世田谷区の中古マンションを検討している方へ
世田谷区でマンション購入を検討している方にとって、「価格相場はいくらか」「どのエリアが人気なのか」「新築と中古、どちらを選ぶべきか」といった疑問があるのではないでしょうか。
この記事では、世田谷区の中古マンション相場、おすすめエリア、選び方のポイントを、最新の価格データや市場動向を踏まえて解説します。
初めて世田谷区でマンション購入を検討する方でも、自分に合った物件を選べるようになります。
この記事のポイント
- 世田谷区の中古マンション平均価格は73.04万円(70㎡)で、東京23区中10位の水準
- 間取り別の平均価格は1LDK 5870万円、2LDK 7825万円、3LDK 8160万円
- 三軒茶屋駅(渋谷まで約5分)はカップル・2人世帯に、千歳烏山駅(新宿まで約15分)はファミリー層におすすめ
- 過去3年で約9.14%価格上昇しているが、将来の価格推移は保証されない
- 駅徒歩距離や築年数により価格が大きく変動するため、複数物件を比較検討することが重要
世田谷区の中古マンション市場の特徴と魅力
世田谷区は、東京23区の中でも人気の高い住宅地です。中古マンション市場の特徴を確認しましょう。
(1) 東京23区中10位の価格水準(平均73.04万円/70㎡)
世田谷区の中古マンション平均価格は、73.04万円(70㎡換算)で、東京23区中10位の水準です。
平米単価は97.4万円/㎡(2023年)で、前年比+6.1%(+5.6万円/㎡)上昇しています。
東京23区の中では、港区・千代田区・中央区などの都心3区よりは安く、練馬区・足立区・葛飾区などの周辺区よりは高い、中間的な価格帯です。
(2) 低層マンション中心で公園・緑地が豊富な住宅地
世田谷区は、低層マンション(一般的に5階建て以下)が多く、公園や緑地が豊富な静かな住宅地が特徴です。
高層マンションが少ないため、圧迫感が少なく、落ち着いた住環境が保たれています。
ただし、低層マンションはエレベーターがない物件も多いため、高齢者や小さなお子様がいる家庭は要確認です。
(3) 物件数1,748件(SUUMO掲載)の豊富な選択肢
世田谷区の中古マンション物件数は、SUUMO掲載で1,748件(2025年時点)と豊富です。
価格帯も、2LDKは約20-120万円、3LDK-4LDKは約30-150万円と幅広く、予算や希望条件に合わせて選べます。
三軒茶屋、駒沢大学、桜新町、用賀、二子玉川などの駅が人気で、東急田園都市線沿いを中心に物件が多くあります。
エリア別・間取り別の価格相場-2025年最新データ
世田谷区の中古マンション価格相場を、間取り別・エリア別に確認しましょう。
(1) 間取り別平均価格(1LDK 5870万円、2LDK 7825万円、3LDK 8160万円)
2023年のデータによる間取り別の平均価格は、以下の通りです。
| 間取り | 平均価格 |
|---|---|
| 1LDK | 5,870万円 |
| 2LDK | 7,825万円 |
| 3LDK | 8,160万円 |
1LDKは単身者やカップル向け、2LDKは小家族向け、3LDKはファミリー向けが一般的です。
(2) 平米単価97.4万円/㎡(2023年)、前年比+6.1%
世田谷区の平米単価は97.4万円/㎡(2023年)で、前年比+6.1%(+5.6万円/㎡)上昇しています。
平米単価とは、1平方メートルあたりの価格のことで、物件価格 ÷ 専有面積で計算されます。エリアや物件の価値を比較する指標として使われます。
(3) 駅徒歩距離・築年数による価格変動の目安
駅徒歩距離や築年数により、価格は大きく変動します。
駅徒歩距離の影響:
- 駅徒歩5分以内:価格が最も高い
- 駅徒歩10分以内:資産価値が高いとされる
- 駅徒歩15分以上:価格が下がる傾向
築年数の影響:
- 築5年以内:新築に近い価格
- 築10-20年:価格が安定
- 築30年以上:価格が大きく下がる
駅徒歩距離や築年数は、資産価値にも影響するため、将来売却する際のことも考慮して選ぶことが重要です。
世田谷区のおすすめエリア-三軒茶屋・二子玉川・下北沢等
世田谷区の中古マンション購入におすすめのエリアを紹介します。
(1) 三軒茶屋駅エリア:カップル・2人世帯向け、渋谷まで約5分
三軒茶屋駅は、東急田園都市線で渋谷駅まで約5分の好立地です。
特徴:
- 渋谷へのアクセスが良く、通勤・通学に便利
- 商業施設が充実(キャロットタワー、三茶パティオ等)
- おしゃれなカフェ・レストランが多い
- カップルや2人世帯に人気
価格帯: 1LDK-2LDKが中心、駅徒歩10分以内は競争率が高い
(2) 千歳烏山駅エリア:ファミリー向け、新宿まで約15分の静かな住宅街
千歳烏山駅は、京王線で新宿駅まで約15分のエリアです。
特徴:
- 静かな住宅街で、ファミリー層に人気
- 商店街が充実(烏山商店街)
- 公園や緑地が豊富
- 学校や保育園が近く、子育て環境が良い
価格帯: 2LDK-3LDKが中心、三軒茶屋より価格が安め
(3) 成城・砧エリア:東京屈指の高級住宅地、学校・大学が集積
成城・砧エリアは、世田谷区内の高級住宅地です。
特徴:
- 東京屈指の高級住宅地
- 成城大学、東京農業大学などが集積
- 静かで落ち着いた住環境
- 高級スーパー(成城石井発祥の地)
価格帯: 3LDK-4LDKが中心、価格は世田谷区内でも高め
(4) 二子玉川・用賀・桜新町:東急田園都市線沿いの人気エリア
二子玉川・用賀・桜新町は、東急田園都市線沿いの人気エリアです。
二子玉川駅:
- 二子玉川ライズなどの大型商業施設が充実
- 多摩川沿いの公園で自然が豊か
- 渋谷まで約10分
用賀駅:
- 静かな住宅街で、ファミリー層に人気
- 砧公園が近く、自然環境が良い
桜新町駅:
- サザエさん通り(長谷川町子美術館)がある
- 落ち着いた住宅街
中古マンション選びのポイント-駅徒歩・築年数・資産価値
中古マンションを選ぶ際のポイントを確認しましょう。
(1) 駅徒歩距離の重要性(資産価値への影響)
駅徒歩距離は、資産価値に大きく影響します。
一般的に、駅徒歩10分以内の物件は資産価値が高いとされます。駅から遠い物件は、価格は安くなりますが、将来売却する際の資産価値も下がる可能性があります。
不動産広告では、80m = 1分で計算されます(階段や坂道は考慮されないため、実際の所要時間と異なる場合があります)。
(2) 築年数と管理状態の確認(修繕積立金・大規模修繕履歴)
築年数は価格に影響しますが、管理状態も重要です。
確認すべきポイント:
- 修繕積立金: 将来の大規模修繕に備えた積立金。積立金が十分にあるかを確認
- 大規模修繕履歴: 過去の大規模修繕(外壁塗装、屋上防水等)の履歴を確認
- 管理組合の運営状況: 管理組合がしっかり運営されているか
築年数が古くても、管理状態が良ければ資産価値を保てます。
(3) 低層マンションの注意点(エレベーター有無、高齢者対応)
世田谷区は低層マンションが多いため、以下の点に注意が必要です。
- エレベーター有無: 低層マンション(5階建て以下)はエレベーターがない物件も多い。高齢者や小さなお子様がいる家庭は要確認
- 階段の段数: 上層階の場合、毎日の上り下りが負担になる可能性
- 将来の売却時: エレベーターなし物件は、将来の売却時に買い手が限られる可能性
価格推移と今後の見通し-過去3年で約9%上昇
世田谷区の中古マンション価格は、どのように推移しているのでしょうか。
(1) 過去3年で約8.05%〜9.14%価格上昇
世田谷区の中古マンション価格は、過去3年で約8.05%〜9.14%上昇しています。
この上昇は、以下のような要因によるものと考えられます。
- 東京都心への通勤利便性
- 住環境の良さ(公園・緑地が豊富)
- 低金利による住宅購入需要の増加
(2) 2025年8月時点で前年比+16.75%、前月比+2.57%と急上昇
2025年8月時点で、世田谷区の中古マンション価格は前年比+16.75%、前月比+2.57%と急上昇しています。
この急上昇は、以下のような要因が考えられます。
- 新築マンション価格の上昇による中古マンション需要の増加
- 金利上昇前の駆け込み需要
- 東急田園都市線沿いの新築マンション供給の減少
(3) 今後の調整リスクと市場環境の影響
ただし、2025年8月時点の急上昇は、今後の調整リスクも考えられます。
注意すべきリスク:
- 金利上昇による住宅ローン負担の増加
- 新築マンション供給の増加による需給バランスの変化
- 経済環境の変化による不動産市場の冷え込み
将来の価格推移は保証されないため、価格だけでなく、住環境や利便性も考慮して選ぶことが重要です。
まとめ:世田谷区で中古マンションを賢く選ぶ方法
世田谷区の中古マンション平均価格は73.04万円(70㎡)で、東京23区中10位の水準です。間取り別では、1LDK 5870万円、2LDK 7825万円、3LDK 8160万円が平均です。
三軒茶屋駅(渋谷まで約5分)はカップル・2人世帯に、千歳烏山駅(新宿まで約15分)はファミリー層におすすめです。成城・砧エリアは高級住宅地で、静かで落ち着いた住環境が特徴です。
駅徒歩距離や築年数により価格が大きく変動するため、複数物件を比較検討することが重要です。駅徒歩10分以内の物件は資産価値が高く、築年数が古くても管理状態が良ければ資産価値を保てます。
過去3年で約9%価格上昇していますが、将来の価格推移は保証されません。価格だけでなく、住環境や利便性も考慮して選びましょう。
物件選びに不安がある場合は、宅地建物取引士やFP(ファイナンシャルプランナー)への相談を検討しましょう。専門家のアドバイスを受けながら、自分に合った物件を見つけることが成功のポイントです。
