固定資産税のクレジットカード払い完全ガイド!手数料とポイント還元

公開日: 2025/10/27

固定資産税のクレジットカード払いとは

固定資産税の支払い方法として、クレジットカード払いを検討している方が増えています。「ポイントが貯まってお得なのか」「手数料とポイント還元を比べてどうなのか」と気になる方も多いでしょう。

この記事では、固定資産税のクレジットカード払いの仕組み、自治体別の対応状況、手数料とポイント還元率の比較、メリット・デメリットを、総務省等の公式情報を元に解説します。

この記事を読めば、自分の自治体が対応しているか、どのカードを使えばお得になるかを判断できるようになります。

この記事のポイント

  • 固定資産税のクレジットカード払いは自治体により対応状況が異なる(対応自治体ではオンライン納付可能)
  • 決済手数料は0.8〜1.0%程度が一般的で、還元率1.0%以上のカードを使えば手数料を相殺できる可能性がある
  • コンビニ窓口でのクレジットカード払いは不可で、オンライン納付専用
  • 領収書が発行されないため、納税証明書が必要な場合は自治体の窓口で申請する(発行に1-2週間かかる)
  • 主要都市(東京都・横浜市・大阪市等)の対応状況と手数料を確認し、自分の自治体を調べることが重要

自治体別の対応状況(対応自治体・非対応自治体)

固定資産税のクレジットカード払いは、すべての自治体で対応しているわけではありません。2023年4月に開始された地方税統一QRコード(eL-QR)により、対応自治体が増加していますが、依然として対応していない自治体も存在します。

対応自治体では、納付書に印字されたeL-QRを読み取ることで、地方税お支払サイト(eLTAX内の特設サイト)からクレジットカード納付が可能です。非対応自治体では、従来の納付方法(金融機関窓口、コンビニ、口座振替等)のみとなります。

決済方法(ヤフー公金支払い、F-REGI、自治体独自サイト)

クレジットカード納付の決済サイトは、自治体により異なります。主な決済方法は以下の3種類です。

決済方法 特徴
地方税お支払サイト(eLTAX) eL-QR対応の統一サイト。2023年4月開始で、多くの自治体が採用
F-REGI(エフレジ) 自治体が採用する決済代行サービスの一つ。eLTAX以外の納付方法
自治体独自サイト 自治体が独自に運営する決済サイト。対応カードブランドや手数料が異なる場合がある

対応カードブランド(VISA、Mastercard、JCB等)

多くの決済サイトでは、主要なカードブランド(VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club)が利用可能です。ただし、決済サイトにより対応カードブランドが異なる場合があるため、事前に確認することをおすすめします。

JCB公式サイトによると、地方税お支払サイトでは上記5ブランドが対応しており、納付上限額は1回あたり1,000万円です。

分割払い・リボ払いの可否

多くの自治体では、クレジットカード納付は一括払いのみ対応しています。一部自治体では分割払い・リボ払いも可能ですが、手数料が高くなるため注意が必要です。

リボ払いを選択すると、クレジットカード会社の手数料(年率15%程度)が別途発生するため、ポイント還元のメリットが相殺される可能性があります。原則として一括払いを推奨します。

主要都市の対応状況(東京都・横浜市・大阪市等)

主要都市の対応状況を個別に確認しましょう。以下の表に、東京都23区、横浜市、川崎市、さいたま市、大阪市、京都市、神戸市、名古屋市、福岡市、札幌市の対応状況をまとめました。

東京都23区(対応状況・決済サイト・手数料)

東京都23区は、地方税お支払サイト(eLTAX)およびモバイルレジに対応しています。システム利用料は、1万円増えるごとに82円(税込)が加算されます。例:10万円納付の場合、手数料820円(約0.82%)。

対応状況や手数料は変更される場合があるため、納付前に必ず東京都主税局の公式サイトで最新情報を確認してください。

横浜市・川崎市・さいたま市(対応状況・決済サイト・手数料)

横浜市、川崎市、さいたま市も地方税お支払サイト(eLTAX)に対応しています。手数料は東京都23区と同様で、1万円あたり82円程度です。

対応状況や手数料は変更される場合があるため、納付前に必ず各自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。

大阪市・京都市・神戸市(対応状況・決済サイト・手数料)

大阪市公式サイトによると、大阪市は地方税お支払サイト(eLTAX)に対応しており、手数料は1万円あたり82円です。京都市、神戸市も同様に対応しています。

対応状況や手数料は変更される場合があるため、納付前に必ず各自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。

名古屋市・福岡市・札幌市(対応状況・決済サイト・手数料)

名古屋市、福岡市、札幌市も地方税お支払サイト(eLTAX)に対応しており、手数料は1万円あたり82円程度です。

対応状況や手数料は変更される場合があるため、納付前に必ず各自治体の公式サイトで最新情報を確認してください。

決済手数料とポイント還元率の比較

決済手数料の相場(0.8〜1.0%程度)

地方税お支払サイト(eLTAX)の場合、システム利用料は1万円増えるごとに82-83円(税込)が加算されます。これは約0.82-0.83%に相当します。

例:

  • 固定資産税10万円を納付 → 手数料820円(0.82%)
  • 固定資産税20万円を納付 → 手数料1,640円(0.82%)

自治体独自サイトの場合、手数料率が1.0%程度になることもあるため、事前に確認することをおすすめします。

ポイント還元率の目安(カード別)

クレジットカードのポイント還元率は、カードにより異なります。主要カードの還元率は以下の通りです。

カード 還元率
楽天カード 1.0%
リクルートカード 1.2%
三井住友カード(NL) 0.5%(通常)、最大7%(特定条件)
JCBカードW 1.0%
dカード 1.0%

ただし、還元率は変動する可能性があるため、最新情報は各カード会社の公式サイトで確認してください。

お得になる条件(還元率1.0%以上のカード推奨)

三井住友カード公式サイトによると、還元率1.0%以上のカードを使えば、手数料(0.8〜1.0%)を相殺できる可能性があります。

例:

  • 固定資産税10万円を還元率1.0%のカードで納付
    • ポイント:1,000円分
    • 手数料:820円
    • 実質お得:180円

ただし、ポイント還元率や手数料は変動する可能性があるため、納付時点での最新情報を各自治体・カード会社の公式サイトで確認してください。

クレジットカード払いのメリット・デメリット

メリット(ポイント還元、支払いタイミングを遅らせる、納付書不要)

クレジットカード払いの主なメリットは以下の3つです。

  • ポイント還元: 還元率1.0%以上のカードを使えば、手数料を相殺してポイントを貯められる可能性がある
  • 支払いタイミングを遅らせる: カード引き落としまで1-2ヶ月あるため、資金繰りの調整がしやすい
  • 納付書不要で24時間納付可能: オンラインで完結するため、金融機関やコンビニに行く手間が省ける

デメリット(決済手数料、領収書が発行されない、納税証明書の発行に時間がかかる)

クレジットカード払いの主なデメリットは以下の3つです。

  • 決済手数料がかかる: 0.8〜1.0%程度の手数料が発生する。還元率が低いカードを使うと実質損する可能性がある
  • 領収書が発行されない: 納付書・現金納付のみ領収書が発行される。クレジットカード納付では完了メールを証拠として保管すること
  • 納税証明書の発行に時間がかかる: 自治体により1-2週間かかる。急ぎで納税証明書が必要な場合は、窓口での現金納付を検討すること

クレジットカード払いの手順(オンライン納付)

納付書のバーコード・納付番号を確認

まず、自治体から送付された納付書を確認します。eL-QR対応の納付書には、納付書右上にQRコードが印字されています。このQRコードをスマートフォンで読み取ることで、地方税お支払サイトにアクセスできます。

決済サイトにアクセス(ヤフー公金支払い、F-REGI等)

QRコードを読み取ると、地方税お支払サイト(eLTAX)またはF-REGI等の決済サイトに自動的に遷移します。手動でアクセスする場合は、各決済サイトのURLを確認してください。

カード情報を入力して決済

決済サイトで以下の情報を入力します。

  • カード番号
  • 有効期限
  • セキュリティコード(カード裏面の3桁または4桁の数字)
  • カード名義人

入力後、決済内容を確認し、「決済する」ボタンを押します。

完了メールを受信・保存

決済が完了すると、登録したメールアドレスに完了メールが送信されます。領収書が発行されないため、完了メールを証拠として保管してください。納税証明書が必要な場合は、自治体の窓口で申請します(発行に1-2週間かかる)。

まとめ:固定資産税のクレジットカード払いをお得に活用する

固定資産税のクレジットカード払いは、自治体により対応状況が異なります。地方税お支払サイト(eLTAX)を利用すれば、多くの自治体で納付可能です。

決済手数料は0.8〜1.0%程度が一般的で、還元率1.0%以上のカードを使えば手数料を相殺できる可能性があります。ただし、領収書が発行されない、納税証明書の発行に時間がかかる等のデメリットもあるため、自分の状況に応じて選択してください。

オンライン納付で24時間納付可能なため、納付期限ギリギリでも納付できます。ポイント還元を活用して、お得に固定資産税を納付しましょう。

よくある質問

Q1コンビニでクレジットカード払いはできますか?

A1コンビニ窓口でのクレジットカード払いは不可です。クレジットカード払いはオンライン納付専用で、地方税お支払サイト(eLTAX)等の決済サイトから納付します。コンビニでは現金・電子マネー(nanaco、WAON等)で納付可能です。nanacoにクレジットカードでチャージすればポイントが貯まる場合がありますが、対応カードは限られるため注意が必要です。

Q2決済手数料はいくらかかりますか?

A2地方税お支払サイト(eLTAX)の場合、システム利用料は1万円増えるごとに82-83円(税込)が加算されます。これは約0.82-0.83%に相当します。例えば10万円納付する場合、手数料は820円程度です。還元率1.0%以上のカードを使えば、ポイント1,000円分で手数料820円を相殺できる可能性があります。ただし、自治体独自サイトの場合は手数料率が1.0%程度になることもあるため、事前に確認してください。

Q3領収書は発行されますか?

A3クレジットカード払いでは領収書は発行されません。納付書・現金納付のみ領収書が発行されます。決済完了後に送信される完了メールを証拠として保管してください。納税証明書が必要な場合は、自治体の窓口で申請できますが、発行に1-2週間かかります。急ぎで納税証明書が必要な場合は、窓口での現金納付を検討することをおすすめします。

Q4分割払い・リボ払いはできますか?

A4多くの自治体では一括払いのみ対応しています。一部自治体では分割払い・リボ払いも可能ですが、クレジットカード会社の手数料(年率15%程度)が別途発生するため、ポイント還元のメリットが相殺される可能性があります。原則として一括払いを推奨します。分割払い・リボ払いの可否は、決済サイトで確認してください。

Q5どのカードを使えばお得ですか?

A5還元率1.0%以上のカード推奨です。例えば、楽天カード(1.0%)、リクルートカード(1.2%)、JCBカードW(1.0%)等があります。還元率1.0%のカードで10万円納付すると、ポイント1,000円分、手数料820円で実質180円お得になる可能性があります。ただし、還元率は変動するため、納付時点の最新情報を各カード会社の公式サイトで確認してください。