マンション購入時に保証人が必要になるケースとは
マンション購入を検討する際、「住宅ローンの申込みに保証人は必要か」と不安に感じる方は少なくありません。
この記事では、マンション購入時の保証人の必要性、連帯保証人との違い、保証会社の活用方法、保証料の相場を、金融機関の公式情報を元に解説します。
住宅ローンの申込みをスムーズに進め、保証人に関する不安を解消できるようになります。
この記事のポイント
- マンション購入時は原則として保証人は不要(物件が担保になるため)
- 自営業・勤続年数が短い・収入が不安定な場合は金融機関の判断で保証人を求められる可能性がある
- 保証人が見つからない場合は保証会社の利用が一般的(保証料を支払うことで保証人不要になる)
- 連帯保証人は債務者と同等の返済義務を負い、責任が非常に重い
- ペアローンや収入合算を利用する場合は配偶者や家族が連帯保証人になる
(1) 原則は保証人不要(物件が担保になるため)
三井住友銀行によると、マンション購入時の住宅ローン契約では、原則として保証人は不要です。
購入する物件に抵当権が設定され、住宅ローンの返済が滞った場合には金融機関が物件を売却して債権を回収できるためです。
また、多くの金融機関では保証会社と提携しており、保証料を支払うことで保証人を立てる必要がなくなります。
(2) 例外的に保証人が必要な3つのケース(自営業・勤続年数短・収入不安定)
SUUMOによると、以下の3つのケースでは金融機関の判断で保証人を求められる可能性があります。
- 自営業者:収入が不安定と判断される場合
- 勤続年数が短い:転職直後や新卒など、安定性に懸念がある場合
- 収入が不安定:非正規雇用やフリーランスなど、定期的な収入が見込みにくい場合
これらのケースでは、親族や配偶者に連帯保証人を依頼するか、保証会社を利用することになります。
連帯保証人と通常の保証人の違いと責任範囲
連帯保証人と通常の保証人は、責任範囲が大きく異なります。
(1) 連帯保証人の定義:債務者と同等の返済義務
連帯保証人は、主たる債務者(借主)と同等の返済義務を負います。
債権者(金融機関)が連帯保証人に直接返済を請求した場合、連帯保証人はこれを拒否できません。
債務者が返済できなくなった場合、連帯保証人が全額を返済する責任があります。
(2) 通常の保証人との違い(催告の抗弁権・検索の抗弁権の有無)
通常の保証人には、以下の2つの権利があります。
| 権利 | 内容 |
|---|---|
| 催告の抗弁権 | 「先に債務者に請求してください」と主張できる権利 |
| 検索の抗弁権 | 「債務者に資産があるはずなので、先にそれを差し押さえてください」と主張できる権利 |
しかし、連帯保証人にはこれらの権利がなく、債権者の請求を拒否できません。
住宅ローンの保証人として求められるのは、ほとんどの場合、連帯保証人です。
(3) 連帯保証人を立てる際のリスクと注意点
三菱UFJ銀行によると、連帯保証人を立てる際には以下のリスクがあります。
- 返済義務の継続:債務者が返済できなくなった場合、連帯保証人が全額を返済する義務がある
- 信用情報への影響:連帯保証人として債務を負うと、自身の信用情報にも影響が出る可能性がある
- 家族関係への影響:返済トラブルが発生した場合、親族・配偶者との関係が悪化する可能性がある
連帯保証人を依頼する際は、リスクを十分に説明し、慎重に判断することが重要です。
保証人が見つからない場合の対処法:保証会社の活用
保証人が見つからない場合、保証会社を利用することで保証人なしで住宅ローンを組むことができます。
(1) 保証会社とは(保証人の代わりとなる会社)
保証会社は、住宅ローンの保証人の代わりとなる会社です。
保証料を支払うことで、保証会社が債務者の返済を保証し、万が一返済が滞った場合は保証会社が金融機関に代わりに返済します。
その後、保証会社は債務者に対して返済を求めますが、個人の保証人を立てる負担を避けることができます。
(2) 保証会社のメリット(保証人探しの負担軽減、個人の責任を問わない)
保証会社のメリットは以下の通りです。
- 保証人探しの負担軽減:親族や知人に依頼する精神的負担がない
- 個人の責任を問わない:連帯保証人のように家族や親族に重い責任を負わせない
- 審査のスピード化:保証会社が提携している金融機関では審査がスムーズに進む
(3) 2025年現在の保証会社利用の一般化
2025年現在、ほとんどの住宅ローンでは保証会社の利用が一般的になっています。
個人の保証人を立てるケースは減少傾向にあり、保証会社を活用することで、保証人を探す手間や精神的負担を大幅に軽減できます。
ペアローン・収入合算と連帯保証人の関係
ペアローンや収入合算を利用する場合、配偶者や家族が連帯保証人になる必要があります。
(1) ペアローン:夫婦が相互に連帯保証人となる仕組み
ペアローンは、夫婦や親子がそれぞれ別々の住宅ローンを組む契約です。
夫婦が相互に連帯保証人となるため、一方が返済できなくなった場合、もう一方が全額を返済する義務を負います。
住宅ローン控除を夫婦それぞれで受けられるメリットがありますが、双方に重い責任が発生する点に注意が必要です。
(2) 収入合算:パートナーが連帯保証人になることで借入可能額を増やす
収入合算は、配偶者や同居家族の収入を合算して借入可能額を増やす方法です。
合算者(配偶者や家族)は連帯保証人となり、債務者と同等の返済義務を負います。
借入可能額を増やせるメリットがありますが、合算者に重い責任を負わせることになるため、慎重に判断してください。
(3) 配偶者・家族に責任を負わせることへの慎重な判断
ペアローンや収入合算を利用する際は、配偶者や家族に連帯保証人としての責任を負わせることになります。
将来的に離婚や収入減少が発生した場合のリスクを考慮し、ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談しながら判断することを推奨します。
保証会社の保証料の目安と負担軽減策
保証会社の保証料は、借入額や返済期間により異なります。
(1) 保証料の相場(借入額・返済期間により数十万円程度)
保証料の相場は、借入額3,000万円、返済期間35年の場合、数十万円程度です。
具体的な金額は金融機関や保証会社により異なるため、複数の金融機関で見積もりを取ることが重要です。
(2) 保証料の支払い方法(一括払い・分割払い)
保証料の支払い方法は、以下の2つがあります。
| 支払い方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 一括払い | 総額が安い | 初期費用が高額 |
| 分割払い(金利上乗せ) | 初期費用が抑えられる | 総額が高くなる |
一括払いの場合は初期費用として数十万円を支払い、分割払いの場合は住宅ローンの金利に0.2%程度上乗せされます。
(3) 保証料を抑えるコツ(金融機関の比較、保証料無料の住宅ローン)
保証料を抑えるコツは以下の通りです。
- 複数の金融機関を比較:保証料は金融機関により異なるため、複数社で見積もりを取る
- 保証料無料の住宅ローンを検討:一部のネット銀行や金融機関では保証料無料のプランがある
- 頭金を増やす:借入額を減らすことで保証料も減額できる
保証料無料の住宅ローンでは、代わりに事務手数料が高く設定されている場合があるため、総額で比較することが重要です。
まとめ:マンション購入時の保証人・保証会社の選び方
マンション購入時の住宅ローン契約では、原則として保証人は不要です。購入する物件が担保になり、多くの金融機関では保証会社を利用するためです。
ただし、自営業・勤続年数が短い・収入が不安定な場合は、金融機関の判断で保証人を求められる可能性があります。保証人が見つからない場合は、保証会社を利用することで保証人なしで住宅ローンを組むことができます。
ペアローンや収入合算を利用する場合は、配偶者や家族が連帯保証人となり、重い責任を負うことになります。慎重に判断し、専門家(ファイナンシャルプランナー等)に相談しながら、自分に合った住宅ローンを選びましょう。


