マンション売却のタイミングを見極める重要性
マンション売却を検討する際、「いつ売るのがベストなのか」と悩む方は少なくありません。
この記事では、マンション売却のベストタイミングを、市場動向、築年数、税金、季節、個人事情の観点から解説します。
複数の要素を総合的に判断し、後悔しないマンション売却を実現できるようになります。
この記事のポイント
- ベストタイミングは2-3月の繁忙期、築5-10年、所有期間5年超、価格上昇局面が理想的
- 2025年は中古マンション価格が64ヶ月連続上昇中で売り時と言える
- 所有期間5年超で税率が半減(短期譲渡所得39.63% → 長期譲渡所得20.315%)
- 築年数は5年ごとに価格が下落する傾向があり、築25年以内が売りやすい
- 繁忙期(2-3月)に合わせるなら前年12月から準備を開始すると効果的
(1) 売却タイミングが価格に与える影響(数百万円の差が出る)
売却タイミングによって、売却価格に数百万円の差が出ることがあります。
例えば、市場が好調な時期に売却すれば相場より高く売れる可能性があり、逆に市場が低調な時期に売却すると、相場より安くなる可能性があります。
また、所有期間が5年未満か5年超かで税率が大きく変わるため、税金の観点からもタイミングが重要です。
(2) 複数の要素を総合的に判断する必要性(市場・築年数・税金・個人事情)
マンション売却のタイミングは、以下の複数の要素を総合的に判断する必要があります。
| 要素 | 考慮すべきポイント |
|---|---|
| 市場動向 | 価格上昇局面か、金利の動向 |
| 築年数 | 築5-10年が売りやすい、築25年以内が目安 |
| 税金 | 所有期間5年超で税率が半減 |
| 季節 | 2-3月の繁忙期が需要が高い |
| 個人事情 | 転勤・相続・離婚等の事情 |
以下では、各要素の詳細を解説します。
市場動向から見る2025年の売却タイミング
2025年の市場動向を踏まえ、売却タイミングを見極めます。
(1) 2025年は売り時と言える理由(価格64ヶ月連続上昇、円安)
クラモアによると、2025年現在、中古マンション価格は2020年5月から64ヶ月連続で上昇しています。
また、円安により海外投資家が日本の不動産を購入しやすい状況が続いており、需要が高い状態です。
これらの要因から、2025年は売り時と言える状況です。
(2) 金利上昇の影響:日銀が2024年3月に17年ぶり利上げ、2025年1月に約0.5%へ
一方で、GRO-BELによると、日本銀行が2024年3月に17年ぶりに利上げを実施し、2025年1月には政策金利を約0.5%に引き上げました。
金利上昇により住宅ローンの返済額が増えるため、買い手が慎重になる可能性があります。
今後は金利上昇の影響で買い手の購買意欲が低下する可能性があるため、早めの売却を検討することを推奨します。
(3) 今後の市場予測と注意点
今後の市場予測は不確実ですが、以下の点に注意が必要です。
- 金利のさらなる上昇:住宅ローン金利が上がれば、買い手の負担が増え、需要が減少する可能性
- 円安の反転:円高に転じれば、海外投資家の需要が減少する可能性
- 価格調整の可能性:64ヶ月連続上昇後、調整局面に入る可能性
市場動向は変動するため、定期的に不動産会社に相談し、最新情報を確認することを推奨します。
築年数別の売却タイミングと価格への影響
築年数は売却価格に大きな影響を与えます。
(1) 築5年ごとに価格が下落する傾向
HOMESによると、マンション価格は築5年ごとに下落する傾向があります。
新築時を100とすると、築5年で約90、築10年で約80、築15年で約70、築20年で約60程度が目安です(物件や地域により異なる)。
築5年未満、築10年未満など、節目の前に売却を検討すると、価格が下落する前に売却できます。
(2) 築25年以内が売りやすい(築30年超でも3割は成約)
三井のリハウスによると、築25年以内のマンションは売りやすい傾向があります。
築30年超のマンションでも全体の3割は成約していますが、築25年以内に比べて売却期間が長くなる可能性があります。
築年数が経過している場合は、大規模修繕後に売却するなど、タイミングを工夫することが重要です。
(3) 大規模修繕後は売却しやすくなる
大規模修繕(外壁塗装、配管更新等)を実施した後は、築年数が経過していても売却しやすくなります。
大規模修繕により建物の状態が改善されるため、買い手が安心して購入できます。
大規模修繕の直前に売却すると、修繕積立金の一時金を支払う必要がある場合があるため、修繕後に売却するか、事前に売却するか、慎重に判断してください。
税金の観点:所有期間5年超で税率が半減
税金の観点からも、売却タイミングを見極めることが重要です。
(1) 短期譲渡所得(5年以内):税率39.63%
所有期間5年以内で売却した場合、短期譲渡所得として税率39.63%(所得税30.63%+住民税9%)が適用されます。
例えば、売却益が1,000万円の場合、約396万円の税金がかかります。
(2) 長期譲渡所得(5年超):税率20.315%
所有期間5年超で売却した場合、長期譲渡所得として税率20.315%(所得税15.315%+住民税5%)が適用されます。
売却益が1,000万円の場合、約203万円の税金となり、短期譲渡所得と比べて約193万円の節税になります。
(3) 税負担を抑えるタイミングの見極め
税負担を抑えるためには、所有期間が5年を超えてから売却することを推奨します。
所有期間は、取得日(購入日)から売却した年の1月1日時点で計算されます。
例えば、2020年3月に購入した物件は、2025年1月1日時点で所有期間4年9ヶ月となり、短期譲渡所得が適用されます。2026年1月1日時点で所有期間5年9ヶ月となり、長期譲渡所得が適用されます。
具体的な計算方法や特例については、税理士に相談することを推奨します。
季節・個人事情を考慮した最適なタイミング
季節や個人事情も、売却タイミングに影響を与えます。
(1) 繁忙期(2-3月)に合わせる:前年12月から準備開始
長谷工の仲介によると、2-3月が最も需要が高い繁忙期です。
新年度(4月)に合わせて引っ越しをする人が多いため、2-3月に物件を探す人が増えます。
繁忙期に合わせるなら、前年12月から売却活動を開始し、2-3月に認知度を高めることで、成約率を高められます。
(2) 平均売却期間3-4ヶ月を考慮したスケジュール
マンション売却の平均期間は3-4ヶ月です。
余裕を持って6ヶ月程度のスケジュールを確保し、売り急ぎを避けることで、適正価格での売却が可能になります。
売却スケジュールは以下のように計画してください。
| 時期 | 作業内容 |
|---|---|
| 売却の6ヶ月前 | 不動産会社に査定依頼、市場価格調査 |
| 売却の3-4ヶ月前 | 媒介契約締結、売り出し開始 |
| 売却の1-2ヶ月前 | 内覧対応、価格交渉 |
| 売却日 | 売買契約締結、決済・引渡し |
(3) 個人事情(転勤・相続・離婚等)とのバランス
転勤・相続・離婚等の個人事情により、売却タイミングが限られる場合があります。
このような場合は、市場動向や税金の観点だけでなく、個人事情も考慮して総合的に判断してください。
売り急ぎで相場より安く売却すると数百万円の損失になる可能性があるため、可能な限り余裕のあるスケジュールを確保することを推奨します。
まとめ:マンション売却で成功するための判断基準
マンション売却のベストタイミングは、2-3月の繁忙期、築5-10年、所有期間5年超、価格上昇局面が理想的です。複数の要素を総合的に判断してください。
2025年は中古マンション価格が64ヶ月連続上昇中で、円安により海外投資家の需要もあり、売り時と言えます。ただし、日銀が金利を引き上げており、今後は買い手が慎重になる可能性があるため、早めの検討を推奨します。
所有期間5年超で税率が半減します(短期譲渡所得39.63% → 長期譲渡所得20.315%)。税負担を抑えるため、所有期間が5年を超えてから売却することを推奨します。
築年数は5年ごとに価格が下落する傾向があり、築25年以内が売りやすいです。築30年超でも3割は成約していますが、大規模修繕後に売却するなど、タイミングを工夫してください。
繁忙期(2-3月)に合わせるなら前年12月から準備を開始し、平均売却期間3-4ヶ月を考慮して余裕のあるスケジュールを確保してください。専門家(宅建士・税理士)に相談しながら、後悔しないマンション売却を実現しましょう。


