固定資産税の支払い時期を正しく理解する
不動産を所有している方にとって、「固定資産税はいつ払うのか」「納税通知書はいつ届くのか」は気になる疑問です。
この記事では、固定資産税の支払い時期、納期限、支払い方法、期限を過ぎた場合の対応を、横浜市や東京都主税局の公式情報を元に解説します。
初めて固定資産税を支払う方でも、納期や支払い方法を正確に把握できるようになります。
この記事のポイント
- 固定資産税は年4回の分割払い、または一括払いのどちらかで支払える
- 納期は自治体により異なるが、一般的に4月・7月・12月・翌年2月または6月・9月・12月・2月
- 納税通知書は4~6月に郵送され、東京都23区は6月1日、横浜市は4月上旬等、自治体により発送時期が異なる
- 支払い方法は現金納付、口座振替、クレジットカード、スマホ決済、ペイジー、電子マネーの6種類
- スマホ決済(PayPay・LINE Pay等)は手数料無料でポイント還元(最大3%)があるためお得
固定資産税とは?基本の仕組みと課税対象
固定資産税について、基本的な仕組みと課税対象を解説します。
固定資産税の定義と課税の仕組み
固定資産税は、土地・家屋・償却資産に対して毎年1月1日時点の所有者に課される地方税です。
国税庁によると、固定資産税は市町村(東京都23区は都)が課税する税金で、市町村の重要な財源となっています。
課税対象:土地・家屋・償却資産
固定資産税の課税対象は以下の3種類です。
| 課税対象 | 内容 |
|---|---|
| 土地 | 宅地、田、畑、山林、原野、牧場、池沼等 |
| 家屋 | 住宅、店舗、工場、倉庫等の建物 |
| 償却資産 | 事業用の機械、器具、備品等 |
毎年1月1日時点の所有者に課税
固定資産税は、毎年1月1日(賦課期日)時点で固定資産を所有している方に課税されます。
たとえば、1月2日に不動産を売却した場合でも、その年の固定資産税は元の所有者が納税する必要があります。
固定資産税の支払い時期と納期限
固定資産税の支払い時期と納期限について解説します。
年4回の分割払いと一括払い
固定資産税は、年4回の分割払い、または一括払いのどちらかを選べます。
- 分割払い: 年4回に分けて支払う方法
- 一括払い: 第1期の納期限までに全額を納付する方法
注意点:
- 一括払いによる割引制度はありません。
一般的な納期:4月・7月・12月・2月
固定資産税の納期は原則として4月、7月、12月及び2月中に市町村の条例で定めることとされています。
一般的な納期は以下の通りです。
- 第1期:4月末日
- 第2期:7月末日
- 第3期:12月末日
- 第4期:翌年2月末日
ただし、自治体により納期限が異なるため、必ず納付書で確認してください。
自治体による納期の違い:横浜市と東京都23区の例
横浜市の固定資産税納期限は以下の通りです。
| 納期 | 納期限 |
|---|---|
| 第1期 | 4月末日 |
| 第2期 | 7月末日 |
| 第3期 | 12月末日 |
| 第4期 | 翌年2月末日 |
一方、東京都23区では以下の納期となります。
| 納期 | 納期限 |
|---|---|
| 第1期 | 6月末日 |
| 第2期 | 9月末日 |
| 第3期 | 12月末日 |
| 第4期 | 翌年2月末日 |
(出典: 横浜市公式サイト)
納税通知書が届くタイミングと確認方法
納税通知書が届くタイミングと確認方法について解説します。
納税通知書は4~6月に郵送
納税通知書は、自治体から4~6月に郵送されます。
納税通知書には、固定資産税の税額、納期限、支払い方法等が記載されています。
東京都23区は6月1日、横浜市は4月上旬等
東京都主税局によると、東京都23区では毎年6月1日に納税通知書を送付しています。
お手元に届くまで10日程度かかる場合があるため、6月中旬までに到着します。
横浜市では4月上旬に納税通知書を発送しています。
納税通知書が届かない場合の対応
納税通知書が届かない場合は、以下の原因が考えられます。
- 住所変更の届出が未提出
- 郵便物の不達
- 固定資産税が非課税(評価額が一定額以下)
納税通知書が届かない場合は、必ず自治体の固定資産税課に問い合わせることを推奨します。
固定資産税の支払い方法6種類とお得な選び方
固定資産税の支払い方法6種類とお得な選び方について解説します。
現金納付:窓口・コンビニで支払い
現金納付は、市町村の窓口や金融機関、コンビニエンスストアで納付書を使って支払う方法です。
注意点:
- コンビニエンスストアでは納付書1枚あたり30万円までしか取扱いができません。
口座振替:自動引き落としで納め忘れ防止
口座振替は、指定した金融機関の口座から自動的に引き落とされる方法です。
納め忘れを防止でき、毎年手続きする必要がないため便利です。
クレジットカード:決済手数料に注意
クレジットカード払いは、インターネットや地方税お支払サイトで納付する方法です。
注意点:
- 決済手数料がかかる自治体があります。
- カードのポイントが貯まる場合があります。
スマホ決済:PayPay・LINE Payで最大3%還元
スマホ決済(PayPay・LINE Pay等)は、納付書のバーコードを読み取って支払う方法です。
メリット:
- 手数料無料
- ポイント還元(最大3%)
- 自宅で支払い完了
スマホ決済は手数料無料でポイント還元があるため、お得な支払い方法です。
ペイジー:インターネットバンキングで納付
ペイジー(Pay-easy)は、インターネットバンキングやATMで納付番号を入力して支払う方法です。
自宅やスマホから24時間納付できます。
電子マネー:eL-QRで納付
eL-QR(地方税統一QRコード)は、令和5年4月1日以降に導入された納付方法です。
納付書のeL-QRを読み取り、地方税お支払サイトでクレジットカードやインターネットバンキングで納付できます。
支払い期限を過ぎた場合の対応と延滞金
支払い期限を過ぎた場合の対応と延滞金について解説します。
延滞金の計算方法と税率
納期限の翌日から延滞金が発生します。
延滞金の税率は自治体により異なり、以下のように設定されています。
- 納期限の翌日から1か月間:低率(年2.4%程度)
- 1か月を経過した日以降:高率(年8.7%程度)
注意点:
- 延滞金の税率は年度により変動するため、最新情報は自治体の固定資産税課に確認してください。
納付書の再発行手続き
納付書を紛失した場合や期限を過ぎた場合は、自治体の固定資産税課に連絡して納付書を再発行してもらえます。
自治体の固定資産税課への問い合わせ
支払い期限を過ぎた場合、まずは自治体の固定資産税課に連絡して、延滞金の金額や納付方法を確認してください。
分割納付が認められる場合もあるため、早めに相談することを推奨します。
まとめ:固定資産税の支払い時期と方法の重要ポイント
固定資産税は、年4回の分割払い、または一括払いのどちらかで支払えます。納期は自治体により異なるため、必ず納付書で確認してください。
納税通知書は4~6月に郵送され、東京都23区は6月1日、横浜市は4月上旬等、自治体により発送時期が異なります。
支払い方法は現金納付、口座振替、クレジットカード、スマホ決済、ペイジー、電子マネーの6種類があります。スマホ決済(PayPay・LINE Pay等)は手数料無料でポイント還元(最大3%)があるため、お得な支払い方法です。
納税通知書が届かない場合や支払い期限を過ぎた場合は、必ず自治体の固定資産税課に問い合わせてください。
