変動金利住宅ローンの現在の金利相場と選び方【最新動向を解説】

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/9

広告

無料査定依頼キャンペーン 【ノムコム】

変動金利住宅ローンが注目される理由と現在の状況

住宅ローンを検討する際、「変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきか」は多くの方が悩むポイントです。2025年12月時点で約80%の借り手が変動金利を選択しており、その低金利が魅力となっています。

この記事では、変動金利住宅ローンの現在の金利相場、5年ルール・125%ルールの仕組み、固定金利との比較、そして金利上昇リスクへの備え方を、三菱UFJ銀行住宅金融支援機構の公式情報を元に解説します。

金利タイプを選ぶ判断材料を得て、ご自身の状況に合った住宅ローンを選べるようになります。

この記事のポイント

  • 2025年12月時点の変動金利は0.6%前後で歴史的低水準を維持
  • 変動金利は半年ごとに見直されるが、5年ルール・125%ルールで急激な返済額増加を防止
  • 日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、2025年1月に政策金利0.5%へ引き上げ
  • 今後も段階的な利上げが予想されるため、金利上昇リスクへの備えが重要

変動金利住宅ローンの現在の金利相場と主要銀行の比較

変動金利住宅ローンの現在の金利水準を把握しましょう。

2025年12月時点の変動金利水準

2025年12月時点で、主要銀行の変動金利は0.6%前後が主流です。オンライン銀行では0.1%台の超低金利を提供している場合もあります。

金融機関タイプ 金利目安
大手銀行 0.5〜0.8%程度
地方銀行 0.6〜1.0%程度
オンライン銀行 0.1〜0.5%程度

(参考: 価格.com「住宅ローン人気ランキング」2025年12月版)

金融機関間の競争により低金利が維持されていますが、日銀の利上げにより今後は上昇する可能性があります。

短期プライムレートと優遇幅の仕組み

変動金利は以下の仕組みで決定されます。

  • 基準金利: 短期プライムレート(2025年12月時点で2.475%)を基準
  • 優遇幅: 金融機関が独自に設定する金利引き下げ幅(1.5〜2.0%程度)
  • 適用金利: 基準金利 − 優遇幅 = 実際に支払う金利

優遇幅は借り手の属性(年収、勤続年数、物件の担保価値等)により異なります。

変動金利の仕組みと5年ルール・125%ルールの詳細

変動金利には返済額の急増を防ぐ保護措置があります。

半年ごとの金利見直しと適用タイミング

変動金利は半年ごと(4月1日・10月1日)に見直されます。

見直し基準日 新金利適用開始
4月1日 6月返済分から
10月1日 12月返済分から

金利が上昇しても、すぐに返済額が増えるわけではありません。次に説明する5年ルールにより、返済額は5年間据え置かれます。

5年ルール・125%ルールによる返済額の保護措置

多くの金融機関では以下の保護措置を設けています。

5年ルール

  • 金利が変動しても、返済額は5年間据え置かれる
  • 5年ごとに返済額が見直される

125%ルール

  • 返済額見直し時に、前回返済額の125%を上限とする
  • 急激な返済負担増加を防ぐ

ただし、金利が大幅に上昇した場合、利息額が返済額を上回り「未払い利息」が発生するリスクがあります。5年ルール適用中でも元本が減らない可能性があるため、金利上昇には注意が必要です。

変動金利と固定金利の比較と選び方のポイント

金利タイプの特徴を比較し、ご自身に合った選択をしましょう。

変動金利のメリット・デメリット

メリット デメリット
金利が低い(0.6%前後) 金利上昇リスクがある
金利低下時に恩恵を受けられる 総返済額が確定しない
繰上げ返済がしやすい 将来の家計計画が立てにくい

固定金利のメリット・デメリット

メリット デメリット
返済額が確定し家計計画が立てやすい 金利が高め(変動より1%程度高い場合も)
金利上昇リスクがない 金利低下時に恩恵を受けられない
精神的な安心感がある 変動金利より総返済額が高くなる可能性

固定金利は10年国債利回りに連動するため、2025年11月下旬に約17年半ぶりの高水準を記録しています。

変動金利の金利上昇リスクと備え方

日銀の金融政策変更により、変動金利は今後上昇する可能性があります。

日銀の利上げ経緯

  • 2024年3月: マイナス金利を解除
  • 2024年7月: 政策金利を0.25%へ引き上げ
  • 2024年9月: 短期プライムレートが1.475%→1.625%へ上昇(2009年以来の引き上げ)
  • 2025年1月: 政策金利を0.5%へ引き上げ

ESP予測調査では2026年末までに政策金利1.1%程度まで上昇する見込みです。1990年代には変動金利が8.5%まで上昇した歴史もあり、長期的には大幅上昇のリスクも排除できません。

金利上昇への備え方

  • 繰上げ返済: 余裕資金で元本を減らし、利息負担を軽減
  • 貯蓄の確保: 金利上昇時に備えて余裕資金を確保
  • 固定金利への切り替え検討: 金利上昇前に固定金利への借り換えを検討
  • シミュレーション: 金利が1%、2%上昇した場合の返済額を試算

金利動向は経済情勢により変動するため、最新情報は金融機関やファイナンシャルプランナーに確認することをおすすめします。

まとめ:変動金利住宅ローンが向いている人・向いていない人

変動金利住宅ローンの選択は、ご自身のリスク許容度と家計状況により判断しましょう。

変動金利が向いている人

  • 繰上げ返済を積極的に行う予定がある
  • 金利上昇時に対応できる余裕資金がある
  • 返済期間が短い(10〜15年程度)
  • 金利動向を定期的にチェックできる

固定金利が向いている人

  • 返済額を確定させたい
  • 長期の返済期間を予定している
  • 金利上昇リスクを避けたい
  • 家計計画を立てやすくしたい

2025年12月時点で変動金利は0.6%前後と歴史的低水準ですが、日銀の利上げにより今後は上昇する可能性が高いです。5年ルール・125%ルールで急激な返済額増加は抑制されますが、未払い利息のリスクも理解した上で選択してください。不安な場合は金融機関やファイナンシャルプランナーへの相談をおすすめします。

広告

無料査定依頼キャンペーン 【ノムコム】

広告

よくある質問

Q1変動金利住宅ローンの現在の金利はどれくらいですか?

A12025年12月時点で変動金利は0.6%前後が主流です。短期プライムレート2.475%を基準に、金融機関ごとの優遇幅を適用して決定されます。オンライン銀行では0.1%台の超低金利を提供している場合もあります。金融機関間の競争により低金利が維持されています。

Q2変動金利は今後どこまで上がりますか?

A2日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、2025年1月に政策金利を0.5%へ引き上げました。ESP予測調査では2026年末までに政策金利1.1%程度まで上昇する見込みです。2025年中に1〜2回の追加利上げが予想されており、変動金利も連動して上昇する可能性があります。

Q35年ルール・125%ルールとは何ですか?

A35年ルールは金利が変動しても返済額を5年間据え置く仕組みです。125%ルールは返済額見直し時に前回の125%を上限とする仕組みで、急激な返済負担増加を防ぎます。ただし、金利が大幅上昇した場合は未払い利息が発生し、元本が減らないリスクがあります。

Q4変動金利から固定金利への借り換えは可能ですか?

A4可能です。ただし、借り換えには登記費用・保証料・手数料等の費用がかかります。金利差と費用を比較し、早めの判断が重要です。金利上昇後の借り換えはコストが高くつく場合があるため、金利動向を注視しながら検討してください。

R

Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

関連記事