固定資産税の引き落とし日はいつ?仕組みを解説
固定資産税を口座振替で納付している場合、「引き落とし日はいつなのか」「残高不足を避けるにはどうすればいいか」と気になる方は少なくありません。
この記事では、固定資産税の納期と引き落とし日の仕組み、主要自治体の具体例、納付方法の種類、残高不足時の対処法を、総務省や各市区町村の公式情報を元に解説します。
納期を正確に把握し、残高不足を防ぐことで、延滞金を回避できます。
この記事のポイント
- 固定資産税の納期は市区町村の条例で定められ、全国一律ではない
- 口座振替の引き落とし日は各納期限の当日(納期限が土日祝日の場合は翌開庁日)
- 東京23区は6月・9月・12月・2月、横浜市は4月・7月・12月・2月など、自治体により納期が異なる
- 残高不足時は再振替されず、延滞金が発生する(2025年時点:1ヶ月まで年2.7%、以降年8.8-9.0%)
- 納期は納税通知書または市区町村HPで確認できる
固定資産税の引き落とし日の仕組み
固定資産税の引き落とし日は、市区町村により異なります。
市区町村により納期が異なる理由
固定資産税の納期は、地方税法により市区町村の条例で定められています。そのため、全国一律ではありません(総務省)。
一般的な納期の目安は以下の通りですが、自治体により異なります。
- 第1期:4-6月
- 第2期:7-9月
- 第3期:12-翌2月
- 第4期:翌2-3月
引き落とし日は納期限当日
口座振替の引き落とし日は、各納期限の当日です(東京都主税局)。納期限が土日祝日の場合は、翌開庁日に繰り延べられます。
残高不足を避けるため、納期限前日までの入金を推奨します。
主要自治体の引き落とし日一覧
主要自治体の納期を表で整理します。
東京23区の納期(6月・9月・12月・2月)
東京都主税局によると、東京23区の納期は以下の通りです。
| 期別 | 納期限 | 
|---|---|
| 第1期 | 6月末 | 
| 第2期 | 9月末 | 
| 第3期 | 12月末 | 
| 第4期 | 2月末 | 
納期限が土日祝日の場合は、翌開庁日に繰り延べられます。
横浜市・神戸市・名古屋市の納期
主要自治体の納期は以下の通りです。
| 自治体 | 第1期 | 第2期 | 第3期 | 第4期 | 
|---|---|---|---|---|
| 横浜市 | 4月末 | 7月末 | 12月末 | 2月末 | 
| 神戸市 | 4月末 | 7月末 | 12月25日 | 2月末 | 
| 名古屋市 | 4月末 | 7月末 | 12月末 | 2月末 | 
一般的な納期の目安
一般的な納期の目安は、第1期4-6月、第2期7-9月、第3期12-翌2月、第4期翌2-3月ですが、自治体により異なります。
自分の市区町村の納期は、納税通知書または市区町村HPで確認してください。
固定資産税の納付方法の種類
納付方法は複数の選択肢があります。
口座振替(納付忘れ防止)
口座振替は、指定した金融機関の口座から納期限日に自動的に税金が引き落とされる納付方法です。
メリット:
- 納付忘れを防げる
- 金融機関窓口に行く手間が不要
デメリット:
- 残高不足時は再振替されない(後述)
納付書払い(コンビニ・金融機関窓口)
納付書を使って、コンビニエンスストアや金融機関窓口で納付する方法です。
メリット:
- 領収証書が即座に取得可能
- 納付時期を自分で決められる
デメリット:
- 納付忘れのリスクがある
- 窓口に行く手間がかかる
クレジットカード・スマホ決済
一部の自治体では、クレジットカードやスマホ決済(PayPay、LINE Pay等)で納付できます。
メリット:
- ポイント還元がある
- 自宅から納付できる
デメリット:
- 決済手数料が発生する場合がある(税額の0.8-1.0%程度)
- 領収証書が発行されない
各納付方法のメリット・デメリットを比較し、自分に合った方法を選びましょう(三菱UFJ銀行)。
口座振替の手続き方法
口座振替を開始するための手順を解説します。
口座振替申込の流れ
口座振替を開始するには、以下の手順で手続きを行います。
- 市区町村の窓口または金融機関で申込書を入手
- 申込書に必要事項を記入(口座情報、納税者情報等)
- 申込書を市区町村または金融機関に提出
申込から開始まで1-2ヶ月かかる場合があるため、早めの手続きが必要です(東京都主税局)。
全期前納と分割払いの選択
口座振替では、以下の2つの納付方法を選択できます。
- 全期前納: 第1期の納期限に1年分をまとめて引き落とし
- 分割払い: 年4回の納期限ごとに引き落とし
全期前納の場合、納付忘れのリスクを減らせます。一部の自治体では早期納付割引がある場合もあります。ただし、一度納付すると返金されないため、資金計画に余裕がある場合に検討しましょう。
残高不足時の対処法
口座振替で残高不足だった場合の対処法を解説します。
再振替は行われない
口座振替で残高不足だった場合、再振替は行われません(東京都主税局)。
そのため、残高不足に気づいたら、市区町村から送られる納付書で早急に納付する必要があります。
延滞金の計算方法
納期限翌日から延滞金が発生します。名古屋市によると、延滞金の税率は以下の通りです(2025年時点)。
- 納期限翌日から1ヶ月まで:年2.7%
- 1ヶ月経過後:年8.8-9.0%
延滞金は税額が高いほど、延滞期間が長いほど高額になります。
納付書での納付
残高不足で引き落としできなかった場合、市区町村から納付書が送付されます。納付書を使って、コンビニエンスストアや金融機関窓口で早急に納付しましょう。
延滞金を最小限に抑えるには、納期限前日までに必ず口座残高を確認することが重要です。
自分の市区町村の納期を確認する方法
自分の市区町村の納期を確認する方法は3つあります。
納税通知書で確認
毎年4-5月に送付される納税通知書に、各期の納期限が記載されています。納税通知書は大切に保管しましょう。
市区町村HPで確認
「固定資産税 納期 [市区町村名]」で検索して、公式サイトを確認できます。公式サイトには最新の納期限が掲載されています。
電話で問い合わせ
市区町村の固定資産税課・納税課に電話で確認できます。問い合わせ先は納税通知書または公式サイトに記載されています。
納期限を正確に把握し、残高不足を防ぐことが重要です。
まとめ
固定資産税の引き落とし日は市区町村により異なり、口座振替の場合は各納期限の当日に引き落とされます。東京23区は6月・9月・12月・2月、横浜市は4月・7月・12月・2月など、自治体により納期が異なります。
残高不足時は再振替されず、延滞金が発生します(2025年時点:1ヶ月まで年2.7%、以降年8.8-9.0%)。延滞金を回避するには、納期限前日までに必ず口座残高を確認することが重要です。
納期は納税通知書または市区町村HPで確認できます。自分の市区町村の納期を正確に把握し、計画的に納付しましょう。
