固定資産税と坪数の関係を知りたいと思ったら
不動産を所有または購入を検討する際、「固定資産税は坪数でどう変わるのか」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。特に土地購入時に、坪数が税額にどう影響するかを知っておくことは、長期的な資金計画を立てる上で重要です。
この記事では、固定資産税と坪数の関係、計算方法、小規模住宅用地の軽減措置、坪数別の負担額の目安を、東京都主税局等の公式情報を元に解説します(2025年時点)。
土地購入や住宅建築を検討されている方が、坪数を意識した税負担の最適化を図れるようになります。
この記事のポイント
- 土地の固定資産税は60.5坪(200㎡)を境に税額が変わり、200㎡以下は評価額×1/6、200㎡超は評価額×1/3の軽減率が適用される
- 新築住宅は延床面積84.7坪(280㎡)以下で、50㎡以上280㎡以下の条件を満たせば3~7年間、固定資産税が半額になる軽減措置がある
- 200㎡を1㎡でも超えると軽減率が1/6から1/3に減少し、実質的に税額が約2倍になるため、土地購入時は坪数を慎重に確認すべき
- 坪数は課税明細書、固定資産評価証明書、固定資産課税台帳で確認可能
固定資産税の基本と坪数の役割
(1) 固定資産税の計算式(評価額×標準税率1.4%)
固定資産税は、市区町村が所有する土地・建物に課税する地方税です。標準税率は1.4%ですが、自治体によっては異なる場合があります。
基本の計算式:
固定資産税 = 固定資産税評価額 × 標準税率1.4%
ただし、住宅用地には「小規模住宅用地の軽減措置」が適用され、評価額を大幅に減額できます。この軽減措置が坪数(面積)により変動するため、坪数が税額に大きく影響します。
(2) 坪数とは?確認方法(課税明細書・評価証明書・課税台帳)
坪数とは、土地や建物の面積を表す単位です(1坪≒3.3㎡)。
坪数の確認方法は以下の3つです。
- 課税明細書: 毎年4~6月に市区町村から送付される固定資産税の明細。評価額・坪数が記載されています
- 固定資産評価証明書: 市区町村の窓口で取得できる公的証明書(有料、1通300~400円)
- 固定資産課税台帳: 市区町村が管理する台帳。窓口で閲覧可能
(3) 坪数計算(㎡×0.3025)
坪数は以下の計算式で算出されます。
坪数 = ㎡ × 0.3025
例えば、200㎡の土地の場合:
200㎡ × 0.3025 = 60.5坪
小数点第2位以下は切り捨てられます。
坪数による固定資産税の違い|60.5坪・84.7坪が境界線
(1) 土地の境界線:60.5坪(200㎡)で軽減率が1/6→1/3に変化
土地の固定資産税は、**60.5坪(200㎡)**が重要な境界線です。
| 面積 | 軽減率 | 課税標準額 |
|---|---|---|
| 200㎡以下 | 評価額×1/6 | 小規模住宅用地 |
| 200㎡超 | 評価額×1/3(超過部分のみ) | 一般住宅用地 |
例えば、評価額1,200万円の土地の場合:
60坪(198㎡)の場合:
- 課税標準額 = 1,200万円 × 1/6 = 200万円
- 固定資産税 = 200万円 × 1.4% = 2.8万円
70坪(231㎡)の場合:
- 200㎡以下の部分: 1,200万円 × (200/231) × 1/6 ≒ 173万円
- 200㎡超の部分: 1,200万円 × (31/231) × 1/3 ≒ 54万円
- 課税標準額 = 173万円 + 54万円 = 227万円
- 固定資産税 = 227万円 × 1.4% = 3.2万円
200㎡を超えると、超過部分の軽減率が1/6から1/3に減少するため、実質的に税額が高くなります。
(2) 新築住宅の境界線:84.7坪(280㎡)以下で軽減措置が適用
新築住宅は、**50㎡以上280㎡以下(約84.7坪以下)**の条件を満たせば、固定資産税の軽減措置が受けられます。
| 住宅種別 | 軽減期間 | 軽減率 |
|---|---|---|
| 一般住宅 | 3年間 | 固定資産税が半額 |
| 認定長期優良住宅 | 5年間 | 固定資産税が半額 |
| マンション | 5~7年間 | 固定資産税が半額 |
この軽減措置は期限付きで、期限終了後は税額が約2倍に上昇します。長期的な資金計画を立てる際は、軽減期間終了後の税額も考慮してください。
(3) 200㎡を1㎡超えると税額が約2倍になる理由
200㎡(60.5坪)は固定資産税の軽減率が大きく変わる境界線です。1㎡でも超えると、超過部分の軽減率が1/6から1/3に減少し、課税標準額が増加します。
例: 評価額1,000万円の土地
- 200㎡: 課税標準額 167万円(1,000万円 × 1/6)
- 201㎡: 課税標準額 170万円(200㎡分は1/6、1㎡分は1/3で計算)
わずか1㎡の違いですが、課税標準額が増加するため、土地購入時は200㎡以下に抑えることを推奨します。
小規模住宅用地の軽減措置と計算方法
(1) 小規模住宅用地(200㎡以下):評価額×1/6
小規模住宅用地とは、200㎡以下の住宅用地のことで、固定資産税評価額が1/6に軽減されます。
計算例: 評価額1,500万円、面積150㎡(約45坪)の土地
課税標準額 = 1,500万円 × 1/6 = 250万円
固定資産税 = 250万円 × 1.4% = 3.5万円
(2) 一般住宅用地(200㎡超):評価額×1/3(超過部分のみ)
一般住宅用地とは、200㎡を超える住宅用地のことで、超過部分のみ評価額が1/3に軽減されます。
計算例: 評価額2,000万円、面積300㎡(約90坪)の土地
200㎡以下の部分: 2,000万円 × (200/300) × 1/6 ≒ 222万円
200㎡超の部分: 2,000万円 × (100/300) × 1/3 ≒ 222万円
課税標準額 = 222万円 + 222万円 = 444万円
固定資産税 = 444万円 × 1.4% = 6.2万円
(3) 新築住宅の軽減措置(3~7年間、固定資産税が半額)
新築住宅(50㎡以上280㎡以下)は、3~7年間、固定資産税が半額になる軽減措置があります(2025年時点で継続中)。
計算例: 評価額1,500万円、延床面積120㎡の一般住宅(軽減期間3年間)
通常の固定資産税 = 1,500万円 × 1.4% = 21万円
軽減期間中(3年間)= 21万円 × 1/2 = 10.5万円
軽減期間終了後 = 21万円
軽減期間終了後は税額が約2倍に上昇するため、長期的な資金計画が必要です。
(4) 計算シミュレーション(60坪・70坪の比較)
評価額1,200万円の土地で、60坪(198㎡)と70坪(231㎡)を比較します。
| 面積 | 課税標準額 | 固定資産税 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 60坪(198㎡) | 200万円 | 2.8万円 | - |
| 70坪(231㎡) | 227万円 | 3.2万円 | +0.4万円/年 |
10坪(約33㎡)の差で、年間約0.4万円(10年で4万円)の差が出ます。
坪数別の固定資産税負担額の目安(都道府県別)
(1) 都道府県別の坪単価データ(東京14,705円/坪、大阪4,909円/坪等)
都道府県別の土地の固定資産税坪単価(2025年時点)は以下の通りです。
| 都道府県 | 坪単価(円/坪) |
|---|---|
| 東京都 | 14,705円 |
| 大阪府 | 4,909円 |
| 愛知県 | 3,910円 |
地域により坪単価が大きく異なるため、土地購入時は該当地域のデータを確認してください。
(2) 坪数別の年間負担額イメージ(30坪・50坪・70坪)
東京都で評価額が坪あたり50万円の土地を想定した場合の年間負担額イメージです。
| 坪数 | 評価額 | 軽減率 | 課税標準額 | 固定資産税 |
|---|---|---|---|---|
| 30坪(99㎡) | 1,500万円 | 1/6 | 250万円 | 3.5万円 |
| 50坪(165㎡) | 2,500万円 | 1/6 | 417万円 | 5.8万円 |
| 70坪(231㎡) | 3,500万円 | 混合 | 794万円 | 11.1万円 |
70坪は200㎡を超えるため、超過部分は1/3の軽減率となり、税額が大幅に増加します。
(3) 一戸建ての固定資産税平均額(2025年:10~15万円)
2025年時点で、一戸建ての固定資産税平均額は年間10~15万円程度です。ただし、以下の要因により大きく変動します。
- 地域: 都市部ほど評価額が高く、税額も高い
- 坪数: 60.5坪を超えると税額が急増
- 築年数: 新築住宅は軽減措置で半額(3~7年間)
詳細は市区町村の公式サイトで最新情報を確認し、専門家(税理士、宅建士)への相談を推奨します。
まとめ|坪数を意識した土地選びと税負担の最適化
固定資産税と坪数の関係は、土地購入や住宅建築を検討する上で重要なポイントです。土地は60.5坪(200㎡)、新築住宅は84.7坪(280㎡)が税額の境界線となります。
200㎡を1㎡でも超えると軽減率が1/6から1/3に減少し、実質的に税額が約2倍になるため、土地購入時は坪数を慎重に確認してください。新築住宅の軽減措置(3~7年間、固定資産税が半額)も活用できますが、期限終了後は税額が上昇するため、長期的な資金計画が必要です。
固定資産税は自治体により税率が異なる場合があるため、詳細は市区町村の公式サイトで最新情報を確認し、税理士や宅建士への相談をおすすめします。


