土地売却の相場を調べる方法|査定の流れと高く売るコツ

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/10

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土地売却の相場を調べる5つの方法

土地を売却する際、「いくらで売れるのか」「適正価格はどう判断するのか」と悩む方は少なくありません。

この記事では、土地売却の相場を調べる方法、査定の流れ、高く売るコツを、公式データを元に解説します。千葉県での売却を検討している方にも役立つ情報を提供します。

この記事のポイント

  • 土地売却の相場調査には実勢価格・公示地価・路線価・ポータルサイト・不動産会社査定の5つの方法がある
  • 買取は仲介より早く売れるが、価格は市場相場の60〜80%程度になるのが一般的
  • 査定は1社ではなく3〜5社に依頼して比較することで適正価格を把握できる
  • 千葉県の土地売却相場は2,280万円(中央値)で、前年比104.6%と上昇傾向(2025年3月)
  • 売却活動から引き渡しまでの期間は目安として5〜6ヶ月程度

(1) 実勢価格(実際の取引価格)の調べ方

実勢価格は、実際に取引された土地の成約価格です。最も信頼できる相場情報で、国土交通省の不動産情報ライブラリで確認できます。

調べ方:

  1. 不動産情報ライブラリにアクセス
  2. 「不動産取引価格情報」を選択
  3. 都道府県・市区町村・地区を指定
  4. 土地の種類(宅地、農地等)を選択
  5. 該当する取引事例を確認

実勢価格は公示地価の約1.1〜1.2倍程度が目安とされ、実際の市場動向を反映しています。

(2) 公示地価・基準地価の活用

公示地価国土交通省が毎年1月1日時点で発表する標準地の価格で、毎年3月に公示されます。

基準地価は都道府県が毎年7月1日時点で発表する基準地の価格で、毎年9月に公示されます。

公示地価・基準地価は、実勢価格の約90%程度が目安です。これらの価格は、あくまで参考値として活用してください。

(3) 路線価から逆算する方法

路線価は、相続税・贈与税の算定基準となる道路に面した土地の価格で、公示地価の約80%に設定されています。

計算式:

土地の概算価格 = 路線価 ÷ 0.8

路線価は国税庁の路線価図で確認できます。

(4) 不動産ポータルサイトで相場を確認

SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホームなどの不動産ポータルサイトで、同じエリアの売り出し中の土地価格を確認できます。

注意点:

  • 売り出し価格であり、実際の成約価格ではない
  • 売り出し価格は実勢価格より5〜10%高めに設定されることが多い

(5) 不動産会社に査定を依頼

不動産会社に査定を依頼すると、市場動向や周辺の取引事例を考慮した具体的な価格を提示してもらえます。

査定のポイント:

  • 1社ではなく3〜5社に依頼して比較
  • 大手と地元密着型をバランス良く選ぶ
  • 査定の根拠を詳しく説明してもらう

不動産会社の査定と仲介・買取の違い

(1) 査定を依頼する際のポイント(3〜5社に依頼)

査定を複数社に依頼することで、適正な相場を把握できます。1社だけの査定では、その価格が高すぎるか低すぎるか判断が難しいためです。

査定依頼のポイント:

  • 大手不動産会社:全国的なネットワークがあり、販売力が高い
  • 地元密着型:エリアの特性や相場に詳しい
  • 複数社比較:3〜5社に依頼して平均値を把握

(2) 仲介のメリット・デメリット

仲介は、不動産会社に売却活動を依頼し、買主を探してもらう方法です。

メリット:

  • 市場相場に近い価格で売却できる可能性が高い
  • 広く買主を募集できる

デメリット:

  • 売却までに3〜6ヶ月程度かかる
  • 売却活動中は内覧対応が必要
  • 仲介手数料がかかる(売却価格×3%+6万円+消費税)

(3) 買取のメリット・デメリット(相場の60〜80%)

買取は、不動産会社が直接土地を買い取る方法です。

メリット:

  • 最短1〜2週間で現金化できる
  • 売却活動や内覧対応が不要
  • 仲介手数料がかからない

デメリット:

  • 買取価格は市場相場の60〜80%程度になる
  • 仲介より20〜40%安くなることが一般的

どちらを選ぶべきか:

  • 高く売りたい:仲介
  • 早く売りたい:買取

(4) 媒介契約の種類(専属専任・専任・一般)

不動産会社に仲介を依頼する際は、媒介契約を結びます。契約には3種類あります。

種類 特徴 メリット デメリット
専属専任媒介 1社のみに依頼、自己発見取引も不可 積極的な販売活動が期待できる 他社と比較できない
専任媒介 1社のみに依頼、自己発見取引は可 積極的な販売活動が期待できる 他社と比較できない
一般媒介 複数社に依頼可能 複数社の販売力を活用できる 販売活動が消極的になる可能性

土地売却の相場に影響する要因

(1) 土地の形状(整形地・不整形地)

土地の形状は売却価格を大きく左右します。

整形地:

  • 正方形・長方形に近い形状
  • 建築しやすく、利用価値が高い
  • 売却価格が高くなりやすい

不整形地:

  • 三角形・旗竿地など変形した形状
  • 建築制限があり、利用価値が低い
  • 売却価格が10〜30%下がる可能性

(2) 接道条件・用途地域

接道条件: 建築基準法では、建物を建てるために「幅員4m以上の道路に2m以上接していること」が原則です。接道義務を満たさない土地は、建物を建てられないため売却価格が大幅に下がります。

用途地域:

  • 住居系:住宅が建てられる、需要が高い
  • 商業系:店舗・事務所が建てられる、利用価値が高い
  • 工業系:工場が建てられる、住宅需要は低い

(3) 立地・駅距離・周辺環境

立地:

  • 駅から徒歩10分以内は高評価
  • 商業施設・学校・病院が近いと需要が高い

周辺環境:

  • 日当たり・眺望が良好
  • 騒音・悪臭がない
  • 治安が良い

(4) 市場動向と売却時期

土地価格は市場動向や売却時期によって変動します。

売り手有利の市場:

  • 成約件数・単価が上昇
  • 在庫件数が減少
  • 買い手が多く、高値で売れる可能性

買い手有利の市場:

  • 成約件数・単価が下落
  • 在庫件数が増加
  • 価格競争が激しく、売却に時間がかかる

千葉県の土地売却市場と相場動向

(1) 千葉県の土地売却相場(中央値2,280万円)

SUUMOの調査によると、千葉県の土地売却相場は2,280万円(中央値)です(2025年3月時点)。

(2) 前年比104.6%で上昇傾向(2025年3月)

千葉県の土地売却相場は前年比104.6%と上昇傾向にあります。これは、都心部へのアクセスの良さや、住環境の良さが評価されている結果と考えられます。

(3) 成約件数・単価上昇、在庫減少で売り手有利

千葉県では成約件数・成約単価ともに上昇し、在庫件数は減少しています。これは売り手有利の状況を示しており、売却を検討している方にとっては好機と言えます。

土地売却の流れと費用・税金

(1) 売却の基本的な流れ(査定~引き渡しまで5〜6ヶ月)

LIFULL HOME'Sの解説によると、土地売却の流れは以下の通りです。

  1. 相場調査・査定(1週間〜1ヶ月)
  2. 媒介契約の締結(1週間程度)
  3. 売却活動(3〜6ヶ月)
  4. 売買契約の締結(1週間程度)
  5. 決済・引き渡し(1〜2ヶ月)

全体で5〜6ヶ月が目安ですが、土地の条件や市場動向により前後します。

(2) 売却にかかる費用(仲介手数料・測量費用等)

土地売却時には、以下の費用がかかります。

項目 内容 目安額
仲介手数料 売却価格×3%+6万円+消費税 50〜150万円
測量費用 境界確定測量 50〜100万円
登記費用 抵当権抹消登記等 5〜10万円
印紙税 売買契約書に貼付 1〜2万円

仲介手数料は売却価格に応じて変動します。

(3) 譲渡所得税の計算方法(長期20.315%、短期39.63%)

国税庁の解説によると、土地売却で利益が出た場合、譲渡所得税が課税されます。

譲渡所得の計算式:

譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 - 譲渡費用

税率:

  • 長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%
  • 短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%

例(売却価格3,000万円、取得費500万円、譲渡費用200万円の場合):

譲渡所得 = 3,000万円 - 500万円 - 200万円 = 2,300万円
長期譲渡所得税 = 2,300万円 × 20.315% ≒ 467万円

(4) 3000万円特別控除と確定申告

居住用財産(自宅の土地)を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。

適用条件:

  • 自宅として居住していた土地
  • 住まなくなってから3年以内の売却
  • 過去3年以内に特例を受けていない

特別控除を適用して税額がゼロでも、確定申告は必須です。詳細は税理士にご相談ください。

まとめ:土地を高く売るためのポイント

土地売却の相場を調べるには、実勢価格・公示地価・路線価・不動産ポータルサイト・不動産会社査定の5つの方法を組み合わせることが重要です。査定は1社ではなく3〜5社に依頼して比較し、適正価格を把握してください。

買取は仲介より早く売れますが、価格は市場相場の60〜80%程度になります。高く売りたいなら仲介、早く売りたいなら買取を検討しましょう。

千葉県の土地売却相場は2,280万円(中央値)で、前年比104.6%と上昇傾向にあります(2025年3月)。成約件数・単価上昇、在庫減少で売り手有利の状況です。

土地の境界が確定していないと売却後にトラブルになる可能性があるため、事前に測量を行うことをおすすめします。詳細は宅地建物取引士や税理士にご相談ください。

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よくある質問

Q1土地売却の相場はどうやって調べればいいですか?

A15つの方法があります。1) 実勢価格:国土交通省の不動産情報ライブラリで実際の取引価格を確認、2) 公示地価・基準地価:標準地の価格を参考、3) 路線価:路線価÷0.8で概算価格を算出、4) 不動産ポータルサイト:売り出し価格を比較、5) 不動産会社への査定依頼:3〜5社に依頼して比較。複数の方法を組み合わせて適正価格を把握することが重要です。

Q2仲介と買取はどちらがいいですか?

A2高く売りたいなら仲介、早く売りたいなら買取がおすすめです。仲介は市場相場に近い価格で売却できますが、売却までに3〜6ヶ月程度かかります。買取は最短1〜2週間で現金化できますが、価格は市場相場の60〜80%程度になります(仲介より20〜40%安い)。売却の優先順位(価格vs時間)で判断してください。

Q3土地売却にかかる税金はいくらですか?

A3譲渡所得(売却価格-取得費-譲渡費用)に対して課税されます。所有期間5年超で長期譲渡所得(税率20.315%)、5年以下で短期譲渡所得(税率39.63%)です。居住用財産なら3,000万円特別控除も適用可能です。例:売却価格3,000万円、取得費500万円、譲渡費用200万円の場合、譲渡所得2,300万円×20.315%≒467万円の税金がかかります。詳細は税理士にご相談ください。

Q4千葉県の土地売却相場はどれくらいですか?

A42025年3月時点で中央値2,280万円、前年比104.6%で上昇傾向にあります。成約件数・成約単価ともに上昇し、在庫件数は減少しているため売り手有利の状況です。都心部へのアクセスの良さや住環境の良さが評価されています。エリアにより価格は大きく異なるため、詳細は不動産会社に査定を依頼してください。

Q5土地売却にかかる期間はどのくらいですか?

A5査定から引き渡しまで5〜6ヶ月が目安です。内訳は、査定(1週間〜1ヶ月)→売却活動(3〜6ヶ月)→契約・決済(1〜2ヶ月)という流れです。土地の条件や市場動向により前後します。買取なら最短1〜2週間で現金化可能ですが、価格は市場相場の60〜80%程度になります。

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Room Match編集部

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