一戸建て漏水調査の費用相場と業者選び|完全ガイド

公開日: 2025/11/1

一戸建ての漏水調査とは|費用相場と調査が必要なケース

一戸建てに住んでいて、水道料金が急に高くなったり、壁や床に染みができたりした経験はありませんか?このような症状がある場合、漏水の可能性があります。

この記事では、一戸建ての漏水調査の費用相場や調査方法、信頼できる業者の選び方を、国民生活センターなどの公的機関の情報を元に解説します。

悪徳業者のトラブルを避け、適正な費用で確実に漏水問題を解決できるようになります。

この記事のポイント

  • 漏水調査の費用は調査方法により8,000円〜100,000円と大きく変動
  • 音聴調査・ガス加圧調査・サーモグラフィ調査など、方法により精度と費用が異なる
  • 信頼できる業者選びには、水道局指定工事店の確認と複数社の相見積もりが必須
  • 訪問販売業者による高額請求トラブルが多発しており、即決は禁物
  • 契約後8日以内ならクーリングオフ制度が利用可能

漏水調査の費用相場|調査方法別の特徴を比較

漏水調査の費用は、調査方法により大きく変動します。以下の表で主な調査方法と費用相場(イースマイルによる)を整理しました。

調査方法 費用相場 特徴 適用場面
目視調査 無料〜数千円 表面的なチェックのみ 明らかな漏水箇所がある場合
音聴調査 8,000〜15,000円 音聴棒や漏水探知機で水の音を検知 配管からの漏水疑い
ガス加圧調査 20,000〜30,000円 トレーサーガスで漏れ箇所を特定 より正確な調査が必要な場合
サーモグラフィ調査 60,000〜100,000円 赤外線カメラで温度差を可視化 大規模な建物・広範囲の調査
散水調査 別途見積もり 実際に水を撒いて浸入経路を再現 雨漏り調査

音聴調査(費用8,000〜15,000円)

音聴調査は、音聴棒や漏水探知機を使って配管から漏れる水の音を検知する方法です。地中や壁の中の配管でも検知可能で、比較的安価に調査できます。

ただし、周囲の騒音が大きい場所や、漏水量が少ない場合は検知が難しいことがあります。

ガス加圧調査(費用20,000〜30,000円)

配管内にトレーサーガス(無害な検知用ガス)を注入し、ガス漏れ箇所を検知器で特定する方法です。音聴調査よりも正確で、漏水箇所をピンポイントで特定できます。

費用は音聴調査の2倍程度ですが、確実性を求める場合に適しています。

サーモグラフィ調査(費用60,000〜100,000円)

赤外線カメラで壁や天井の温度分布を可視化し、漏水による温度変化を検出する非破壊調査です。建物を壊さずに広範囲を調査できるのが最大のメリットです。

費用は高額ですが、大規模な建物や原因箇所が不明な場合に有効です。

散水調査(雨漏り専用)

雨漏りが疑われる場所に実際に水を撒いて、浸入経路を再現・特定する方法です。時間がかかりますが、雨漏りの原因特定では最も精度が高い調査方法です。

漏水調査から修繕までの流れ|所要期間と総費用の目安

漏水調査は以下の流れで進みます。

ステップ1-2: 問い合わせ・現地調査・見積もり

まず、水道局指定工事店や調査会社に連絡します。現地調査(無料〜数千円)では、建物の状況を確認し、適切な調査方法を提案してもらいます。

この段階で、必ず複数社から見積もりを取ることが重要です。1社のみでは費用が適正かどうか判断できません。

ステップ3-4: 本調査・修繕工事

音聴調査やガス加圧調査、サーモグラフィ調査などで原因箇所を特定します。調査期間は1-3日程度です。

原因が判明したら修繕工事に移ります。配管の修理や防水工事などが必要で、費用は数万円〜数十万円と変動します。

ステップ5: 水道料金の減額申請

漏水が証明されれば、水道局に減額申請が可能です。ただし、減額対象は下水道料金のみで、上水道料金は減額されません。

修繕業者が発行する漏水証明書を水道局に提出します。自治体により条件が異なるため、事前に確認が必要です。

総費用の目安:

  • 調査費: 8,000円〜100,000円
  • 修繕費: 数万円〜数十万円
  • 合計: 10万円〜30万円程度(ケースにより変動)

所要期間:

  • 調査: 1-3日
  • 修繕: 1週間〜
  • 合計: 2週間〜1ヶ月程度

信頼できる業者の選び方|3つのチェックポイント

漏水調査では、業者選びが最も重要です。以下の3つのチェックポイントを必ず確認してください。

水道局指定工事店を選ぶ

水道局指定工事店とは、水道法に基づき各自治体が指定した工事事業者です。給水管の修理・交換などの認可工事が可能で、信頼性が高いのが特徴です。

自治体のホームページで指定工事店のリストを確認できます。まずはこのリストから業者を探すのが安全です。

複数社の相見積もりを取る

最低3社から見積もりを取り、費用と作業内容を比較します。1社のみでは高額か適正か判断できず、不要な大規模工事(配管全交換等)を勧められるリスクもあります。

見積もり時には、調査費用・修繕費用・追加料金の可能性を必ず確認してください。

事前見積もりを書面で確認

口頭のみの説明は避け、必ず書面で見積もりを受け取ります。後から高額請求されるトラブルを防ぐためです。

見積書には、調査方法・費用内訳・支払い条件が明記されているか確認してください。

悪徳業者の見分け方と対処法|高額請求トラブルを避ける

国民生活センターによると、水回り修理の高額請求トラブルが多発しています。以下の手口に注意してください。

典型的な悪徳業者の手口

手口1: 訪問販売で水道局職員を装う

「水道局から来ました」と言って訪問し、漏水検査と称して不要な高額工事を勧誘する手口です。水道局は無断で訪問検査を行うことはありません。

手口2: 極端に安い広告(「950円〜」)

チラシやマグネット広告で「950円〜」など極端に安い金額を提示しながら、実際の作業後に数十万円を請求する手口です。

手口3: 不安を煽る・即決を迫る

「今すぐ修理しないと大変なことになる」「本日限りの割引」などと言って、冷静な判断をさせないようにします。

トラブル時の対処法(クーリングオフ・消費生活センター相談)

クーリングオフ制度(8日以内)

訪問販売で契約した場合、特定商取引法により契約後8日以内なら無条件で解約できます。書面で通知すれば効力が発生します。

消費生活センターへの相談

契約してしまった場合は、消費生活センター(電話番号: 188)や国民生活センターに相談してください。消費者契約法で不当な高額契約の取消権があります。

まとめ|漏水調査は信頼できる業者に事前見積もりで依頼

一戸建ての漏水調査は、方法により費用が8,000円〜100,000円と大きく変動します。音聴調査・ガス加圧調査・サーモグラフィ調査など、状況に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。

信頼できる業者選びには、水道局指定工事店の確認、複数社の相見積もり、事前見積もりの書面確認が必須です。

訪問販売業者による高額請求トラブルが多発しているため、その場での契約は避け、冷静に判断してください。トラブル時はクーリングオフ制度や消費生活センターへの相談を活用しましょう。

まずは自治体のホームページで水道局指定工事店のリストを確認し、複数社に問い合わせることから始めましょう。

よくある質問

Q1漏水調査の費用相場はどのくらいですか?

A1調査方法により大きく変動します。音聴調査は8,000〜15,000円、ガス加圧調査は20,000〜30,000円、サーモグラフィ調査は60,000〜100,000円が目安です。建物の規模や調査範囲により追加費用が発生する場合もあります。事前に複数社から見積もりを取り、費用内訳を確認することが重要です。

Q2漏水調査にかかる期間はどのくらいですか?

A2調査自体は1-3日程度で完了します。散水調査(雨漏り調査)は時間がかかる場合があります。修繕工事を含めると1週間〜1ヶ月程度が目安です。緊急時は即日対応可能な業者もありますが、複数社の見積もり比較を優先することをおすすめします。

Q3訪問販売で「漏水検査」と言われましたが信用できますか?

A3訪問販売は悪徳業者のリスクが非常に高いため注意が必要です。水道局職員を装う手口が多発しており、国民生活センターが注意喚起しています。水道局は無断で訪問検査を行うことはありません。その場で契約せず、必ず水道局指定工事店に問い合わせて確認してください。契約後8日以内ならクーリングオフ制度が利用できます。

Q4漏水で増えた水道料金は減額されますか?

A4漏水が証明されれば減額申請が可能です。ただし、減額対象は下水道料金のみで、上水道料金は減額されません。水道局に漏水証明書(修繕業者が発行)を提出して手続きを行います。自治体により条件や減額率が異なるため、事前に水道局に確認することをおすすめします。

Q5自分で漏水調査はできますか?

A5簡易的なチェックは可能です。全ての蛇口を閉めた状態で水道メーターが回っているか確認します。回っている場合は漏水の可能性があります。ただし、原因箇所の特定には専門機器(音聴棒、ガス検知器、赤外線カメラ等)が必要で、素人では困難です。早期発見と正確な修繕のために、専門業者への依頼を推奨します。