土地購入の流れと期間|探し方から契約・引き渡しまでの完全ガイド

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/30

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土地購入の流れを理解する重要性

注文住宅建築のための土地購入を検討する際、「どのような流れで進むのか」「どのくらいの期間がかかるのか」と不安を感じる方は少なくありません。

この記事では、土地購入の全体の流れ(買い付け→契約→引き渡し)、各ステップの詳細と期間目安、必要書類、諸費用、注意点を解説します。

国土交通省の不動産取引ガイドや宅地建物取引業法の情報を元に、初めての土地購入でもスムーズに進められるよう、実践的な情報を提供します。

この記事のポイント

  • 土地購入は「買い付け」「契約」「引き渡し」の3段階で進み、全体で半年~1年程度の期間がかかる
  • 住宅ローン事前審査は購入申込前に済ませると交渉がスムーズ(審査期間3~4日)
  • 手付金(5~10%)と諸費用(5~10%)で土地代金の10~20%の現金が必要
  • 用途地域・建ぺい率・容積率を確認し、希望する建物が建築可能かを事前調査することが重要
  • インフラ設備(上下水道、ガス、電気)の引き込み工事で100万円以上の追加費用が発生する可能性がある

土地購入の全体の流れ(3段階)

土地購入は、大きく分けて以下の3段階で進みます。

(1) 買い付け(購入申込)

ステップ:

  • 条件に合う土地を探す
  • 購入申込(買付証明書の提出)
  • 住宅ローン事前審査

期間: 数ヶ月~1年(土地探しの期間により変動)

(2) 契約(売買契約)

ステップ:

  • 売買契約の締結
  • 手付金の支払い(土地価格の5~10%)
  • 住宅ローン本審査

期間: 2週間~1ヶ月(契約準備と本審査の期間)

(3) 引き渡し(決済・登記)

ステップ:

  • 残金の支払い
  • 所有権移転登記
  • 土地の引き渡し

期間: 契約から1~2ヶ月後が一般的

全体の期間目安: 半年~1年程度(最短で4ヶ月程度のケースもある)

土地購入の7つのステップと期間

(1) 条件決定と土地探し(数ヶ月~1年)

やること:

  • 予算の決定
  • 希望エリアの絞り込み
  • 土地の広さ・形状の条件設定
  • 不動産会社への相談
  • 物件情報の収集(ポータルサイト、不動産会社)

期間: 数ヶ月~1年

ポイント:

希望に合致した土地がすぐに見つかることは稀です。余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。

(2) 購入申込と事前審査(1週間程度)

やること:

  • 現地調査(用途地域、インフラ設備、周辺環境の確認)
  • 買付証明書の提出: 購入意思を売主に示す書面
  • 住宅ローン事前審査: 購入可能な金額の目安を確認

期間: 1週間程度(事前審査は3~4日で完了)

買付証明書に記載する内容:

項目 内容
購入希望価格 売主の提示価格、または交渉価格
手付金額 土地価格の5~10%
契約希望日 申込から1~2週間後が目安
引き渡し希望日 契約から1~2ヶ月後が目安

住宅ローン事前審査のタイミング:

事前審査は購入申込前に済ませておくと、購入交渉がスムーズに進みます。売主は「融資が通る見込みがある買主」に優先的に売却する傾向があります。

(3) 売買契約と手付金支払い

やること:

  • 重要事項説明(宅地建物取引士が説明)
  • 売買契約書の締結
  • 手付金の支払い(土地価格の5~10%)

期間: 購入申込から1~2週間後

重要事項説明の内容:

  • 用途地域・建ぺい率・容積率
  • インフラ設備(上下水道、ガス、電気)の状況
  • 法的制限(建築基準法、都市計画法等)
  • 契約解除の条件

手付金の意味:

手付金は、契約の証拠および解約時の違約金として機能します。買主都合で契約解除する場合、手付金は返還されません。

(4) 本審査(2週間~1ヶ月)

やること:

  • 住宅ローン本審査の申込
  • 必要書類の提出(住民票、印鑑証明書、所得証明書、建物プラン等)
  • 金融機関の審査

期間: 2週間~1ヶ月

本審査で確認される内容:

項目 内容
返済能力 年収、勤続年数、他の借入状況
担保価値 土地の評価額、建物プラン
健康状態 団体信用生命保険の加入条件

注意点:

本審査に通らない場合、契約は白紙解除され、手付金は返還されます(住宅ローン特約による)。

(5) 決済・引き渡し・登記

やること:

  • 残金の支払い(土地価格 - 手付金)
  • 諸費用の支払い(仲介手数料、登記費用等)
  • 所有権移転登記(司法書士が手続き)
  • 土地の引き渡し

期間: 本審査承認から1~2週間後

決済時に必要な資金:

項目 金額
残金 土地価格 - 手付金
仲介手数料 土地価格の3%+6万円+消費税
登記費用 登録免許税 + 司法書士報酬(10~20万円程度)
不動産取得税 後日納付(固定資産税評価額の3%)

購入時の注意点とチェックポイント

(1) 用途地域・建ぺい率・容積率の確認

用途地域とは:

都市計画法に基づき、土地の用途を定めた地域区分です。13種類あり、建築可能な建物の種類・高さ・面積が制限されます。

建ぺい率・容積率とは:

用語 意味
建ぺい率 敷地面積に対する建築面積の割合
容積率 敷地面積に対する延床面積の割合

確認方法:

  • 不動産会社の物件資料
  • 市区町村の都市計画課(窓口またはWebサイト)
  • 重要事項説明書

注意点:

希望する建物が建築可能かを事前に確認してください。購入後に「建てたい家が建てられない」と判明すると取り返しがつきません。

(2) インフラ設備の確認

確認すべきインフラ:

  • 上下水道(公営水道・下水道の有無)
  • ガス(都市ガス・プロパンガス)
  • 電気(電柱・電線の位置)

注意点:

インフラ設備が整っていない土地の場合、引き込み工事が必要です。工事費用は100万円以上になる場合があるため、事前に見積もりを取得してください。

(3) ハザードマップと地盤の確認

ハザードマップとは:

自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものです。浸水リスク、土砂災害リスク等を確認できます。

確認方法:

地盤の確認:

地盤が弱い土地の場合、地盤改良工事が必要となり、100万円以上の追加費用が発生する可能性があります。購入前に地盤調査を実施することを推奨します。

必要書類と諸費用

(1) 必要書類一覧

購入申込時:

  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート等)
  • 住宅ローン事前審査申込書

売買契約時:

  • 印鑑(実印)
  • 印鑑証明書
  • 住民票
  • 本人確認書類

住宅ローン本審査時:

  • 所得証明書(源泉徴収票、確定申告書等)
  • 建物プランと見積もり
  • 土地の登記事項証明書

決済・引き渡し時:

  • 印鑑(実印)
  • 印鑑証明書
  • 住民票
  • 本人確認書類
  • 残金(住宅ローン融資または自己資金)

(2) 諸費用の内訳(仲介手数料、登記費用、税金等)

諸費用の総額: 土地価格の5~10%が目安

項目 金額
仲介手数料 土地価格の3%+6万円+消費税
登録免許税 固定資産税評価額の2%(軽減措置あり)
司法書士報酬 10~20万円程度
不動産取得税 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり、後日納付)
印紙税 売買契約書に貼付(1~3万円程度)
住宅ローン手数料 金融機関により異なる(数万~数十万円)

手付金: 土地価格の5~10%(別途必要)

合計: 土地価格の10~20%の現金が必要

まとめ:スムーズな土地購入のために

土地購入は「買い付け」「契約」「引き渡し」の3段階で進み、全体で半年~1年程度の期間がかかります。

住宅ローン事前審査は購入申込前に済ませると交渉がスムーズです(審査期間3~4日)。手付金(5~10%)と諸費用(5~10%)で土地代金の10~20%の現金が必要です。

スムーズな土地購入のためのチェックポイント:

  • 余裕を持ったスケジュール: 土地探しには数ヶ月~1年かかることを想定
  • 資金計画: 手付金+諸費用(土地価格の10~20%)を現金で用意
  • 住宅ローン事前審査: 購入申込前に済ませて購入可能額を把握
  • 用途地域・建ぺい率・容積率の確認: 希望する建物が建築可能かを事前調査
  • インフラ設備の確認: 引き込み工事費用(100万円以上の可能性)を見積もり取得
  • ハザードマップ・地盤の確認: 災害リスクと地盤改良工事の必要性を確認

不動産会社や専門家(宅地建物取引士、土地家屋調査士、司法書士、ファイナンシャルプランナー等)に相談しながら、慎重に進めてください。不明な点は、契約前に必ず確認することを推奨します。

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よくある質問

Q1土地購入から引き渡しまでどのくらいの期間がかかるのか?

A1全体で半年~1年程度が目安です。土地探しに数ヶ月~1年、契約から引き渡しまで2~3ヶ月が標準的です。ただし、希望に合致した土地がすぐ見つかれば4ヶ月程度で完了するケースもあります。土地探しの期間が最も長く、条件に合う土地が見つかるまで1年以上かかる場合もあるため、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。

Q2住宅ローンの事前審査はいつ受けるべきか?

A2購入申込(買付証明書提出)の前に済ませておくと交渉がスムーズに進みます。事前審査は3~4日程度で完了し、購入できる金額の目安が明確になります。売主は融資が通る見込みがある買主を優先する傾向があるため、事前審査を済ませておくことで有利に交渉できます。本審査は売買契約後に実施し、2週間~1ヶ月程度かかります。

Q3土地購入時にかかる諸費用はどのくらいか?

A3土地価格の5~10%が目安です。内訳は、仲介手数料(土地価格の3%+6万円+消費税)、登記費用(登録免許税+司法書士報酬で10~20万円程度)、不動産取得税(固定資産税評価額の3%、後日納付)等です。手付金も別途5~10%必要なため、合計で土地代金の10~20%の現金を事前に用意する必要があります。

Q4用途地域とは何か?どこで確認できるのか?

A4用途地域とは、都市計画法に基づき土地の用途を定めた地域区分で、13種類あります。用途地域により建築可能な建物の種類・高さ・面積が制限されます。不動産会社の物件資料、市区町村の都市計画課(窓口またはWebサイト)、重要事項説明書で確認できます。希望する建物が建築可能かを購入前に必ず確認してください。

Q5インフラ設備が整っていない土地はどうすればいいのか?

A5上下水道、ガス、電気の引き込み工事が必要です。工事費用は100万円以上になる場合があるため、購入前に各インフラ事業者に見積もりを取得してください。工事費用を資金計画に含めることが重要です。インフラ設備の状況は重要事項説明書に記載されるため、契約前に必ず確認しましょう。引き込み工事の可否や条件も併せて確認してください。

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Room Match編集部

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