不動産契約に必要なものリスト:売買・賃貸別の準備書類と手続き

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/19

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不動産契約前の準備が重要な理由

不動産の契約を控えている方の中には、「当日何を持っていけばいいのか」「忘れ物をして契約が延期になったらどうしよう」と不安を感じる方は少なくありません。

この記事では、不動産売買契約(売主・買主)と賃貸契約に必要な書類・印鑑・費用を、公益社団法人不動産流通推進センター等の公的情報源をもとにリスト化し、契約当日の流れと事前準備をステップ形式で解説します。

初めて不動産契約をする方でも、忘れ物なくスムーズに契約を完了できるようになります。

この記事のポイント

  • 不動産売買契約で売主が必要なもの:登記済証(権利証)、実印、印鑑証明書(3ヶ月以内)、本人確認書類、固定資産税納付書
  • 不動産売買契約で買主が必要なもの:印鑑(ローン利用時は実印)、手付金、印紙代、仲介手数料の半金、本人確認書類
  • 賃貸契約に必要なもの:本人確認書類、住民票、印鑑証明書、収入証明書、銀行口座印
  • 印鑑証明書や住民票は3ヶ月以内のものが必要。契約書のチェックポイント(売買代金、手付金、ローン特約、付帯設備)も確認

不動産売買契約で売主が必要なもの

(1) 登記済証(権利証)または登記識別情報

登記済証(権利証)は、不動産の所有権を証明する書類です。2005年以降は登記識別情報(12桁の英数字)に移行しています。

売買契約時には原本を持参し、買主や仲介業者に提示します。紛失した場合は、司法書士による本人確認手続きが必要になるため、事前に不動産会社に相談してください。

(2) 実印と印鑑証明書(3ヶ月以内)

実印は市区町村に登録した印鑑で、印鑑証明書とセットで本人確認に使用されます。

項目 内容
実印 市区町村に登録した印鑑(認印不可)
印鑑証明書 実印が本人のものであることを市区町村が証明する書類(発行から3ヶ月以内)
取得方法 市区町村役場の窓口またはコンビニ(マイナンバーカード利用)

印鑑証明書は発行から3ヶ月以内のものが必要です。取得タイミングに注意し、期限切れの場合は再取得してください。

(3) 本人確認書類

運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等の本人確認書類が必要です。宅地建物取引業法により、不動産会社は契約者の本人確認を行う義務があります。

(4) 固定資産税納付書

固定資産税の負担割合を確認するため、固定資産税納付書を持参します。年度途中で売買する場合、売主と買主で日割り計算を行うのが一般的です。

不動産売買契約で買主が必要なもの

(1) 印鑑(ローン利用時は実印)

買主は契約書に押印するための印鑑が必要です。住宅ローンを利用する場合は、実印と印鑑証明書(3ヶ月以内)が必要になります。

(2) 手付金

手付金は売買契約時に買主が売主に支払う金銭で、売買代金の5~10%程度が一般的です。最終的に売買代金に充当されます。

手付金額の目安 準備方法
売買代金の5~10% 銀行振込または現金
例:3,000万円の物件 150万~300万円

手付金は契約成立の証拠金であり、契約後に買主が契約を解除する場合は手付金を放棄することになります。

(3) 印紙代と仲介手数料

売買契約書には収入印紙の貼付が必要です。売買代金により金額が異なります。

売買代金 印紙税額
500万円超1,000万円以下 5,000円
1,000万円超5,000万円以下 1万円
5,000万円超1億円以下 3万円

仲介手数料は契約時に半金、引き渡し時に残金を支払うのが一般的です。仲介手数料の上限は「売買代金の3%+6万円+消費税」です。2024年7月より、800万円以下の不動産売買の仲介手数料上限が30万円(税込33万円)に設定されました。

(4) 本人確認書類

売主と同様に、運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等の本人確認書類が必要です。

賃貸契約で必要なもの

(1) 本人確認書類(運転免許証等)

運転免許証、マイナンバーカード、パスポート等の本人確認書類が必要です。

(2) 住民票と印鑑証明書(3ヶ月以内)

住民票と印鑑証明書は、発行から3ヶ月以内のものが必要です。市区町村役場の窓口またはコンビニ(マイナンバーカード利用)で取得できます。

(3) 収入証明書(源泉徴収票等)

賃貸契約では、家賃支払い能力を証明するため、収入証明書(源泉徴収票、給与明細、確定申告書等)が必要です。

収入証明書の種類 対象者
源泉徴収票 会社員
給与明細(直近3ヶ月分) 会社員
確定申告書 自営業者、フリーランス

(4) 銀行口座印と初期費用

銀行口座印(家賃引き落とし用)と初期費用(敷金、礼金、前家賃、仲介手数料等)が必要です。賃貸初期費用は家賃の約5ヶ月分が目安です。

契約時の注意点とチェックリスト

(1) 売買契約書のチェックポイント

契約書の内容は契約前に十分確認すべきです。以下の項目を必ずチェックしてください。

  • 売買代金と支払日
  • 手付金額と充当方法
  • 所有権移転時期
  • 引き渡し日
  • 特約事項(瑕疵担保責任、境界確定等)

不明点は宅建士に質問し、納得してから契約してください。

(2) ローン特約と解約条件の確認

ローン特約とは、住宅ローンの審査が通らなかった場合に、契約を白紙解除できる特約です。手付金が返還されます。

ローン特約の期限と条件を確認しないと、ローンが通らなかった場合に手付金を失う可能性があります。以下の項目を確認してください。

  • ローン特約の期限(契約から1ヶ月程度が一般的)
  • 融資承認条件(借入額、金利、返済期間)
  • 解除手続きの方法

(3) 付帯設備と特約事項の確認

付帯設備とは、不動産に付属する設備(エアコン、照明器具、給湯器等)のことです。引き渡し時の有無・状態を契約書で明記します。

特約事項には、物件特有の条件(境界確定、上下水道の引き込み状況、リフォーム履歴等)が記載されます。見落とすと後でトラブルになる可能性があるため、宅建士に説明を求めてください。

(4) 契約当日の流れ

契約当日の流れは以下の通りです。

  1. 重要事項説明(宅建士が行う):物件の権利関係、法令上の制限、契約条件等を説明
  2. 売買契約書の締結:売主・買主が署名・押印
  3. 手付金の支払い:買主が売主に手付金を支払う
  4. 仲介手数料の支払い(契約時に半金)

重要事項説明は30分~1時間程度かかります。時間に余裕を持って参加してください。

まとめ:スムーズな契約のために

不動産契約に必要なものは、売買契約(売主・買主)と賃貸契約で異なります。売主は登記済証(権利証)、実印、印鑑証明書(3ヶ月以内)、本人確認書類、固定資産税納付書が必要です。買主は印鑑(ローン利用時は実印)、手付金、印紙代、仲介手数料の半金、本人確認書類が必要です。

賃貸契約では、本人確認書類、住民票、印鑑証明書、収入証明書、銀行口座印、初期費用が必要です。

印鑑証明書や住民票は3ヶ月以内のものが必要なため、取得タイミングに注意してください。契約書の内容(売買代金、手付金、ローン特約、付帯設備)は契約前に十分確認し、不明点は宅建士に質問しましょう。

信頼できる不動産会社や専門家(宅建士、司法書士)に相談しながら、スムーズに契約を完了させましょう。

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よくある質問

Q1不動産売買契約で売主が用意すべきものは何ですか?

A1登記済証(権利証)または登記識別情報、実印、印鑑証明書(3ヶ月以内)、本人確認書類、固定資産税納付書が必要です。印鑑証明書は市区町村役場の窓口またはコンビニ(マイナンバーカード利用)で取得できます。登記済証を紛失した場合は、司法書士による本人確認手続きが必要になるため、事前に不動産会社に相談してください。

Q2不動産売買契約で買主が用意すべきものは何ですか?

A2印鑑(ローン利用時は実印)、手付金(売買代金の5~10%程度)、印紙代、仲介手数料の半金、本人確認書類が必要です。手付金は銀行振込または現金で準備します。住宅ローンを利用する場合は、実印と印鑑証明書(3ヶ月以内)も必要です。仲介手数料は契約時に半金、引き渡し時に残金を支払うのが一般的です。

Q3印鑑証明書や住民票の有効期限は?

A3印鑑証明書や住民票は、発行から3ヶ月以内のものが必要です。取得タイミングに注意し、期限切れの場合は再取得してください。市区町村役場の窓口またはコンビニ(マイナンバーカード利用)で取得できます。マイナンバーカードがあれば、土日祝日でもコンビニで取得可能なため、契約準備がスムーズになります。

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Room Match編集部

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