固定資産税が上がる理由は?評価替え・新築特例終了など原因を徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2026/1/10

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固定資産税が上がる理由とは?理解しておくべき5つの要因

不動産を所有している方の中には、「去年より固定資産税の納税額が上がっている」「なぜ税額が上がったのか理由が分からない」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、固定資産税が上がる主な理由5つ、評価替えの仕組み、上がった時の対処法、節税対策を解説します。税額が上がる理由を理解することで、不安を解消し、適切な対処ができるようになります。

この記事のポイント

  • 固定資産税が上がる主な理由は、新築住宅の軽減措置終了(3年後・5年後)、3年ごとの評価替え、住宅用地特例の喪失、評価額を上げる設備の追加、特定空き家指定の5つ
  • 新築住宅の軽減措置は戸建て3年、マンション5年で終了し、4年目(6年目)から税額が約2倍になる
  • 評価替えは3年ごとに実施され、令和6年が最新の基準年度(次回は令和9年)
  • 建物を解体すると住宅用地の特例(1/6軽減)が失われ、更地のままだと最大6倍の税額になる
  • 課税明細書・固定資産課税台帳を確認し、誤りがあれば固定資産評価審査委員会に不服申立てが可能

固定資産税の基礎知識:税率・計算方法・納税時期

(1) 固定資産税とは何か(定義と課税対象)

固定資産税は、土地・建物等の固定資産を所有している人に課される地方税です。毎年1月1日時点の所有者が納税義務を負います。

(2) 標準税率1.4%と都市計画税の関係

固定資産税の標準税率は1.4%です(市区町村により異なる場合があります)。都市計画税(標準税率0.3%)を合わせると、合計で約1.7%の税率となります。

(3) 固定資産税の計算方法(評価額×税率)

固定資産税の計算方法は以下の通りです。

固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1.4%

固定資産税評価額は、市区町村が3年ごとに評価し直す価格で、時価の約70%が目安です。

固定資産税が上がる主な理由5つを詳しく解説

(1) 新築住宅の軽減措置終了(3年後・5年後)

新築住宅の固定資産税は、一定期間1/2に軽減される特例措置があります。

住宅の種類 軽減期間 軽減措置終了後
戸建て住宅 新築後3年間 4年目から約2倍
マンション(3階建以上) 新築後5年間 6年目から約2倍
長期優良住宅(戸建て) 新築後5年間 6年目から約2倍
長期優良住宅(マンション) 新築後7年間 8年目から約2倍

軽減措置が終了すると、固定資産税が急に上がったように感じますが、これは正常な仕組みです。

(2) 3年ごとの評価替えによる地価上昇

固定資産税評価額は3年ごとに見直されます(評価替え)。令和6年が最新の基準年度で、次回は令和9年です。

地価が上昇している地域では、評価替えにより評価額が上がり、固定資産税も上昇します。

(3) 住宅用地特例の喪失(建物解体・更地化)

住宅が建っている土地には、固定資産税が軽減される「住宅用地の特例」があります。

区分 軽減率
小規模住宅用地(200㎡以下) 評価額の1/6
一般住宅用地(200㎡超) 評価額の1/3

建物を解体して更地にすると、この特例が失われ、固定資産税が最大6倍になります。

(4) 評価額を上げる住宅設備の追加

以下の設備を追加すると、建物の評価額が上がり、固定資産税が増加する可能性があります。

  • 高級システムキッチン
  • ビルトインガレージ
  • 床暖房
  • 高性能エアコン(ビルトイン型)
  • サンルーム・テラス

リフォーム時は、評価額への影響を考慮することが重要です。

(5) 特定空き家指定による特例解除

空き家対策特別措置法により、管理が不十分な空き家は「特定空き家」に指定され、住宅用地の特例が解除される場合があります。これにより、固定資産税が最大6倍に跳ね上がります。

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評価替えの仕組みと負担調整措置による税額変動

(1) 3年ごとの評価替え制度(令和6年が最新基準年度)

固定資産税評価額は、3年に1度見直されます。令和6年が最新の基準年度で、令和6年・令和7年・令和8年の3年間は同じ評価額が適用されます。次回の評価替えは令和9年です。

(2) 負担調整措置とは(評価額が変わらないのに税額が上がる理由)

負担調整措置とは、評価額の急激な変動により税額が大幅に変わることを緩和するため、段階的に本来の税額に近づける仕組みです。

評価額が同じでも、前年度の課税標準額が本来の評価額より低い場合、段階的に税額が上がることがあります。

(3) 地価動向と固定資産税の関係

地価が上昇している地域では、評価替えにより評価額が上がり、固定資産税も上昇します。国土交通省の地価公示などで、地域の地価動向を確認できます。

固定資産税が上がった時の対処法と節税対策

(1) 課税明細書・固定資産課税台帳の確認方法

納税通知書に同封されている課税明細書で、評価額・税額・軽減措置の適用状況を確認してください。市区町村の税務課で固定資産課税台帳の閲覧も可能です。

(2) 不服申立ての手順(固定資産評価審査委員会)

評価額に誤りがあると思われる場合、固定資産評価審査委員会に不服申立てができます。

不服申立ての期限: 納税通知書を受け取った日の翌日から3ヶ月以内

申立て手順:

  1. 市区町村の税務課で固定資産課税台帳を閲覧
  2. 評価額の根拠資料を確認
  3. 固定資産評価審査委員会に審査申出書を提出

(3) 住宅用地特例を失わないための注意点

建物を解体する予定がある場合、以下の点に注意してください。

  • 建物解体後、すぐに新築予定がなければ、建物を残しておく
  • 更地にする場合は、1月2日以降に解体する(1月1日時点で建物があれば、その年度は特例適用)
  • 空き家を適切に管理し、特定空き家指定を避ける

(4) 新築時の設備選択で固定資産税を抑えるコツ

新築時に以下のポイントを考慮すると、固定資産税を抑えられます。

  • グレードの高い設備は必要最小限にする
  • ビルトインガレージより平置き駐車場を選ぶ
  • 床暖房は必要なエリアのみに限定

ただし、居住快適性とのバランスを考慮することが重要です。

まとめ:固定資産税の上昇に備えるための3つのポイント

固定資産税が上がる主な理由は、新築住宅の軽減措置終了(3年後・5年後)、3年ごとの評価替え、住宅用地特例の喪失、評価額を上げる設備の追加、特定空き家指定の5つです。

新築住宅の軽減措置は戸建て3年、マンション5年で終了し、4年目(6年目)から税額が約2倍になります。建物を解体すると住宅用地の特例が失われ、更地のままだと最大6倍の税額になるため、注意が必要です。

課税明細書・固定資産課税台帳を確認し、誤りがあれば固定資産評価審査委員会に不服申立てが可能です。税額が上がる理由を理解し、適切な対処と節税対策を行いましょう。

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よくある質問

Q1新築住宅の固定資産税はいつから上がりますか?

A1戸建ては3年後、マンション(3階建以上)は5年後に軽減措置が終了し、4年目(マンションは6年目)から税額が約2倍になります。長期優良住宅の場合は+2年延長され、戸建ては5年後、マンションは7年後に終了します。軽減措置が終了すると、固定資産税が急に上がったように感じますが、これは正常な仕組みです。

Q2どんな設備を付けると固定資産税が高くなりますか?

A2高級システムキッチン、ビルトインガレージ、床暖房、高性能エアコン(ビルトイン型)、サンルーム・テラス等が評価額を上げる設備です。グレードの高い設備ほど評価額に影響します。新築時やリフォーム時は、居住快適性とのバランスを考慮しながら、評価額への影響を検討することをおすすめします。

Q3土地の評価額が変わらないのに税額が上がるのはなぜですか?

A3負担調整措置により、評価額の急激な変動を緩和するため段階的に本来の税額に近づける仕組みがあるためです。前年度の課税標準額が本来の評価額より低い場合、評価額が同じでも税額が徐々に上がることがあります。これは、急激な税負担の増加を避けるための制度です。

Q4建物を解体すると固定資産税が上がるのは本当ですか?

A4本当です。住宅用地の特例(小規模住宅用地で1/6軽減、一般住宅用地で1/3軽減)が失われ、更地のままだと最大6倍の税額になります。建物解体後、すぐに新築予定がなければ建物を残しておく、または1月2日以降に解体する(1月1日時点で建物があれば、その年度は特例適用)などの対策が有効です。

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