世田谷区の中古マンション相場と選び方のポイントを解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/17

世田谷区の中古マンションを検討している方へ

世田谷区でマンション購入を検討している方にとって、「価格相場はいくらか」「どのエリアが人気なのか」「新築と中古、どちらを選ぶべきか」といった疑問があるのではないでしょうか。

この記事では、世田谷区の中古マンション相場、おすすめエリア、選び方のポイントを、最新の価格データや市場動向を踏まえて解説します。

初めて世田谷区でマンション購入を検討する方でも、自分に合った物件を選べるようになります。

この記事のポイント

  • 世田谷区の中古マンション平均価格は73.04万円(70㎡)で、東京23区中10位の水準
  • 間取り別の平均価格は1LDK 5870万円、2LDK 7825万円、3LDK 8160万円
  • 三軒茶屋駅(渋谷まで約5分)はカップル・2人世帯に、千歳烏山駅(新宿まで約15分)はファミリー層におすすめ
  • 過去3年で約9.14%価格上昇しているが、将来の価格推移は保証されない
  • 駅徒歩距離や築年数により価格が大きく変動するため、複数物件を比較検討することが重要

世田谷区の中古マンション市場の特徴と魅力

世田谷区は、東京23区の中でも人気の高い住宅地です。中古マンション市場の特徴を確認しましょう。

(1) 東京23区中10位の価格水準(平均73.04万円/70㎡)

世田谷区の中古マンション平均価格は、73.04万円(70㎡換算)で、東京23区中10位の水準です。

平米単価は97.4万円/㎡(2023年)で、前年比+6.1%(+5.6万円/㎡)上昇しています。

東京23区の中では、港区・千代田区・中央区などの都心3区よりは安く、練馬区・足立区・葛飾区などの周辺区よりは高い、中間的な価格帯です。

(2) 低層マンション中心で公園・緑地が豊富な住宅地

世田谷区は、低層マンション(一般的に5階建て以下)が多く、公園や緑地が豊富な静かな住宅地が特徴です。

高層マンションが少ないため、圧迫感が少なく、落ち着いた住環境が保たれています。

ただし、低層マンションはエレベーターがない物件も多いため、高齢者や小さなお子様がいる家庭は要確認です。

(3) 物件数1,748件(SUUMO掲載)の豊富な選択肢

世田谷区の中古マンション物件数は、SUUMO掲載で1,748件(2025年時点)と豊富です。

価格帯も、2LDKは約20-120万円、3LDK-4LDKは約30-150万円と幅広く、予算や希望条件に合わせて選べます。

三軒茶屋、駒沢大学、桜新町、用賀、二子玉川などの駅が人気で、東急田園都市線沿いを中心に物件が多くあります。

エリア別・間取り別の価格相場-2025年最新データ

世田谷区の中古マンション価格相場を、間取り別・エリア別に確認しましょう。

(1) 間取り別平均価格(1LDK 5870万円、2LDK 7825万円、3LDK 8160万円)

2023年のデータによる間取り別の平均価格は、以下の通りです。

間取り 平均価格
1LDK 5,870万円
2LDK 7,825万円
3LDK 8,160万円

1LDKは単身者やカップル向け、2LDKは小家族向け、3LDKはファミリー向けが一般的です。

(2) 平米単価97.4万円/㎡(2023年)、前年比+6.1%

世田谷区の平米単価は97.4万円/㎡(2023年)で、前年比+6.1%(+5.6万円/㎡)上昇しています。

平米単価とは、1平方メートルあたりの価格のことで、物件価格 ÷ 専有面積で計算されます。エリアや物件の価値を比較する指標として使われます。

(3) 駅徒歩距離・築年数による価格変動の目安

駅徒歩距離や築年数により、価格は大きく変動します。

駅徒歩距離の影響:

  • 駅徒歩5分以内:価格が最も高い
  • 駅徒歩10分以内:資産価値が高いとされる
  • 駅徒歩15分以上:価格が下がる傾向

築年数の影響:

  • 築5年以内:新築に近い価格
  • 築10-20年:価格が安定
  • 築30年以上:価格が大きく下がる

駅徒歩距離や築年数は、資産価値にも影響するため、将来売却する際のことも考慮して選ぶことが重要です。

世田谷区のおすすめエリア-三軒茶屋・二子玉川・下北沢等

世田谷区の中古マンション購入におすすめのエリアを紹介します。

(1) 三軒茶屋駅エリア:カップル・2人世帯向け、渋谷まで約5分

三軒茶屋駅は、東急田園都市線で渋谷駅まで約5分の好立地です。

特徴:

  • 渋谷へのアクセスが良く、通勤・通学に便利
  • 商業施設が充実(キャロットタワー、三茶パティオ等)
  • おしゃれなカフェ・レストランが多い
  • カップルや2人世帯に人気

価格帯: 1LDK-2LDKが中心、駅徒歩10分以内は競争率が高い

(2) 千歳烏山駅エリア:ファミリー向け、新宿まで約15分の静かな住宅街

千歳烏山駅は、京王線で新宿駅まで約15分のエリアです。

特徴:

  • 静かな住宅街で、ファミリー層に人気
  • 商店街が充実(烏山商店街)
  • 公園や緑地が豊富
  • 学校や保育園が近く、子育て環境が良い

価格帯: 2LDK-3LDKが中心、三軒茶屋より価格が安め

(3) 成城・砧エリア:東京屈指の高級住宅地、学校・大学が集積

成城・砧エリアは、世田谷区内の高級住宅地です。

特徴:

  • 東京屈指の高級住宅地
  • 成城大学、東京農業大学などが集積
  • 静かで落ち着いた住環境
  • 高級スーパー(成城石井発祥の地)

価格帯: 3LDK-4LDKが中心、価格は世田谷区内でも高め

(4) 二子玉川・用賀・桜新町:東急田園都市線沿いの人気エリア

二子玉川・用賀・桜新町は、東急田園都市線沿いの人気エリアです。

二子玉川駅:

  • 二子玉川ライズなどの大型商業施設が充実
  • 多摩川沿いの公園で自然が豊か
  • 渋谷まで約10分

用賀駅:

  • 静かな住宅街で、ファミリー層に人気
  • 砧公園が近く、自然環境が良い

桜新町駅:

  • サザエさん通り(長谷川町子美術館)がある
  • 落ち着いた住宅街

中古マンション選びのポイント-駅徒歩・築年数・資産価値

中古マンションを選ぶ際のポイントを確認しましょう。

(1) 駅徒歩距離の重要性(資産価値への影響)

駅徒歩距離は、資産価値に大きく影響します。

一般的に、駅徒歩10分以内の物件は資産価値が高いとされます。駅から遠い物件は、価格は安くなりますが、将来売却する際の資産価値も下がる可能性があります。

不動産広告では、80m = 1分で計算されます(階段や坂道は考慮されないため、実際の所要時間と異なる場合があります)。

(2) 築年数と管理状態の確認(修繕積立金・大規模修繕履歴)

築年数は価格に影響しますが、管理状態も重要です。

確認すべきポイント:

  • 修繕積立金: 将来の大規模修繕に備えた積立金。積立金が十分にあるかを確認
  • 大規模修繕履歴: 過去の大規模修繕(外壁塗装、屋上防水等)の履歴を確認
  • 管理組合の運営状況: 管理組合がしっかり運営されているか

築年数が古くても、管理状態が良ければ資産価値を保てます。

(3) 低層マンションの注意点(エレベーター有無、高齢者対応)

世田谷区は低層マンションが多いため、以下の点に注意が必要です。

  • エレベーター有無: 低層マンション(5階建て以下)はエレベーターがない物件も多い。高齢者や小さなお子様がいる家庭は要確認
  • 階段の段数: 上層階の場合、毎日の上り下りが負担になる可能性
  • 将来の売却時: エレベーターなし物件は、将来の売却時に買い手が限られる可能性

価格推移と今後の見通し-過去3年で約9%上昇

世田谷区の中古マンション価格は、どのように推移しているのでしょうか。

(1) 過去3年で約8.05%〜9.14%価格上昇

世田谷区の中古マンション価格は、過去3年で約8.05%〜9.14%上昇しています。

この上昇は、以下のような要因によるものと考えられます。

  • 東京都心への通勤利便性
  • 住環境の良さ(公園・緑地が豊富)
  • 低金利による住宅購入需要の増加

(2) 2025年8月時点で前年比+16.75%、前月比+2.57%と急上昇

2025年8月時点で、世田谷区の中古マンション価格は前年比+16.75%、前月比+2.57%と急上昇しています。

この急上昇は、以下のような要因が考えられます。

  • 新築マンション価格の上昇による中古マンション需要の増加
  • 金利上昇前の駆け込み需要
  • 東急田園都市線沿いの新築マンション供給の減少

(3) 今後の調整リスクと市場環境の影響

ただし、2025年8月時点の急上昇は、今後の調整リスクも考えられます。

注意すべきリスク:

  • 金利上昇による住宅ローン負担の増加
  • 新築マンション供給の増加による需給バランスの変化
  • 経済環境の変化による不動産市場の冷え込み

将来の価格推移は保証されないため、価格だけでなく、住環境や利便性も考慮して選ぶことが重要です。

まとめ:世田谷区で中古マンションを賢く選ぶ方法

世田谷区の中古マンション平均価格は73.04万円(70㎡)で、東京23区中10位の水準です。間取り別では、1LDK 5870万円、2LDK 7825万円、3LDK 8160万円が平均です。

三軒茶屋駅(渋谷まで約5分)はカップル・2人世帯に、千歳烏山駅(新宿まで約15分)はファミリー層におすすめです。成城・砧エリアは高級住宅地で、静かで落ち着いた住環境が特徴です。

駅徒歩距離や築年数により価格が大きく変動するため、複数物件を比較検討することが重要です。駅徒歩10分以内の物件は資産価値が高く、築年数が古くても管理状態が良ければ資産価値を保てます。

過去3年で約9%価格上昇していますが、将来の価格推移は保証されません。価格だけでなく、住環境や利便性も考慮して選びましょう。

物件選びに不安がある場合は、宅地建物取引士やFP(ファイナンシャルプランナー)への相談を検討しましょう。専門家のアドバイスを受けながら、自分に合った物件を見つけることが成功のポイントです。

よくある質問

Q1世田谷区の中古マンション価格相場は?

A1世田谷区の中古マンション平均価格は73.04万円(70㎡換算)で、東京23区中10位の水準です(2023年データ)。間取り別では、1LDKが平均5,870万円、2LDKが7,825万円、3LDKが8,160万円です。平米単価は97.4万円/㎡で、前年比+6.1%(+5.6万円/㎡)上昇しています。駅徒歩距離や築年数により価格は大きく変動します。

Q2世田谷区でおすすめのエリアは?

A2三軒茶屋駅(東急田園都市線で渋谷まで約5分)はカップル・2人世帯におすすめです。おしゃれなカフェやレストランが多く、商業施設も充実しています。千歳烏山駅(京王線で新宿まで約15分)はファミリー層に人気で、静かな住宅街と充実した商店街が魅力です。成城・砧エリアは東京屈指の高級住宅地で、学校や大学が集積し、落ち着いた住環境が特徴です。

Q3世田谷区のマンション価格は今後も上昇する?

A3世田谷区の中古マンション価格は、過去3年で約8.05%〜9.14%上昇しています。2025年8月時点では前年比+16.75%、前月比+2.57%と急上昇しています。ただし、将来の価格推移は保証されません。金利上昇や新築マンション供給の増加、経済環境の変化により、価格が調整される可能性もあります。価格だけでなく、住環境や利便性も考慮して選ぶことが重要です。

Q4新築と中古、どちらを選ぶべき?

A4中古マンションは、新築より価格が安く、即入居可能な物件が多いのがメリットです。既に建っている物件なので、周辺環境や日当たりを実際に確認できます。ただし、築年数や管理状態の確認が必要で、修繕積立金や大規模修繕履歴をチェックしましょう。新築マンションは設備が新しく、最新の耐震基準を満たしていますが、価格は高めです。予算と希望条件に合わせて選びましょう。

Q5駅徒歩何分以内が資産価値が高い?

A5一般的に、駅徒歩10分以内の物件は資産価値が高いとされます。駅徒歩5分以内は価格が最も高く、駅から遠くなるほど価格は下がる傾向があります。駅徒歩距離は、将来売却する際の資産価値にも影響します。不動産広告では80m = 1分で計算されますが、階段や坂道は考慮されないため、実際に現地を訪れて所要時間を確認することをおすすめします。

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Room Match編集部

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