土地の相続手続き完全ガイド:必要書類と期限を詳しく解説

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公開日: 2026/1/15

結論:土地相続登記の全体の流れと最短ルート

親が亡くなり土地を相続することになったとき、相続登記の手続きは避けて通れません。2024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと過料(10万円以下)が発生するため、早めの対応が必要です。

相続登記の基本的な流れは、以下の通りです。

  1. 登記事項証明書を取得し、現状を確認
  2. 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を収集
  3. 相続人全員の戸籍謄本・住民票・印鑑証明書を準備
  4. 遺産分割協議書を作成(相続人全員の署名捺印)
  5. 登記申請書を作成し、管轄法務局に提出
  6. 申請後1〜2週間で登記完了

この流れを理解しておくだけでも、何から始めればよいかが明確になります。

まず最初にやること3つ

相続登記を始めるとき、まず以下の3つから取り組むことで、手続きがスムーズに進みます。

①登記事項証明書の取得(現状確認) 法務局またはオンライン(登記情報提供サービス)で、相続する土地の登記事項証明書を取得します。これにより、被相続人が所有者として登記されているか、抵当権などが設定されていないかを確認できます。

②被相続人の戸籍謄本収集を開始 相続登記には、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要です。本籍地の市区町村役場に請求しますが、転籍がある場合は複数の役所に郵送請求が必要になるため、早めに着手することが重要です。

③固定資産課税明細書の確認 毎年4月頃に市区町村から送付される固定資産課税明細書を確認します。登記申請日の属する年度のものが必要で、相続する土地の評価額を把握できます。

これら3つから始めることで、手続きの全体像が見えてきます。

かかる時間の目安

土地の相続登記にかかる時間は、ケースによりますが、以下が目安です。

  • 戸籍収集:1〜3ヶ月(転籍が多い場合はさらに長い)
  • 書類準備〜登記申請:1〜2ヶ月
  • 法務局での登記完了:申請後1〜2週間
  • 全体:3〜6ヶ月程度

特に、被相続人が転籍を繰り返している場合、複数の市区町村役場に戸籍謄本を請求する必要があり、郵送のやり取りで時間がかかります。相続登記の期限(3年以内)から逆算し、余裕を持って開始することが重要です。

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ステップ別の手順:戸籍収集から登記完了まで

相続登記の具体的な手順を、ステップごとに説明します。

Step1:事前準備(必要書類のチェックリスト)

相続登記には、以下の書類が必要です。

被相続人に関する書類

  • 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで連続したもの)
    • 戸籍、除籍、改製原戸籍を含む
  • 被相続人の住民票の除票または戸籍の附票

相続人に関する書類

  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 遺産分割協議書(相続人全員の署名捺印)

不動産に関する書類

  • 登記事項証明書(登記簿謄本)
  • 固定資産課税証明書または固定資産評価証明書(申請日の属する年度のもの)
  • 登記申請書

重要なポイント 土地を取得しない相続人の戸籍謄本も、遺産分割協議への参加資格証明のため必要です。また、本人以外が書類を取り寄せる場合は委任状が必要になります。

Step2:遺産分割協議書の作成と登記申請書の準備

必要書類が揃ったら、遺産分割協議書と登記申請書を作成します。

遺産分割協議書 相続人全員で話し合い、誰が土地を相続するかを決定します。遺産分割協議書には、相続人全員の署名と実印での捺印が必要で、一人でも反対すると協議は成立しません。

登記申請書 法務局の様式に従って作成します。相続人が複数いる場合は、登記の原因(相続)、相続人の持分、不動産の表示などを正確に記載する必要があります。

法定相続情報証明制度の活用 法定相続情報証明制度を利用すると、戸籍関連書類の一部が法務局提出不要となり、手続きが簡略化されます。特に、相続手続きが複数ある場合(銀行口座の名義変更など)に有効です。

Step3:法務局への登記申請と完了確認

準備した書類を、管轄法務局に提出します。

申請方法

  • 窓口申請:管轄法務局に直接持参
  • 郵送申請:管轄法務局に書留郵便で送付
  • オンライン申請:登記・供託オンライン申請システム(登記識別情報通知がある場合)

登記完了 申請後、法務局での審査が行われ、1〜2週間で登記が完了します。登記完了後、登記事項証明書を取得して、正しく登記されているか確認しましょう。

書類不備の場合 書類に不備がある場合、法務局から連絡があり、補正(訂正)または取り下げを求められます。補正期間内に対応すれば、再提出で登記が進みます。

よくある詰まりポイントと回避策

相続登記の手続き中に、多くの方が詰まるポイントがあります。

書類収集・入力で起きがちなミス

①出生から死亡まで全ての戸籍が揃っていない 被相続人の戸籍謄本は、出生から死亡まで連続したものが必要です。転籍がある場合、一つの市区町村役場では揃わないため、転籍前の本籍地に郵送請求する必要があります。戸籍を一つずつ辿りながら、連続性を確認しましょう。

②土地を取得しない相続人の戸籍も必要 遺産分割協議に参加する資格を証明するため、土地を取得しない相続人の戸籍謄本も必要です。相続人全員分の戸籍を準備しましょう。

③本人以外が書類を取り寄せる場合の委任状漏れ 相続人が戸籍謄本を取得する場合、本人以外が請求するときは委任状が必要です。郵送請求の場合、委任状を忘れると差し戻されるため、事前に確認しましょう。

④固定資産課税明細書の年度間違い 固定資産課税明細書は、登記申請日の属する年度のものが必須です。古い年度のものでは受理されないため、毎年4月頃に送付される最新のものを使用します。

トラブル時の代替手段

詰まったときの対処法を知っておくと、スムーズに進められます。

戸籍収集が複雑な場合:法定相続情報証明制度を活用 転籍が多く、戸籍収集が複雑な場合、法定相続情報証明制度を利用すると、一度戸籍を揃えて法務局に提出すれば、証明書が発行されます。この証明書を使えば、以降の手続きで戸籍謄本の原本提出が不要になります。

遺言書がある場合:法務局保管なら遺言書情報証明書、それ以外は家庭裁判所で検認 遺言書が法務局に保管されている場合は、遺言書情報証明書を取得します。それ以外の場合(自宅保管など)は、家庭裁判所で検認手続きが必要です。検認には1〜2ヶ月かかることがあるため、早めに対応しましょう。

書類不備で差し戻された場合:法務局に確認して再提出 法務局から補正の連絡があった場合、指摘された箇所を確認し、速やかに対応します。補正期間内に対応すれば、再提出で登記が進みます。

期限が迫っている場合:司法書士や相続代行サービスに依頼 相続登記の期限(3年以内)が迫っている場合や、戸籍収集が複雑で自分では進められない場合は、司法書士や相続代行サービスに依頼することで、確実に期限内に完了できます。

事前に確認しておきたいこと

相続登記を始める前に、以下の点を確認しておくと、期待と現実のギャップを埋められます。

期待しがちな点(実際はこうなりがち)

「1回で終わる」→ 実際は何度も役所・法務局に行く必要がある 戸籍収集、住民票取得、印鑑証明書取得、登記申請など、複数の役所・法務局に何度も足を運ぶ必要があります。郵送請求を活用すれば、役所に行く回数は減らせますが、時間はかかります。

「すぐ完了」→ 戸籍収集だけで1〜3ヶ月かかる 被相続人が転籍を繰り返している場合、複数の市区町村役場に郵送請求する必要があり、1〜3ヶ月かかることがあります。全体で3〜6ヶ月程度を見込んでおきましょう。

「郵送で全て済む」→ 本籍地が遠方の場合、郵送請求は可能だが時間がかかる 郵送請求は可能ですが、往復の郵送時間がかかるため、窓口請求より時間がかかります。余裕を持って請求しましょう。

「相続人全員の書類は不要」→ 土地を取得しない相続人の戸籍も必要 遺産分割協議に参加する資格を証明するため、土地を取得しない相続人の戸籍も必要です。相続人全員分の戸籍を準備しましょう。

ここはケースで変わる

相続登記の手続きは、ケースによって変わる部分があります。

遺言書の有無 遺言書がある場合、法務局に保管されている場合は遺言書情報証明書が必要です。それ以外の場合は家庭裁判所での検認が必要になります。遺言の内容によっては、遺産分割協議書が不要になる場合もあります。

相続人の数 相続人が多いほど、戸籍収集と遺産分割協議の調整が大変になります。相続人全員の合意が必要なため、連絡が取れない相続人がいると手続きが止まります。

転籍の回数 被相続人が転籍を繰り返している場合、複数の市区町村役場に戸籍謄本を請求する必要があります。転籍が多いほど、戸籍収集に時間がかかります。

不動産の数 複数の不動産を相続する場合、それぞれに登記簿謄本と固定資産税評価証明書が必要です。不動産が多いほど、書類準備の手間が増えます。

自分でやるのが向いている人・向いていない人

土地の相続登記を自分でやるか、専門家に依頼するかの判断基準を示します。

自分でやるのが向いている人

  • 時間的余裕があり、平日に役所・法務局に何度も行ける
  • 相続人が少なく(配偶者と子ども1〜2人程度)、シンプルなケース
  • 被相続人の転籍が少なく、戸籍収集が比較的簡単
  • 費用を最小限に抑えたい
  • 調べながら進めることが苦でない

自分でやるのが向いていない人

  • 仕事が忙しく、平日に役所・法務局に行く時間が取れない
  • 遠方に住んでおり、何度も帰省できない
  • 相続人が多く、遺産分割協議の調整が大変
  • 被相続人の転籍が多く、戸籍収集が複雑
  • 相続登記の期限(3年以内)が迫っている
  • 書類不備でやり直しのリスクを避けたい

相続登記は自分でも可能ですが、時間と手間がかかります。期限が迫っている場合や、仕事で時間が取れない場合は、専門家に依頼することで確実に期限内に完了できます。

まとめ:今日できる最短の一歩

土地の相続登記は、3年以内の義務化により、早めの対応が求められます。今日できる最短の一歩は、以下の通りです。

①登記事項証明書を取得 法務局またはオンライン(登記情報提供サービス)で、相続する土地の登記事項証明書を取得し、現状を確認します。

②被相続人の戸籍謄本の収集を開始 本籍地の市区町村役場に、被相続人の戸籍謄本を請求します。転籍がある場合は、転籍前の本籍地にも請求が必要です。

③固定資産課税明細書を確認 毎年4月頃に送付される固定資産課税明細書を確認し、相続する土地の評価額を把握します。

迷ったら無料相談で見積もりを取る 自分で進めるか、専門家に依頼するか迷ったら、まず無料相談で見積もりを取ることをおすすめします。総額を把握してから、自分でやる場合の手間と時間と比較して判断できます。

期限(3年以内)を確認し、逆算して計画を立てる 相続を知った日から3年以内に登記しないと過料が発生します。戸籍収集に1〜3ヶ月、全体で3〜6ヶ月かかることを考慮し、余裕を持って開始しましょう。

相続登記は一生に何度も経験するものではありません。期限を逃すと過料が発生するため、確実性を重視する場合は、専門家に依頼することが合理的です。

【相続ナビ】 では、戸籍収集から相続登記までワンストップで対応します。無料相談から始められるため、まずは見積もりを確認し、自分の状況に合うかを判断してみてください。

よくある質問

Q1土地の相続登記に必要な書類は何ですか?

A1被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本・住民票・印鑑証明書、固定資産課税証明書または固定資産評価証明書、登記事項証明書、遺産分割協議書、登記申請書が必要です。土地を取得しない相続人の戸籍も遺産分割協議の参加資格証明のため必要です。

Q2土地の相続登記にはどれくらい時間がかかりますか?

A2戸籍収集に1〜3ヶ月、書類準備から登記申請まで1〜2ヶ月、法務局での登記完了に申請後1〜2週間かかります。全体で3〜6ヶ月程度が目安ですが、転籍が多い場合や相続人が多い場合はさらに時間がかかります。

Q3相続登記の期限はいつまでですか?

A32024年4月から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記しないと過料(10万円以下)が発生します。期限内に確実に完了させるため、早めに手続きを開始することが重要です。

Q4自分で相続登記をするのは難しいですか?

A4相続人が少なく、財産がシンプルで、平日に時間が取れる場合は自分でも可能です。ただし、戸籍収集に1〜3ヶ月、書類不備でやり直しのリスクがあるため、期限が迫っている場合や仕事で時間が取れない場合は、司法書士や相続代行サービスの利用が確実です。

Q5遺言書がある場合、相続登記の手続きは変わりますか?

A5遺言書がある場合、法務局に保管されている場合は遺言書情報証明書が必要です。それ以外の場合は家庭裁判所での検認が必要になります。遺言の内容によっては遺産分割協議書が不要になる場合もありますが、検認手続きが追加で必要になります。