固定資産税をお得に支払いたいと思いませんか?
固定資産税は毎年納付する大きな出費ですが、「クレジットカード払いでポイントが貯まるのか」「決済手数料とどちらが得なのか」「どうやって手続きするのか」と疑問を持つ方は少なくありません。
この記事では、固定資産税のクレジットカード払いの方法、メリット・デメリット、決済手数料とポイント還元の比較を、カード会社公式サイトや自治体公式サイトの情報を元に解説します。
クレジットカード払いを検討する方でも、手数料とポイント還元を正確に比較し、お得な支払い方法を選択できるようになります。
この記事のポイント
- 2023年4月からeL-QR(地方税統一QRコード)導入により、全国のほぼすべての自治体でクレジットカード払いが可能
- 地方税お支払サイトで24時間365日オンライン納付ができる
- 決済手数料は1万円あたり約80円(自治体により異なる)
- 還元率1%のカードで3万円支払うと300ポイント獲得、手数料240円でプラス60円になる場合も
- 分割払い・リボ払いも選べるが、リボ払いは手数料が高いため注意が必要
固定資産税のクレジットカード払いの基本
(1) クレジットカード払いが可能になった背景
固定資産税のクレジットカード払いは、以前は一部の自治体のみで対応していましたが、2023年4月からeL-QR(地方税統一QRコード)の導入により、全国のほぼすべての自治体で可能になりました。
これにより、納税者はクレジットカードのポイント還元や24時間オンライン納付の利便性を享受できるようになりました。
(2) eL-QR(地方税統一QRコード)とは
eL-QRとは、納付書に印刷されたQRコードをスマホアプリで読み取り、各種キャッシュレス決済で納税できる仕組みです。
eL-QRの特徴
- 納付書に印刷されたQRコードを読み取り
- クレジットカード、スマホ決済、インターネットバンキングで納付可能
- 24時間365日いつでも納付できる
- 地方税お支払サイトやモバイルレジなどの専用サイト・アプリを利用
eL-QRの導入により、納税者は自宅から簡単に固定資産税を納付できるようになりました。
(3) 対応自治体の確認方法
全国のほぼすべての自治体でクレジットカード払いが可能ですが、一部対応していない自治体もあります。
対応確認の方法
- 自治体公式サイトの「税金の支払い」ページで確認
- 納税通知書にeL-QRコードが印刷されているか確認
- 地方税お支払サイト(https://www.payment.eltax.lta.go.jp/)で対応自治体を確認
札幌、仙台、さいたま、東京、大阪、福岡などの主要都市では対応しています。お住まいの自治体の公式サイトで確認してください。
クレジットカード払いの手順
(1) 地方税お支払サイトの使い方
地方税お支払サイトは、eL-QRを利用してクレジットカード等で地方税を納付できる公式サイトです。
地方税お支払サイトの利用手順
- 納税通知書のeL-QRコードをスマホで読み取る
- 地方税お支払サイトにアクセス
- 支払い方法(クレジットカード)を選択
- カード情報を入力
- 支払い内容を確認して決済
24時間365日いつでも納付でき、外出せずに自宅から手続きできます。
(2) モバイルレジ・F-REGIなどのアプリ
地方税お支払サイト以外にも、モバイルレジ、F-REGIなど複数の納付サイト・アプリが利用できます。
主な納付サイト・アプリ
- 地方税お支払サイト(公式)
- モバイルレジ(アプリ)
- F-REGI(公金支払い)
自治体により対応サイト・アプリが異なる場合があるため、納税通知書や自治体公式サイトで確認してください。
(3) 支払い方法の選択(1回払い・分割・リボ)
クレジットカード払いでは、1回払い、分割払い、リボ払いが選べます。
支払い方法の種類
| 支払い方法 | 特徴 |
|---|---|
| 1回払い | 翌月一括払い、手数料なし(カード会社の手数料はカード側で発生) |
| 分割払い | 複数回に分けて支払い、分割手数料が発生 |
| リボ払い | 毎月一定額を支払い、リボ手数料が発生(手数料が高いため注意) |
リボ払いとは、毎月一定額を支払う方式で、手数料が高いため注意が必要です。分割払いやリボ払いは、カード会社の手数料が別途発生するため、総支払額が増える可能性があります。
(4) 納付上限とカード利用可能額
クレジットカード払いには、納付上限やカード利用可能額の制限があります。
制限事項
- 1回の納付上限:1,000万円
- カード利用可能額:手数料含む金額がカード利用可能額を超えると支払い不可
カード利用可能額とは、クレジットカードで利用できる上限額のことです。手数料を含めた金額が利用可能額を超えないよう注意してください。
メリットとデメリット
(1) メリット(ポイント還元、24時間納付、支払い繰り延べ)
クレジットカード払いには、以下のメリットがあります。
主なメリット
- ポイント還元:クレジットカードのポイントが貯まる(還元率0.5%〜1%が一般的)
- 24時間オンライン納付:自宅から24時間365日いつでも納付できる
- 支払いの繰り延べ:カード引き落としまでの期間、現金を手元に残せる
- 現金不要の安全性:現金を持ち歩かず納付できる
- 家計管理の一元化:クレジットカード明細で支出を一元管理できる
ポイント還元率とは、クレジットカード利用額に対して付与されるポイントの割合で、一般的に0.5%〜1%です。還元率1%のカードで10万円納付すると、1,000ポイント獲得できます。
(2) デメリット(決済手数料、都度手続き、領収書なし)
クレジットカード払いには、以下のデメリットもあります。
主なデメリット
- 決済手数料:1万円あたり約80円の手数料が発生(自治体により異なる)
- 都度手続きが必要:納付の都度手続きが必要で、自動継続ではない
- 領収書発行なし:クレジットカード払いでは領収書が発行されない(納税証明書は別途取得可能)
- コンビニ窓口不可:コンビニの窓口ではクレジットカード払いできず、専用サイト・アプリのみ
決済手数料は納税者負担で、手数料とポイント還元率を比較して判断する必要があります。
決済手数料とポイント還元の比較
(1) 決済手数料の仕組み(1万円あたり約80円)
決済手数料は、クレジットカード払いで発生する手数料で、1万円あたり約80円前後が目安です。
決済手数料の例(自治体により異なる)
| 税額 | 決済手数料(概算) |
|---|---|
| 1万円 | 約80円 |
| 3万円 | 約240円 |
| 5万円 | 約400円 |
| 10万円 | 約800円 |
(出典:東京都主税局など自治体公式サイト)
決済手数料は自治体により異なるため、自治体の公式サイトで確認してください。
(2) ポイント還元率との損益分岐点
クレジットカード払いがお得かどうかは、ポイント還元率と決済手数料を比較して判断します。
損益分岐点の考え方
- ポイント還元 > 決済手数料:お得
- ポイント還元 < 決済手数料:損
還元率1%のカードで3万円支払う場合、300ポイント獲得、決済手数料240円で、プラス60円になります。
還元率0.5%のカードで3万円支払う場合、150ポイント獲得、決済手数料240円で、マイナス90円になります。
(3) 計算例(3万円の場合)
具体的な計算例を示します。
還元率1%のカードで3万円納付
- ポイント還元:30,000円 × 1% = 300ポイント(300円相当)
- 決済手数料:約240円
- 損益:300円 - 240円 = プラス60円
還元率0.5%のカードで3万円納付
- ポイント還元:30,000円 × 0.5% = 150ポイント(150円相当)
- 決済手数料:約240円
- 損益:150円 - 240円 = マイナス90円
カードの還元率と決済手数料を比較し、お得かどうか個別に判断してください。
まとめ:クレジットカード払いの判断基準
固定資産税のクレジットカード払いは、2023年4月のeL-QR導入により、全国のほぼすべての自治体で可能になりました。地方税お支払サイトで24時間365日オンライン納付ができます。
メリットはポイント還元、24時間納付、支払い繰り延べです。デメリットは決済手数料(1万円あたり約80円)、都度手続きが必要、領収書発行なしです。
お得かどうかは、カードの還元率と決済手数料を比較して判断してください。還元率1%のカードで3万円納付すると、ポイント還元300円、手数料240円でプラス60円になる場合があります。
自治体公式サイトで決済手数料を確認し、カード会社でポイント還元率を確認して、最適な支払い方法を選択してください。
