マンション購入にかかる費用の全体像を把握する
マンション購入を検討する際、「物件価格以外にどのような費用がかかるのか」と不安に感じる方は少なくありません。
この記事では、マンション購入にかかる全費用の内訳、新築と中古の違い、頭金の目安、住宅ローン費用を、不動産会社や金融機関の情報を元に解説します。
マンション購入に必要な総額を正確に把握し、資金計画を立てられるようになります。
この記事のポイント
- マンション購入の総費用は物件価格+諸費用(5-10%)+頭金(10-20%)+住宅ローン費用
- 新築マンションの諸費用は物件価格の3-6%、中古マンションは6-10%が目安
- 中古マンションの方が諸費用が高いのは仲介手数料(物件価格の3%+6万円+消費税)がかかるため
- 頭金は物件価格の10-20%を用意すると金利優遇が受けられる可能性がある
- 諸費用は現金払いが原則のため、事前に現金を用意する必要がある
(1) 総費用=物件価格+諸費用+頭金+住宅ローン費用
マンション購入にかかる総費用は、以下の4つで構成されます。
| 費用項目 | 金額の目安 | 支払いタイミング |
|---|---|---|
| 物件価格 | 物件により異なる | 契約時・引渡時 |
| 諸費用 | 物件価格の5-10% | 契約時・引渡時 |
| 頭金 | 物件価格の10-20% | 契約時 |
| 住宅ローン費用 | 借入額の1-2%+保証料等 | 借入時 |
(2) 諸費用は物件価格の5-10%(新築3-6%、中古6-10%)
SUUMOによると、諸費用の目安は以下の通りです。
- 新築マンション:物件価格の3-6%
- 中古マンション:物件価格の6-10%
例えば、3,000万円の物件を購入する場合、新築なら90-180万円、中古なら180-300万円の諸費用が必要です。
(3) 諸費用は現金払いが原則のため、事前準備が必要
諸費用は原則として現金払いです。
住宅ローンに含められない費用が多いため、物件価格とは別に現金を用意する必要があります。
一部の金融機関では諸費用ローンを提供していますが、金利が高めに設定されており、住宅ローン控除の対象外となる点に注意が必要です。
物件価格以外に必要な諸費用の内訳と相場
諸費用の主な内訳は以下の通りです。
(1) 仲介手数料(中古のみ:物件価格の3%+6万円+消費税)
中古マンションを購入する場合、不動産会社に支払う仲介手数料がかかります。
法律で定められた上限は、物件価格の3%+6万円+消費税です。
例えば、3,000万円の物件なら、仲介手数料は約105万円(3,000万円×3%+6万円+消費税)となります。
新築マンションは売主(デベロッパー)から直接購入するため、仲介手数料はかかりません。
(2) 登記費用(登録免許税・司法書士報酬)
不動産の所有権移転登記や抵当権設定登記にかかる費用です。
- 登録免許税:固定資産税評価額の0.3-2%(軽減措置あり)
- 司法書士報酬:5-15万円程度
合計で10-30万円程度が目安です。
(3) 不動産取得税・印紙税
- 不動産取得税:固定資産税評価額の3%(軽減措置あり)
- 印紙税:売買契約書や住宅ローン契約書に貼付する印紙代(数万円程度)
不動産取得税は購入後6ヶ月~1年半後に納税通知書が届きます。
(4) 修繕積立基金(新築のみ:20-80万円程度)
新築マンション購入時に一括で支払う修繕費用の積立金です。
長谷工の住まいによると、相場は20-80万円程度で、物件の規模により異なります。
中古マンションでは、通常、毎月の管理費に含まれているため、一括払いは不要です。
(5) 火災保険・地震保険
火災保険は住宅ローン契約時に加入が義務付けられています。
- 火災保険:年間1-3万円程度(10年一括払いで10-30万円)
- 地震保険:年間1-3万円程度(任意加入)
保険料は建物の構造や所在地により異なります。
新築マンションと中古マンションの諸費用の違い
新築マンションと中古マンションでは、諸費用の金額が大きく異なります。
(1) 新築マンション:諸費用3-6%(仲介手数料なし、修繕積立基金あり)
新築マンションの諸費用は物件価格の3-6%です。
仲介手数料がかからない代わりに、修繕積立基金(20-80万円)が必要です。
(2) 中古マンション:諸費用6-10%(仲介手数料あり)
中古マンションの諸費用は物件価格の6-10%です。
仲介手数料(物件価格の3%+6万円+消費税)が加わるため、新築より諸費用が高くなります。
(3) 諸費用シミュレーション例(物件価格3,000万円の場合)
以下は、3,000万円の物件を購入する場合の諸費用シミュレーションです。
| 費用項目 | 新築マンション | 中古マンション |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 0円 | 約105万円 |
| 登記費用 | 10-20万円 | 10-20万円 |
| 不動産取得税 | 20-40万円 | 20-40万円 |
| 修繕積立基金 | 30-50万円 | 0円 |
| 火災保険 | 10-30万円 | 10-30万円 |
| 合計 | 約90-180万円 | 約180-300万円 |
頭金の目安と頭金なしでの購入リスク
頭金は、住宅ローンを組む際に最初に支払う現金です。
(1) 頭金の目安:物件価格の10-20%
三井住友銀行によると、頭金の目安は物件価格の10-20%です。
3,000万円の物件なら、300-600万円の頭金を用意すると、住宅ローンの金利優遇が受けられる可能性があります。
頭金を多く用意すると、借入額が減り、毎月の返済額も抑えられます。
(2) 頭金なしのフルローンも可能だが、金利優遇が受けられない可能性
2025年現在、フルローン(頭金なし)での購入も可能です。
ただし、金利優遇が受けられず、通常よりも高い金利が適用される可能性があります。
三菱UFJ銀行によると、頭金を用意することで、金利が0.1-0.3%優遇される場合があります。
(3) 頭金なしのリスク(毎月の返済額増加、総返済額増加)
頭金なしで住宅ローンを組むと、以下のリスクがあります。
- 毎月の返済額が増える:借入額が多くなるため、毎月の返済負担が大きくなる
- 総返済額が増える:金利が高くなり、長期的に見ると総返済額が数百万円増える可能性がある
- 住宅ローン審査が厳しくなる:借入額が多いと、審査基準が厳しくなる
住宅ローンにかかる費用と金利優遇の条件
住宅ローンを組む際には、以下の費用がかかります。
(1) 融資事務手数料(借入額の1-2%)
金融機関に支払う事務手数料です。
借入額3,000万円の場合、30-60万円程度が目安です。
(2) ローン保証料(数十万円程度)
保証会社に支払う保証料です。
借入額や返済期間により異なりますが、借入額3,000万円、返済期間35年の場合、数十万円程度が相場です。
一括払いまたは分割払い(金利上乗せ0.2%程度)を選べる場合があります。
(3) 団体信用生命保険料
住宅ローン契約者が死亡・高度障害になった場合に、ローン残高が保険で完済される保険です。
ほとんどの金融機関では、保険料が金利に含まれているため、別途支払う必要はありません。
(4) 金利優遇を受けるための頭金の目安
金利優遇を受けるための頭金の目安は、物件価格の10-20%です。
頭金を多く用意すると、金利が0.1-0.3%優遇される場合があり、長期的に見ると総返済額を数十万円~数百万円抑えることができます。
まとめ:マンション購入費用を抑えるポイント
マンション購入にかかる総費用は、物件価格+諸費用(5-10%)+頭金(10-20%)+住宅ローン費用です。新築マンションの諸費用は物件価格の3-6%、中古マンションは6-10%が目安で、中古の方が仲介手数料がかかるため諸費用が高くなります。
頭金は物件価格の10-20%を用意すると、金利優遇が受けられる可能性があり、毎月の返済額を抑えられます。頭金なしのフルローンも可能ですが、金利が高くなり、総返済額が増えるリスクがあります。
諸費用は現金払いが原則のため、事前に現金を用意することが重要です。費用を抑えるには、複数の金融機関で見積もりを取り、火災保険を比較検討するなどの方法があります。専門家(ファイナンシャルプランナー等)に相談しながら、無理のない資金計画を立てましょう。


