みずほ銀行の住宅ローンの特徴
住宅購入を検討する際、「みずほ銀行の金利水準はどうなのか」「変動金利と固定金利のどちらを選ぶべきか」と悩む方は少なくありません。
この記事では、みずほ銀行の住宅ローン金利、金利タイプの選び方、メリット・注意点、2025年の金利動向を、みずほ銀行公式サイト等を元に解説します。
ご自身の家計状況やリスク許容度に合った金利タイプを選べるようになります。
この記事のポイント
- みずほ銀行の変動金利は年0.525%~、10年固定金利は年2.1%(2025年11月時点)
- 全期間重視プランでは金利引き下げ幅が-1.60%~-2.05%(審査結果により決定)
- 新規借入者の約8割が変動金利を選択しているが、家計状況により固定金利が適している場合もある
- 2026年1月から変動金利の基準金利が年2.625%から年2.875%に引き上げ予定
- みずほダイレクトを利用すれば、金利タイプ変更が手数料無料でできる
(1) メガバンクならではの安心感と全国対応
みずほ銀行は、三菱UFJ銀行、三井住友銀行と並ぶ日本のメガバンクの一つです。
メガバンクのメリット:
- 全国に店舗網があり、対面相談が可能
- 長年の実績と信頼性
- 総合的な金融サービスとの連携(預金、投資、保険等)
住宅ローン専門のネット銀行に比べて、総合的なサポートを受けられる点が特徴です。
(2) 総合的な金融サービスとの連携
みずほ銀行で住宅ローンを組むと、以下のサービスと連携できます。
- みずほダイレクト(インターネットバンキング)で金利タイプ変更が手数料無料
- 預金口座からの自動引き落とし設定
- 投資・保険商品との一体的な資産管理
メインバンクとして利用している場合、手続きがスムーズに進む利点があります。
(3) 全期間重視プランの金利引き下げ幅(-1.60%~-2.05%)
みずほ銀行の住宅ローンには「全期間重視プラン」があり、金利引き下げ幅が-1.60%~-2.05%です(みずほ銀行「みずほ住宅ローン商品概要」)。
引き下げ幅は審査結果により決定されます。審査に通過すれば、基準金利から引き下げ幅を差し引いた金利が適用されます。
みずほ銀行の金利タイプと金利水準
(1) 変動金利(年0.525%~、2025年11月時点)
みずほ銀行の変動金利は、年0.525%~です(ネット手続きで最大優遇時、2025年11月時点)。
変動金利の特徴:
- 年2回金利見直しがある(4月と10月)
- 一般的に固定金利より低い
- 将来の金利上昇リスクがある
変動金利は、低金利を重視する方に向いていますが、金利上昇時は返済額が増える可能性があります。
(2) 固定金利選択(2年~20年、10年固定は年2.1%)
みずほ銀行の固定金利選択型は、一定期間金利を固定し、固定期間終了後に再度金利タイプを選択できる方式です(みずほ銀行「金利支払方法」)。
固定期間の選択肢:
- 2年、3年、5年、7年、10年、15年、20年
10年固定金利:年2.1%(2025年11月時点)
固定期間中は金利が変わらないため、その間の返済額が確定します。固定期間終了後、再度変動金利または固定金利を選択できます。
(3) 全期間固定金利(返済終了まで金利固定)
全期間固定金利は、借入時の金利が返済終了まで変わらない金利タイプです。
メリット:
- 返済額が確定し、長期的な計画が立てやすい
- 金利上昇リスクがない
デメリット:
- 一般的に変動金利より高い
- 金利低下時も恩恵を受けられない
家計に余裕がない方や、返済計画を確定させたい方に適しています。
(4) 他行との金利比較(都市銀行・ネット銀行)
みずほ銀行の金利水準を、他行と比較してみましょう(2025年11月時点、価格.com「住宅ローン金利比較」)。
| 金融機関タイプ | 変動金利(下限) | 10年固定金利(下限) |
|---|---|---|
| 都市銀行 | 0.345%~0.625% | 1.610%~2.150% |
| ネット銀行 | 0.344%~0.647% | 1.553%~2.163% |
| みずほ銀行 | 0.525%~ | 2.1% |
みずほ銀行の金利は、メガバンクとしては競争力があります。ただし、ネット銀行の方が低金利の場合もあるため、複数行を比較検討することを推奨します。
変動金利と固定金利の選び方
(1) 変動金利が向いている人(家計に余裕、貯蓄で金利上昇に対応可能)
変動金利は、以下の条件に当てはまる方に向いています(全国銀行協会)。
- 家計に余裕がある:金利上昇時も返済を継続できる
- 貯蓄で金利上昇に対応できる:繰上返済で借入残高を減らせる
- 借入期間が短い:金利上昇リスクにさらされる期間が短い
- 低金利を重視:初期の返済額を抑えたい
新規借入者の約8割が変動金利を選択していますが、金利上昇リスクへの警戒感が高まっています。
(2) 固定金利が向いている人(家計に余裕がない、貯蓄が少ない)
固定金利は、以下の条件に当てはまる方に向いています。
- 家計に余裕がない:返済額の変動に対応できない
- 貯蓄が少ない:金利上昇時の繰上返済が難しい
- 借入期間が長い:金利上昇リスクにさらされる期間が長い
- 返済計画を確定させたい:将来の支出を正確に把握したい
固定金利は変動金利より高いですが、返済額が確定するため、安心感があります。
(3) 固定期間の選び方(2年~20年)
固定金利選択型の場合、固定期間をどう選ぶかがポイントです。
| 固定期間 | 適している人 |
|---|---|
| 2~5年 | 短期的に金利を固定し、その後の金利情勢を見て判断したい人 |
| 10年 | 住宅ローン控除の適用期間(10年または13年)と合わせて固定したい人 |
| 15~20年 | 長期的に返済計画を確定させたい人 |
固定期間が長いほど金利が高くなる傾向がありますが、金利上昇リスクを長期間回避できます。
(4) 金利タイプ変更の方法(みずほダイレクトで手数料無料)
みずほ銀行では、みずほダイレクト(インターネットバンキング)を利用すれば、金利タイプ変更が手数料無料でできます。
変更可能なパターン:
- 変動金利 → 固定金利選択
- 固定金利選択 → 変動金利
- 固定金利選択 → 固定金利選択(固定期間の変更)
ただし、変更のタイミングや条件があるため、事前にみずほ銀行の公式サイトまたは担当者に確認しましょう。
みずほ銀行住宅ローンのメリットと注意点
(1) メリット(メガバンクの信頼性、店舗網、総合サービス)
みずほ銀行住宅ローンのメリットは以下の通りです。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| メガバンクの信頼性 | 長年の実績と安心感 |
| 全国の店舗網 | 対面相談が可能 |
| 総合的な金融サービス | 預金、投資、保険との連携 |
| 金利タイプ変更が手数料無料 | みずほダイレクトで柔軟に変更可能 |
| 繰上返済手数料 | インターネットバンキング経由なら無料 |
(2) 団体信用生命保険の保障内容
みずほ銀行の住宅ローンには、**団体信用生命保険(団信)**が付帯します。
基本保障:
- 死亡または高度障害状態でローン残債が完済される
オプション保障(金利上乗せで追加可能):
- 8大疾病保障(がん・脳卒中・急性心筋梗塞等)
- がん保障(がんと診断されたらローン残債が完済)
健康に不安がある場合は、保障内容を重視した金融機関選びも検討しましょう。
(3) 諸費用(融資手数料、保証料)
みずほ銀行の住宅ローンには、以下の諸費用がかかります。
| 費用 | 金額の目安 |
|---|---|
| 融資手数料 | 33,000円 |
| 保証料 | 借入金額・返済期間により異なる(数十万円~) |
| 印紙代 | 数万円 |
| 登記費用 | 数十万円 |
諸費用は金融機関により大きく異なるため、複数行を比較する際は、金利だけでなく諸費用も含めた総コストで判断しましょう。
(4) 金利以外のチェックポイント(繰上返済手数料、ATM手数料等)
住宅ローンを選ぶ際は、金利以外に以下もチェックしましょう。
| 項目 | みずほ銀行の場合 |
|---|---|
| 繰上返済手数料 | インターネットバンキング経由なら無料 |
| ATM手数料 | みずほ銀行ATMなら無料 |
| 金利タイプ変更手数料 | みずほダイレクトなら無料 |
| 団信の保障内容 | 基本保障+オプション保障 |
これらのサービスは、長期的な利便性とコストに影響します。
2025年の金利動向と今後の見通し
(1) 2024年のマイナス金利政策廃止と利上げの影響
2024年3月、日本銀行はマイナス金利政策を廃止しました(住まいサーフィン「今後の住宅ローン金利はどうなる?」)。
その後、2024年7月に0.25%、2025年1月に0.5%へ利上げが行われました。
影響:
- 短期プライムレートが2024年9月に15年ぶりに上昇
- 変動金利の基準金利も上昇傾向
- 固定金利は長期金利(10年国債利回り)の影響を受け、上昇
(2) 変動金利の基準金利見直し(2026年1月から年2.875%)
みずほ銀行は、変動金利の基準金利を以下のように見直します(みずほ銀行「お借入中のローン変動金利の基準金利見直しについて」)。
| 期間 | 適用基準金利 |
|---|---|
| 2025年12月約定返済分まで | 年2.625% |
| 2026年1月約定返済分から | 年2.875% |
影響:
- 変動金利で借入中の方は、2026年1月から適用金利が上昇する可能性
- 金利引き下げ幅が変わらない場合、実際の適用金利も上昇
(3) 固定金利の上昇傾向(10年国債利回りが約17年ぶりの高水準)
固定金利は、長期金利(10年国債利回り)の影響を受けます。2025年10月時点で、10年国債利回りが約17年ぶりの高水準に達しています(モゲチェック「住宅ローン金利2025年11月の最新動向」)。
影響:
- 固定金利は上昇傾向が続いている
- 早めに固定金利で借入すると、将来の金利上昇リスクを回避できる
(4) 今後の金利見通し(日銀の金融政策正常化により緩やかに上昇)
日本銀行の金融政策正常化により、変動金利・固定金利ともに緩やかに上昇する見通しです。
2025年11月時点の動向:
- 変動金利は2025年4月の利上げ以降横ばい
- 固定金利は上昇傾向が続いている
今後も日銀の金融政策や経済情勢により金利は変動するため、最新情報を確認しながら判断することが重要です。
まとめ:金利タイプ選択のポイントと次のアクション
みずほ銀行の変動金利は年0.525%~、10年固定金利は年2.1%で、メガバンクとしては競争力があります(2025年11月時点)。全期間重視プランでは金利引き下げ幅が-1.60%~-2.05%です。
変動金利は家計に余裕があり貯蓄で金利上昇に対応できる人、固定金利は家計に余裕がない・貯蓄が少ない人に向いています。新規借入者の約8割が変動金利を選択していますが、個々の状況により判断が必要です。
2026年1月から変動金利の基準金利が年2.625%から年2.875%に引き上げ予定で、今後も日銀の金融政策正常化により緩やかに上昇する見通しです。
金利だけでなく、団体信用生命保険の保障内容、諸費用(融資手数料、保証料)、繰上返済手数料等も含めて総合的に判断しましょう。
次のアクション:
- みずほ銀行の公式サイトで最新金利を確認
- 複数の金融機関(都市銀行、ネット銀行、住宅金融支援機構のフラット35)の金利を比較
- 自分の家計状況やリスク許容度を考慮し、変動金利・固定金利を選択
- 金融機関の担当者に相談し、審査を申し込む
- 契約前に、金利・諸費用・サービス内容を最終確認
ファイナンシャルプランナーや金融機関の担当者に相談しながら、ご自身に合った住宅ローンを選びましょう。
