大和市の土地価格相場：2025年最新データで見る平均坪単価
大和市で土地購入や売却を検討する際、「実際の相場はいくらなのか」「神奈川県内でどの程度の水準なのか」「公示地価と実際の取引価格の差は？」と気になる方は多いでしょう。
この記事では、大和市の土地価格相場・地価推移・エリア別の特性・購入メリット・売却時のポイントを、国土交通省・神奈川県の公的データを元に解説します。
初めて不動産を売買する方でも、大和市の土地市場を正確に理解できるようになります。
この記事のポイント
- 大和市の土地価格相場は坪単価73万円〜88万円が目安（2025年時点）
- 公示地価は前年比+5.01%上昇だが、実際の取引価格は-4〜8%下落という乖離がある
- 中央林間駅周辺（坪単価約98万円）と高座渋谷駅周辺（約50万円）では約2倍の価格差
- 東急田園都市線・小田急江ノ島線・相鉄本線の3路線が利用可能、市内8駅で交通利便性が高い
- 土地売却時は境界確定・測量（費用30-80万円程度）が必要な場合がある
(1) 大和市の平均坪単価は73万円〜88万円
国土交通省の公示地価データによると、2025年時点の大和市の土地価格相場は以下の通りです。
| 指標 | 価格（円/㎡） | 坪単価（円/坪） |
|---|---|---|
| 公示地価（2025年） | 22万4485円 | 約74万円 |
| 基準地価（2025年） | 23万6000円 | 約78万円 |
| 実際の取引相場（SUUMO） | 26万5000円 | 約88万円 |
（出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ）
公示地価・基準地価は国・都道府県が定める公的な指標であり、土地取引の目安となります。一方、実際の取引価格は用途地域・土地の形状・駅からの距離等により大きく変動するため、坪単価73万円〜88万円を目安として認識するのが適切です。
(2) 神奈川県内での大和市の地価水準（県内23位）
神奈川県の地価調査によると、大和市は県内33市町村中23位の地価水準です。
神奈川県内の地価ランキング（上位5市）
- 横浜市（県内最大都市）
- 川崎市（東京隣接）
- 鎌倉市（観光地・高級住宅地）
- 藤沢市（湘南エリア）
- 茅ヶ崎市（湘南エリア）
大和市は県央部の中核都市として、横浜・東京へのアクセスが良好な一方、湘南エリアと比べると価格は控えめです。県内で見ると中位の水準ですが、3路線が利用可能な交通利便性を考慮すると、比較的手頃な価格帯と言えるでしょう。
大和市の地価推移：公示地価と実際の取引価格の乖離に注意
(1) 2024年公示地価は前年比+5.01%上昇、用途別の傾向
国土交通省によると、2024年の公示地価は前年比+5.01%上昇となりました。
用途別の地価動向
| 用途 | 前年比 | 傾向 |
|---|---|---|
| 住宅地 | +5.43% | 上昇 |
| 商業地 | +6.79% | 上昇 |
| 工業地 | +7.06% | 上昇 |
（出典: 国土交通省 不動産情報ライブラリ）
全ての用途で上昇傾向にあり、特に工業地の上昇率が高くなっています。大和市の「子育て王国」としての住環境サポートや、3路線の交通利便性が、地価上昇を支えていると考えられます。
(2) 実際の取引価格は前年比-4〜8%下落という乖離
一方、国土交通省の実際の取引価格データによると、2024年の取引価格は前年比-4〜8%で下落しています。
公示地価と実際の取引価格の乖離
- 公示地価: 前年比+5.01%上昇
- 実際の取引価格: 前年比-4〜8%下落
- 差: 約9〜13ポイントの乖離
この乖離は、公示地価が「標準地の評価額」であるのに対し、実際の取引価格は「需給バランス」で変動するためです。購入・売却の判断には、公示地価だけでなく、実際の取引事例を複数確認することが重要です。
(3) 10年後には約7.6%下落予想、長期的資産価値に注意
不動産価格予測サイトによると、大和市の地価は10年後には約7.6%下落する見込みです。
長期的な地価予測
- 現在（2025年）: 22万4485円/㎡
- 10年後（2035年）: 約20万7000円/㎡
- 下落率: 約7.6%
不動産は長期的な資産価値の変動リスクがあるため、「確実に値上がりする」と期待するのは危険です。購入目的（居住用・投資用等）を明確にし、専門家（宅地建物取引士等）への相談を推奨します。
大和市のエリア別土地価格：駅別・沿線別の価格差を比較
(1) 中央林間駅周辺が最高値（坪単価約98万円）
大和市内で最も地価が高いのは、東急田園都市線・小田急江ノ島線の接続駅である中央林間駅周辺です。
中央林間駅周辺の特徴
- 坪単価: 約98万円（29万5000円/㎡程度）
- 2路線利用可能: 東急田園都市線で渋谷へ約50分、小田急江ノ島線で新宿へ約60分
- 商業施設: 駅直結の商業施設、スーパー、飲食店等が充実
- 用途地域: 商業地域・第一種住居地域が中心
2路線が利用可能で都心へのアクセスが良好なため、住宅地としても人気が高いエリアです。
(2) 高座渋谷駅周辺が最安値（坪単価約50万円）
一方、大和市内で最も地価が低いのは小田急江ノ島線の高座渋谷駅周辺です。
高座渋谷駅周辺の特徴
- 坪単価: 約50万円（15万円/㎡程度）
- 環境: 住宅地が中心、落ち着いたエリア
- 価格差: 中央林間駅周辺と比べて約2倍の差
駅周辺の商業施設は中央林間駅ほど充実していませんが、落ち着いた住環境を求める方には適したエリアと言えるでしょう。
(3) 大和駅周辺（坪単価約95.6万円）の特徴
大和駅は小田急江ノ島線・相鉄本線の2路線が利用可能で、坪単価は約95.6万円です。
大和駅周辺の特徴
- 坪単価: 約95.6万円（29万円/㎡程度）
- 2路線利用可能: 小田急江ノ島線で新宿へ約60分、相鉄本線で横浜へ約30分
- 市役所・商業施設が集積する大和市の中心地
- 用途地域: 商業地域・近隣商業地域が中心
大和市の行政・商業の中心地であり、利便性が高いエリアです。
広告
大和市で土地を購入するメリットと注意点：3路線利用可能な交通利便性
(1) 東急田園都市線・小田急江ノ島線・相鉄本線の3路線が利用可能
大和市は3つの鉄道路線が利用可能で、都心・横浜へのアクセスが良好です。
主要駅までの所要時間
| 目的地 | 路線 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 渋谷駅 | 東急田園都市線（中央林間駅から） | 約50分 |
| 新宿駅 | 小田急江ノ島線（大和駅から） | 約60分 |
| 横浜駅 | 相鉄本線（大和駅から） | 約30分 |
| 町田駅 | 小田急江ノ島線（中央林間駅から） | 約10分 |
都心・横浜への通勤圏内であり、複数の路線が選択できるため、通勤ルートの柔軟性が高いのがメリットです。
(2) 市内8駅、市域の大部分が駅徒歩15分以内の好立地
大和市には8つの駅があり、市域のほとんどが駅まで徒歩15分以内という好立地です。
市内の駅一覧
- 東急田園都市線: 中央林間駅、つきみ野駅
- 小田急江ノ島線: 中央林間駅、南林間駅、鶴間駅、大和駅、高座渋谷駅
- 相鉄本線: 大和駅、さがみ野駅
駅密度が高いため、土地購入時に駅徒歩圏内の物件を見つけやすいのが特徴です。
(3) 建築条件付き土地の場合の注意点（指定建設会社との契約）
大和市の土地物件には「建築条件付き土地」が多く含まれます。
建築条件付き土地とは
- 一定期間内（通常3ヶ月以内）に指定の建設会社と建築請負契約を結ぶことが条件
- 指定建設会社以外での建築は不可
- 契約が成立しなかった場合、土地売買契約も白紙撤回
建築条件付き土地の場合、購入前に指定建設会社の施工実績・評判を確認することが重要です。条件なしの「更地」と明確に区別して検討してください。
大和市で土地を売却する際のポイント：境界確定・測量の重要性
(1) 境界確定・測量の必要性と費用（30-80万円程度）
土地売却時には、境界確定・測量が必要な場合があります。
境界確定・測量の流れ
- 土地家屋調査士に依頼
- 隣地所有者の立ち会いで境界確認
- 測量実施
- 確定測量図を作成
- 費用: 30-80万円程度（土地の広さ・形状により変動）
境界が不明確な場合、売却後のトラブルに発展する可能性があるため、売却前に境界確定を完了させておくことを推奨します。
(2) 公示地価上昇vs実際の取引価格下落の見極め
前述の通り、大和市では公示地価は上昇傾向ですが、実際の取引価格は下落傾向にあります。
売却時の判断基準
- 公示地価: あくまで目安（標準地の評価額）
- 実際の取引価格: 需給バランスで変動
- 複数の不動産会社で査定を取得し、相場を正確に把握することが重要
公示地価の上昇に期待して高値設定すると、買い手がつかない可能性があります。実際の取引事例を確認して、適正価格で売り出すことが成功の鍵です。
(3) 不動産会社・専門家への相談のタイミング
土地売却は専門知識が必要なため、早めに専門家へ相談することを推奨します。
相談すべき専門家
- 宅地建物取引士: 不動産売買の契約・手続き
- 土地家屋調査士: 境界確定・測量
- 税理士: 譲渡所得税の計算・節税対策
売却を決めたら、まず複数の不動産会社に査定を依頼し、相場を把握することから始めましょう。
まとめ：大和市の土地売買で成功するための判断基準
大和市の土地価格相場は、坪単価73万円〜88万円が目安です（2025年時点）。公示地価は前年比+5.01%上昇していますが、実際の取引価格は-4〜8%下落という乖離があるため、公示地価だけでなく実際の取引事例を複数確認することが重要です。
エリア別では中央林間駅周辺が最高値（坪単価約98万円）、高座渋谷駅周辺が最安値（約50万円）と約2倍の価格差があります。東急田園都市線・小田急江ノ島線・相鉄本線の3路線が利用可能で、市内8駅があり、交通利便性が高いのが大和市の大きなメリットです。
土地購入時は建築条件付き土地の有無を確認し、売却時は境界確定・測量（費用30-80万円程度）を事前に完了させることを推奨します。10年後には約7.6%下落予想のため、長期的な資産価値にも注意が必要です。
信頼できる不動産会社や専門家（宅地建物取引士、土地家屋調査士、税理士等）に相談しながら、無理のない資金計画を立てましょう。