一条工務店の住宅と固定資産税|高くなる理由と軽減措置のポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/30

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一条工務店の住宅と固定資産税|高いと言われる理由

一条工務店で住宅を建てる際、「固定資産税が高い」という情報を目にした方は少なくありません。高性能住宅として知られる一条工務店の住宅は、太陽光パネルや全館床暖房などの設備が標準装備されており、これらが固定資産税の評価額に影響するためです。

この記事では、一条工務店の住宅がなぜ固定資産税が高くなるのか、その仕組みと軽減措置の活用方法、実際の税額試算を、国土交通省一条工務店公式の情報を元に解説します。

初めて一条工務店で住宅を建てる方でも、固定資産税の仕組みと長期的な維持費を正確に把握できるようになります。

この記事のポイント

  • 一条工務店住宅の固定資産税は、標準装備の高性能設備により一般住宅より年間10万円程度高くなる傾向がある
  • 全館床暖房(1㎡あたり約172円)、建材一体型太陽光パネル、外壁タイル等が評価額を押し上げる
  • 新築住宅の軽減措置(3年間)、認定長期優良住宅の特例(5年間)により税額が2分の1に軽減される
  • 軽減期間終了後は税額が倍増するため、長期的な資金計画が必要
  • 35年間で他社より約350万円高いケースもあるが、光熱費削減によりトータル維持費では相殺できる可能性がある

固定資産税が高くなる仕組み

(1) 高性能設備が評価額に与える影響

固定資産税は、土地・建物等の固定資産を所有する者に課される地方税で、毎年1月1日時点の所有者が納税義務者となります。税額は「課税標準額(固定資産税評価額)× 1.4%」で計算されます。

一条工務店の住宅は、以下の高性能設備が標準装備されているため、建物評価額が高くなります。

設備 評価額への影響
全館床暖房 1㎡あたり約172円(床面積全体が対象)
建材一体型太陽光パネル 建物の一部として評価額に含まれる
外壁タイル 一般的なサイディングより評価額が高い
熱源機器(床暖房) 設備として評価対象

(出典: パパっと節税「高すぎる床暖房の固定資産税を安くするコツ」

(2) 全館床暖房の評価(1㎡あたり約172円)

一条工務店の全館床暖房は、住宅全体に設置されるため、床面積全体が評価対象となります。例えば、30坪(約100㎡)の住宅の場合、床暖房だけで年間約17,200円の評価額増加となります。

また、床暖房の熱源機器も設備として評価されるため、追加で数万円の評価額増加が見込まれます。

(3) 建材一体型太陽光パネル・外壁タイルの影響

一条工務店の太陽光パネルは建材一体型のため、建物の一部として評価され、固定資産税の対象となります。一般的な後付け太陽光パネルは償却資産として別計算される場合もありますが、一体型は建物評価額に含まれます。

外壁タイルも、一般的なサイディングと比較して評価額が高く設定されるため、固定資産税が上昇する要因となります。

軽減措置と認定長期優良住宅のメリット

(1) 新築住宅の軽減措置(3年間1/2)

2026年3月31日までに建てられた新築住宅は、120㎡までの部分について、固定資産税が2分の1に軽減されます。軽減期間は3年間です。

項目 内容
対象期間 2026年3月31日までに建築された新築住宅
軽減内容 固定資産税が2分の1に軽減
軽減期間 3年間(4年目から通常税額)
対象面積 120㎡までの部分

(出典: 国土交通省「新築住宅に係る税額の減額措置」

(2) 認定長期優良住宅の特例(5年間1/2)

長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅として認定を受けた「認定長期優良住宅」の場合、軽減期間が5年間に延長されます。

一条工務店の住宅は長期優良住宅認定を受けやすい仕様のため、認定取得を推奨します。

(出典: 一条工務店公式「【2025年度版】 長期優良住宅4つの減税・優遇制度を解説」

(3) 軽減期間終了後の税額変化に注意

軽減措置が終了すると、税額が倍増します。例えば、軽減期間中に年間6万円だった場合、軽減期間終了後は年間12万円になります。

長期的な資金計画を立てる際は、軽減期間終了後の税額も考慮に入れておくことが重要です。

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実際の税額試算と実例

(1) 30坪の一条工務店住宅の税額例(8〜13万円/年)

30坪の一条工務店住宅の固定資産税実例は以下の通りです(軽減措置適用後)。

商品名 床面積 軽減措置適用後の年間税額
i-smart 約30坪(100㎡) 約8万円
グランスマート 約30坪(100㎡) 約13万円

(出典: 建築士の家づくりノート「一条工務店の固定資産税はいくら?」DINNER夫婦の家計簿「【一条工務店30坪】固定資産税を公開します」

(2) i-smart・グランスマートの実例

i-smartとグランスマートでは、標準装備の設備内容が異なるため、固定資産税にも差が出ます。グランスマートは外壁タイルの面積が大きいため、評価額が高くなる傾向があります。

(3) 軽減措置適用前後の比較

軽減措置適用前後の税額を比較すると以下のようになります。

期間 年間税額(i-smartの例)
軽減期間中(1〜5年目、長期優良住宅の場合) 約8万円
軽減期間終了後(6年目以降) 約16万円

他社ハウスメーカーとの比較

(1) 35年間での固定資産税総額の差

一条工務店の住宅と他社ハウスメーカーの住宅を比較すると、35年間で約350万円の差が出るケースもあります。

(出典: SUZUKI SANCHI「【比較】一条工務店と他社ハウスメーカーの固定資産税」

(2) 光熱費削減による相殺効果

一条工務店の高性能住宅は、太陽光パネルと全館床暖房により光熱費が大幅に削減されます。年間の光熱費削減額が10万円を超えるケースもあり、35年間で350万円以上の削減が見込まれます。

このため、固定資産税の差額をトータル維持費で見ると相殺できる可能性があります。

(3) 総維持費で考えるコストパフォーマンス

固定資産税だけでなく、光熱費、メンテナンス費用を含めたトータル維持費で判断することが重要です。一条工務店の住宅は初期の固定資産税は高いものの、長期的には光熱費削減により収支が改善する可能性があります。

まとめ:トータルコストで考える固定資産税

一条工務店の住宅は、太陽光パネル、全館床暖房、外壁タイル等の高性能設備が標準装備されているため、一般的な住宅より固定資産税が高くなります。30坪の住宅で年間8〜13万円程度(軽減措置適用後)が目安です。

ただし、認定長期優良住宅の認定を受ければ5年間の軽減措置が適用され、初期の税負担を抑えることができます。また、光熱費削減により長期的にはトータル維持費で相殺できる可能性があります。

固定資産税の詳細な計算や軽減措置の適用については、お住まいの自治体や税理士にご相談ください。一条工務店の長期優良住宅認定については、営業担当者に確認することをおすすめします。

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よくある質問

Q1一条工務店の固定資産税が高いのはなぜ?

A1太陽光パネル、全館床暖房、外壁タイル等の高性能設備が標準装備されており、これらが建物評価額を押し上げるためです。全館床暖房は1㎡あたり約172円、建材一体型太陽光パネルは建物の一部として評価され、外壁タイルも一般的なサイディングより評価額が高く設定されます。一般的な住宅より年間10万円程度高くなる傾向があります。

Q2一条工務店の固定資産税はいくらくらい?

A230坪の住宅で年間8万円〜13万円程度(軽減措置適用後)が目安です。i-smartは約8万円、グランスマートは約13万円の実例があります。商品や設備内容により変動します。軽減期間(3年間または5年間)終了後は税額が倍増するため、長期的な資金計画が必要です。

Q3固定資産税を安くする方法は?

A3認定長期優良住宅の認定を受ければ、軽減期間が5年間に延長されます(一般住宅は3年間)。一条工務店の住宅は長期優良住宅認定を受けやすい仕様のため、認定取得を推奨します。軽減措置により、当初5年間は固定資産税が2分の1に軽減され、税負担を大幅に抑えることができます。

Q4他のハウスメーカーと比べて固定資産税はどれくらい高い?

A435年間で約350万円の差が出るケースもあります。ただし、一条工務店の高性能住宅は光熱費が大幅に削減されるため(年間10万円以上の削減も)、トータル維持費で見ると相殺できる可能性があります。固定資産税だけでなく、光熱費、メンテナンス費用を含めた総合的な判断が重要です。

Q5軽減措置はいつまで適用される?

A52026年3月31日までに建てられた新築住宅が対象です。一般住宅は3年間、認定長期優良住宅は5年間、120㎡までの部分について固定資産税が2分の1に軽減されます。軽減期間終了後は税額が倍増するため、資金計画に含めておくことが重要です。詳細はお住まいの自治体にご確認ください。

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