なぜ固定資産税をPayPayで支払うのが便利なのか
固定資産税は毎年1月1日時点で土地・建物を所有する者に課される市町村税で、年4回に分けて納付します。近年、キャッシュレス決済の普及により、PayPayなどのスマホ決済アプリでの支払いが可能になりました。
この記事では、固定資産税をPayPayで支払う手順、メリット・デメリット、ポイント還元の有無、対応自治体の確認方法を解説します。
固定資産税の支払い方法を検討している方が、自分に最適な支払い方法を選択できるようになります。
この記事のポイント
- 2023年4月からeL-QR(地方税統一QRコード)導入により、ほぼ全国の自治体でPayPay等26種類のスマホ決済アプリが利用可能
- PayPay請求書払いは決済手数料無料(クレジットカードは1万円ごとに約75円)
- 2022年4月以降、税金の支払いにはポイント還元なし(ただし決済回数・金額はカウント対象)
- 支払い上限は30万円、領収書は発行されない
- 2025年最もお得なのはau PAY・FamiPay(クレジットカードチャージで最大1.5-3%還元)
(1) eL-QR(地方税統一QRコード)の導入で全国対応
総務省の発表によると、2023年4月1日からeL-QR(地方税統一QRコード)が導入されました。
eL-QRの特徴:
- 全国どこでも納付可能
- 対応スマホ決済アプリ:26種類(PayPay、au PAY、楽天ペイ、FamiPay等)
- 対応金融機関:全国の金融機関窓口・ATM
- 2026年9月から公金収納全般に拡大予定
eL-QRの導入により、自治体による対応状況のばらつきが解消され、ほぼ全国でPayPayによる固定資産税の支払いが可能になりました。
(2) 決済手数料無料(クレジットカードは1万円ごとに75円)
PayPay請求書払いは決済手数料が一切かかりません。
手数料の比較:
| 支払い方法 | 決済手数料 | 10万円の場合 |
|---|---|---|
| PayPay請求書払い | 無料 | 0円 |
| クレジットカード | 1万円ごとに約75円 | 約750円 |
| 銀行振込 | 無料(口座振替) | 0円 |
| コンビニ払い | 無料 | 0円 |
クレジットカード決済は手数料が発生するため、手数料面ではPayPayの方が有利です。
PayPayで固定資産税を支払う手順
(1) PayPayアプリで請求書払いを選択
PayPayアプリを開き、ホーム画面の「スキャン」をタップします。
手順:
- PayPayアプリを起動
- ホーム画面の「スキャン」を選択
- 「請求書払い」をタップ
(2) 納付書のQRコード・バーコードをスキャン
自治体から送付された固定資産税の納付書に記載されているQRコード(eL-QR)またはバーコードをスキャンします。
スキャン時の注意点:
- QRコード・バーコードがはっきり見えるように照明を調整
- 納付書のしわや汚れでスキャンできない場合は、自治体で再発行を依頼
- 期限切れの納付書は使用できない
(3) 支払い内容を確認して決済
支払い内容(納付先、金額、税目等)を確認し、「支払う」ボタンをタップします。
確認事項:
- 納付先の自治体名
- 支払い金額
- 納付期限
- 税目(固定資産税・都市計画税)
重要: 支払い後の取り消しはできないため、必ず内容を確認してから決済してください。
PayPay支払いのメリット・デメリット
(1) メリット:手数料無料、24時間いつでも支払い可能、外出不要
PayPayで固定資産税を支払うメリットは以下の通りです。
主なメリット:
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 手数料無料 | クレジットカードのような決済手数料が一切かからない |
| 24時間利用可能 | 納付期限ギリギリでも、深夜・早朝を問わず支払い可能 |
| 外出不要 | 自宅・外出先から即座に支払える、銀行やコンビニに行く必要なし |
| 決済履歴が残る | PayPayアプリで支払い履歴を確認できる |
| 決済回数・金額カウント | 「月30回・合計10万円」達成で還元率0.5%アップの可能性 |
(2) デメリット:ポイント還元なし(2022年4月以降)、領収書が発行されない、支払い上限30万円
一方、PayPay支払いにはデメリットもあります。
主なデメリット:
| デメリット | 詳細 |
|---|---|
| ポイント還元なし | 2022年4月以降、税金支払いにはポイント還元がない |
| 領収書が発行されない | 納税証明書が必要な場合は自治体窓口で別途申請が必要 |
| 支払い上限30万円 | 高額な場合は分割納付または他の支払い方法を利用 |
| PayPayマネー限定 | PayPayポイント、PayPayマネーライトは使用不可(2023年4月以降) |
オウチーノによると、2022年4月以降、税金の支払いにはポイント還元がなくなりました。
ポイント還元とお得な支払い方法(2025年版)
(1) PayPayの還元率(税金支払いは0%、ただし決済回数・金額はカウント)
PayPayで固定資産税を支払う場合、直接的なポイント還元はありませんが、決済回数と金額はPayPayステップのカウント対象です。
PayPayステップの仕組み:
- 月30回の決済達成 → 還元率+0.5%
- 月10万円の決済達成 → 還元率+0.5%
- 両方達成で還元率+1.0%(翌月の買い物で適用)
固定資産税の支払い自体にはポイント還元がありませんが、決済回数・金額の達成により、翌月以降の買い物での還元率アップに貢献します。
(2) 最もお得なスマホ決済アプリ(au PAY、FamiPayが最大3%還元)
2025年の最新情報によると、au PAYとFamiPayが最もお得な選択肢です。
2025年のスマホ決済アプリ比較:
| アプリ | 還元率 | 還元方法 |
|---|---|---|
| au PAY | 最大1.5-3% | クレジットカードチャージでポイント付与 |
| FamiPay | 最大1.5-3% | クレジットカードチャージでポイント付与 |
| PayPay | 0% | 還元なし(決済回数・金額カウントのみ) |
| 楽天ペイ | 0% | 還元なし |
au PAY・FamiPayは、クレジットカードからチャージした残高で支払うことで、クレジットカードのポイント還元(1.0-1.5%)を受けられます。
(3) クレジットカード・銀行振込との比較
固定資産税の主な支払い方法を比較します。
支払い方法の総合比較:
| 支払い方法 | 手数料 | ポイント還元 | 利便性 | 領収書 |
|---|---|---|---|---|
| PayPay | 無料 | なし | 高(24時間・外出不要) | なし |
| au PAY・FamiPay | 無料 | 最大1.5-3% | 高(24時間・外出不要) | なし |
| クレジットカード | 1万円ごとに約75円 | カードポイント(0.5-1%) | 高(オンライン) | なし |
| 銀行振込(口座振替) | 無料 | なし | 中(自動引き落とし) | なし |
| コンビニ払い | 無料 | なし | 中(外出必要) | あり |
| 銀行窓口 | 無料 | なし | 低(平日のみ) | あり |
ポイント還元を重視するならau PAY・FamiPay、利便性を重視するならPayPay、確実に領収書が必要ならコンビニ払い・銀行窓口が適しています。
対応自治体の確認方法と注意点
(1) PayPay公式サイトで対応自治体を確認する方法
すべての自治体がPayPay請求書払いに対応しているわけではないため、事前確認が必要です。
確認手順:
- PayPay公式サイト「自治体(税金など)のPayPay請求書払い」にアクセス
- 都道府県を選択
- 市区町村を選択
- 対応税目(固定資産税等)を確認
eL-QR導入により、2023年4月以降はほぼ全国の自治体で対応していますが、一部未対応の自治体もあるため、必ず確認してください。
(2) 支払い時の注意点(PayPayマネー・PayPayクレジットのみ利用可)
PayPayで税金を支払う場合、利用できる残高の種類が限定されています。
利用可能な残高:
- PayPayマネー: 銀行口座・ATMからチャージした残高
- PayPayクレジット: PayPayカードで決済(後払い)
利用不可の残高:
- PayPayポイント: ポイントは使用不可(2023年4月以降)
- PayPayマネーライト: クレジットカードチャージ残高は不可
税金を支払う前に、PayPayマネーの残高を確認し、不足している場合は銀行口座から事前にチャージしてください。
(3) 領収書・納税証明書が必要な場合の対処法
PayPay請求書払いでは領収書が発行されません。
領収書が必要な場合の対処法:
- 自治体窓口で納税証明書を申請(手数料:数百円程度)
- 住宅ローン控除等で必要な場合は、事前に自治体に確認
- 急ぐ場合は、コンビニ払い・銀行窓口を利用(領収書が即時発行される)
納税証明書の発行には、支払い後1-2週間程度かかる場合があるため、余裕を持って申請してください。
まとめ:自分に最適な支払い方法を選ぼう
固定資産税をPayPayで支払う方法は、手数料無料、24時間いつでも支払い可能、外出不要という大きなメリットがあります。2023年4月のeL-QR導入により、ほぼ全国の自治体で利用可能になりました。
一方、2022年4月以降は税金の支払いにポイント還元がなく、領収書も発行されません。支払い上限は30万円です。
2025年最もお得なのはau PAY・FamiPay(クレジットカードチャージで最大1.5-3%還元)ですが、PayPayは決済回数・金額がカウントされ、翌月以降の還元率アップに貢献します。
利便性重視ならPayPay、ポイント還元重視ならau PAY・FamiPay、領収書が必要ならコンビニ払い・銀行窓口を選択してください。
お住まいの自治体の対応状況をPayPay公式サイトで確認し、最新の還元率情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。
