新築マンションの選び方を主要エリア別に解説(熊本・北千住・船橋)

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/18

新築マンションの選び方とは

新築マンション購入を検討する際、「どのエリアを選べばよいのか」「価格相場はどれくらいなのか」「モデルルームで何を確認すべきか」と悩む方は少なくありません。

この記事では、熊本・北千住・船橋などの主要エリアの新築マンション市場、価格相場、選び方のポイント、購入時の注意点を、不動産経済研究所の公式統計や国土交通省のデータを元に解説します。

初めて新築マンションを購入する方でも、自分に合った物件を見極められるようになります。

この記事のポイント

  • 2024年の全国新築マンション供給戸数は5.9万戸で前年比8.6%減、2025年は6.2万戸で4.3%増の見込み(不動産経済研究所)
  • 首都圏の新築マンション平均価格は7,820万円、東京23区は1億円超が継続(2024年)
  • 新築マンション購入時の諸費用は物件価格の3~5%が目安で現金準備が必要
  • モデルルームはオプション仕様が多く、標準仕様との差額が数百万円になる可能性がある
  • 資産価値が落ちにくい条件は、ターミナル駅周辺・駅近・生活利便施設が充実していること

新築マンション市場の動向(2024年・2025年見通し)

2024年の供給戸数と平均価格(全国・首都圏)

不動産経済研究所の調査によると、2024年の新築マンション市場は以下のような状況でした。

項目 全国 首都圏
供給戸数 5.9万戸(前年比8.6%減) データは首都圏を含む
平均価格 - 7,820万円
東京23区平均 - 1億円超

2024年は4年ぶりに6万戸を割り込み、供給戸数が減少しました。これは建築コストの上昇、資材不足、金利上昇の影響と考えられます。

2025年の市場予測(供給戸数4.3%増)

2025年の新築マンション市場は、供給戸数が回復する見込みです。

2025年の見通し:

  • 全国供給戸数: 6.2万戸(2024年比4.3%増)
  • 価格動向: 高止まりまたは微減の可能性
  • 需要: 金利上昇の影響で需要が鈍化する可能性

金利上昇の影響と購入タイミング

住宅ローン金利の上昇は、マンション購入の総費用に大きく影響します。

影響:

  • 金利0.5%上昇 → 総返済額が数百万円増加
  • 金利上昇により、購入を先送りする層が増える可能性
  • 一方で、価格が下落するまで待つと、金利上昇で相殺される可能性もある

(注: 金利動向は変動する可能性があり、返済計画は専門家(ファイナンシャルプランナー、税理士等)への相談を推奨します)

エリア別の新築マンション市場(熊本・北千住・船橋)

熊本:地方都市の魅力(グランドオーク九品寺、MJR熊本ゲートタワー等)

熊本市は九州の主要都市で、新幹線・空港へのアクセスが良好です。

熊本市の新築マンション:

  • 供給状況: 25件の物件が掲載中(2024年時点)
  • 主要プロジェクト: グランドオーク九品寺、ザ サンズ熊本城公園、MJR熊本ゲートタワー等
  • 価格帯: 首都圏より抑えられており、同じ予算でより広い物件を購入可能
  • 特徴: 地方都市ならではの生活コストの低さ、熊本城周辺の歴史的な街並み

北千住:首都圏・再開発エリア(THE RESIDENCE OF TOKYO C18等)

北千住は東京都足立区に位置し、複数路線が利用できるターミナル駅です。

北千住エリアの新築マンション:

  • 供給状況: 4件の物件が掲載中(2024年時点)
  • 主要プロジェクト: THE RESIDENCE OF TOKYO C18(大和ハウス工業)等
  • 立地: 駅徒歩7分などアクセス良好
  • 特徴: 再開発が進み、商業施設・教育施設が充実。都心へのアクセスが良好

船橋:首都圏・ベッドタウン(プレミストタワー船橋等)

船橋市は千葉県北西部に位置し、東京へのアクセスが良いベッドタウンです。

船橋エリアの新築マンション:

  • 供給状況: 16件の物件が掲載中(2024年時点)
  • 主要プロジェクト: プレミストタワー船橋(千葉県最高層級)、グランドパレス船橋ミッドガーデン等
  • 特徴: 東京へのアクセスが良好、商業施設が充実、教育環境が整っている

各エリアの価格帯と交通利便性

エリア 価格帯 主要駅 都心へのアクセス
熊本 低~中価格帯 熊本駅 新幹線で福岡へ約40分
北千住 中~高価格帯 北千住駅(複数路線) 日比谷へ約15分
船橋 中価格帯 船橋駅 東京駅へ約25分

(注: 価格帯は市場動向により変動するため、2025年時点のデータです。最新の物件情報は各不動産ポータルサイトでご確認ください)

新築マンション選びの注意点とチェックポイント

お金に関する注意点(諸費用は物件価格の3~5%)

新築マンション購入時には、物件価格以外に諸費用が必要です。

諸費用の目安:

  • 物件価格の3~5%
  • 例: 物件価格5,000万円の場合、諸費用は150~250万円

諸費用の内訳:

  • 修繕積立基金: 将来の大規模修繕に充当する一時金
  • 管理準備金: マンション管理組合発足の初期費用
  • 登記費用: 所有権保存登記、抵当権設定登記の司法書士費用
  • 火災保険: 10年一括払いが一般的
  • 仲介手数料: 新築の場合は不要(売主から直接購入)、中古の場合は必要

重要: 諸費用は住宅ローンに含められない場合が多いため、現金で用意する必要があります。

モデルルームの見方(オプション仕様と標準仕様の確認)

モデルルームは実際の住戸のように作られた展示室ですが、オプション仕様が含まれることが多いです。

注意点:

  • モデルルームの設備(キッチン、床材、壁紙、収納等)がオプション仕様の可能性がある
  • 標準仕様との差額が数百万円になる場合がある
  • 「この部屋と同じにしたい」と思っても、オプション費用が予算を超える可能性がある

確認すべき項目:

  • 標準仕様の一覧表を必ず確認する
  • オプション仕様の価格表を見せてもらう
  • 標準仕様で満足できるかを判断する

立地の選び方(ターミナル駅周辺・駅近・生活利便施設)

資産価値が落ちにくい新築マンションの条件は以下の通りです。

資産価値を保つ条件:

  1. ターミナル駅周辺: 複数路線が利用できる駅
  2. 駅近: 駅徒歩10分以内(徒歩5分以内が理想)
  3. 生活利便施設が充実: スーパー、病院、学校、公園等が近い
  4. 将来の開発計画: 駅周辺の再開発、道路整備等の計画がある

重要: 立地や周辺環境は購入後に変更できず、簡単には住み替えできません。じっくり検討してください。

共用部分のチェックポイント

新築マンションの共用部分は、資産価値と生活の質に直結します。

確認項目:

  • エントランス・ロビーの広さ・デザイン
  • 宅配ボックス・ゴミ置き場の配置
  • エレベーターの台数(戸数に対して十分か)
  • 駐車場・駐輪場の台数
  • 管理人の勤務体制(常駐か巡回か)
  • セキュリティ設備(オートロック、防犯カメラ等)

建物完成前の契約リスク

新築マンションは建物完成前に販売されることがほとんどです。

リスク:

  • 実物を見ずに契約する必要がある
  • 完成後のイメージと実際の住戸が異なる可能性がある
  • 周辺環境(日当たり、騒音等)が想定と異なる場合がある

対策:

  • モデルルームだけでなく、実際の建設現場を確認する
  • 周辺環境を複数回、異なる時間帯に確認する(朝・昼・夜、平日・休日)
  • 契約前に重要事項説明を十分に理解する

価格相場と諸費用の内訳

2024年首都圏の平均価格7,820万円(東京23区は1億円超)

不動産経済研究所の調査によると、2024年の首都圏新築マンション平均価格は以下の通りです。

エリア 平均価格
首都圏全体 7,820万円
東京23区 1億円超

この価格は前年比3.5%減となりましたが、依然として高止まりしています。

諸費用の内訳(仲介手数料、修繕積立基金、管理準備金、登記費用等)

項目 内容 目安額
修繕積立基金 将来の大規模修繕に充当する一時金 50~100万円
管理準備金 マンション管理組合発足の初期費用 10~30万円
登記費用 所有権保存登記、抵当権設定登記の司法書士費用 5~10万円
火災保険 10年一括払い 20~30万円
印紙税 ローン契約書に貼付 1~3万円
その他 引っ越し費用、家具・家電購入費等 50~100万円

(注: 諸費用の金額は物件により大きく異なります。詳細は販売会社にご確認ください)

エリア別の価格相場比較

エリア 価格相場 特徴
熊本 低~中価格帯 地方都市の魅力、生活コストが低い
北千住 中~高価格帯 再開発エリア、都心へのアクセス良好
船橋 中価格帯 ベッドタウン、商業施設・教育環境が充実

新築マンション購入の流れと資金計画

購入の流れ(物件探し、モデルルーム見学、契約、引き渡し)

新築マンション購入の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 物件探し: 不動産ポータルサイト、チラシ、不動産会社への相談
  2. モデルルーム見学: 標準仕様とオプション仕様の確認
  3. 申し込み: 購入申込書の提出、手付金の支払い
  4. 住宅ローン事前審査: 金融機関への申し込み
  5. 契約: 売買契約の締結、重要事項説明の確認
  6. 住宅ローン本審査: 金融機関への正式申し込み
  7. 引き渡し: 残金決済、鍵の受け取り、登記手続き

住宅ローンの返済額は年収の35%が目安

住宅ローンの返済額は、**年収の35%**が目安とされています。

:

  • 年収600万円の場合: 月々の返済額は17.5万円以内(600万円 × 35% ÷ 12ヶ月)
  • 年収800万円の場合: 月々の返済額は23.3万円以内

注意: この目安は金融機関の審査基準であり、実際の生活費・教育費等を考慮すると、年収の25~30%程度が無理のない返済額と言われています。

住宅ローン控除の適用条件

住宅ローン控除は、一定の条件を満たす住宅ローンを利用した場合に、所得税・住民税から控除が受けられる制度です。

新築マンションの適用条件(2025年時点):

  • 床面積50㎡以上(登記簿面積)
  • 借入期間10年以上
  • 年収2,000万円以下
  • 省エネ基準適合住宅の場合、控除額が優遇される

(注: 税制は変更される可能性があります。詳細は国税庁の公式サイトでご確認ください)

専門家(FP、税理士等)への相談推奨

新築マンション購入は個別の状況により最適解が異なるため、専門家(ファイナンシャルプランナー、税理士等)への相談を推奨します。

相談内容:

  • 住宅ローンの返済計画
  • 税金の計算(住宅ローン控除、不動産取得税等)
  • 将来のライフプランと資金計画

まとめ:あなたに合った新築マンションを選ぶために

資産価値が落ちにくい条件(ターミナル駅周辺・駅近・生活利便施設が充実)

資産価値を保つ新築マンションの条件は以下の通りです。

  1. ターミナル駅周辺: 複数路線が利用できる駅
  2. 駅近: 駅徒歩10分以内(徒歩5分以内が理想)
  3. 生活利便施設が充実: スーパー、病院、学校、公園等が近い
  4. 将来の開発計画: 駅周辺の再開発、道路整備等の計画がある

複数物件の比較検討が重要

1つの物件だけでなく、複数の物件を比較検討してください。

比較項目:

  • 立地(駅距離、周辺環境)
  • 価格(物件価格、諸費用)
  • 設備(標準仕様、オプション仕様)
  • 管理体制(管理会社、管理費、修繕積立金)

標準仕様とオプション仕様の確認を忘れずに

モデルルームはオプション仕様が多く、標準仕様との差額が数百万円になる可能性があります。

重要: 標準仕様で満足できるかを必ず確認してください。

新築マンション購入を検討する際は、エリア別の価格相場、モデルルームの見方、資金計画を総合的に判断し、無理のない購入計画を立てましょう。

よくある質問

Q12025年の新築マンション市場はどうなりますか?

A1不動産経済研究所の予測によると、2025年の全国供給戸数は6.2万戸で2024年比4.3%増の見込みです。ただし、金利上昇の影響で需要が鈍化する可能性もあります。価格は高止まりまたは微減の可能性があり、購入タイミングは金利動向と価格動向の両方を考慮する必要があります。詳細は専門家(ファイナンシャルプランナー等)への相談を推奨します。

Q2新築マンション購入時の諸費用はいくらかかりますか?

A2新築マンション購入時の諸費用は物件価格の3~5%が目安です。例えば、物件価格5,000万円の場合、諸費用は150~250万円となります。内訳は、修繕積立基金、管理準備金、登記費用、火災保険、印紙税等です。諸費用は住宅ローンに含められない場合が多いため、現金で用意する必要があります。

Q3モデルルームを見る際の注意点は何ですか?

A3モデルルームはオプション仕様が多く、標準仕様との差額が数百万円になる可能性があります。必ず標準仕様の一覧表を確認し、オプション仕様の価格表を見せてもらってください。「この部屋と同じにしたい」と思っても、オプション費用が予算を超える可能性があります。標準仕様で満足できるかを判断することが重要です。

Q4熊本・北千住・船橋のどのエリアがおすすめですか?

A4熊本は地方都市の魅力(価格が抑えられている、生活コストが低い)、北千住は再開発エリアの将来性(都心へのアクセス良好、商業施設・教育施設が充実)、船橋は首都圏ベッドタウンの安定性(東京へのアクセス良好、教育環境が整っている)があります。ライフスタイルと予算に応じて選択してください。複数エリアの物件を比較検討することを推奨します。

Q5新築マンションと中古マンション、どちらが得ですか?

A5新築マンションは設備が最新で保証が充実しており、中古マンションは価格が安く立地の選択肢が広いというメリットがあります。資産価値を重視するなら、ターミナル駅周辺・駅近・生活利便施設が充実している物件を選ぶことが重要です。新築か中古かではなく、立地と将来性で判断してください。

R

Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

関連記事