60歳で住宅ローン残高はいくら?平均額と完済戦略を徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2026/1/2

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なぜ60歳の住宅ローン残高を把握すべきか

定年退職が近づくと、「住宅ローンはあとどれくらい残っているのか」「同年代と比べて多いのか少ないのか」と不安を感じる方は少なくありません。

この記事では、60歳時点の住宅ローン平均残高、完済戦略の選択肢、老後資金とのバランスを、金融広報中央委員会の公式データを元に解説します。

定年後の生活設計を見据え、無理のない返済計画を立てるために必要な情報を正確に把握できます。

この記事のポイント

  • 60代の住宅ローン平均残高は733万円、中央値は120万円(令和5年)
  • 定年時の理想的な残高は1000万円以下、500万円以上の残高を持つ人は約30%
  • 完済戦略には退職金一括完済、繰上返済、借り換え、リバースモーゲージ等の選択肢がある
  • 老後資金(生活費・医療費)とのバランスが最優先、ファイナンシャルプランナーへの相談を推奨

60歳時点の住宅ローン平均残高と実態

(1) 60代の平均残高733万円、中央値120万円(令和5年)

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」によると、60代の住宅ローン平均残高は733万円、中央値は120万円です。

平均値と中央値に大きな差があるのは、高額の残高を抱える世帯が平均を押し上げているためです。中央値120万円の方が実態に近いと言えます。

(2) 残高1000万円以上の世帯は約18%存在

60代で住宅ローン残高1000万円以上を抱える世帯は約18%、500万円以上の残高を持つ世帯は約30%存在します。

近年は住宅購入年齢の上昇や借入期間の長期化により、定年後も住宅ローンが残っている世帯が増加傾向にあります。

(3) 定年時の理想的な残高は1000万円以下

老後破綻を避けるため、定年時の住宅ローン残高は1000万円以下に抑えることが推奨されます。

年金収入のみになると返済負担が重くなるため、定年までに計画的に残高を減らしておくことが重要です。

住宅ローン完済戦略の選択肢

60歳時点で住宅ローンが残っている場合、以下の4つの選択肢があります。

(1) 退職金で一括完済する

メリット:

  • 利息負担がなくなる
  • 毎月の返済から解放される
  • 精神的な安心感が得られる

デメリット:

  • 老後資金(生活費・医療費)が不足するリスク
  • 退職金を一度に使い切ると資産運用の機会を失う

適している人: 退職金が十分にあり、完済後も老後資金が確保できる人

(2) 繰上返済で返済期間を短縮する

メリット:

  • 利息負担を軽減できる
  • 手元資金を残しながら返済期間を短縮できる

デメリット:

  • まとまった資金が必要
  • 手元資金が減少する

適している人: 定年後も安定した収入があり、手元資金に余裕がある人

(3) 借り換えで金利を下げる

メリット:

  • 金利が下がれば毎月の返済額が減る
  • 総返済額を削減できる

デメリット:

  • 諸費用(事務手数料、登記費用等)が発生する
  • 審査に通らない可能性がある

適している人: 現在の金利が高く、借り換えで金利引き下げが見込める人

(4) リバースモーゲージ型住宅ローンに切り替える

リバースモーゲージ型住宅ローンとは、60歳以上向けのローンで、毎月利息のみを返済し、元金は死亡時に一括返済する仕組みです。

メリット:

  • 毎月の返済負担が軽減される
  • 手元資金を確保できる

デメリット:

  • 変動金利がほとんどで金利上昇リスクがある
  • 金利水準が3%前後と高め
  • 相続時に不動産を売却する必要がある

適している人: 手元資金が少なく、相続財産として不動産を残す必要がない人

選択肢 メリット デメリット 適している人
退職金一括完済 利息負担ゼロ、精神的安心 老後資金不足リスク 退職金が十分にある人
繰上返済 利息軽減、手元資金を残せる まとまった資金が必要 定年後も安定収入がある人
借り換え 金利引き下げ、返済額削減 諸費用発生、審査あり 現在の金利が高い人
リバースモーゲージ 毎月返済軽減、手元資金確保 金利上昇リスク、相続時売却 相続財産として残さない人

(出典: 各金融機関の公式情報を元に作成)

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繰上返済・借り換えのメリットとデメリット

(1) 繰上返済のメリット(利息軽減)とデメリット(手元資金減少)

繰上返済とは、毎月の返済とは別に元金の一部または全部を返済することです。

メリット:

  • 返済した元金に対する利息が発生しなくなるため、総返済額を削減できる
  • 返済期間を短縮でき、早期完済が可能

デメリット:

  • まとまった資金が必要(一般的に100万円単位)
  • 手元資金が減少し、急な出費に対応できなくなる可能性

(2) 借り換えのメリット(金利引き下げ)とデメリット(諸費用発生)

借り換えとは、現在の住宅ローンを別の金融機関のローンに組み替えることです。

メリット:

  • 金利が下がれば毎月の返済額が減る
  • 総返済額を削減できる

デメリット:

  • 諸費用(事務手数料、登記費用、保証料等)が発生する(一般的に50~100万円)
  • 審査に通らない可能性がある(60代は審査が厳しい)

(3) 住宅ローン控除との関係(年金生活ではメリット小)

住宅ローン控除とは、住宅ローンを利用して住宅を取得した場合、年末残高の一定割合を所得税から控除できる制度です。

年金収入のみになると所得税が少なくなるため、住宅ローン控除のメリットが小さくなります。控除額が小さい場合は、繰上返済で利息負担を軽減する方が有利な場合があります。

税制の詳細は税理士への相談を推奨します。

老後資金とのバランスを考える

(1) 生活費・医療費の確保が最優先

住宅ローンの完済も重要ですが、老後資金(生活費・医療費)の確保が最優先です。

総務省統計局「家計調査報告(令和4年)」によると、高齢夫婦無職世帯の平均支出は月約26万円です。年金収入だけでは不足する場合、貯蓄を取り崩す必要があります。

退職金で住宅ローンを完済した結果、老後資金が不足して生活に困窮するケースもあります。

(2) 退職金の使い道(完済vs老後資金確保)

退職金の使い道は、以下の3つの選択肢があります。

  1. 全額完済: 利息負担をゼロにできるが、老後資金が不足するリスク
  2. 一部完済: 手元資金を残しながら残高を減らす
  3. 完済せず老後資金確保: 低金利ローンのまま返済を続け、手元資金を確保

どの選択肢が最適かは、退職金の額、住宅ローン残高、年金収入、生活費等により異なります。

(3) ファイナンシャルプランナーへの相談を推奨

個別の返済計画は、年収・資産状況・家族構成により大きく異なります。

ファイナンシャルプランナー(FP)に相談することで、以下のメリットがあります。

  • 老後の収支シミュレーション
  • 住宅ローン控除の活用方法
  • 繰上返済・借り換えの損益分岐点の計算
  • 相続対策も含めた総合的なアドバイス

まとめ:状況別の完済戦略

60歳時点の住宅ローン平均残高は733万円、中央値は120万円です(令和5年)。定年時の理想的な残高は1000万円以下とされています。

完済戦略には退職金一括完済、繰上返済、借り換え、リバースモーゲージ等の選択肢がありますが、最も重要なのは老後資金(生活費・医療費)とのバランスです。

退職金で完済すべきか、手元資金を確保すべきかは、個別の状況により異なります。ファイナンシャルプランナーに相談し、無理のない返済計画を立てることを推奨します。

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よくある質問

Q160歳の住宅ローン残高の平均はいくらですか?

A1令和5年の金融広報中央委員会の調査によると、60代の住宅ローン平均残高は733万円、中央値は120万円です。500万円以上の残高がある人は約30%、1000万円以上の残高を抱える人は約18%存在します。定年時の住宅ローン残高は1000万円以下を目安にすることが推奨されます。

Q2定年後も住宅ローンの返済は可能ですか?

A2可能ですが、年金収入のみになると返済負担が重くなります。60代から新たに住宅ローンを組む場合、返済期間は最長20年に制限され(完済時80歳未満が一般的)、審査も厳しくなります。借入可能額ではなく返済可能額を意識し、老後資金とのバランスを考えることが重要です。定年後の返済計画についてはファイナンシャルプランナーへの相談を推奨します。

Q3退職金で住宅ローンを完済すべきですか?

A3資産状況により異なります。退職金で一括完済すれば利息負担がなくなり精神的な安心感が得られますが、老後資金(生活費・医療費)が不足するリスクもあります。低金利ローンへ借り換えや、手元資金を確保しながら繰上返済する選択肢も検討すべきです。完済か老後資金確保かの判断は、退職金の額、住宅ローン残高、年金収入、生活費等により異なるため、ファイナンシャルプランナーへの相談を推奨します。

Q4リバースモーゲージ型住宅ローンとは何ですか?

A460歳以上向けのローンで、毎月利息のみを返済し、元金は死亡時に一括返済する仕組みです。毎月の返済負担が軽減されるため手元資金を確保できますが、変動金利がほとんどで金利上昇リスクがあり、金利水準も3%前後と高めです。また、相続時に不動産を売却する必要があるため、相続財産として不動産を残したい場合には適しません。リバースモーゲージを検討する場合は、仕組みが複雑なため専門家への相談を強く推奨します。

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