タカラレーベン不動産投資法人とは?J-REIT概要
タカラレーベン不動産投資法人は、東京証券取引所に上場している日本版不動産投資信託(J-REIT)です。J-REITとは、投資家から集めた資金で不動産を取得・運用し、賃料収入や売却益を分配金として投資家に還元する仕組みを指します。
J-REIT投資を検討している方にとって、どのような物件に投資し、どのような実績があるかは重要な判断材料となります。
この記事のポイント
- タカラレーベン不動産投資法人は東京証券取引所上場のJ-REIT(証券コード:3492)
- 2025年11月27日にMIRARTH不動産投資法人に名称変更予定
- 79物件、取得価格合計1,732億円、稼働率99.1%(2025年10月時点)
- 2025年8月期の分配金は1口あたり2,780円、年2回支払い
- 投資口価格は市場で変動し、元本保証はない点に注意
(1) 東京証券取引所上場のJ-REIT(証券コード:3492)
タカラレーベン不動産投資法人は、2018年7月27日に東京証券取引所に上場したJ-REITです。証券コード3492で取引されており、株式と同様に証券会社を通じて投資口を購入できます。
タカラレーベン不動産投資法人公式サイトでは、最新のIR情報やポートフォリオの詳細を確認できます。
(2) 2018年7月27日上場、複合型REIT
タカラレーベン不動産投資法人は、住宅・オフィス・商業施設・ホテルなど複数の用途の不動産に投資する「複合型REIT」です。複数の物件種別に分散投資することで、特定の不動産市場の変動リスクを抑える狙いがあります。
(3) 2025年11月27日にMIRARTH不動産投資法人に名称変更予定
2024年3月にMIRARTHホールディングスが資産運用会社の株式を90%取得したことに伴い、2025年11月27日に「MIRARTH不動産投資法人」に名称変更される予定です。投資を検討する際は、最新の情報を公式サイトで確認することをおすすめします。
J-REITの仕組みと投資方法
J-REITは、少額から不動産投資ができる投資商品です。ここでは、J-REITの基本的な仕組みと投資方法を解説します。
(1) J-REITとは何か(不動産投資信託の仕組み)
J-REITは、投資家から集めた資金で複数の不動産を購入・運用し、その賃料収入や売却益を投資家に分配する仕組みです。投資家は「投資口」と呼ばれる単位でREITに出資します。
通常の不動産投資では数千万円以上の資金が必要ですが、J-REITでは数万円〜数十万円から投資が可能です。
(2) 少額から不動産投資が可能(投資口の売買)
J-REITの投資口は、株式と同様に東京証券取引所で売買されます。証券会社で口座を開設すれば、タカラレーベン不動産投資法人の投資口を購入できます。
2025年11月20日時点の投資口価格は93,900円(前日比+800円、+0.86%)となっています。ただし、投資口価格は市場で日々変動するため、最新の価格はYahoo!ファイナンス等で確認しましょう。
(3) 分配金の支払いスケジュール(年2回:2月・8月)
タカラレーベン不動産投資法人は、年2回(2月・8月)に分配金を支払います。分配金は、保有する不動産からの賃料収入や売却益から、運用コストを差し引いた利益を投資家に還元するものです。
分配金は証券口座に入金されるため、配当金と同様に受け取ることができます。
タカラレーベン不動産投資法人のポートフォリオ(79物件・稼働率99.1%)
タカラレーベン不動産投資法人は、2025年9月8日時点で79物件、取得価格合計1,732億円のポートフォリオを運用しています。
(1) 物件種別の構成(住宅50、オフィス13、商業14、ホテル8)
ポートフォリオの内訳は、以下の通りです。
| 物件種別 | 物件数 |
|---|---|
| 住宅 | 50物件 |
| オフィス | 13物件 |
| 商業施設 | 14物件 |
| ホテル | 8物件 |
| 合計 | 79物件 |
(出典: タカラレーベン不動産投資法人公式サイト)
住宅が50物件と最も多く、次いでオフィス、商業施設、ホテルの順となっています。複数の物件種別に分散投資することで、特定の用途の市況変動によるリスクを抑える効果が期待されます。
(2) 取得価格合計1,732億円(2025年9月時点)
2025年9月8日時点のポートフォリオ取得価格合計は1,732億円です。これは、J-REIT市場の中でも中規模のポートフォリオと言えます。
2024年8月には第6回公募増資を実施し、ポートフォリオの拡大が進められています。
(3) 稼働率99.1%(2025年10月時点)
タカラレーベン不動産投資法人の稼働率は、2025年10月31日時点で99.1%と高水準を維持しています。稼働率とは、保有物件のうち実際に賃貸されている面積の割合を指し、高いほど安定した賃料収入が見込めます。
稼働率が高いことは、空室リスクが低く、分配金の安定性が高いことを示唆します。
分配金の実績と予想(2025年8月期)
分配金は、J-REIT投資における重要な収益源です。ここでは、タカラレーベン不動産投資法人の分配金実績と予想を確認します。
(1) 2025年8月期(第15期):1口あたり2,780円
2025年8月期(第15期)の分配金は、1口あたり2,780円でした。この分配金は、2025年8月に支払われました。
(2) 2026年2月期(第16期)予想:1口あたり2,700円
2026年2月期(第16期)の分配金予想は、1口あたり2,700円です。分配金は、不動産市況や金利動向、経済環境により変動する可能性があります。
最新の分配金情報は、タカラレーベン不動産投資法人公式サイトで確認できます。
(3) 分配金利回りの考え方
分配金利回りは、投資口価格に対する年間分配金の割合を示します。計算式は以下の通りです。
分配金利回り = (年間分配金 ÷ 投資口価格)× 100
例えば、投資口価格が93,900円、年間分配金が5,480円(2,780円×2回)の場合、分配金利回りは約5.8%となります。
ただし、分配金利回りは投資口価格の変動により変化します。利回りだけでなく、ポートフォリオの質や稼働率、市場環境も考慮することが重要です。
タカラレーベン不動産投資法人の投資リスクと注意点
J-REIT投資にはリスクが伴います。投資判断を行う際は、以下のリスクを理解しておきましょう。
(1) 投資口価格の変動リスク(元本保証なし)
投資口価格は、株式と同様に市場で日々変動します。不動産市況、金利動向、経済環境、投資家の需給により価格が上下するため、元本保証はありません。
購入時の価格よりも低い価格でしか売却できない場合、損失が発生する可能性があります。
(2) 不動産市況・金利動向による分配金変動リスク
分配金は、保有する不動産からの賃料収入や売却益に基づいて支払われます。以下のような要因により分配金が変動する可能性があります。
- 賃料相場の下落: 不動産市況の悪化により賃料収入が減少
- 空室率の上昇: テナントの退去や新規テナントの獲得難により空室が増加
- 金利上昇: 借入金利の上昇により運用コストが増加
- 経済環境の変化: 景気後退による不動産需要の減少
(3) 専門家への相談推奨(ファイナンシャルプランナー・証券アドバイザー)
J-REIT投資は、個人の投資目的、リスク許容度、資産状況により適否が異なります。投資判断を行う際は、以下の専門家への相談を推奨します。
- ファイナンシャルプランナー: 資産運用全体の観点からアドバイス
- 証券アドバイザー: J-REIT市場の動向や個別銘柄の分析
- 税理士: 配当所得税、NISAの活用等の税務面の相談
まとめ:J-REIT投資のポイント(2025年11月名称変更予定)
タカラレーベン不動産投資法人は、東京証券取引所上場のJ-REITで、住宅・オフィス・商業施設・ホテルの複合型ポートフォリオを運用しています。2025年10月時点で79物件、稼働率99.1%と高水準を維持しており、2025年8月期の分配金は1口あたり2,780円でした。
J-REIT投資は、少額から不動産投資が可能で、年2回の分配金を受け取れる魅力がありますが、投資口価格の変動リスクや分配金変動リスクも存在します。投資判断を行う際は、ポートフォリオの質、稼働率、市場環境を確認し、専門家への相談を検討しましょう。
なお、2025年11月27日にMIRARTH不動産投資法人に名称変更される予定です。最新情報はタカラレーベン不動産投資法人公式サイトで確認してください。
