不動産一括査定おすすめ比較!選び方のポイントと注意点

公開日: 2025/11/1

不動産一括査定とは?複数社の査定額を比較できるサービス

不動産の売却を検討する際、「複数の不動産会社に査定を依頼したいけど、1社ずつ連絡するのは手間」と感じる方は少なくありません。

この記事では、不動産一括査定サービスの仕組み、選び方のポイント、メリット・デメリットを、国土交通省や各サービスの公式情報を元に解説します。

単なるサービス紹介ではなく、読者が自分のニーズに合ったサービスを選べるよう、客観的な比較軸を提示します。

この記事のポイント

  • 不動産一括査定は、1回の入力で複数社に査定依頼できるサービス
  • 提携社数、対応エリア、個人情報の扱い、営業連絡の有無が選ぶポイント
  • 査定額はあくまで目安であり、実際の売却価格とは異なる場合がある
  • 一括査定のメリットは時間短縮と相場把握、デメリットは営業連絡の増加
  • 複数サービス・複数社での査定比較が重要

不動産一括査定サービスの仕組み

不動産一括査定サービスとは、ユーザーが物件情報を1回入力するだけで、複数の不動産会社に査定依頼できるサービスです。

基本的な流れ

  1. 物件情報の入力: サービスのWebサイトで物件の所在地・種別・面積等を入力
  2. 不動産会社の選択: 提携する不動産会社の中から査定を依頼する会社を選択(通常3-6社)
  3. 査定結果の受け取り: 各不動産会社から査定額が届く(机上査定なら1-3日、訪問査定なら1週間程度)
  4. 不動産会社の比較: 査定額・根拠・対応を比較し、信頼できる会社を選定

ビジネスモデル

一括査定サービス自体は無料です。サービス運営者は、ユーザーが売却成立した際に不動産会社から成功報酬を受け取る仕組みです。

ユーザーは売却成立時に仲介手数料(物件価格×3%+6万円+消費税)を不動産会社に支払いますが、一括査定サービス自体への支払いはありません。

査定額はあくまで目安

査定額はあくまで売却予想額であり、実際の成約価格は市場動向・買主との交渉次第で変動します。査定額を鵜呑みにせず、査定根拠の説明を求めることが重要です。

一括査定サービスを選ぶポイント

一括査定サービスを選ぶ際の具体的な判断基準を提示します。

提携不動産会社数とバランス(大手・地域密着)

提携社数が多いほど選択肢が広がりますが、質も重要です。1,500社以上あれば十分とされています。

サービス 提携社数 大手・地域密着のバランス
LIFULL HOME'S 4,769社 地域密着が多い
SUUMO 2,000社以上 大手・地域密着バランス型
すまいValue 6社(大手のみ) 大手特化

大手(全国ネットワーク、豊富な販売実績)と地域密着(地元の強み、きめ細かい対応)のバランスを確認しましょう。

対応エリア・物件種別

自分の物件が対応しているか確認が必要です。

  • 対応エリア: 都市部は全サービス対応、地方は対応エリアが限られる場合がある
  • 物件種別: マンション・戸建て・土地は全サービス対応、一棟物件・投資用物件は一部サービスのみ対応

個人情報の取り扱い方針とプライバシーポリシー

一括査定サービスは、入力した個人情報を複数の不動産会社に提供します。個人情報保護法に基づき、プライバシーポリシーを確認してください。

確認すべき項目:

  • 第三者提供の同意内容(どの不動産会社に提供されるか)
  • 個人情報の保管期間
  • オプトアウト(情報提供の停止)方法

営業電話の有無・連絡方法の指定

一括査定は複数社から営業連絡が来ます。営業電話を避けたい場合、以下の方法があります。

  • 机上査定を選択: 訪問査定より営業圧力が低い
  • メール連絡希望を明記: 備考欄に「電話連絡不可、メールのみ希望」と記載
  • 匿名査定サービスを利用: 個人情報(氏名・電話番号)を提供せずに概算価格を知れる

ただし、訪問査定(精度の高い査定)を受ける場合は、電話連絡が必要になるケースが多い点に注意してください。

一括査定サービスのメリット

一括査定サービスには以下のメリットがあります。

時間短縮

1回の入力で複数社に査定依頼できるため、1社ずつ連絡する手間が省けます。通常、3-6社に依頼するのに必要な時間は10-15分程度です。

相場把握

複数社の査定額を比較することで、自分の物件の相場感を把握できます。1社のみの査定では、その査定額が高いのか低いのか判断できません。

不動産会社の比較

査定額だけでなく、査定根拠の説明、対応の丁寧さ、実績等を比較できます。信頼できる不動産会社を見極める材料になります。

一括査定サービスのデメリットと対策

一括査定サービスには以下のデメリットもあります。

営業電話の増加

一括査定は複数社から営業連絡が来ます。特に訪問査定を選択すると、電話連絡が増える傾向があります。

対策:

  • 机上査定を選択する
  • 備考欄に「メールのみ希望」と記載する
  • 依頼する会社数を3社程度に絞る

高すぎる査定額の提示

媒介契約を取るために、相場より高い査定額を提示する会社があります。高額査定に惑わされず、査定根拠の説明を求めることが重要です。

公益財団法人不動産流通推進センターによると、宅地建物取引業法では査定根拠の説明義務が規定されています。

対策:

  • 複数社の査定額を比較し、平均値を把握する
  • 査定根拠(取引事例、市場動向等)の説明を求める
  • 高額査定を提示した会社には、根拠を詳しく質問する

個人情報の拡散

一括査定サービスは個人情報を複数の不動産会社に提供します。情報管理に不安がある場合は、匿名査定サービスの利用を検討してください。

不動産一括査定と不動産鑑定の違い

不動産の価格を知る方法には、無料査定(不動産会社)と有料鑑定(不動産鑑定士)の2種類があります。

項目 無料査定(不動産会社) 有料鑑定(不動産鑑定士)
費用 無料 20-40万円程度
実施者 不動産会社 不動産鑑定士
法的効力 なし あり
目的 売却の参考 相続税申告、裁判等

通常の売却では無料査定で十分ですが、以下のケースでは有料鑑定が必要です。

  • 相続税申告で土地評価が必要
  • 相続争いで公平な評価が必要
  • 離婚財産分与で財産評価が必要
  • 裁判で不動産の価値を争う場合

詳細は国土交通省の不動産鑑定評価に関する法律をご確認ください。

まとめ:複数サービス・複数社で比較しよう

不動産一括査定サービスは、1回の入力で複数社に査定依頼できる便利なツールです。選ぶ際の判断基準は、提携社数、対応エリア、個人情報の扱い、営業電話の有無です。

一括査定のメリットは時間短縮と相場把握ですが、営業連絡の増加や高すぎる査定額の提示というデメリットもあります。査定額はあくまで目安であり、実際の売却価格とは異なる点を理解してください。

複数サービス・複数社での査定比較を行い、査定額の根拠説明を求め、信頼できる不動産会社を見極めることが重要です。

次のアクションは、複数の一括査定サービスで査定依頼を行い、査定結果を比較し、信頼できる不動産会社を選定することです。

よくある質問

Q1不動産一括査定は本当に無料ですか?

A1査定自体は完全無料です。一括査定サービスは、ユーザーが売却成立時に不動産会社から成功報酬を受け取るビジネスモデルです。ただし売却成立時には、不動産会社に仲介手数料(物件価格×3%+6万円+消費税)を支払う必要がある点にご注意ください。

Q2一括査定で営業電話を避ける方法は?

A2①机上査定を選択する(訪問査定より営業圧力が低い)、②備考欄に「電話連絡不可、メールのみ希望」と記載する、③依頼する会社数を3社程度に絞る、の方法があります。ただし訪問査定(精度の高い査定)を受ける場合は、電話連絡が必要になるケースが多い点にご注意ください。

Q3査定額が会社によって大きく異なる理由は?

A3①査定基準の違い(取引事例の選定、市場動向の見方)、②営業戦略の違い(高額査定で媒介契約を取ろうとする会社もある)、③得意エリア・物件種別の違い(地域密着は地元の強み、大手は全国ネットワーク)が理由です。複数社比較で相場感を掴み、査定根拠の説明を求めることが重要です。

Q4不動産鑑定士の鑑定が必要なケースは?

A4①相続税申告で土地評価が必要、②相続争いで公平な評価が必要、③離婚財産分与で財産評価が必要、④裁判で不動産の価値を争う場合です。通常の売却では無料査定(不動産会社)で十分ですが、法的効力を持つ評価が必要な場合は有料鑑定(手数料20-40万円程度)を推奨します。

Q5提携社数が多いほど良いサービスですか?

A5提携社数が多いほど選択肢は広がりますが、質も重要です。1,500社以上あれば十分とされています。大手(全国ネットワーク、豊富な販売実績)と地域密着(地元の強み、きめ細かい対応)のバランスを確認し、自分の物件に適した不動産会社が含まれているかを判断してください。