山陰合同銀行の住宅ローン完全ガイド:金利・審査・メリット徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/21

山陰合同銀行の住宅ローンとは:地方銀行ならではの強み

山陰合同銀行は、島根県と鳥取県を拠点とする地方銀行で、住宅ローン分野においても地域密着型のサービスを提供しています。地方銀行ならではの手厚い窓口相談や、地域優遇金利が特徴です。

住宅ローンを検討する際、「どの銀行を選ぶべきか」は大きな悩みです。山陰合同銀行の住宅ローンは、地方銀行の強みを活かした商品設計となっています。

この記事のポイント

  • 変動金利型は年0.60%~3.90%と魅力的な金利で利用可能
  • 年収250万円以上、勤続1年以上で申込可能(ネット銀行より条件が緩い)
  • 電子契約で印紙代不要、ATM時間外手数料全額キャッシュバック
  • 鳥取県のメインバンク動向調査1位(48.59%)で地域での信頼性が高い
  • 借入から5年間は「Club Off」で宿泊・レジャー・グルメを会員料金で利用可能

(1) 山陰地域でのシェアと信頼性(鳥取県メインバンク1位)

山陰合同銀行は、2024年の帝国データバンク調査で鳥取県のメインバンク動向調査1位(48.59%)を獲得しています。地域で最も信頼されている金融機関の一つと言えます。

地元での長年の実績により、地域の不動産事情や住宅市場に精通しており、山陰地域での住宅購入を検討する際の心強いパートナーとなります。

(2) 地域密着型のサポート体制(窓口相談・土日対応)

山陰合同銀行は、窓口での住宅ローン相談を重視しています。土日相談も対応しており、平日に時間が取れない方でも安心して相談できます。

ネット銀行では得られない、対面での丁寧な説明や、疑問点への即座の回答が可能です。初めて住宅ローンを組む方にとって、この手厚いサポートは大きなメリットです。

(3) 他行(メガバンク・ネット銀行)との違い

メガバンクとの違い:

  • 地域の不動産事情に精通している
  • 窓口相談の時間が取りやすい
  • 地域優遇金利が適用される場合がある

ネット銀行との違い:

  • 対面相談が可能(土日対応)
  • 審査条件が比較的緩い(年収250万円以上、勤続1年以上)
  • 地域の取引慣行に詳しい

商品ラインアップと金利タイプの選び方

山陰合同銀行の住宅ローンは、4つの主要商品を提供しています。それぞれの金利タイプと特徴を理解し、自分に合ったものを選びましょう。

(1) 変動金利型:年0.60%~3.90%の魅力的な金利

変動金利型は、市場金利の変動に応じて適用金利が変わるタイプです。金利が低い時期はメリットが大きいですが、将来的に金利が上昇するリスクもあります。

特徴:

  • 金利範囲: 年0.60%~3.90%(2024年10月時点)
  • 市場金利に連動して半年ごとに見直し
  • 金利が低い時期は返済額を抑えられる

向いている人:

  • 金利上昇リスクを許容できる人
  • 短期間での完済を予定している人
  • 金利動向を定期的にチェックできる人

(2) 固定金利選択型:3年・5年・10年から選択

固定金利選択型は、一定期間(3年、5年、10年)金利が固定されるタイプです。固定期間終了後は、再度金利タイプを選択できます。

特徴:

  • 固定期間中は金利が変わらない
  • 返済計画が立てやすい
  • 固定期間終了後は変動金利または再度固定金利を選択

向いている人:

  • 一定期間の返済額を確定させたい人
  • 金利上昇への備えをしたい人
  • 短期的な金利変動を気にしたくない人

(3) 2段階固定金利型:当初10年と11年目以降で金利が異なる

2段階固定金利型は、当初10年と11年目以降で金利が異なる固定金利タイプです。契約時に総返済額が確定します。

特徴:

  • 当初10年: 年1.50%~4.40%
  • 11年目以降: 年3.00%~5.90%
  • 契約時に総返済額が確定

向いている人:

  • 総返済額を契約時に確定させたい人
  • 長期的な返済計画を立てたい人
  • 金利変動のリスクを完全に排除したい人

(4) 預金連動型:預金残高に応じた利息キャッシュバック

預金連動型は、普通預金残高に応じてローン利息をキャッシュバックする商品です。預金が多い方にメリットがあります。

特徴:

  • 普通預金残高に応じた利息キャッシュバック
  • 年0.2%の金利上乗せが必要
  • 余剰資金が多い方に適している

向いている人:

  • 普通預金に一定の残高を維持できる人
  • 利息軽減を図りたい人
  • 預金とローンを一元管理したい人

審査基準と申込条件

山陰合同銀行の住宅ローンは、比較的緩い審査条件が特徴です。ここでは、具体的な審査基準を確認します。

(1) 年収・勤続年数の条件(年収250万円以上、勤続1年以上)

審査条件:

  • 前年の税込年収: 250万円以上
  • 勤続年数: 1年以上
  • 年間返済比率: 35%以内

ネット銀行では年収400万円以上、勤続3年以上を求めることが多いですが、山陰合同銀行は比較的緩い条件です。年収300万円~600万円、勤続年数10年以下で借入実績が多数あります。

(2) 年齢条件(申込時満18歳以上、最終返済時満85歳未満)

年齢条件:

  • 申込時: 満18歳以上
  • 借入時: 満76歳未満
  • 最終返済時: 満85歳未満

高齢者でも借入可能ですが、最終返済時の年齢に制限があります。60代で住宅ローンを組む場合は、返済期間を短く設定する必要があります。

(3) 年間返済比率35%以内の計算方法

年間返済比率とは、年収に対する年間返済額の割合です。山陰合同銀行では35%以内が条件です。

計算例:

  • 年収400万円の場合
  • 年間返済可能額 = 400万円 × 35% = 140万円
  • 月額返済可能額 = 140万円 ÷ 12ヶ月 = 約11.7万円

この返済比率には、他のローン(自動車ローン、教育ローン等)の返済額も含まれます。

(4) 審査の流れと期間(事前審査数日~1週間)

審査の流れ:

  1. インターネットまたは窓口で仮審査申込
  2. 事前審査(数日~1週間)
  3. 本審査申込(必要書類提出)
  4. 本審査(1~2週間程度)
  5. 契約手続き
  6. 融資実行

事前審査はインターネットで申込可能です。必要書類を事前に準備しておくと、審査がスムーズに進みます。

メリットと優遇特典

山陰合同銀行の住宅ローンには、様々なメリットと優遇特典があります。

(1) 電子契約で印紙代不要

電子契約を利用することで、印紙代(通常数万円)が不要になります。ペーパーレスでの契約が可能で、環境にも配慮した選択肢です。

(2) ATM時間外手数料全額キャッシュバック

住宅ローン契約者は、山陰合同銀行ATMの時間外手数料が全額キャッシュバックされます。頻繁にATMを利用する方にとって、年間数千円の節約になります。

(3) Club Off優待サービス(借入から5年間)

借入から5年間は、「Club Off」で宿泊・レジャー・グルメを会員料金で利用できます。旅行や外食が好きな方にとって、大きなメリットです。

(4) 無担保ローンの金利引下げ

住宅ローン契約者は、マイカーローン、教育ローン、リフォームローンなどの無担保ローンの金利が引き下げられます。将来的に他のローンを組む際に有利です。

デメリットと注意点

山陰合同銀行の住宅ローンにも、いくつかのデメリットと注意点があります。

(1) 変動金利の上昇リスク

変動金利型は、市場金利の上昇により返済額が増加するリスクがあります。金利が上昇した場合、毎月の返済額が数万円増える可能性もあります。

対策:

  • 固定金利選択型と比較検討する
  • 繰上返済で元本を早期に減らす
  • 金利上昇時の返済額をシミュレーションする

(2) 保証料を金利に上乗せする場合のコスト増(年0.2%~0.3%)

保証料を金利に上乗せする方式を選択すると、年0.2%~0.3%のコスト増となります。35年間で数十万円の差になる場合もあります。

対策:

  • 保証料一括払い方式と比較する
  • 総返済額をシミュレーションする

(3) 預金連動型は年0.2%の金利上乗せが必要

預金連動型は、年0.2%の金利上乗せが必要です。普通預金残高が少ない場合、逆にコスト増となる可能性があります。

対策:

  • 普通預金残高を確認し、メリットがあるか計算する
  • 通常の変動金利型と比較する

(4) 他行との金利比較の重要性

山陰合同銀行の金利は魅力的ですが、他行(メガバンク、ネット銀行、他の地方銀行)との比較も重要です。複数の金融機関で見積もりを取り、総返済額を比較しましょう。

まとめ:山陰合同銀行住宅ローンを選ぶべき人

山陰合同銀行の住宅ローンは、変動金利型が年0.60%~3.90%、年収250万円以上・勤続1年以上で申込可能と、比較的緩い審査条件が特徴です。地域密着型のサポート体制(窓口相談・土日対応)や、電子契約で印紙代不要、ATM時間外手数料全額キャッシュバック、Club Off優待サービスなどのメリットがあります。

山陰合同銀行住宅ローンを選ぶべき人:

  • 島根県・鳥取県で住宅を購入する人
  • 窓口での丁寧な相談を希望する人
  • 年収250万円以上、勤続1年以上の条件を満たす人
  • 地域の金融機関で長期的な取引関係を築きたい人
  • ATMを頻繁に利用する人

一方で、変動金利の上昇リスクや、保証料を金利に上乗せする場合のコスト増には注意が必要です。住宅ローンは長期的な借入となるため、複数の金融機関で見積もりを取り、総返済額を比較した上で判断しましょう。

金利や審査条件は変動する可能性があるため、最新情報は山陰合同銀行公式サイトで確認するか、窓口で直接相談することをおすすめします。専門家(銀行担当者、ファイナンシャルプランナー等)への相談も検討しましょう。

よくある質問

Q1山陰合同銀行の住宅ローンの金利はどのくらいですか?

A1変動金利型は年0.60%~3.90%です。固定金利選択型は3年・5年・10年から選択でき、2段階固定金利型は当初10年が年1.50%~4.40%、11年目以降が年3.00%~5.90%となっています。金利は2024年10月時点の情報で、市場金利の変動により変わる可能性があります。最新の金利情報は山陰合同銀行公式サイトまたは窓口で確認してください。

Q2審査条件は厳しいですか?年収や勤続年数の基準は?

A2年収250万円以上、勤続年数1年以上で申込可能です。年間返済比率35%以内が条件となります。ネット銀行(年収400万円以上、勤続3年以上を求めることが多い)より条件が緩く、年収300万円~600万円、勤続年数10年以下で借入実績が多数あります。事前審査は数日~1週間、本審査は1~2週間程度で結果が通知されます。

Q3他の銀行と比べて山陰合同銀行のメリットは何ですか?

A3地域密着型のサポート体制(窓口相談・土日対応)、電子契約で印紙代不要、ATM時間外手数料全額キャッシュバック、Club Off優待サービス(借入から5年間で宿泊・レジャー・グルメを会員料金で利用可能)が主なメリットです。2024年の帝国データバンク調査で鳥取県のメインバンク動向調査1位(48.59%)を獲得しており、地域での信頼性が高い金融機関です。

Q4変動金利と固定金利、どちらを選ぶべきですか?

A4金利上昇リスクを許容でき、短期間での完済を予定している方は変動金利型が適しています。一方、一定期間の返済額を確定させたい方や、金利上昇への備えをしたい方は固定金利選択型または2段階固定金利型が適しています。個人の状況により最適な選択は異なるため、銀行担当者やファイナンシャルプランナーに相談し、返済シミュレーションを行った上で判断することをおすすめします。

Q5山陰合同銀行の住宅ローンで借りられる金額はどのくらいですか?

A5借入可能額は年収、年間返済比率(35%以内)、他のローンの返済額により異なります。例えば、年収400万円の場合、年間返済可能額は140万円(400万円×35%)、月額約11.7万円となります。この返済額で借入可能な金額は、金利や返済期間により変動します。具体的な借入可能額は、山陰合同銀行の窓口で相談するか、公式サイトの返済シミュレーションを利用してください。

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Room Match編集部

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