東京で戸建て購入を成功させる完全ガイド|エリア選びと費用相場

公開日: 2025/10/27

東京で戸建てを購入する|市場の現状と価格相場

東京で戸建て購入を検討する際、「どのエリアが良いか」「新築と中古どちらを選ぶべきか」「予算はどれくらい必要か」と迷う方は少なくありません。

この記事では、東京の戸建て価格相場(新築7000万円~1億円超、中古5000-7000万円)、23区内と多摩地区の価格差、新築vs中古の比較、戸建てvsマンションの比較、選び方のチェックポイント、購入の流れと諸費用を、国土交通省の公式情報等を元に解説します。

東京で戸建て購入を検討している方が、自分に合ったエリア・物件を見つけられるようになります。

この記事のポイント

  • 東京の戸建て価格相場は、新築7000万円~1億円超、中古5000-7000万円(エリアにより大幅に異なる)
  • 23区内は高額だが駅近・利便性が高い、多摩地区は比較的手頃で広い土地・駐車場付きが多い
  • 中古戸建ては新築の7-8割の価格で立地の選択肢が多いが、リフォーム費用が別途必要
  • 戸建ては土地が資産として残り駐車場・庭・リフォーム自由度が高い、マンションは駅近・メンテナンス省略が魅力
  • 諸費用は物件価格の6-10%(7000万円の物件なら420-700万円が別途必要)

東京の戸建て価格相場|新築vs中古・エリア別

東京の戸建て価格相場は、エリア・新築中古・築年数により大きく異なります。

新築戸建て(7000万円~1億円超)

ホームズの最新調査によると、2025年4月時点の東京都の戸建て平均価格は60.45百万円(前年比+11.9%)です。エリア別の相場は以下の通りです。

エリア 新築戸建て価格相場 特徴
港区・渋谷区・目黒区 1億円超 都心一等地、駅近、狭小住宅が多い
世田谷区・杉並区 8000万~1億円超 ファミリー層に人気、閑静な住宅街
練馬区・足立区・葛飾区 7000万~9000万円 23区内で比較的手頃、広い土地
立川市・八王子市・町田市 5000万~7000万円 多摩地区、都心へのアクセスやや不便

cleverlyの解説によると、23区内は6000-8000万円、多摩地区は4000-5000万円が目安です。

注目:2025年4月時点で小規模戸建て(狭小住宅)は71.86百万円と通常サイズより高額になる「逆転現象」が発生しています。都心の土地不足により、狭小住宅でも高額になっています。

中古戸建て(5000-7000万円)

中古戸建ては新築の7-8割が相場です。築年数・リフォーム状況により大きく変動します。

エリア 中古戸建て価格相場 特徴
23区内人気エリア 7000万~1億円 築20年以内、リフォーム済み
23区内その他エリア 5000万~7000万円 築20-30年、リフォーム必要
多摩地区 3000万~5000万円 築30年超も多い、広い土地

中古戸建ては、新築に比べて立地の選択肢が多い(駅近・人気エリアにも中古物件あり)のが魅力です。

23区内と多摩地区の価格差

三井のリハウスの解説によると、23区の土地平均価格は67.13百万円、多摩地区は30.85百万円で、約2倍の価格差があります。

同じ予算5000万円で比較

  • 23区内:土地面積50-70㎡、狭小住宅(3階建て等)
  • 多摩地区:土地面積100-150㎡、広い庭・駐車場付き

都心へのアクセス重視なら23区内、広さ・コストパフォーマンス重視なら多摩地区が適しています。

新築戸建てと中古戸建ての比較

新築戸建てと中古戸建てのメリット・デメリットを比較します。

価格差と選ぶ基準

中古戸建ては新築の7-8割が相場です(不動産取引価格情報による一般的な傾向として)。例えば、同じエリアで新築7000万円なら中古5000万円前後が目安です。

選ぶ基準

  • 予算重視:中古戸建て(リフォーム費用を含めても新築より安い)
  • 設備・性能重視:新築戸建て(最新設備・高耐震性・省エネ性能)
  • 立地重視:中古戸建て(駅近・人気エリアの選択肢が多い)

それぞれのメリット・デメリット

比較項目 新築戸建て 中古戸建て
価格 高い(7000万~1億円超) 安い(5000-7000万円)
設備 最新設備・高耐震性・省エネ性能 築年数により劣化(リフォーム必要)
住宅ローン控除 最大限適用(省エネ性能必須) 適用制限あり(旧耐震基準の場合)
立地 郊外が多い(都心の土地不足) 駅近・人気エリアも選択肢あり
入居時期 完成待ち(6ヶ月~1年) すぐに入居可能
瑕疵担保責任 10年間保証 売主により異なる(個人間売買は保証なし)

新築戸建てを選ぶべき人

  • 最新設備・高性能住宅を希望
  • 住宅ローン控除を最大限活用したい
  • リフォーム費用をかけたくない

中古戸建てを選ぶべき人

  • 予算を抑えたい
  • 駅近・人気エリアを希望
  • リフォームで自分好みにカスタマイズしたい

戸建てとマンションの比較|どちらを選ぶべきか

戸建てとマンションを比較し、どちらを選ぶべきか解説します。

価格・メンテナンス費用の違い

価格

同じエリアで戸建ての方が高額です(土地代が含まれる)。例えば、世田谷区で戸建て7000万円、マンション5000万円が目安です(不動産ポータルサイトの平均価格として)。

マンションは購入後に管理費・修繕積立金が月3-5万円かかります(年間36-60万円)。

メンテナンス費用

項目 戸建て マンション
外壁・屋根 10-20年ごとに数百万円(自己負担) 管理費・修繕積立金で計画的に修繕
水回り 劣化時に自己負担(数十万円) 管理費・修繕積立金で計画的に修繕
エレベーター なし 管理費で保守点検

戸建ては修繕費を自分で積み立てる必要がありますが、修繕時期を自由に決められます。

資産価値・リセールバリューの違い

資産価値

  • 戸建て:土地が資産として残る(建物は劣化するが土地価格は維持・上昇の可能性)
  • マンション:建物の資産価値が低下しやすい(築30年超で大幅下落)

リセールバリュー

  • 駅近マンション:売却しやすい(流動性が高い)
  • 戸建て:立地により売却困難な場合あり(郊外・駅から遠い物件は買い手が見つかりにくい)

戸建てを選ぶべき人

  • 駐車場・庭が必要
  • リフォームの自由度を重視
  • ペット飼育・楽器演奏等で騒音を気にしたくない
  • 土地を資産として残したい

マンションを選ぶべき人

  • 駅近・利便性重視
  • メンテナンスの手間を省きたい
  • セキュリティ・共用施設(ジム・ラウンジ等)を重視
  • 将来の売却を想定(流動性重視)

東京で戸建てを選ぶ際のチェックポイント

東京で戸建てを選ぶ際の3つのチェックポイントを解説します。

立地(駅距離・周辺環境・学区)

通勤・通学の利便性

駅距離15分以内が理想です。東京は通勤時間が長くなりがちなため、駅近物件は高額でも後悔しにくいです。

周辺環境

  • スーパー・コンビニ(徒歩10分以内)
  • 病院・薬局(徒歩15分以内)
  • 公園・緑地(子育て世帯は必須)

治安・騒音・日当たり

内覧時に周辺を歩いて確認してください。日中だけでなく、夜間の雰囲気も確認することをおすすめします。

学区

子育て世帯は、小学校・中学校の評判を事前に調べてください。学区により教育水準に差があります。

築年数と耐震基準(1981年6月以降の新耐震基準)

新耐震基準(1981年6月以降)

新築または1981年6月以降の新耐震基準を満たす物件を推奨します。旧耐震基準(1981年5月以前)は、大地震時の倒壊リスクがあります。

国土交通省の住宅ローン控除制度によると、2024年以降の新築住宅は省エネ性能が住宅ローン控除の必須要件です。省エネ基準を満たさない住宅は控除対象外(借入限度額0円)となるため、注意してください。

リフォーム・修繕履歴(中古の場合)

中古戸建ての場合、以下の項目を必ず確認してください。

確認項目 チェックポイント リフォーム費用目安
屋根 雨漏り、劣化 50-150万円
外壁 ひび割れ、塗装剥がれ 100-200万円
水回り キッチン・浴室・トイレの劣化 100-300万円
基礎 ひび割れ、沈下 数百万円(大規模修繕)

ホームインスペクション(住宅診断)で隠れた瑕疵をチェックすることを強くおすすめします(一般的な住宅診断の相場として5-10万円)。

戸建て購入の流れと諸費用

戸建て購入の流れと諸費用を解説します。

物件探し→内覧→購入申込→契約→引渡し

①物件探し(1-2ヶ月)

不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME'S等)で条件に合う物件を検索し、不動産会社に問い合わせます。

②内覧(複数物件を比較)

複数の物件を内覧し、立地・築年数・設備を比較します。中古戸建ての場合、ホームインスペクション(住宅診断)を実施することを推奨します。

③購入申込・住宅ローン事前審査(1週間程度)

購入したい物件が決まったら、不動産会社に「購入申込書」を提出し、住宅ローンの事前審査を申し込みます。

④売買契約(重要事項説明・手付金支払い)

宅地建物取引士による重要事項説明を受けた後、売買契約書に署名・押印します。手付金(売買代金の5-10%程度)を支払います。

⑤決済・引渡し(契約から1.5-2ヶ月後)

売買代金の残金を支払い、物件の鍵や関連書類を受け取ります。所有権移転登記を申請します(通常は司法書士に依頼)。

諸費用の目安(物件価格の6-10%)

諸費用は物件価格の6-10%が目安です。7000万円の物件なら、420-700万円が別途必要です。

項目 内容 目安額
仲介手数料 物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税 7000万円の物件で約237万円
登録免許税 土地1.5%・建物0.3% 30-50万円
不動産取得税 評価額の3% 30-50万円(軽減措置適用で減額)
印紙税 売買契約書・ローン契約書 2-3万円
司法書士報酬 登記手続き代行費用 5-10万円
火災保険 10年一括払い 20-30万円
引越し費用 家族4人の場合 10-30万円

三菱UFJ銀行の解説によると、住宅ローン控除は控除率0.7%、最大13年間、借入限度額(認定住宅5,000万円、ZEH水準省エネ住宅4,500万円等)です。2024年以降は省エネ性能が必須要件となるため、新築住宅を購入する場合は省エネ基準適合住宅を選んでください。

まとめ|東京で戸建てを購入するために

東京の戸建て価格相場は、新築7000万円~1億円超、中古5000-7000万円です。23区内は高額ですが駅近・利便性が高く、多摩地区は比較的手頃で広い土地・駐車場付きが多いです。

新築vs中古は、予算・設備・立地で判断してください。中古戸建ては新築の7-8割の価格で立地の選択肢が多いですが、リフォーム費用が別途必要です。

戸建てvsマンションは、駐車場・庭・リフォーム自由度を重視するなら戸建て、駅近・メンテナンス省略を重視するならマンションを選んでください。

立地(駅距離・周辺環境・学区)、耐震基準(1981年6月以降の新耐震基準)、リフォーム・修繕履歴を必ず確認し、中古戸建ての場合はホームインスペクション実施を推奨します。

諸費用(物件価格の6-10%)を含めた総額で予算を組み、複数の物件を比較して後悔しない選択をしてください。信頼できる不動産会社や金融機関に相談しながら、理想の戸建てを見つけましょう。

よくある質問

Q1東京で戸建てを買うならどのエリアがおすすめ?

A1予算7000万円以上なら世田谷区・杉並区・練馬区(ファミリー層に人気、閑静な住宅街)、予算5000万円前後なら葛飾区・足立区・江戸川区(23区内で比較的手頃、広い土地)、予算3000-5000万円なら立川市・八王子市・町田市(多摩地区で広い土地、駐車場付き)がおすすめです。都心へのアクセス重視なら23区内、広さ・コストパフォーマンス重視なら多摩地区を選んでください。

Q2新築戸建てと中古戸建てどちらがお得?

A2中古戸建ては新築の7-8割の価格で、立地の選択肢が多いです(駅近・人気エリアにも中古物件あり)。ただし、リフォーム費用が別途必要です。新築は最新設備・高耐震性・省エネ性能で、住宅ローン控除が最大限適用されますが、価格が高いです。予算重視なら中古、設備・性能重視なら新築を選んでください。中古戸建ての場合、ホームインスペクション(住宅診断)で隠れた瑕疵をチェックすることを強くおすすめします。

Q3戸建てとマンションどちらを選ぶべき?

A3駐車場・庭・リフォーム自由度を重視するなら戸建て、駅近・利便性・メンテナンス省略を重視するならマンションを選んでください。戸建ては土地が資産として残り、ペット飼育・楽器演奏等で騒音を気にしなくて良いですが、修繕費を自己負担する必要があります。マンションは管理費・修繕積立金(月3-5万円)がかかりますが、メンテナンスの手間を省けます。将来の売却を想定する場合、駅近マンションは流動性が高く売却しやすいです。

Q4東京の戸建て購入で諸費用はいくらかかりますか?

A4物件価格の6-10%が目安です。仲介手数料(物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税)、登録免許税(土地1.5%・建物0.3%)、不動産取得税(評価額の3%)、印紙税、司法書士報酬、火災保険、引越し費用等で、7000万円の物件なら420-700万円が別途必要です。諸費用を含めた総額で予算を組んでください。住宅ローン控除(控除率0.7%、最大13年間)を活用すれば、税負担を軽減できます。