
団信の充実度は、住宅ローン選びの重要なポイントです。
(3) 転職直前・直後、自営業・法人役員でも柔軟な審査
SBI新生銀行は、転職直前・直後の人や自営業・法人役員でも柔軟な審査で融資を受けられる可能性があります。他行で審査に通らなかった場合でも、検討候補の一つとして考えられます。
金利タイプと手数料
SBI新生銀行の金利タイプと手数料について詳しく見ていきましょう。
(1) 変動金利(0.66%~)と全期間固定金利
SBI新生銀行の住宅ローン金利は以下の通りです(2025年11月時点)。
| 金利タイプ | 金利 | 特徴 |
|---|---|---|
| 変動金利 | 0.66%~ | 市場金利の変動に応じて半年ごとに見直し。低金利だが金利上昇リスクあり |
| 全期間固定金利 | 業界トップクラスの低金利 | 借入期間中の金利が変わらない。変動金利より高いが安心感がある |
国土交通省の調査によると、2024年~2025年3月期で変動金利タイプを選んだ人の割合は79.0%と、変動金利が主流です。
(2) 事務手数料(借入金額の2.2%)
事務手数料は借入金額の2.2%(消費税込み)です。例えば、3,000万円を借りる場合、事務手数料は66万円です。
保証料は0円ですが、事務手数料は別途かかるため、総コストを比較する必要があります。
(3) 5年ルール・125%ルールが適用されないリスク
重要な注意点:SBI新生銀行では5年ルールや125%ルールが適用されません。
- 5年ルール:変動金利で金利が上昇しても、5年間は返済額を据え置くルール(一部の銀行のみ適用)
- 125%ルール:返済額が増える場合も、前回の125%を上限とするルール(一部の銀行のみ適用)
SBI新生銀行ではこれらのルールが適用されないため、市場金利急上昇時に返済額が大幅に増えるリスクがあります。変動金利を選ぶ場合は、このリスクを理解しておく必要があります。
SBI新生銀行の住宅ローンの評判とメリット・デメリット
実際の利用者の評判をもとに、メリット・デメリットを整理します。
(1) 高評価ポイント(金利の低さ、審査の手軽さ、手続きの満足感)
利用者から高く評価されているポイントは以下の通りです。
- 金利の低さ:変動金利0.66%~と業界トップクラス
- 審査の手軽さ:転職直前・直後、自営業・法人役員でも柔軟な審査
- 手続きの満足感:保証料0円、繰上返済手数料無料で諸費用を抑えられる
(2) デメリット(借り換え時の事前審査なし、金利上昇リスク)
一方で、以下の点に注意が必要です。
- 借り換えの場合、事前審査が受けられない:本審査一回のみのため、審査に通らなかった場合の手間が大きい
- 5年ルール・125%ルールが適用されない:市場金利急上昇時に返済額が大幅に増えるリスク
(3) 実際の口コミ分析
口コミサイトでは、金利の低さと審査の手軽さを評価する声が多い一方、金利上昇リスクを懸念する声もあります。変動金利を選ぶ場合は、将来の金利上昇に備えて繰上返済を積極的に行うことが推奨されます。
住宅ローンの選び方と比較ポイント
SBI新生銀行以外の金融機関も含めて、公平に比較検討するためのポイントを紹介します。
(1) 金利タイプの選び方(変動金利79.0%が主流、固定金利は安心感)
金利タイプは以下の2種類があります。
| 金利タイプ | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 変動金利 | 金利が低い | 金利上昇リスクがある |
| 固定金利 | 金利が変わらず安心 | 変動金利より高い |
2024年以降、日本銀行の金融政策変更に伴い、住宅ローンの金利は上昇傾向にあります。金利タイプをしっかり見極めることが重要です。
(2) 手数料・諸費用の比較(保証料・融資手数料・登記費用)
住宅ローンには以下の諸費用がかかります。
| 項目 | 内容 | 目安額 |
|---|---|---|
| 保証料 | 保証会社への費用(銀行により0円~借入額の2%程度) | 0~60万円(3,000万円借入の場合) |
| 事務手数料 | 契約手続き費用(定額型と定率型) | 定額3~5万円 or 定率2.2%(66万円) |
| 登記費用 | 抵当権設定登記の費用 | 10~20万円 |
SBI新生銀行は保証料0円ですが、事務手数料が定率型(2.2%)のため、総コストを比較する必要があります。
(3) 団信の充実度と返済オプション
団信(団体信用生命保険)の充実度も重要なポイントです。
- 基本の団信:死亡・高度障害時に残債免除
- ガン団信:ガンと診断された場合に残債免除
- 3大疾病保障:ガン・急性心筋梗塞・脳卒中で残債免除
返済オプション(繰上返済手数料、返済期間の変更等)も確認しましょう。
(4) 住宅ローン控除(年末ローン残高の0.7%を最長13年間)
住宅ローンを借りて住宅を取得した場合、年末ローン残高の0.7%を最長13年間、所得税・住民税から控除できます(2025年時点)。
詳細は国土交通省の公式サイトで確認してください。2025年税制改正で子育て世帯への優遇措置延長が検討されています。
まとめ:SBI新生銀行の住宅ローンが向いている人
SBI新生銀行の住宅ローンは、低金利と柔軟な審査を重視する方に適しています。
(1) SBI新生銀行に向いている人(低金利・柔軟な審査を重視)
以下のような方に向いています。
- 変動金利0.66%~の低金利を重視する方
- 保証料0円、繰上返済手数料無料で諸費用を抑えたい方
- 転職直前・直後、自営業・法人役員で柔軟な審査を希望する方
- 最長50年の借入期間で月々の返済負担を軽減したい方
ただし、5年ルール・125%ルールが適用されないため、金利上昇リスクを理解しておく必要があります。
(2) 複数社比較の重要性
住宅ローンは人生最大の借入の一つです。SBI新生銀行だけでなく、メガバンク、地方銀行、ネット銀行など複数の金融機関を比較検討しましょう。
金利、手数料、返済オプション、団信の充実度を総合的に比較し、自分に合った住宅ローンを選ぶことが重要です。専門家(ファイナンシャルプランナー等)への相談も検討してください。
