相模原市の土地購入のメリットと特徴
神奈川県相模原市は、政令指定都市として行政サービスが充実し、都心へのアクセスと自然環境のバランスが良い人気エリアです。中央区・南区・緑区の3区で構成され、それぞれ異なる特徴を持っています。
この記事では、相模原市の土地相場、エリア別の特性、土地選びのポイント、法的手続きを、相模原市公式ウェブサイトや国土交通省の公式データを元に解説します。
相模原市で土地を購入する前に、エリア特性と相場を正しく把握できるようになります。
この記事のポイント
- 相模原市の土地価格相場は市全体平均53.6万円/坪(2025年)、中央区62.6万円/坪、南区81.8万円/坪と区により大きく異なる
- 相模原駅周辺は100.3万円/坪と市内で最高値、エリアにより価格差が約2倍ある
- 中央区は前年比+5.43%上昇傾向だが、市全体では-12.4%低下と二極化が進む
- 市街化区域2000m²以上等の土地取引は国土利用計画法に基づく事後届出が必要
- 相模原駅北口の再開発計画(6-10万m²の低層SC建設)が進行中
政令指定都市としての行政サービス
相模原市は2010年に政令指定都市に指定され、都道府県並みの権限を持つ行政サービスが提供されています。子育て支援、教育施設、医療機関が充実しており、ファミリー層が安心して暮らせる環境が整っています。
都心アクセスと自然環境のバランス
相模原市は、JR横浜線・小田急線・京王相模原線の3路線が通っており、横浜・新宿・町田へのアクセスが良好です。一方、緑区には相模湖や津久井湖など自然豊かなエリアも広がり、都心の利便性と自然環境を両立できる点が魅力です。
相模原駅北口の再開発計画
2024年5月に相模原駅北口地区の土地利用計画骨子が策定され、6-10万m²の低層ショッピングセンター建設が検討されています。駅前エリアの再開発により、今後さらに商業需要が高まることが期待されます。
相模原市の土地価格相場(3区比較)
相模原市は中央区・南区・緑区で地価が大きく異なります。以下の表で3区の地価を比較します。
| 区 | 2025年公示地価(坪単価) | 前年比 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 中央区 | 62.6万円/坪 | +5.43%上昇 | 市の中心、商業・行政機能が集中 |
| 南区 | 81.8万円/坪 | データなし | 小田急線沿線、都心アクセス良好 |
| 緑区 | データなし | データなし | 面積が広く自然豊か、駅から遠いエリアもある |
| 市全体 | 53.6万円/坪 | -12.4%低下 | エリアにより価格差が大きい |
(出典: 相模原市の土地価格相場・公示地価・基準地価マップ|2025年)
中央区の地価と上昇傾向
中央区は相模原市の中心で、2025年の公示地価は18.9万円/m²(坪単価62.6万円)です。前年比+5.43%上昇と堅調に推移しており、商業地の上昇率は+7.70%と特に高くなっています。
相模原駅周辺は坪単価100.3万円と市内で最高値です。
南区の地価と特徴
南区は小田急線沿線で、横浜・新宿へのアクセスが良好です。2025年の公示地価は坪単価81.8万円と市内で最も高いエリアです。
相模大野駅・町田駅周辺は商業施設が充実しており、生活利便性が高い点が魅力です。
緑区の地価と価格差の要因
緑区は相模原市の約半分の面積を占める広大なエリアです。橋本駅周辺は開発が進んでいますが、山間部や相模湖周辺は自然豊かで価格が低めです。
エリアにより地価が大きく異なる(最高51.7万円/m²〜最低3.4万円/m²)ため、現地確認が重要です。
相模原市の土地物件の探し方
不動産ポータルサイトの活用法
相模原市の土地物件は、以下の不動産ポータルサイトで検索できます。
- SUUMO: 424件の土地物件を掲載、区別・駅別検索が可能
- HOME'S: 価格帯・面積・駅距離での絞り込み検索が便利
- アットホーム: 建築条件付き・条件なしで検索可能
複数サイトで比較検討することで、相場感を把握できます。
区別・駅別での絞り込み検索
不動産ポータルサイトでは、区別・駅別での絞り込み検索が可能です。通勤・通学先に応じて、利用しやすい路線・駅を選んでください。
| 路線 | 主要駅 | 特徴 |
|---|---|---|
| JR横浜線 | 橋本・相模原・淵野辺・町田 | 横浜方面へのアクセス良好 |
| 小田急線 | 相模大野・東林間 | 新宿方面へのアクセス良好 |
| 京王相模原線 | 橋本・南大沢 | 新宿・渋谷へのアクセス可能 |
建築条件付き・条件なしの選択
土地物件には、建築条件付きと条件なしの2種類があります。
- 建築条件付き土地: 指定された建築会社で一定期間内に建物を建築することが条件。価格は抑えられるが、建築会社の選択肢が限られる
- 建築条件なし土地: 建築会社を自由に選べるが、価格はやや高め
契約前に条件を十分確認してください。
エリア別の特性と選び方
駅近エリアの価格と利便性
駅徒歩10分以内のエリアは、価格は高めですが通勤・通学の利便性が高く、資産価値も維持されやすい傾向にあります。
相模原駅・相模大野駅・橋本駅周辺は特に人気が高く、坪単価70-100万円台となっています。
郊外エリアの価格とゆとり
駅から離れた郊外エリアは、価格が抑えられ、広い土地を購入できます。車があれば生活に不便はなく、自然環境を重視する方におすすめです。
緑区の山間部や相模湖周辺は、坪単価20-40万円台で購入可能です。
路線別(JR横浜線・小田急線・京王線)の特徴
JR横浜線沿線:
- 横浜・町田へのアクセスが良好
- 橋本駅はリニア中央新幹線の駅が建設予定
小田急線沿線:
- 新宿へ直通でアクセス可能
- 相模大野駅周辺は商業施設が充実
京王相模原線沿線:
- 新宿・渋谷へのアクセスが良好
- 南大沢駅は多摩ニュータウンの一角で生活利便性が高い
土地購入時の法的手続きと注意点
国土利用計画法による事後届出
一定面積以上の土地取引は、国土利用計画法に基づく事後届出が必要です。
| 区域 | 届出が必要な面積 |
|---|---|
| 市街化区域 | 2,000m²以上 |
| 市街化調整区域 | 5,000m²以上 |
| 都市計画区域外 | 10,000m²以上 |
契約後2週間以内に相模原市役所に届出を行ってください。
用途地域・建ぺい率・容積率の確認
土地購入時は、用途地域・建ぺい率・容積率を必ず確認してください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 用途地域 | 住居系・商業系・工業系等の用途制限 |
| 建ぺい率 | 敷地面積に対する建築面積の割合 |
| 容積率 | 敷地面積に対する延床面積の割合 |
これらの規制により、建築できる建物の規模が制限されます。希望する間取りが実現できるか、事前に確認してください。
市街化区域と市街化調整区域の違い
- 市街化区域: 市街地として開発・整備を進める区域。建築制限が比較的緩やか
- 市街化調整区域: 市街化を抑制する区域。原則として建物の建築が制限される
市街化調整区域の土地は、建築制限があるため、購入前に必ず確認してください。
まとめ:相模原市での土地購入を成功させるために
相模原市での土地購入は、中央区・南区・緑区のエリア特性と価格差を理解することが重要です。
中央区は市の中心で地価が上昇傾向、南区は都心アクセスが良好で高価格帯、緑区は面積が広く価格差が大きいという特徴があります。
土地選びでは、通勤・通学の利便性、価格、生活環境の優先順位を明確にし、複数の不動産ポータルサイトで比較検討してください。
一定面積以上の土地取引は国土利用計画法に基づく事後届出が必要で、用途地域・建ぺい率・容積率などの法規制も確認が必要です。
不動産会社や宅地建物取引士に相談し、国土交通省「不動産取引価格情報」で過去の取引事例を確認することで、適正な価格で土地を購入できます。
相模原駅北口の再開発計画など、今後の開発動向も注視しながら、理想の土地を見つけてください。
