両国エリアとは?下町の風情と相撲文化の魅力
両国駅周辺でマンション購入を検討する際、「価格相場はいくらか」「住環境は良いのか」と気になる方は多いでしょう。
この記事では、両国エリアのマンション価格相場、住環境の特徴、購入時の確認ポイントを、不動産取引価格情報(国土交通省)やイエシルの市場データを元に解説します。
初めて両国エリアでマンション購入を検討する方でも、相場感や地域の特性を正確に把握できるようになります。
この記事のポイント
- 両国は国技館・江戸東京博物館などの文化施設があり、下町の温かみと治安の良さが魅力
- JR総武線・都営大江戸線の2路線利用可能で、錦糸町・秋葉原まで約4分とアクセス良好
- 中古マンション相場は一人暮らし向け(1K~1LDK)平均1,969万円、ファミリー向け(3K~3LDK)平均3,776万円
- 過去3年で坪単価+25%上昇、今後10年で+26.0%上昇予想(Diamond不動産)
- 墨田区の犯罪件数は23区中4番目に少なく、町内会の防犯パトロールが頻繁
(1) 国技館と江戸東京博物館の文化施設
両国エリアは、東京都墨田区に位置し、相撲の聖地として知られる国技館や江戸東京博物館があります。
両国駅周辺には相撲部屋が多く、街中で力士を見かけることも珍しくありません。この独特の雰囲気が、下町の風情と相まって、両国ならではの魅力を形成しています。
文化施設が充実しているため、家族での休日の過ごし方にも困りません。
(2) 下町の温かみと治安の良さ
両国エリアは、昔ながらの下町の人情味が残る地域です。
スマイティのクチコミによると、「空き巣窃盗などの犯罪件数が少なく治安が良い」「町内会の防犯パトロールが頻繁」との評価があります。
墨田区の犯罪件数は東京23区中4番目に少ない(1,817件)というデータもあり、治安の良さは統計的にも裏付けられています。
ただし、両国駅周辺には居酒屋が多く、夜間は酔っ払いが見受けられるケースもあるため、物件選びの際は周辺環境の確認が必要です。
両国エリアの住環境と利便性
(1) 交通アクセス(総武線・大江戸線、都心4分)
両国駅は、JR総武本線と都営大江戸線の2路線が利用可能です。
| 路線 | 主な停車駅 | 所要時間 |
|---|---|---|
| JR総武本線 | 錦糸町・秋葉原 | 約4分 |
| 都営大江戸線 | 六本木・新宿 | 約20-30分 |
JR総武線を利用すれば、錦糸町駅・秋葉原駅まで約4分と都心へのアクセスは良好です。通勤・通学の利便性が高く、ビジネスパーソンや学生にも適しています。
(2) 治安と安全性(23区中4番目の低犯罪率)
前述の通り、墨田区の犯罪件数は東京23区中4番目に少ない水準です。
町内会の防犯パトロールが頻繁に行われており、相撲部屋の力士が街を歩くことで「見守り効果」があるとの声もあります。
子育て世帯や女性の一人暮らしでも、安心して生活できる環境が整っています。
(3) 子育て環境と買い物施設
両国エリアは、墨田区の子育て支援制度が充実しており、ファミリー層にも住みやすい地域です。
買い物施設としては、駅周辺に中小規模のスーパーやコンビニがあり、日常生活に困ることはありません。大型ショッピング施設は少ないものの、錦糸町駅まで約4分のため、そちらで補うことが可能です。
価格相場と市場動向
(1) 中古マンション価格相場(一人暮らし1,969万円、ファミリー3,776万円)
イエシルの調査によると、両国駅周辺の中古マンション価格相場は以下の通りです。
| 間取り | 平均価格 | 対象 |
|---|---|---|
| 1K~1LDK | 1,969万円 | 一人暮らし向け |
| 3K~3LDK | 3,776万円 | ファミリー向け |
東京23区内では中間的な価格帯に位置しており、都心に比べて手が届きやすい水準です。
(2) 過去3年の価格推移(+25%上昇)
両国エリアの不動産価格は、過去3年で坪単価が+25%上昇しています。
これは、東京23区全体の価格上昇トレンドに加え、両国エリアの再開発や交通利便性の評価が高まったことが背景にあります。
資産価値が低下しにくいエリアとして、長期保有を前提とした購入にも適しています。
(3) 今後の価格予測(10年後+26.0%予想)
Diamond不動産の予測によると、両国駅周辺の中古マンション価格は今後10年で+26.0%上昇する見込みです。
例えば、新築3,600万円のマンションは、以下のように推移すると試算されています。
| 経過年数 | 予想価格 |
|---|---|
| 10年目 | 3,298万円 |
| 20年目 | 2,494万円 |
| 30年目 | 2,412万円 |
ただし、将来の価格推移は市場動向・金利・経済情勢により変動するため、あくまで参考情報として扱ってください。
マンション購入時の確認ポイント
(1) 築年数と設備の状態
中古マンションを購入する際は、築年数と設備の状態を必ず確認しましょう。
- 築10年以内: 設備が新しく、大規模修繕前のため追加費用が少ない
- 築20年以上: 価格は安いが、配管・電気設備の老朽化リスクがある
設備の交換時期や修繕計画を事前に確認することで、購入後の予期せぬ出費を避けられます。
(2) 管理状態・修繕履歴の確認方法
マンションの資産価値を維持するには、適切な管理が不可欠です。
以下の項目を確認してください。
- 修繕積立金の残高: 将来の大規模修繕に備えた資金が十分か
- 過去の修繕履歴: 外壁塗装・配管交換などが計画的に実施されているか
- 管理会社の評価: 管理組合の運営が適切か、住民の満足度は高いか
(3) 周辺環境の確認(居酒屋エリアの注意点)
両国駅周辺には居酒屋が多く、夜間は酔っ払いが見受けられるケースがあります。
物件の内見時は、昼間だけでなく夜間の雰囲気も確認することをおすすめします。
特に女性の一人暮らしや小さな子どもがいるファミリー層は、駅から少し離れた閑静なエリアの物件を検討すると良いでしょう。
売却時の税金と注意点
(1) 譲渡所得税の計算方法
マンションを売却する際は、譲渡所得税が発生する場合があります。
譲渡所得税は、以下の式で計算されます。
譲渡所得 = 売却価格 - (取得費 + 譲渡費用)
譲渡所得に対して、所有期間により以下の税率が適用されます。
| 所有期間 | 税率 |
|---|---|
| 5年以内(短期譲渡所得) | 39.63% |
| 5年超(長期譲渡所得) | 20.315% |
詳細は国税庁の公式サイトで確認してください。
(2) 3000万円特別控除の適用条件
居住用財産を売却する場合、3,000万円の特別控除が適用される可能性があります。
主な適用条件は以下の通りです。
- 自己居住用: 売却時点で自分が住んでいた、または住まなくなってから3年以内
- 過去の適用: 過去2年間に同控除を受けていないこと
この控除を利用することで、譲渡所得税を大幅に軽減できる場合があります。適用条件の詳細は税理士にご相談ください。
まとめ:両国マンション購入・売却の判断基準
両国エリアのマンションは、下町の温かみと相撲文化の魅力、治安の良さ、都心へのアクセスの良さが特徴です。中古マンション相場は一人暮らし向け平均1,969万円、ファミリー向け平均3,776万円と、東京23区内では中間的な価格帯に位置しています。
過去3年で坪単価+25%上昇、今後10年で+26.0%上昇予想(Diamond不動産)と、資産価値が低下しにくいエリアとして評価されています。
購入時は築年数・管理状態・周辺環境を確認し、売却時は譲渡所得税や3,000万円特別控除の適用条件を理解しておくことが重要です。
信頼できる不動産会社(宅建士)や税理士に相談しながら、無理のない資金計画を立てましょう。
