仲介手数料を無料にできる理由と仕組み
不動産の売買や賃貸で「仲介手数料を無料にしたい」と考える方は少なくありません。しかし、「なぜ無料になるのか」「デメリットはないのか」と不安に感じることもあるでしょう。
この記事では、仲介手数料を無料にする方法、無料になる仕組み、メリット・デメリット、選び方のポイントを、SUUMOやHOMESなどの信頼できる情報を元に解説します。
30-60代で不動産取引を検討中の方でも、仲介手数料を抑える方法を正確に理解できるようになります。
この記事のポイント
- 仲介手数料無料は両手仲介やAD(広告料)付き物件で成立する仕組み
- 初期費用を大幅に削減できるが、物件が限定されるデメリットがある
- 別名目で費用を請求されるケースやサポート低下のリスクに注意
- トータルコスト(家賃・敷金・礼金・別名目費用)を確認することが重要
- 複数の不動産会社を比較し、専門家(宅建士等)に相談することを推奨
(1) 両手仲介で片方の手数料を無料にできる仕組み
両手仲介とは、1つの不動産会社が売主と買主の両方を仲介することです。この場合、売主と買主の両方から仲介手数料を受け取れるため、片方(通常は買主)の仲介手数料を無料にできます。
例えば、物件価格3,000万円の場合、仲介手数料の上限は約105万円(3%+6万円+消費税)です。売主から105万円を受け取れば、買主の手数料を無料にしても不動産会社の収益は確保できます。
(2) AD(広告料)付き物件で売主側から収益を得る仕組み
**AD(広告料)**とは、大家が不動産会社に支払う広告費で、家賃の1-2ヶ月分が一般的です。AD付き物件では、大家から収益を得られるため、借主の仲介手数料を無料にできます。
ADが100%以上の物件を扱う不動産会社を選ぶと、仲介手数料無料になりやすい傾向があります。
(3) オンライン対応で経費削減し仲介手数料を無料にする仕組み
近年、店舗を持たずオンライン対応に特化した不動産会社が増えています。店舗家賃や人件費を削減し、その分を仲介手数料無料という形で顧客に還元しています。
2025年現在、仲介手数料無料・半額の不動産会社が増加傾向にあります。
仲介手数料無料の基礎知識
(1) 仲介手数料の法的上限
仲介手数料の上限は法律で定められています。
| 物件価格 | 仲介手数料の上限 |
|---|---|
| 200万円以下 | 物件価格の5%+消費税 |
| 200万円超400万円以下 | 物件価格の4%+2万円+消費税 |
| 400万円超 | 物件価格の3%+6万円+消費税 |
例:物件価格3,000万円の場合、上限は96万円+消費税(合計105.6万円)
(2) 仲介手数料無料は合法
仲介手数料無料は完全に合法です。上限内であれば、不動産会社は自由に仲介手数料を設定できます。無料にすることも、半額にすることも可能です。
(3) 仲介手数料無料が成立する物件の条件
仲介手数料無料が成立しやすい物件は以下の通りです。
- 両手仲介が可能な物件(売主・買主の両方を同じ不動産会社が仲介)
- AD(広告料)付き物件(大家から広告料を受け取れる)
- オンライン対応可能な物件(経費削減分を還元)
仲介手数料を無料にする3つの方法
(1) 仲介手数料無料の不動産会社を利用する
仲介手数料無料を謳っている不動産会社を利用する方法です。ゼロヘヤ、アブレイズ、ロータス不動産などが代表例です。
ただし、全ての物件で仲介手数料が無料になるわけではなく、AD付き物件や両手仲介可能な物件に限られることが多いです。
(2) 大家や管理会社と直接契約する
賃貸物件の場合、大家や管理会社と直接契約することで、仲介業者を介さず手数料を回避できます。
ただし、直接契約できる物件は限られており、契約書作成や重要事項説明などを自分で対応する必要があります。
(3) 交渉により仲介手数料を値下げ・無料にする
不動産会社に交渉することで、仲介手数料を半額程度まで値下げできる場合があります。完全無料は難しいケースが多いですが、試してみる価値はあります。
交渉のポイントは以下の通りです。
- 複数の不動産会社に見積もりを依頼し、比較する
- 「他社では半額だった」と伝える
- 繁忙期を避け、閑散期に交渉する
仲介手数料無料のメリット
(1) 初期費用を大幅に削減できる
賃貸の場合、仲介手数料は家賃1ヶ月分が一般的です。仲介手数料が無料になれば、初期費用を大幅に削減できます。
例:家賃10万円の場合、仲介手数料11万円(消費税込)が不要になる
売買の場合、3,000万円の物件で約105万円の節約になります。
(2) 総コストが下がり、予算に余裕が生まれる
仲介手数料が無料になれば、その分を家具や家電の購入、引越し費用、リフォーム費用などに回すことができます。
仲介手数料無料のデメリットと注意点
(1) 物件が限定される
仲介手数料無料の不動産会社では、扱える物件が限定されることが多いです。希望する物件が仲介手数料無料の対象外の場合、他の不動産会社を利用する必要があります。
(2) 別名目で費用を請求されるケース
仲介手数料が無料でも、書類作成費や事務手数料など別名目で費用を請求されるケースがあります。これらの費用は本来、仲介手数料に含まれるべきものです。
契約前に、総コストを確認し、別名目の費用が追加されていないかチェックすることが重要です。
(3) サポートやアフターサービスが手薄になるリスク
仲介手数料無料の不動産会社では、人件費削減のためサポートが手薄になる場合があります。内覧の同行なし、契約後のアフターサービスが不十分などのリスクがあります。
トラブル時の対応が不十分になる可能性もあるため、事前にサポート内容を確認しましょう。
(4) 家賃・条件が相場より不利な可能性
仲介手数料が無料でも、家賃が相場より高く設定されている、敷金・礼金が高いなど、不利な条件がある可能性があります。
相場を調べ、トータルコストで判断することが重要です。
(5) トータルコストが高くなるケースもある
仲介手数料が無料でも、以下のようなケースでトータルコストが高くなることがあります。
- 家賃が相場より月5,000円高い場合、2年間で12万円の追加負担
- 書類作成費・事務手数料で5万円請求される
- 敷金・礼金が相場より1ヶ月分ずつ高い
トータルコストを計算し、本当にお得かを確認しましょう。
まとめ:仲介手数料無料を選ぶ際のポイント
仲介手数料無料は、両手仲介やAD付き物件で成立する仕組みです。初期費用を大幅に削減できるメリットがありますが、物件が限定される、別名目で費用を請求される、サポートが手薄になるなどのデメリットもあります。
仲介手数料無料を選ぶ際は、以下のポイントを確認してください。
- トータルコスト(家賃・敷金・礼金・別名目費用の合計)を計算する
- 物件の条件が相場と比べて不利でないか確認する
- サポート内容を事前に確認する
- 複数の不動産会社を比較する
- 専門家(宅建士等)に相談する
仲介手数料無料だけにとらわれず、総合的に判断することが重要です。


