マンション購入の完全ガイド|手続き・費用・注意点を徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/18

マンション購入前の勉強が重要な理由

マンション購入は人生で最も大きな買い物の一つです。数千万円規模の投資において、知識がないまま進めると、資金計画の失敗や物件選びの後悔につながる可能性があります。

専門書を読んで基礎知識を身につけることで、不動産業者の説明を正しく理解し、自分に合った判断ができるようになります。また、契約時のトラブルや予期せぬ費用負担を避けることもできます。

購入の約1年前から勉強を始めることで、焦らず納得のいく物件選びが可能になります。

この記事のポイント

  • マンション購入前の勉強は数千万円の失敗を避けるために必須
  • 初心者は図解が多い入門書、資産価値重視なら専門書を選ぶべき
  • 書籍だけでなく、セミナー・YouTube動画など複数の学習手段を組み合わせることを推奨
  • 無料セミナーには販売目的のものもあるため、複数の情報源で確認することが重要
  • 購入の約1年前から勉強を始めるのが理想的

マンション購入で身につけるべき基礎知識

(1) 購入の流れと必要な手続き

マンション購入は以下のステップで進みます。

  1. 物件探し: 希望エリア・予算・物件種別(新築・中古・URマンション)を決定
  2. 内覧: 実際に物件を見学し、日当たり・眺望・周辺環境を確認
  3. 申込: 購入意思を表明し、購入申込書を提出
  4. 住宅ローン審査: 金融機関に事前審査・本審査を依頼
  5. 契約: 重要事項説明を受け、売買契約を締結、手付金を支払い
  6. 引渡し: 残代金を決済し、鍵を受け取る

各段階で必要な書類や手続きを事前に理解しておくことで、スムーズに進められます。

(2) 諸費用と資金計画の立て方

マンション購入時には物件価格以外に諸費用がかかります。

項目 内容 目安額(新築) 目安額(中古)
仲介手数料 物件価格の3%+6万円+消費税 - 100-150万円
不動産取得税 固定資産税評価額の3% 30-50万円 30-50万円
登記費用 登録免許税+司法書士報酬 20-30万円 30-40万円
火災保険 10年一括払い 20-30万円 20-30万円
住宅ローン諸費用 事務手数料・保証料等 50-100万円 50-100万円
合計 - 物件価格の3-6% 物件価格の6-9%

月々のローン返済額は月収の25%以下が目安とされています。諸費用を含めた総額で資金計画を立てることが重要です。

(3) 新築・中古・URマンションの違い

項目 新築マンション 中古マンション URマンション
価格 高い 新築の7-8割程度 比較的安い
諸費用 物件価格の3-6% 物件価格の6-9% 仲介手数料不要
メリット 設備が最新、瑕疵担保責任あり 実物を確認できる、周辺環境が確立 礼金・仲介手数料・更新料不要
デメリット 2024-2025年は価格高騰が続く リノベーション費用が必要な場合あり 築年数が古い物件が多い

2025年もマンション価格は新築・中古ともに高騰が続くと予測されており、購入タイミングの見極めが重要です。

おすすめの書籍とその活用法

(1) 初心者向け:図解・イラスト多めの入門書

初めてマンション購入を検討する方には、図解やイラストが多い入門書がおすすめです。不動産用語は専門的で分かりにくいため、視覚的に理解できる書籍を選ぶことで、基礎知識がスムーズに身につきます。

(2) 資産価値重視:「マンションは10年で買い替えなさい」

資産価値を重視した購入戦略を学べる代表的な書籍です。マンションを単なる住居ではなく、将来的に売却・買い替えを前提とした資産として捉える視点を提供します。

売却前提でマンションを購入する場合、立地・広さ・間取り・階数・眺望・日当たりが資産価値の維持に重要な要素となります。

(3) 網羅的な実践書:「マンション大全」

物件選びから契約、入居後の管理まで網羅的に解説した実践的な書籍です。購入の流れ全体を理解したい方に最適です。

(4) 中古マンション専門書

「中古マンション本当にかしこい買い方・選び方」など、中古マンション購入に特化した書籍もあります。築年数による資産価値の変動、リノベーション費用の見積もり方、住宅ローン審査のポイントなど、中古マンション特有の知識を学べます。

書籍以外の学習手段(セミナー・動画)

(1) SUUMOカウンター等の無料セミナー

SUUMOカウンターなどの無料セミナーでは、不動産の専門家から直接話を聞くことができます。書籍だけでは分からない最新の市場動向や地域情報を得られるメリットがあります。

ただし、無料セミナーの中には特定物件の販売を目的としたものもあるため、「タダほど高いものはない」という注意喚起もあります。複数のセミナーに参加し、情報を比較検討することが重要です。

(2) YouTube動画の活用方法

YouTube動画は無料で最新情報を手軽に学べる学習手段です。不動産営業のプロや購入経験者による解説動画が多数公開されています。

移動時間や空き時間に視聴できるため、書籍と組み合わせて効率的に知識を習得できます。

(3) 住まいサーフィン等のウェブサイト

住まいサーフィンなど、マンション購入に関する無料の教育動画や物件評価を提供するウェブサイトも活用できます。

勉強する際の注意点とリスク回避

(1) 自分のレベルに合った書籍を選ぶ

自分の知識レベルに合わない書籍を選ぶと、誤った知識を身につけてしまう可能性があります。初心者は入門書から始め、段階的に専門書へと進むことを推奨します。

また、不動産投資目的とマイホーム購入では必要な知識が異なるため、自分の購入目的に合った書籍を選ぶ必要があります。

(2) 無料セミナーの販売目的に注意

無料セミナーの中には特定物件の販売を目的としたものもあり、公平性に欠ける情報提供の可能性があります。セミナー主催者の目的を見極め、複数の情報源で確認することが重要です。

(3) 複数の情報源で確認する重要性

本やセミナーで学んだ知識を鵜呑みにせず、複数の情報源で確認することが重要です。書籍の情報は出版時点のものであり、税制改正や市場動向の変化により古くなる可能性があります。

最新情報は公式サイト(国土交通省、国税庁等)で確認し、必要に応じて専門家(宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー等)に相談することを推奨します。

まとめ:知識を活かして満足のいくマンション購入を

マンション購入は数千万円規模の大きな決断です。専門書を読んで基礎知識を身につけることで、失敗を避け、納得のいく物件選びができるようになります。

初心者は図解が多い入門書、資産価値重視なら「マンションは10年で買い替えなさい」、網羅的な知識なら「マンション大全」がおすすめです。書籍だけでなく、無料セミナー・YouTube動画・ウェブサイトなど複数の学習手段を組み合わせることで、最新情報も含めて幅広い知識を習得できます。

購入の約1年前から勉強を始め、複数の情報源で確認しながら、信頼できる不動産会社や専門家に相談して、満足のいくマンション購入を実現しましょう。

よくある質問

Q1マンション購入前にどんな本を読むべきか?

A1初心者は図解・イラストが多い入門書がおすすめです。不動産用語を視覚的に理解できます。資産価値を重視するなら「マンションは10年で買い替えなさい」、網羅的な知識なら「マンション大全」が適しています。中古マンション購入の場合は「中古マンション本当にかしこい買い方・選び方」など、中古専門の書籍も役立ちます。自分の知識レベルと購入目的に合わせて選びましょう。

Q2本だけで十分な知識が得られるのか?

A2書籍は体系的な知識を得るのに最適ですが、最新の市場動向や具体的なエリア情報は変化が早いため、書籍だけでは不十分な場合があります。SUUMOカウンター等の無料セミナー、YouTube動画、住まいサーフィン等のウェブサイトなど、複数の学習手段を組み合わせることを推奨します。ただし、無料セミナーには販売目的のものもあるため、複数の情報源で確認することが重要です。

Q3マンション購入の勉強はいつから始めるべきか?

A3購入の約1年前から始めるのが理想的です。基礎知識の習得に数ヶ月、物件探しと比較検討に数ヶ月かけることで、焦らず納得のいく判断ができます。勉強期間が短いと、不動産業者の説明を正しく理解できず、後悔する可能性が高まります。時間的余裕を持って学ぶことで、資金計画や物件選びの精度が向上します。

Q4無料セミナーの注意点は?

A4無料セミナーの中には特定物件の販売を目的としたものもあり、公平性に欠ける可能性があります。「タダほど高いものはない」という注意喚起もあります。セミナー主催者の目的を見極め、複数のセミナーに参加して情報を比較検討することが重要です。また、セミナーで得た情報を鵜呑みにせず、書籍や公式サイト(国土交通省、国税庁等)でも確認しましょう。

Q5新築と中古で学ぶべき内容は違うのか?

A5はい、違います。新築マンションは物件価格の3-6%、中古マンションは6-9%の諸費用がかかるなど、費用構造が異なります。中古マンション専門の書籍では、リノベーション費用の見積もり方、築年数による資産価値の変動、住宅ローン審査のポイントなど、中古特有の知識を学べます。自分が購入を検討している物件種別に合った書籍を選ぶことで、より実践的な知識が身につきます。

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Room Match編集部

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