不動産仲介会社の選び方とサービス比較のポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/18

住友不動産ステップとは:住友不動産グループの不動産仲介会社

不動産の売却や購入を検討する際、「どの仲介会社を選べばいいのか」「大手と地域密着型の違いは何か」と悩む方は少なくありません。

この記事では、住友不動産グループの不動産仲介会社「住友不動産ステップ」を例に、不動産仲介会社のサービス内容、評判、選び方のポイントを解説します。

不動産取引が初めての方でも、信頼できる仲介会社を見極められるようになります。

この記事のポイント

  • 住友不動産ステップは住友不動産グループの不動産仲介専業会社で、全国170拠点以上、仲介件数38,144件(業界2位)の実績を持つ
  • 2025年4月1日に「住友不動産販売」から「住友不動産ステップ」へ社名変更予定(50周年を機にブランド名を反映)
  • 94.4%の顧客が「また利用したい」と回答、オリコンランキングでも戸建購入2位などの高評価を獲得
  • 営業マンの質にバラツキがあるという口コミもあり、担当者との相性が重要
  • 大手は広告力・ワンストップサービスが強み、地域密着型は地域情報・柔軟な対応が強み。複数社比較を推奨

住友不動産ステップの基本情報と沿革(社名変更を含む)

住友不動産ステップの基本情報と沿革を確認しましょう。

(1) 会社概要(設立年・従業員数・拠点数)

住友不動産ステップは、住友不動産グループの不動産仲介専業会社です。

項目 内容
設立年 1975年
本社所在地 東京都新宿区西新宿2-4-1
従業員数 3,261名(2024年時点)
営業拠点数 全国170拠点以上の直営営業センター
親会社 住友不動産株式会社

住友不動産グループの一員として、全国規模のネットワークと豊富な実績を持つ仲介会社です。

(2) 2025年4月の社名変更(住友不動産販売→住友不動産ステップ)

2024年11月8日、住友不動産は社名変更を発表しました。

  • 旧社名:住友不動産販売株式会社
  • 新社名:住友不動産ステップ株式会社
  • 変更日:2025年4月1日

社名変更の理由

当初は「販売会社」として設立されましたが、現在は不動産仲介専業の会社です。社名「販売」と事業内容「仲介」の乖離があったため、50周年を迎えるにあたり、長年使用してきたブランド名「ステップ」を社名に反映させることになりました。

注意:本記事では2024年時点の情報を元に「住友不動産ステップ」として記載していますが、2025年3月31日までは正式社名「住友不動産販売」です。

サービス内容と事業実績(仲介件数・顧客満足度)

住友不動産ステップのサービス内容と事業実績を確認しましょう。

(1) 提供サービス(売買仲介・賃貸・ワンストップサービス)

住友不動産ステップは、以下のサービスを提供しています。

サービス内容 詳細
不動産売買仲介 マンション・戸建て・土地の売買仲介
受託販売 デベロッパーの新築住宅販売代理
賃貸仲介・管理 賃貸物件の仲介と管理業務
リフォーム グループ会社と連携したリフォームサービス
保険 火災保険・地震保険の紹介
インテリア 家具・インテリアの提案
注文住宅 新築注文住宅の相談

不動産取引だけでなく、リフォーム・保険・インテリアなどワンストップサービスを提供している点が特徴です。

(2) 事業実績(仲介取扱高・仲介件数・業界順位)

住友不動産の公式サイトによると、以下の実績があります。

項目 実績(2022年3月期) 業界順位
仲介取扱高 約1兆4,500億円 業界3位
仲介件数 38,144件 業界2位

2024年の年間取引件数は31,000件超、購入相談件数は160,000件超となっており、業界トップクラスの実績を持ちます。

(3) 顧客満足度とオリコンランキング

マイナビニュースによると、住友不動産ステップは高い顧客満足度を得ています。

顧客満足度

  • **94.4%の顧客が「また利用したい」**と回答

オリコンランキング(2024年)

部門 順位
戸建購入 2位
マンション購入 9位
戸建売却 7位
マンション売却 12位
土地売却 5位

特に戸建購入部門で2位、土地売却部門で5位と高評価を得ています。

住友不動産ステップの評判・口コミ(メリット・デメリット)

住友不動産ステップの評判を、メリット・デメリットの両面から確認しましょう。

(1) 高評価ポイント(専任営業マン・ワンストップサービス)

専任営業マンによるマンツーマン形式

顧客一人ひとりに専任の営業マンが付くため、物件探しから契約、引き渡しまで一貫したサポートが受けられます。担当者が変わらないため、細かい要望も伝えやすく、安心して取引を進められるという口コミが多くあります。

ワンストップサービス

不動産取引だけでなく、リフォーム・保険・インテリア・注文住宅など、住まいに関する様々なサービスを一括で相談できる点が高評価です。住友不動産グループの総合力を活かしたサービス提供が強みです。

全国170拠点以上のネットワーク

全国の主要都市に直営営業センターがあるため、転勤や引っ越しの際も同じグループで対応できます。また、広告力が高く、物件の露出が多いという利点もあります。

(2) 注意点(営業マンの質のバラツキ・営業電話の頻度)

営業マンの質にバラツキがある

口コミでは「対応が丁寧で満足した」という声がある一方、「営業マンの知識不足を感じた」「レスポンスが遅い」という指摘もあります。担当者によって満足度が異なる可能性があるため、相性が合わない場合は担当変更を申し出ることも検討しましょう。

営業電話が頻繁にかかってくる

査定依頼後に営業電話が頻繁にかかってくるという口コミがあります。連絡頻度や方法を事前に確認しておくと、ストレスを減らせる場合があります。

仲介手数料の値引き交渉が難しい

大手不動産会社のため、仲介手数料の値引き交渉が難しいという声があります。ただし、サービスの充実度や信頼性を考慮すると、コストとのバランスで判断すべきです。

(3) 仲介手数料の仕組み

仲介手数料は、宅地建物取引業法により上限が定められています。

仲介手数料の上限

物件価格 仲介手数料の上限
200万円以下 物件価格の5%+消費税
200万円超〜400万円以下 物件価格の4%+2万円+消費税
400万円超 物件価格の3%+6万円+消費税

:物件価格3,000万円の場合

  • 仲介手数料 = 3,000万円 × 3% + 6万円 + 消費税10% = 105.6万円

住友不動産ステップのような大手では、この上限額で請求されることが一般的です。値引き交渉は難しい場合がありますが、専任営業マンによるサポートやワンストップサービスなど、サービス内容の充実度とのバランスで判断しましょう。

不動産仲介会社の選び方(大手と地域密着型の比較)

不動産仲介会社を選ぶ際は、大手と地域密着型の違いを理解することが重要です。

(1) 大手不動産会社の特徴(広告力・ブランド力・ネットワーク)

大手不動産会社(住友不動産ステップ、三井不動産リアルティ、東急リバブル等)の特徴は以下の通りです。

特徴 メリット 注意点
広告力 物件の露出が多く、早期売却に有利 広告費が仲介手数料に反映される場合がある
ブランド力 知名度が高く、買主・売主が安心しやすい 地域密着型と比べて個別対応が硬直的な場合がある
全国ネットワーク 転勤・引っ越しの際も同じグループで対応可能 地域情報に差がある可能性もある
ワンストップサービス リフォーム・保険・インテリアなど一括相談可能 提携会社との契約が前提の場合がある

(2) 地域密着型不動産会社の特徴(地域情報・柔軟な対応)

地域密着型不動産会社の特徴は以下の通りです。

特徴 メリット 注意点
地域情報に精通 地元の隠れた優良物件、地域の相場を熟知 広告力・ネットワークは大手に劣る場合がある
柔軟な対応 個別の事情に応じた柔軟な提案が可能 担当者のスキル・経験に依存する
仲介手数料 値引き交渉がしやすい場合がある サービス内容は大手より限定的な場合がある

(3) 仲介会社選びのポイント(実績・サポート体制・担当者との相性)

不動産仲介会社を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。

1. 実績と信頼性

  • 年間の仲介件数、仲介取扱高
  • 宅地建物取引業の免許番号、更新回数(数字が大きいほど長く営業)
  • 口コミ・評判(オリコンランキング、Google口コミ等)

2. サポート体制

  • 専任担当制かチーム制か
  • 査定の精度、売却戦略の提案力
  • アフターフォローの充実度

3. 担当者との相性

  • レスポンスの速さ
  • 説明の分かりやすさ
  • 希望や不安をしっかり聞いてくれるか

4. 物件の種類・エリアとの相性

  • 売却物件の種別(マンション、戸建て、土地)での実績
  • 該当エリアでの取引実績

5. 複数社比較

不動産仲介会社は1社に絞らず、3〜5社に査定を依頼して比較することを推奨します。査定額だけでなく、担当者の対応、売却戦略の提案内容を総合的に判断しましょう。

まとめ:住友不動産ステップの活用と他社との比較検討

住友不動産ステップは、住友不動産グループの不動産仲介専業会社で、全国170拠点以上、仲介件数38,144件(業界2位)の実績を持ちます。94.4%の顧客が「また利用したい」と回答し、オリコンランキングでも高評価を得ています。

専任営業マンによるマンツーマン形式のサポート、ワンストップサービスが強みですが、営業マンの質にバラツキがあるという口コミもあるため、担当者との相性が重要です。

不動産仲介会社を選ぶ際は、大手(広告力・ブランド力)と地域密着型(地域情報・柔軟な対応)の特徴を理解し、物件の種類・エリア・優先順位に応じて最適な選択をしましょう。複数社(3〜5社)に査定を依頼し、査定額だけでなく担当者の対応や売却戦略を総合的に比較することを推奨します。個別の不動産取引については、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーへの相談も活用しましょう。

よくある質問

Q1住友不動産ステップはどのような会社ですか?

A1住友不動産グループの不動産仲介専業会社です。1975年設立、全国170拠点以上、従業員3,261名、2024年の仲介件数31,000件超で業界2位の実績を持ちます。2025年4月1日に「住友不動産販売」から「住友不動産ステップ」へ社名変更予定です。50周年を迎えるにあたり、長年使用してきたブランド名「ステップ」を社名に反映させます。

Q2住友不動産ステップの評判は良いですか?

A294.4%の顧客が「また利用したい」と回答し、オリコンランキングでも戸建購入2位、土地売却5位など高評価を得ています。専任営業マンによるマンツーマン形式のサポートやワンストップサービスが強みです。一方、営業マンの質にバラツキがあるという口コミもあり、担当者との相性が重要です。相性が合わない場合は担当変更を申し出ることも検討しましょう。

Q3大手と地域密着型の不動産会社、どちらを選ぶべきですか?

A3大手は広告力・ブランド力・全国ネットワーク・ワンストップサービスが強み、地域密着型は地域情報に精通し柔軟な対応が強みです。物件の種類(マンション、戸建て、土地)、エリア、優先順位により最適な選択が異なるため、3〜5社に査定を依頼し、査定額だけでなく担当者の対応や売却戦略を総合的に比較することを推奨します。

Q4仲介手数料はいくらかかりますか?

A4宅地建物取引業法により、物件価格の3%+6万円+消費税が上限です(物件価格400万円超の場合)。例えば物件価格3,000万円の場合、仲介手数料は105.6万円が上限となります。大手不動産会社では値引き交渉が難しい場合もありますが、専任営業マンによるサポートやワンストップサービスなど、サービス内容の充実度とのバランスで判断すべきです。

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Room Match編集部

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