楽天銀行住宅ローンのデメリット6つ|向いている人・いない人

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/25

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楽天銀行住宅ローンを検討する前に知っておくべきこと

楽天銀行の住宅ローンは、「金利が低いならネット銀行」と検討される方が増えていますが、デメリットやリスクを把握しないまま申し込むと、思わぬ不利益を被る可能性があります。

この記事では、楽天銀行住宅ローンの6つのデメリット、メリットとのトレードオフ、他行との比較、適性判断の基準を、楽天銀行公式サイトや住宅金融支援機構のデータを元に解説します。

初めて住宅ローンを検討する方でも、自分に合った選択ができるようになります。

この記事のポイント

  • 楽天銀行の変動金利は2024-2025年時点で年1.002%~と、他のネット銀行より高め
  • 審査は厳格で、年収400万円以上、返済負担率30-35%以下が基準
  • 事務手数料が一律33万円のため、大型ローン(3,000万円以上)では有利
  • 単身者は融資対象外、対面相談不可、融資実行まで約45営業日かかる

楽天銀行住宅ローンを検討する前に知っておくべきこと

(1) ネット銀行住宅ローンの特徴

ネット銀行の住宅ローンは、店舗維持費・人件費を抑えることで低金利を実現していますが、以下のような共通の特徴があります。

  • 低金利: メガバンクより0.5~1.0%程度低い
  • 手続きの利便性: 24時間オンライン申込が可能
  • 事前審査が早い: AI活用で数時間~翌営業日に結果
  • 対面相談ができない: すべてオンライン・電話で完結
  • 審査が厳格: 年収・勤続年数・物件の担保評価を細かくチェック
  • 本審査に時間がかかる: 事前審査は早いが、融資実行まで1~2ヶ月

楽天銀行もネット銀行のため、これらの特徴を共有しています。

(2) 楽天銀行住宅ローンの基本情報

楽天銀行の住宅ローンは、以下のような特徴があります(2024-2025年時点)。

項目 内容
変動金利 年1.002%~(毎月見直し)
事務手数料 一律33万円(税込)※楽天銀行口座を返済口座に指定した場合
団信 全疾病保障とがん50%保障が無料付帯
審査基準 年収400万円以上、返済負担率30-35%以下
融資実行期間 事前審査から約45営業日

(出典: 楽天銀行公式サイト

楽天銀行住宅ローンの6つのデメリット

(1) 変動金利が他のネット銀行より高め(2024-2025年時点で年1.002%~)

楽天銀行の変動金利は、他のネット銀行と比較すると高めに設定されています。

銀行 変動金利(2024-2025年時点)
auじぶん銀行 年0.319%~
住信SBIネット銀行 年0.320%~
楽天銀行 年1.002%~

(出典: 各社公式サイト)

楽天銀行は毎月金利を見直しており、金融情勢により変動します。他のネット銀行は0.3~0.4%台が多いため、金利の低さを最優先する方には不利です。

(2) 審査が厳格(年収400万円以上、返済負担率30-35%以下、クレジットカード延滞チェック等)

楽天銀行の住宅ローン審査は、以下の基準を満たす必要があります。

  • 年収: 前年の年収400万円以上
  • 返済負担率: 年間返済額が年収の30~35%以下
  • クレジットヒストリー: クレジットカードの延滞履歴がないか
  • 物件の担保評価: 耐震基準を満たさない物件や担保評価が低い物件は審査で落ちやすい
  • 私道の権利関係: 私道を含む物件は権利関係を細かくチェック

さらに、楽天銀行は2023年11月の決算発表で「今後はターゲットとする所得層をもう一段上げる」と説明しており、審査を厳しくして貸出を絞る方針を打ち出しています。今後、審査基準がさらに厳しくなる可能性があります。

(3) 単身者(独身)は融資対象外

楽天銀行の住宅ローンは、単身者(独身)は融資対象外です。結婚予定がない場合は、他行を検討する必要があります。

(4) 他行口座を返済口座にすると年0.3%金利上乗せ

楽天銀行以外の口座を返済口座に指定すると、年0.3%の金利上乗せが発生します。

返済口座 金利上乗せ 事務手数料
楽天銀行口座 なし 一律33万円(税込)
他行口座 年0.3% 借入額×1.430%

(出典: 楽天銀行公式サイト

楽天銀行口座を返済口座に指定すれば上乗せを回避できるため、事前に楽天銀行口座を開設しておくことが推奨されます。

(5) 融資実行まで約45営業日かかる

楽天銀行の住宅ローンは、事前審査から融資実行まで約45営業日(約2ヶ月)かかります。他のネット銀行も1~2ヶ月程度かかるため、ネット銀行全般の特徴ですが、急ぎの場合はメガバンクや地銀を検討する必要があります。

(6) 対面相談ができない

ネット銀行全般に共通しますが、楽天銀行も対面相談ができません。すべてオンライン・電話で完結するため、住宅ローンが初めての方は不安を感じる可能性があります。

楽天銀行住宅ローンのメリット:デメリットとのトレードオフ

楽天銀行のデメリットを把握したうえで、メリットとのトレードオフを検討することが重要です。

(1) 事務手数料が一律33万円(税込)で大型ローンに有利

多くのネット銀行は融資額の2.2%を事務手数料として設定していますが、楽天銀行は一律33万円(税込)です。

融資額 他行(2.2%) 楽天銀行(一律) 差額
2,000万円 44万円 33万円 -11万円
3,000万円 66万円 33万円 -33万円
5,000万円 110万円 33万円 -77万円

(出典: 各社公式サイト)

大型ローン(3,000万円以上)を検討する方には、事務手数料で数十万円の節約が可能です。

(2) 全疾病保障とがん50%保障が無料付帯

楽天銀行の住宅ローンには、全疾病保障とがん50%保障が無料で付帯します。

  • 全疾病保障: がん以外の病気やケガで働けなくなった場合に住宅ローン返済が保障される
  • がん50%保障: がんと診断された場合に住宅ローン残高の50%が保障される

他行では追加料金(年0.2~0.3%の金利上乗せ)が必要な場合が多いため、団信の充実度を重視する方に適しています。

(3) 事前審査が早い(AI活用で数時間~翌営業日)

楽天銀行はAIを活用した事前審査システムを導入しており、数時間~翌営業日に結果が出ます。複数行に並行申し込みする場合、事前審査が早いと判断材料が早く得られるメリットがあります。

(4) 楽天スーパーVIP会員に認定され、ポイントが貯まりやすい

楽天銀行の住宅ローンを利用すると、楽天スーパーVIP会員に認定され、楽天市場での買い物でポイントが貯まりやすくなります。楽天経済圏を活用している方には間接的なメリットがあります。

他行との比較:メガバンク・地銀・他ネット銀行との違い

(1) 金利比較:楽天銀行vs他ネット銀行(auじぶん銀行・住信SBIネット銀行等)

変動金利で比較すると、楽天銀行は他のネット銀行より高めです。

銀行 変動金利(2024-2025年時点)
auじぶん銀行 年0.319%~
住信SBIネット銀行 年0.320%~
楽天銀行 年1.002%~

(出典: 各社公式サイト)

金利の低さを最優先する方は、auじぶん銀行や住信SBIネット銀行を検討する価値があります。

(2) 事務手数料の比較:一律33万円vs融資額×2.2%

事務手数料は、融資額によって有利・不利が変わります。

融資額 楽天銀行(一律) 他行(2.2%) 差額
1,500万円 33万円 33万円 0万円
2,000万円 33万円 44万円 -11万円
3,000万円 33万円 66万円 -33万円
5,000万円 33万円 110万円 -77万円

大型ローンを検討する方は、楽天銀行の事務手数料が有利です。

(3) 審査の厳しさ:ネット銀行全般の傾向

ネット銀行全般で審査は厳格ですが、楽天銀行は特に以下の点を細かくチェックします。

  • クレジットカードの延滞履歴
  • 私道の権利関係
  • 担保評価の低い物件(築年数が古い、再建築不可等)

他のネット銀行も同様の傾向がありますが、楽天銀行は2023年に審査を厳しくする方針を発表しているため、今後さらに厳しくなる可能性があります。

(4) 団信の充実度:全疾病保障の有無

楽天銀行は全疾病保障とがん50%保障が無料付帯しますが、他行では追加料金が必要な場合があります。

銀行 全疾病保障 がん保障
楽天銀行 無料 がん50%保障無料
auじぶん銀行 無料 がん50%保障無料
住信SBIネット銀行 無料 がん診断給付金(100万円)無料

(出典: 各社公式サイト)

団信の充実度では、ネット銀行はメガバンクより有利な傾向があります。

デメリットをカバーする方法と注意点

(1) 楽天銀行口座を返済口座に指定して金利上乗せを回避

他行口座を返済口座にすると年0.3%の金利上乗せが発生するため、楽天銀行口座を事前に開設しておくことが推奨されます。

(2) 審査基準を事前にクリアしているか確認(年収・返済負担率・クレヒス等)

楽天銀行の審査基準(年収400万円以上、返済負担率30-35%以下)を事前にクリアしているか確認しましょう。クレジットカードの延滞履歴がある場合は、他行を検討する必要があります。

(3) 融資実行期間を考慮したスケジュール調整

融資実行まで約45営業日(約2ヶ月)かかるため、物件購入のスケジュールに余裕を持たせる必要があります。急ぎの場合は、メガバンクや地銀を検討しましょう。

(4) 複数行に並行申し込みしてリスク分散

住宅ローンの審査は、複数行に並行申し込みすることでリスク分散できます。楽天銀行だけでなく、他のネット銀行やメガバンクにも並行申し込みすることを推奨します。

まとめ:楽天銀行住宅ローンが向いている人・向いていない人

(1) 向いている人:年収が高い(400万円以上)、楽天経済圏を活用、大型ローン(3,000万円以上)を検討

楽天銀行の住宅ローンは、以下のような方に適しています。

  • 年収が高い: 年収400万円以上で、審査基準をクリアできる
  • 楽天経済圏を活用: 楽天市場での買い物が多く、ポイントを貯めたい
  • 大型ローンを検討: 3,000万円以上の融資で、事務手数料を抑えたい
  • 団信の充実度を重視: 全疾病保障とがん50%保障を無料で付けたい

(2) 向いていない人:単身者、対面相談を重視、変動金利の低さを最優先、急ぎの融資が必要

楽天銀行の住宅ローンは、以下のような方には向いていません。

  • 単身者: 楽天銀行は単身者を融資対象外としている
  • 対面相談を重視: すべてオンライン・電話で完結するため、対面相談ができない
  • 変動金利の低さを最優先: 他のネット銀行(auじぶん銀行、住信SBIネット銀行等)のほうが低金利
  • 急ぎの融資が必要: 融資実行まで約45営業日かかるため、急ぎの場合は他行を検討すべき

楽天銀行の住宅ローンは、メリット・デメリットのバランスを理解したうえで、自分の状況に合った選択をすることが重要です。

住宅ローンの選択は個人の状況(年収、自己資金、物件種類等)により最適解が異なるため、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザー等の専門家への相談を推奨します。

複数行に並行申し込みして比較検討することで、より有利な条件の住宅ローンを選ぶことができます。

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よくある質問

Q1楽天銀行住宅ローンの最大のデメリットは何ですか?

A12024-2025年時点で、変動金利が他のネット銀行より高め(年1.002%~)であることが最大のデメリットです。他のネット銀行(auじぶん銀行、住信SBIネット銀行等)は0.3~0.4%台が多いため、金利の低さを最優先する方には不利です。また、単身者は融資対象外なのも大きな制約です。結婚予定がない場合は、他行を検討する必要があります。

Q2楽天銀行の住宅ローン審査は厳しいですか?

A2審査は厳格で、年収400万円以上、返済負担率30-35%以下が基準です。クレジットカードの延滞や私道の権利関係まで細かくチェックされます。2023年11月に楽天銀行は「今後はターゲットとする所得層をもう一段上げる」と発表しており、審査を厳しくして貸出を絞る方針を打ち出しています。今後、審査基準がさらに厳しくなる可能性があります。

Q3楽天銀行の事務手数料33万円は得なのですか?

A3大型ローン(3,000万円以上)では得になります。多くのネット銀行は融資額×2.2%のため、3,000万円なら66万円、5,000万円なら110万円の手数料が発生します。楽天銀行は一律33万円なので、大型ローンほど有利です。ただし、小額ローン(1,500万円未満)では他行より高くなる場合があるため、融資額によって有利・不利が変わります。

Q4楽天銀行で他行口座を返済口座にするとどうなりますか?

A4他行口座を返済口座に指定すると、年0.3%の金利上乗せが発生します。さらに、事務手数料も借入額×1.430%に変わるため、大型ローンのメリットが失われます。楽天銀行口座を返済口座にすれば上乗せを回避できるため、事前に楽天銀行口座を開設しておくことが推奨されます。口座開設は無料で、オンラインで完結します。

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Room Match編集部

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