固定資産税のスマホ決済とは
固定資産税の納税通知書が届いたとき、「わざわざ銀行やコンビニに行くのが面倒」「スマホ決済でポイントが貯まるなら使いたい」と考える方も多いでしょう。しかし、「どのスマホ決済アプリがお得なのか」「デメリットはないのか」と不安に感じる方もいるはずです。
この記事では、固定資産税のスマホ決済の方法、主要決済サービスのポイント還元比較、メリット・デメリット、おすすめの使い方を、自治体や決済サービスの公式情報を元に解説します。
固定資産税の支払いを便利でお得にする方法を選べるようになります。
この記事のポイント
- 2023年4月よりeL-QR（地方税統一QRコード）導入で、全国の自治体でスマホ決済が統一的に利用可能
- おすすめスマホ決済：au PAY・FamiPay（ポイント還元あり）、楽天ペイ（期間限定ポイント利用可・チャージ時0.5%還元）、PayPay（PayPayステップ対象）
- メリット：自宅から24時間納付可能、銀行・コンビニに行く手間が不要、クレジットカードチャージで間接的なポイント還元
- デメリット：領収書が発行されない、納税証明書発行に約2営業日必要、30万円以上は1回で支払えない、ポイント・クレジットカード決済は不可
- 直接ポイントは付かないが、クレジットカードからアプリにチャージ時に0.5%還元を受けられる（楽天カード→楽天ペイ等）
(1) eL-QR（地方税統一QRコード）の導入（2023年4月）
2023年4月から、全国の自治体で**eL-QR（エルキューアール）**という地方税統一QRコードが導入されました。これにより、どの自治体の固定資産税でも、同じ方法でスマホ決済が可能になりました。
eL-QRは、納付書に印刷されたQRコードで、スマホアプリで読み取ることで納付できます。
（参考: 全国銀行協会「固定資産税や自動車税はスマホやPCからキャッシュレス納付を！」）
(2) バーコード/QRコードを読み取るだけで納付
固定資産税のスマホ決済は、以下の手順で簡単に行えます。
- 納付書のバーコード/QRコードを確認
- スマホ決済アプリを起動（PayPay、楽天ペイ、au PAY等）
- 「請求書払い」または「税金・公共料金」メニューを選択
- バーコード/QRコードを読み取る
- 支払い金額を確認して支払い完了
自宅から24時間いつでも納付できるため、銀行やコンビニに行く時間がない方に便利です。
主な決済サービスとポイント還元の比較
(1) PayPay（PayPayステップで間接還元）
PayPayで固定資産税を支払う場合、2022年4月から直接のPayPayポイント付与は終了しています。ただし、PayPayステップの対象となります。
PayPayステップとは、月間の利用実績（30回・10万円）を達成すると、基本付与率が追加で0.5%アップするプログラムです。固定資産税の支払いもカウント対象となります。
（参考: KaikeiZine「【2024年最新】固定資産税がPayPay（ペイペイ）で支払えるように！ポイントは付かない？」）
(2) 楽天ペイ（期間限定ポイント利用可、チャージ時0.5%還元）
楽天ペイで固定資産税を支払う場合、2024年6月4日から楽天ペイ請求書払いはポイント付与の対象外になりました。ただし、以下のメリットがあります。
- 期間限定ポイントが使える: 有効期限が近い楽天ポイントを固定資産税の支払いに充当できる
- 楽天カードチャージで0.5%還元: 楽天カードから楽天キャッシュにチャージする際に0.5%のポイント還元が受けられる
（参考: とくらし「【2025年】楽天ペイ請求書（税金）お得な払い方は？ポイントはつかない？」）
(3) au PAY・FamiPay（ポイント還元あり）
au PAYとFamiPayは、2025年時点で固定資産税の支払いにおすすめのスマホ決済アプリです。
- au PAY: Pontaポイントが貯まる。au PAYカードからチャージすると1%還元
- FamiPay: FamiPayボーナスが貯まる。ファミマTカード等でチャージすると0.5%還元
手数料無料でポイント還元が受けられるため、お得に納付できます。
（参考: Yahoo!ニュース「固定資産税は『au PAY』と『FamiPay』で決済するのが簡単でお得？【2025最新版】」）
(4) その他（LINE Pay・d払い等）
その他、以下のスマホ決済アプリでも固定資産税の支払いが可能です。
- LINE Pay: LINEポイントは付かないが、LINE Payクレジットカードからチャージすると0.5%還元
- d払い: dポイントは付かない
- Amazon Pay: Amazonギフトカードからチャージ可能
自治体により対応しているスマホ決済アプリが異なるため、納付書または自治体のウェブサイトで確認してください。
（参考: 東京都主税局「スマートフォン決済アプリによる納付について」）
スマホ決済のメリット（24時間支払可能等）
(1) 自宅から24時間いつでも納付可能
スマホ決済の最大のメリットは、自宅から24時間いつでも納付できることです。銀行の営業時間やコンビニの混雑を気にする必要がありません。
(2) 銀行やコンビニに行く手間が不要
納付書を持って銀行やコンビニに行く手間が省けます。特に、複数の不動産を所有している場合や、仕事で忙しい方に便利です。
(3) クレジットカードチャージで間接的なポイント還元
固定資産税の支払い自体では直接ポイントが付きませんが、クレジットカードからスマホ決済アプリにチャージする際にポイント還元を受けられます。
- 楽天カード → 楽天ペイ: 0.5%還元
- au PAYカード → au PAY: 1%還元
- ファミマTカード → FamiPay: 0.5%還元
この方法で、間接的にポイント還元を受けることができます。
（参考: dメニューマネー「『固定資産税』をお得に払えるスマホ決済アプリはどれ？」）
スマホ決済のデメリットと注意点
(1) 領収書が発行されない
スマホ決済で固定資産税を支払うと、領収書が発行されません。領収書が必要な場合（車検、融資等）は、金融機関またはコンビニエンスストアの窓口で納付してください。
(2) 納税証明書発行に約2営業日必要
スマホ決済で納付した場合、納税証明書の発行には納付確認後約2営業日かかります。即日で納税証明書が必要な場合は、窓口納付を選択しましょう。
（参考: 東京都主税局「スマートフォン決済アプリによる納付について」）
(3) 30万円以上は1回で支払えない
全てのスマホ決済アプリで、1回あたりの支払い上限は30万円です。固定資産税が30万円を超える場合、期別納付（年4回の分割払い）を利用する必要があります。
(4) ポイント・クレジットカード決済は不可（チャージ残高のみ）
スマホ決済アプリでは、以下の支払い方法が使用できません。
- PayPay: PayPayポイントは使用不可（PayPayマネー・PayPayクレジット《後払い》のみ）
- 楽天ペイ: 通常ポイントは使用不可（楽天キャッシュのみ。ただし期間限定ポイントは使用可能）
- クレジットカード直接決済: 全てのアプリで不可（チャージ残高のみ）
ポイントを使いたい場合は、期間限定ポイントが使える楽天ペイを検討しましょう。
（参考: AVANTIAコラム「固定資産税はPayPayで支払える？メリットやデメリット、納付方法を解説」）
おすすめのスマホ決済アプリと使い方
(1) au PAY・FamiPay（2025年のおすすめ）
au PAYとFamiPayは、2025年時点でポイント還元があるため、お得に納付できます。
au PAYのおすすめポイント:
- au PAYカードからチャージすると1%還元（最もお得）
- Pontaポイントが貯まる
FamiPayのおすすめポイント:
- ファミマTカード等でチャージすると0.5%還元
- FamiPayボーナスが貯まる
(2) 楽天ペイ（期間限定ポイント消化に最適）
楽天ペイは、以下の場合におすすめです。
- 期間限定ポイントを消化したい: 有効期限が近い楽天ポイントを固定資産税の支払いに充当できる
- 楽天カードからチャージして0.5%還元: 楽天カードから楽天キャッシュにチャージすると0.5%還元
期間限定ポイントは他の用途で使いにくい場合が多いため、固定資産税の支払いに充当するのは賢い使い方です。
(3) PayPay（PayPayステップ達成を狙う場合）
PayPayは、以下の場合におすすめです。
- PayPayステップを達成したい: 月間30回・10万円の利用実績を達成すると、基本付与率が追加で0.5%アップ
- 普段からPayPayを使っている: PayPayマネーの残高がある場合
固定資産税の支払いもPayPayステップのカウント対象となるため、達成に近い場合は活用しましょう。
まとめ：固定資産税のスマホ決済を賢く活用する方法
固定資産税のスマホ決済は、2023年4月よりeL-QR（地方税統一QRコード）導入で、全国の自治体で統一的に利用できるようになりました。自宅から24時間納付でき、銀行・コンビニに行く手間が省けます。
おすすめスマホ決済は、au PAY・FamiPay（ポイント還元あり）、楽天ペイ（期間限定ポイント利用可・チャージ時0.5%還元）、PayPay（PayPayステップ対象）です。
直接ポイントは付きませんが、クレジットカードからアプリにチャージする際に0.5-1%の還元を受けられます。楽天カード→楽天ペイ（0.5%）、au PAYカード→au PAY（1%）などの組み合わせがお得です。
デメリットは、領収書が発行されない、納税証明書発行に約2営業日必要、30万円以上は1回で支払えない、ポイント・クレジットカード決済は不可（チャージ残高のみ）です。領収書が必要な場合は窓口納付を選択しましょう。
スマホ決済アプリのポイント還元率や対応状況は変更される可能性があるため、最新情報を各サービスの公式サイトで確認してください。自治体により対応アプリが異なる場合があるため、納付書または自治体のウェブサイトで確認しましょう。