マンション売却シミュレーターを活用したい方へ
マンション売却を検討している方にとって、売却価格や手取額、諸費用、税金を事前に把握することは重要な準備です。
本記事では、国税庁やオウチーノ等の情報を元に、マンション売却シミュレーターの種類、主要ツールの比較、使い方、試算結果の見方と注意点を詳しく解説します。
この記事のポイント
- マンション売却シミュレーターは匿名・無料・登録不要で10秒程度で手取り額を試算できる
- 手取り額は「売却価格 - 諸費用 - 税金 - 住宅ローン残債」で計算
- 仲介手数料は「売却価格×3%+6万円+消費税」(売却価格400万円超の場合)
- 3,000万円特別控除を使えば、多くのケースで税金がゼロになる
- シミュレーター結果は概算であり、実際の売却価格や費用は市場状況・物件状態により異なる
マンション売却シミュレーターとは
(1) シミュレーターでわかること(手取り額・諸費用・税金)
マンション売却シミュレーターは、売却時の手取り額や税金を試算する無料ツールです。
シミュレーターでわかること:
- 手取り額(実際に受け取れる金額)
- 諸費用(仲介手数料、印紙税、登記費用等)
- 税金(譲渡所得税)
- 住宅ローン残債の返済
(2) 匿名・無料・登録不要のツールが主流
多くのマンション売却シミュレーターは、匿名・無料・登録不要で利用できます。
主流のシミュレーター:
- 個人情報の登録不要
- 完全無料で利用可能
- 10秒程度で試算結果が表示
(出典: スムナラ)
(3) AI査定機能搭載のシミュレーター
2025年現在、AI査定機能を搭載したシミュレーターが増加しています。
AI査定の特徴:
- 過去の取引データや周辺相場をAIが分析
- マンション名やエリアを入力するだけで査定価格を算出
- 全国14万棟以上に対応(マンションナビ等)
(4) シミュレーターの限界(概算である理由)
シミュレーターの結果はあくまで概算です。
概算である理由:
- 実際の売却価格は市場動向や物件状態により変動
- リフォーム有無、築年数、階数、眺望等の個別要因を完全には反映できない
- 減価償却費の計算が簡略化されている場合がある
実際の売却価格は、不動産会社の訪問査定で確認することを推奨します。
主要シミュレーター11選の比較と特徴
(1) マンションナビ(AI査定・全国14万棟対応)
マンションナビは、AI査定機能を搭載し、全国14万棟以上のマンションに対応しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | AI査定・全国14万棟対応 |
| 利用料 | 無料 |
| 登録 | 匿名・登録不要 |
| 検索方法 | マンション名・エリアから検索 |
(出典: マンションナビ)
(2) すまいステップ(匿名・10秒査定)
すまいステップは、匿名・無料・10秒で査定できるシミュレーターです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 10秒で査定結果が表示 |
| 利用料 | 無料 |
| 登録 | 匿名・登録不要 |
| 査定方法 | 実績ベースの査定 |
(出典: すまいステップ)
(3) オウチーノ(手取り額自動計算)
オウチーノは、仲介手数料・税金を自動計算し、手取り額を詳細に表示します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 手取り額自動計算、諸費用の内訳を詳細表示 |
| 利用料 | 無料 |
| 計算項目 | 仲介手数料、譲渡所得税、手取り額 |
(出典: オウチーノ)
(4) リアルタイムシミュレーター(譲渡所得税計算)
リアルタイムシミュレーターは、譲渡所得税を瞬時に計算します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 譲渡所得税を瞬時に計算、減価償却費の計算も含む |
| 利用料 | 無料 |
| 計算項目 | 譲渡所得税、所有期間による税率の違いを反映 |
(出典: リアルタイムシミュレーター)
(5) その他シミュレーター(HOME4U、三井のリハウス等)
その他、HOME4U、三井のリハウス等の主要不動産ポータルサイトや不動産会社もシミュレーターを提供しています。
シミュレーターの使い方と試算手順
(1) 入力項目(売却価格・取得費・所有期間・住宅ローン残債等)
シミュレーターに入力する主な項目は以下の通りです。
| 入力項目 | 内容 |
|---|---|
| 売却価格(または査定額) | 売却予定価格(AI査定で自動算出も可能) |
| 取得費(購入価格) | マンション購入時の価格 |
| 所有期間 | 購入から売却までの期間(5年以下/5年超で税率が変わる) |
| 住宅ローン残債 | 売却時に残っているローン残高 |
(2) 手取り額の計算式(売却価格 - 諸費用 - 税金 - ローン残債)
手取り額は以下の計算式で算出されます。
手取り額の計算式:
手取り額 = 売却価格 - 諸費用 - 税金 - 住宅ローン残債
(出典: オウチーノ)
(3) 仲介手数料の計算(売却価格×3%+6万円+消費税)
仲介手数料は、売却価格が400万円を超える場合、以下の計算式で算出されます(上限規定)。
仲介手数料の計算式:
仲介手数料 = 売却価格 × 3% + 6万円 + 消費税
(出典: HOME4U、宅地建物取引業法施行規則)
例: 売却価格3,000万円の場合
仲介手数料 = 3,000万円 × 3% + 6万円 + 消費税
= 90万円 + 6万円 + 消費税
= 96万円 + 消費税(10%)
= 105.6万円
(4) 譲渡所得税の計算(所有期間5年で税率が変わる)
譲渡所得税は、所有期間により税率が異なります。
| 所有期間 | 区分 | 税率 |
|---|---|---|
| 5年以下 | 短期譲渡所得 | 39.63% |
| 5年超 | 長期譲渡所得 | 20.315% |
所有期間5年以下の場合、税率が約2倍になるため注意が必要です。
(5) 3,000万円特別控除の適用
自宅として住んでいたマンションを売却する場合、3,000万円特別控除を適用できる可能性があります。
3,000万円特別控除:
- 譲渡所得から3,000万円を差し引ける
- 多くのケースで税金がゼロになる
- 適用要件があり、すべてのケースで使えるわけではない
詳細は税理士への相談を推奨します。
(出典: 国税庁)
試算結果の見方と注意点
(1) シミュレーター結果は概算(実際の売却価格と異なる可能性)
シミュレーターの結果はあくまで概算です。
概算である理由:
- 実際の売却価格は市場動向や物件状態により変動
- リフォーム有無、築年数、階数、眺望等の個別要因を完全には反映できない
- 周辺環境の変化(新駅開業、商業施設の撤退等)も影響
正確な価格は、不動産会社の訪問査定で確認することを推奨します。
(2) 所有期間5年以下は税率が高い(短期39.63%、長期20.315%)
所有期間5年以下の場合、税率が約2倍になります。
| 所有期間 | 税率 | 備考 |
|---|---|---|
| 5年以下 | 39.63% | 短期譲渡所得(税率高い) |
| 5年超 | 20.315% | 長期譲渡所得(税率低い) |
売却タイミングを検討する際は、所有期間5年を目安に判断することも一つの方法です。
(3) 減価償却費の計算は複雑(シミュレーターにより異なる)
減価償却費の計算は専門的で、シミュレーターによって結果が異なる場合があります。
減価償却費: マンションの建物部分の価値減少を計算したもので、取得費から差し引かれます。計算が複雑なため、詳細は税理士への相談を推奨します。
(出典: リアルタイムシミュレーター)
(4) 3,000万円特別控除の要件確認(すべてのケースで使えるわけではない)
3,000万円特別控除には適用要件があります。
主な要件:
- 自宅として住んでいたマンションであること
- 売却した年の前年および前々年にこの特例を受けていないこと
- その他細かい要件あり
詳細は国税庁の公式サイトで確認してください。
(5) 複数シミュレーターで比較する
複数のシミュレーターを使って概算を比較すると、より正確な見込みが立てられます。
推奨方法:
- マンションナビ、すまいステップ、オウチーノ等の複数ツールで試算
- 結果を比較し、平均値や最高値・最低値を確認
- 不動産会社の訪問査定で最終確認
まとめ:シミュレーター活用後のステップ
マンション売却シミュレーターは、匿名・無料・登録不要で10秒程度で手取り額を試算できる便利なツールです。手取り額は「売却価格 - 諸費用 - 税金 - 住宅ローン残債」で計算され、仲介手数料は「売却価格×3%+6万円+消費税」(売却価格400万円超の場合)です。
3,000万円特別控除を使えば、多くのケースで税金がゼロになりますが、適用要件があり、すべてのケースで使えるわけではありません。所有期間5年以下の場合は税率が高い(短期39.63%、長期20.315%)ため、売却タイミングの検討が重要です。
シミュレーター結果はあくまで概算であり、実際の売却価格や費用は市場状況・物件状態により異なります。複数のシミュレーターを使って比較し、不動産会社の訪問査定で最終確認することを推奨します。税金計算の詳細は税理士への相談を推奨します。


