不動産仲介手数料の上限ガイド|計算方法・相場・交渉のポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2026/1/6

PR

まどりLABO|間取り作成の無料見積もり依頼

なぜ仲介手数料の上限を知るべきなのか?不動産取引の基礎知識

不動産取引を検討する際、「仲介手数料はいくらかかるのか」「上限はあるのか」と不安に感じる方は少なくありません。仲介手数料は取引コストの大きな部分を占めるため、事前に正確な知識を持つことが重要です。

この記事では、国土交通省の公式情報や宅地建物取引業法を元に、仲介手数料の法的上限、計算方法、礼金との違い、2024年7月の法改正による変更点を解説します。

不動産取引の初心者でも、仲介手数料の仕組みを正確に理解し、適正な費用で取引を進められるようになります。

この記事のポイント

  • 仲介手数料の上限は宅地建物取引業法で規定されている(売買は3%+6万円+消費税、賃貸は家賃1ヶ月分+消費税)
  • 2024年7月の法改正で、800万円以下の売買は30万円+税、長期空き家賃貸(1年以上)は家賃2ヶ月分+税に引き上げ
  • 礼金は大家への謝礼(慣習)、仲介手数料は不動産会社への報酬(宅建業法)
  • 仲介手数料は交渉可能ですが、過度な値引きは不動産会社の利益源を損なうため難しいです
  • 上限を超える請求は宅建業法違反であり、罰則が定められている

仲介手数料の法的根拠と上限額

仲介手数料の上限は、宅地建物取引業法(宅建業法)で明確に規定されています。

宅地建物取引業法による規定

国土交通省によると、宅建業法では仲介手数料の上限額が定められています。これは、不動産取引の公正性を保つためです。

上限を超える請求は宅建業法違反であり、罰則(業務停止、免許取消等)が定められています。

売買の仲介手数料上限(3%+6万円+消費税)

売買の仲介手数料は、取引価格に応じて以下のように計算されます。

取引価格 仲介手数料の上限
200万円以下 取引価格の5%+消費税
200万円超~400万円以下 取引価格の4%+2万円+消費税
400万円超 取引価格の3%+6万円+消費税

(出典: 国土交通省

400万円超の場合、速算式「(売買価格×3%+6万円)+消費税」で計算できます。

計算例:

  • 売買価格5,000万円の場合:
    • (5,000万円×3%+6万円)+消費税10% = 156万円+15.6万円 = 171.6万円

賃貸の仲介手数料上限(家賃1ヶ月分+消費税)

賃貸の仲介手数料は、家賃の1ヶ月分+消費税が上限です。ただし、原則は貸主・借主各0.5ヶ月分です。

LIFULL HOME'Sによると、1ヶ月分請求には依頼者の承諾が必要です。

計算例:

  • 家賃10万円の場合:
    • 10万円+消費税10% = 11万円(上限)
    • 原則: 貸主5.5万円、借主5.5万円

仲介手数料の計算方法

売買の速算式と計算例

400万円超の売買の場合、速算式を使うと簡単に計算できます。

速算式:

仲介手数料 = (売買価格×3%+6万円)+消費税10%

計算例(3,000万円の場合):

  • 3,000万円×3% = 90万円
  • 90万円+6万円 = 96万円
  • 96万円+消費税10% = 105.6万円

賃貸の原則(貸主・借主各0.5ヶ月分)

賃貸の仲介手数料は、原則として貸主・借主で折半(各0.5ヶ月分)です。

ただし、1ヶ月分請求する場合は、依頼者の承諾を得る必要があります。実務では借主が1ヶ月分負担するケースが多いですが、法的には承諾が必須です。

支払いタイミング(契約時・引渡時)

三菱地所の住まいリレーによると、仲介手数料の支払いタイミングは以下が一般的です。

  • 売買: 契約時50%、引渡時50%
  • 賃貸: 契約時に一括

ただし、不動産会社により異なる場合があるため、事前に確認してください。

PR

まどりLABO|間取り作成の無料見積もり依頼

礼金と仲介手数料の違い

支払先の違い(大家 vs 不動産会社)

URくらしのカレッジによると、礼金と仲介手数料の主な違いは以下の通りです。

項目 礼金 仲介手数料
支払先 大家(貸主) 不動産会社
法的根拠 なし(慣習) 宅建業法で規定
金額 物件により異なる(1〜2ヶ月分が一般的) 家賃1ヶ月分+税が上限
返金 なし なし(成功報酬)

法的根拠の違い(慣習 vs 宅建業法)

  • 礼金: 法的根拠はなく、地域の慣習によるもの。大家への謝礼として支払う
  • 仲介手数料: 宅建業法で上限が規定されている。不動産会社への成功報酬として支払う

相場の違い(礼金1〜2ヶ月、仲介0.5〜1ヶ月)

一般的な相場は以下の通りです。

  • 礼金: 1〜2ヶ月分(地域・物件により異なる)
  • 仲介手数料: 0.5〜1ヶ月分+税(上限は1ヶ月分+税)

礼金は交渉により減額・免除される場合もありますが、仲介手数料は法定上限内での交渉となります。

2024年7月の法改正による変更点

800万円以下の売買の上限引き上げ(30万円+税)

家・不動産売却なら「イエウール」によると、2024年7月1日から、800万円以下の不動産売買の仲介手数料上限が30万円+消費税に引き上げられました。

法改正前:

  • 800万円×3%+6万円 = 30万円+税(通常の計算)

法改正後:

  • 一律30万円+税(特例)

地方部の低価格物件の流通を促進するための措置です。

長期空き家賃貸の上限引き上げ(家賃2ヶ月分+税)

1年以上空室の賃貸物件(長期空き家)の場合、仲介手数料上限が家賃2ヶ月分+消費税に引き上げられました。

  • 貸主負担: 最大1.5ヶ月分+税
  • 借主負担: 従来通り最大0.5ヶ月分+税

借主負担は従来と同じで、貸主負担のみ上乗せが可能です。

法改正の背景と目的

法改正の主な目的は以下の通りです。

  1. 空き家の有効活用: 長期空き家の流通を促進
  2. 地方部の低価格物件の流通: 800万円以下の物件の仲介を促進
  3. 不動産会社の負担軽減: 低価格物件の仲介でも適正な報酬を確保

まとめ:仲介手数料の交渉と注意点

仲介手数料の上限は、売買は「(売買価格×3%+6万円)+消費税」、賃貸は「家賃1ヶ月分+消費税」です。2024年7月の法改正で、800万円以下の売買と長期空き家賃貸の上限が引き上げられました。

礼金は大家への謝礼(慣習)、仲介手数料は不動産会社への報酬(宅建業法)という違いがあります。仲介手数料は交渉可能ですが、不動産会社の主な利益源のため、過度な値引きは難しいです。

上限を超える請求は宅建業法違反です。不審な請求を受けた場合は、まず不動産会社に確認し、改善されない場合は国土交通省や消費生活センターに相談してください。個別の取引条件は宅建士や弁護士への相談を推奨します。

PR

まどりLABO|間取り作成の無料見積もり依頼

よくある質問

Q1仲介手数料の上限はいくらですか?

A1売買は「(売買価格×3%+6万円)+消費税」、賃貸は「家賃1ヶ月分+消費税」が上限です。2024年7月の法改正で、800万円以下の売買は30万円+税、長期空き家賃貸(1年以上)は家賃2ヶ月分+税(貸主1.5ヶ月分、借主0.5ヶ月分)に引き上げられました。これらの上限は宅地建物取引業法で規定されており、超過請求は宅建業法違反です。

Q2礼金と仲介手数料の違いは何ですか?

A2礼金は大家への謝礼で慣習によるもの、仲介手数料は不動産会社への報酬で宅建業法で規定されています。礼金は法的根拠がなく返金されませんが、金額は物件により異なります(1〜2ヶ月分が一般的)。仲介手数料は成功報酬で返金されず、上限は家賃1ヶ月分+税です。支払先も異なり、礼金は貸主、仲介手数料は不動産会社に支払います。

Q3仲介手数料は交渉できますか?

A3法律上は可能ですが、仲介手数料は不動産会社の主な利益源のため、過度な値引きは難しいです。閑散期(5〜8月)を狙うと成功率が上がります。仲介手数料の下限は法律で規定されておらず、無料や半額の不動産会社も存在します。ただし、過度な値引き要求は不動産会社との関係悪化リスクがあるため、慎重に交渉してください。

Q4上限を超える請求をされた場合はどうすればいいですか?

A4上限を超える請求は宅建業法違反です。まず不動産会社に確認し、改善されない場合は国土交通省や消費生活センターに相談してください。宅建業法違反には業務停止・免許取消等の罰則が定められています。個別の取引条件については、宅地建物取引士や弁護士への相談を推奨します。請求内容を書面で確認し、証拠を保管してください。

関連記事