みずほ銀行の住宅ローンが選ばれる理由
住宅ローンを検討する際、「メガバンクとネット銀行、どちらを選べばいいのか」と迷う方は少なくありません。
この記事では、みずほ銀行の住宅ローンに焦点を当て、金利プラン、審査基準、メリット・デメリット、他行との比較を、みずほ銀行公式サイトや各種メディアの情報を元に詳しく解説します。
メガバンクの住宅ローンを検討している方や、みずほ銀行が自分に合っているか判断したい方に役立つ情報を提供します。
この記事のポイント
- みずほ銀行はネット専用ローンなら変動金利0.775%~とネット銀行並みの低金利を実現
- メガバンクの信頼性と全国店舗での対面相談が可能
- AI事前診断で最短1分で審査結果を確認、勤続年数3ヶ月以上から審査対象
- 返済中の金利タイプ変更が無料、ライフステージ応援プランで返済額の増減が可能
- デメリットは最優遇金利で借りられるケースが少ない、保証料が他行より高め
(1) メガバンクの信頼性とネット銀行並みの低金利を両立
みずほ銀行の住宅ローンは、メガバンクとしての信頼性と、ネット銀行並みの低金利を両立している点が大きな特徴です。
みずほ銀行公式サイトによると、ネット専用ローンなら変動金利0.775%~(2025年10月時点)で、auじぶん銀行や住信SBIネット銀行などのネット銀行と同水準の金利を提供しています。
メガバンクの安心感を求めつつ、金利の低さも重視したい方にとって、みずほ銀行は有力な選択肢となります。
(2) 全国の店舗で対面相談が可能
みずほ銀行は全国に店舗を展開しており、住宅ローンの相談や手続きを対面で行うことができます。
ネット銀行は金利が低い反面、対面サポートがないため、初めて住宅ローンを組む方や、複雑な借入条件の方には不安が残る場合があります。みずほ銀行なら、店舗で専門の担当者に相談しながら手続きを進められます。
住宅ローンは数千万円の借入となるため、対面での安心感を重視する方に適しています。
(3) AI事前診断で最短1分で審査結果を確認
みずほ銀行では、AI事前診断サービスを提供しており、年齢・勤務先・年収などの情報を入力するだけで、最短1分で審査結果の見込みを確認できます。
PCやスマホからそのまま正式申込が可能で、手続きがスムーズに進む点もメリットです。AI診断により、事前に借入可能性を把握できるため、複数の金融機関を比較検討する際にも便利です。
みずほ銀行の住宅ローン金利プランと手数料
(1) 変動金利(0.775%~1.225%・2025年10月時点)
みずほ銀行の金利一覧によると、2025年10月時点の変動金利は0.775%~1.225%です。
変動金利は市場金利に連動して変動するため、金利が低い時期は返済負担を抑えられます。ただし、金利が上昇すると返済額が増加するリスクもあります。
変動金利の見直しルール:
- 5年ルール:金利が変動しても、返済額は5年間据え置き
- 125%ルール:返済額見直し時、前回比で125%以上に増えないようにする
これらのルールにより、急激な返済負担増を防ぐ仕組みがあります。
(2) 固定金利(10年固定2.1%等)
固定金利は、借入時に金利が確定し、返済期間中は変わらないプランです。
2025年10月時点のみずほ銀行の10年固定金利は2.1%です。変動金利に比べて金利は高めですが、金利上昇リスクがないため、返済計画が立てやすいメリットがあります。
固定金利期間終了後は、再度変動金利または固定金利を選択できます。
(3) 保証料前払い方式(融資額×2.20%+33,000円)
みずほ銀行の住宅ローンでは、保証料を初期に支払う「保証料前払い方式」が標準です。
保証料の計算例:
- 融資額3,000万円の場合
- 保証料:3,000万円 × 2.20% = 66万円
- 事務手数料:33,000円
- 合計:約69.3万円
保証料は他のメガバンクより若干高めですが、長期的に借りる場合は前払い方式の方が総支払額を抑えられます。
(4) 借入時負担ゼロ型(初期費用なし・金利上乗せ)
みずほ銀行では、初期費用を抑えたい方向けに「借入時負担ゼロ型」も提供しています。
このプランでは、保証料・事務手数料を初期に支払わず、月々の金利に上乗せする方式です。初期費用が不要なため、頭金をできるだけ残したい方に適しています。
ただし、金利が上乗せされるため、長期的には総支払額が増える可能性があります。早期完済を予定している方には、借入時負担ゼロ型が有利です。
(5) 2025年10月の金利引き上げとその背景
日本経済新聞によると、みずほ銀行は2025年10月に変動金利を0.25%引き上げ、基準金利を2.875%、最優遇金利を0.775%としました。これはネット住宅ローン開始以来の最高水準です。
金利引き上げの背景には、日本銀行の金融政策による短期プライムレートの上昇があります。2025年1月に日銀が利上げを行い、2026年1月からさらに基準金利が引き上げられる予定です。
金利上昇傾向が続く中、変動金利で借りる場合は金利上昇リスクを十分に考慮する必要があります。
みずほ銀行住宅ローンの審査基準と申込条件
(1) 年齢条件(満18歳以上71歳未満、最終返済時81歳未満)
みずほ銀行公式サイトによると、住宅ローンの申込条件は以下の通りです。
- 申込時年齢:満18歳以上71歳未満
- 最終返済時年齢:81歳未満
この条件は他のメガバンクと同水準です。
(2) 勤続年数(3ヶ月以上から審査対象)
みずほ銀行の特徴の一つが、勤続年数3ヶ月以上から審査対象となる点です。
他のメガバンクでは勤続年数1年以上や3年以上が条件となる場合が多いため、みずほ銀行は転職後すぐでも申込可能な点で柔軟性があります。
モゲチェックによると、勤続年数が短い方でも、安定した収入があれば審査に通る可能性があります。
(3) 返済比率(年収400万円未満35%、400万円以上40%)
返済比率とは、年収に占める年間返済額の割合です。みずほ銀行の審査基準は以下の通りです。
| 年収 | 返済比率 |
|---|---|
| 400万円未満 | 35%以内 |
| 400万円以上 | 40%以内 |
この基準は他のメガバンクと同水準です。ただし、返済比率には住宅ローンだけでなく、マイカーローン、カードローン、奨学金などの返済額も含まれます。
審査に通るためには、他のローンをできるだけ完済しておくことが推奨されます。
(4) その他の審査項目(健康状態・信用情報・他のローン)
住宅ローン審査では、年収・勤続年数以外に以下の項目も重視されます。
| 審査項目 | 詳細 |
|---|---|
| 健康状態 | 団体信用生命保険(団信)への加入が必須 |
| 信用情報 | クレジットカードの延滞、債務整理の履歴がないか確認 |
| 他のローン | マイカーローン、カードローン、リボ払いの有無 |
信用情報に傷がある場合は、審査に通らない可能性が高いため、事前に信用情報機関(CIC、JICC等)で確認することが推奨されます。
(5) ネット住宅ローンと店頭手続きの違い
みずほ銀行の住宅ローンには、「ネット住宅ローン」と「店頭手続き」の2つの申込ルートがあります。
| 項目 | ネット住宅ローン | 店頭手続き |
|---|---|---|
| 金利 | 低い(0.775%~) | 高い |
| 手続き | ネット完結 | 対面相談可能 |
| 利用条件 | 厳しめ | 柔軟 |
住まいサーフィンによると、ネット住宅ローンは金利が低い反面、利用条件が厳しめで、複雑な借入条件の方はネット手続きが使えない場合があります。
その場合は、店頭で相談しながら手続きを進めることが推奨されます。
みずほ銀行住宅ローンのメリットとデメリット
(1) メリット①:返済中の金利タイプ変更が無料
みずほ銀行の大きなメリットの一つが、返済中の金利タイプ変更が無料である点です。
例えば、変動金利で借りた後、金利が上昇しそうな局面で固定金利に変更する際、手数料がかかりません。他の金融機関では金利タイプ変更に数万円の手数料がかかる場合があるため、みずほ銀行は柔軟性が高いと言えます。
(2) メリット②:ライフステージ応援プラン(返済額増減可能)
みずほ銀行独自のサービスとして、「ライフステージ応援プラン」があります。
このプランでは、出産・育児・介護などのライフイベントに応じて、一定期間返済額を減額したり、後で増額したりすることが可能です。
子育て世帯や介護が必要な家庭にとって、柔軟な返済計画を立てられる点は大きなメリットです。
(3) メリット③:分割融資が追加手数料なしで利用可能
注文住宅を建てる場合、複数回に分けて融資を受ける「分割融資」が必要になることがあります。
みずほ銀行では、分割融資を追加手数料なしで利用できます。つなぎ融資を利用すると別途手数料がかかるため、分割融資の方が費用を抑えられます。
(4) デメリット①:最優遇金利で借りられるケースは少ない
住まいサーフィンによると、みずほ銀行の最優遇金利(0.775%)で借りられるケースは少ないとされています。
審査結果次第で金利が上がる可能性があり、実際の適用金利は0.9%~1.2%程度になることが多いです。銀行側も「宣伝用の金利」と認めており、最優遇金利で借りられる条件は非常に厳しいと言われています。
(5) デメリット②:保証料が他行より高め
みずほ銀行の保証料は、融資額×2.20%+33,000円と、他のメガバンクより若干高めです。
例えば、三菱UFJ銀行の保証料は融資額×2.06%程度であり、みずほ銀行の方が割高です。長期的に借りる場合は、保証料の差が総支払額に影響します。
(6) デメリット③:固定金利選択時に手数料が発生(11,000円)
固定金利を選択する際、みずほ銀行では11,000円の手数料が必要です。さらに、固定期間終了後に再度固定金利を選択する場合も、再び11,000円の手数料がかかります。
金利タイプ変更は無料ですが、固定金利選択には手数料が発生する点は注意が必要です。
他のメガバンク・ネット銀行との比較
(1) メガバンク(三菱UFJ・三井住友)との金利・手数料比較
以下は、主要メガバンクの金利・手数料を比較した表です(2025年10月時点)。
| 項目 | みずほ銀行 | 三菱UFJ銀行 | 三井住友銀行 |
|---|---|---|---|
| 変動金利 | 0.775%~ | 0.345%~ | 0.475%~ |
| 10年固定 | 2.1% | 1.64% | 2.09% |
| 保証料 | 融資額×2.20% | 融資額×2.06% | 融資額×2.06% |
| 事務手数料 | 33,000円 | 33,000円 | 33,000円 |
三菱UFJ銀行の変動金利が最も低く、みずほ銀行は中位に位置しています。ただし、審査結果次第で金利が変わるため、複数の金融機関で審査を受けて比較することが重要です。
(2) ネット銀行(auじぶん・住信SBI)との金利・サービス比較
以下は、主要ネット銀行との金利・サービスを比較した表です。
| 項目 | みずほ銀行 | auじぶん銀行 | 住信SBIネット銀行 |
|---|---|---|---|
| 変動金利 | 0.775%~ | 0.319% | 0.298% |
| 店舗サポート | ○(全国店舗) | ×(ネットのみ) | ×(ネットのみ) |
| 対面相談 | 可能 | 不可 | 不可 |
ネット銀行は金利が低い反面、対面サポートがありません。みずほ銀行はネット銀行並みの金利を提供しつつ、全国の店舗で対面相談が可能な点が差別化要素です。
(3) 店舗サポートの有無(メガバンクvs.ネット銀行)
メガバンクとネット銀行の最大の違いは、店舗サポートの有無です。
- メガバンク(みずほ等):全国の店舗で対面相談可能、複雑な借入条件にも対応
- ネット銀行(auじぶん等):金利が低いがネット完結のみ、対面サポートなし
初めて住宅ローンを組む方や、複雑な借入条件の方には、メガバンクの対面サポートが安心です。
(4) 審査基準の違い(勤続年数・返済比率)
審査基準も金融機関により異なります。
| 項目 | みずほ銀行 | 三菱UFJ銀行 | auじぶん銀行 |
|---|---|---|---|
| 勤続年数 | 3ヶ月以上 | 1年以上 | 1年以上 |
| 返済比率 | 35~40% | 35~40% | 35% |
みずほ銀行は勤続年数3ヶ月以上から審査対象となり、他行より条件が緩い点がメリットです。
まとめ:みずほ銀行の住宅ローンが向いている人
みずほ銀行の住宅ローンは、メガバンクの信頼性とネット銀行並みの低金利を両立している点が最大の特徴です。全国の店舗で対面相談が可能で、AI事前診断により最短1分で審査結果を確認できます。
勤続年数3ヶ月以上から審査対象となり、転職後すぐでも申込可能な点も魅力です。返済中の金利タイプ変更が無料で、ライフステージ応援プランにより返済額の増減も柔軟に対応できます。
一方、最優遇金利で借りられるケースは少なく、保証料が他行より高めである点はデメリットです。また、固定金利選択時には11,000円の手数料が必要です。
みずほ銀行の住宅ローンは、以下のような方に向いています。
- メガバンクの安心感を重視しつつ、低金利も求める方
- 全国の店舗で対面相談しながら手続きを進めたい方
- 転職後すぐに住宅ローンを組みたい方
- 返済中に金利タイプを柔軟に変更したい方
複数の金融機関で審査を受け、金利・手数料・サービス内容を比較検討しながら、自分に合った住宅ローンを選びましょう。
