中古分譲マンション購入ガイド|新築との違いとチェックポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/4

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中古分譲マンションとは?新築との違い

中古分譲マンションの購入を検討しているが、新築との違いや注意点が分からず不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、中古分譲マンション購入の全体像、新築との価格差、メリット・デメリット、購入時のチェックポイントを解説します。国土交通省の不動産取引価格情報や、不動産流通推進センターのデータなど、信頼できる情報源を元にまとめています。

中古マンション購入を検討している方が、適切な判断材料を得られる内容です。

この記事のポイント

  • 中古マンションは新築より約23百万円安い(2023年首都圏データ)
  • メリットは価格が安い、実物を見て購入できる、リノベーションで理想の間取りに変更可能
  • デメリットは設備の老朽化、修繕積立金の値上げリスク、住宅ローン控除の制限
  • チェックポイントは耐震基準(1981年6月1日以降が新耐震基準)、管理状態、修繕積立金
  • 2024年の首都圏中古マンション平均成約価格は48.9百万円(前年比6.9%増)で12年連続上昇

(1) 中古マンションの定義

中古マンションとは、既に誰かが所有したことがあるマンションです。

分譲マンションは一室ごとに分割して販売されるマンションで、購入者が所有権を持ちます。新築時よりも価格が下がっており、同じエリア・同じ広さの新築マンションよりも割安で購入できます。

(2) 価格差(新築75.66百万円 vs 中古45.75百万円)

新築と中古の価格差は大きく、2023年データで首都圏の新築平均75.66百万円に対し中古は45.75百万円で約23百万円の差があります。

この価格差は、中古マンション購入の最大のメリットです。同じ予算で広い物件や立地の良い物件を選べる可能性が高まります。

(3) 設備・仕様の違い

新築マンションは最新の設備や仕様を備えていますが、中古マンションは築年数に応じて設備が古くなっています。

新築マンションでは、最新のセキュリティシステム、省エネ設備、宅配ボックスなどが標準装備されていることが多いです。一方、中古マンションでは設備や建物の老朽化が進んでいる場合があります。

ただし、中古マンションは実物を見て購入できるため、広さや眺望、日当たり、部屋や設備の状態、マンションの管理状態を確認できるメリットがあります。

(4) 購入プロセスの違い

購入プロセスにも違いがあります。

新築マンション:

  • モデルルームで間取りや仕様を確認
  • 完成前に購入契約を結ぶことが多い
  • 仲介手数料は不要(売主から直接購入)

中古マンション:

  • 実際の住戸を内覧して確認
  • 現状の状態で購入判断
  • 仲介手数料が必要(物件価格の3%+6万円+消費税が上限)

中古マンション購入のメリット

中古マンション購入のメリットを詳しく解説します。

(1) 価格が安い(新築より約23百万円安い)

中古マンションの最大のメリットは、価格が安いことです。

2023年データで首都圏の新築平均75.66百万円に対し中古は45.75百万円で約23百万円の差があります。この価格差により、同じ予算で広い物件や立地の良い物件を選べます。

また、新築時よりも価格が下がっているため、同じエリア・同じ広さの新築マンションよりも割安で購入できます。

(2) 実物を見て購入できる

実物を見て購入できることも大きなメリットです。

売り出されている住戸そのものを見てから購入できるため、広さや眺望、日当たり、部屋や設備の状態、マンションの管理状態を確認できます。新築マンションはモデルルームで確認するため、実際の部屋とイメージが異なる場合があります。

中古マンションでは、実際の住環境を事前に確認できるため、購入後のギャップが少ないです。

(3) リノベーションで理想の間取りに変更可能

中古マンションは新築マンションよりも購入価格が安いので、その分の差額を使って自分たちのライフスタイルに合った理想的な間取りに造り変えられます。

リノベーションにより、間取りや内装を自由にカスタマイズできます。例えば、壁を取り払ってLDKを広くしたり、収納スペースを増やしたりすることが可能です。

ただし、リノベーション可能範囲はマンションの規約により異なるため、購入前に確認することが重要です。

(4) 立地の選択肢が豊富

中古マンションは新築マンションに比べて物件数が多いため、立地の選択肢が豊富です。

新築マンションは新規開発地に建てられることが多いですが、中古マンションは既に開発された地域に建っているため、駅近や都心部など立地の良い物件を選びやすいです。

中古マンション購入のデメリットと注意点

中古マンション購入のデメリットと注意点を解説します。

(1) 設備や建物の老朽化

設備や建物の老朽化が進んでいる場合があります。

築年数が古い物件では、給排水管の劣化、外壁のひび割れ、共用部分の老朽化などが見られることがあります。旧耐震基準の物件は住宅ローンの審査が通りにくいため、注意が必要です。

(2) 修繕積立金の値上げリスク

入居後のランニングコストが意外にかかり、築年数が経つと毎月の修繕積立金が値上げされるのが一般的です。

修繕積立金は建物の大規模修繕に備えて毎月積み立てる費用で、築年数が経つと修繕費用が増えるため、修繕積立金も値上げされることが多いです。購入前に修繕計画を確認し、将来的な負担を把握しておくことが重要です。

(3) 住宅ローン控除の制限(期間10年、最大3,000万円)

住宅ローン控除は中古マンションでも受けられますが、控除期間が10年(新築は通常13年)、対象ローン残高が最大3,000万円(新築は通常5,000万円)と制限があります。

税制改正により条件が変更される可能性があるため、税理士など専門家への相談を推奨します。

(4) 仲介手数料が必要(物件価格の3%+6万円+消費税)

中古マンション購入では仲介手数料が必要です。

諸費用は物件購入費用の5〜10%必要で、新築マンションより仲介手数料(物件価格の3%+6万円+消費税が上限)がかかる点に注意してください。例えば、3,000万円の物件では約105万円の仲介手数料がかかります。

その他、登記費用、不動産取得税などが含まれます。

中古マンション購入時のチェックポイント

中古マンション購入時に確認すべきチェックポイントを解説します。

(1) 耐震基準の確認(1981年6月1日以降が新耐震基準)

耐震基準の確認は最も重要なチェックポイントです。

耐震基準は1981年6月1日以降に建築確認申請が受理された建物は新耐震基準で建てられているため、築年数を確認しましょう。新耐震基準は震度6強〜7の地震でも倒壊しない水準です。

一方、旧耐震基準(1981年5月31日以前)の物件は震度5強程度の地震で倒壊しない水準であり、住宅ローンの審査が通りにくい場合があります。

(2) 管理状態と修繕計画の確認

管理状態と修繕計画の確認も重要です。

共用部分の清掃状態、管理組合の運営状況、修繕計画の有無を確認しましょう。管理状態が良好な物件は、将来的な資産価値も維持されやすいです。

修繕計画がしっかり策定されている物件は、大規模修繕がスムーズに進むため安心です。

(3) 修繕積立金と管理費の確認

修繕積立金と管理費の確認も必須です。

修繕積立金は建物の大規模修繕に備えて毎月積み立てる費用で、管理費はマンションの共用部分の維持管理に必要な費用(エレベーター保守、清掃等)です。

修繕積立金と管理費は物件により大きく異なり、将来的に値上がりする可能性があることを理解しておきましょう。

(4) リノベーション可能範囲の確認

リノベーションを検討している場合は、リノベーション可能範囲を確認しましょう。

マンションの規約により、リノベーション可能範囲が異なります。例えば、間仕切り壁の撤去や水回りの移動が制限されている場合があります。購入前に管理組合に確認することをおすすめします。

(5) 諸費用(物件価格の5-10%)

諸費用の目安を把握しておくことも重要です。

諸費用は物件購入費用の5〜10%必要です。主な諸費用は以下の通りです。

  • 仲介手数料(物件価格の3%+6万円+消費税)
  • 登記費用(登録免許税、司法書士報酬)
  • 不動産取得税
  • 火災保険料
  • 固定資産税・都市計画税の精算

中古マンション市場の最新動向(2024-2025年)

中古マンション市場の最新動向を解説します。

(1) 2024年の取引件数・価格推移(12年連続上昇)

2024年の首都圏中古マンション取引件数は37,222戸(前年比3.4%増)で2年連続増加しています。

2024年の首都圏中古マンション平均成約価格は48.9百万円(前年比6.9%増)で12年連続上昇しています。中古マンション市場は活発で、価格も上昇傾向が続いています。

(2) 2025年の地域内格差拡大(都心15.5%上昇 vs 郊外3.2%上昇)

2025年は地域内格差が拡大しています。

東京都心5区は15.5%上昇、その他18区は3.2%上昇と二極化が顕著です。2025年5月時点で首都圏中古マンション平均平米単価は840,600円(前年比10.2%増)となっています。

都心部と郊外部で価格動向が大きく異なるため、購入エリアの選定が重要です。

(3) 住宅ローン金利の動向(2025年3月引き上げ)

住宅ローン金利は上昇傾向にあります。

2025年1月に日本銀行が政策金利を0.25%引き上げ、3月に大手5行が固定型住宅ローン金利を1.61%〜2.085%に引き上げました。金利上昇により、住宅ローンの返済負担が増える可能性があります。

購入を検討している方は、金利動向を注視し、早めの購入判断も検討しましょう。

(4) エリア別の傾向(大阪の分譲マンション市場)

エリア別の傾向も確認しておきましょう。

SUUMOで大阪府の新築分譲マンションは248件掲載されており、人気エリアは大阪市中央区、吹田市、大阪市北区です。cluster_keywordsに「マンション分譲 大阪」がある場合、大阪エリアの中古マンション市場も活発です。

大阪の中古マンション市場は、大阪市内の都心部で価格上昇が見られる一方、郊外部では価格が安定している傾向があります。

まとめ:中古マンションが向いている人とは

中古分譲マンションは、新築より約23百万円安く、実物を見て購入でき、リノベーションで理想の間取りに変更できるメリットがあります。一方、設備の老朽化、修繕積立金の値上げリスク、住宅ローン控除の制限というデメリットもあります。

中古マンションが向いているのは、以下のような方です。

  • 価格を抑えて広い物件や立地の良い物件を購入したい
  • 実物を見て納得してから購入したい
  • リノベーションで自分好みの間取りに変更したい
  • 立地の選択肢を広げたい

購入前には、耐震基準(1981年6月1日以降が新耐震基準)、管理状態、修繕積立金、リノベーション可能範囲を必ず確認しましょう。諸費用は物件価格の5〜10%必要です。

2024年の首都圏中古マンション平均成約価格は48.9百万円(前年比6.9%増)で12年連続上昇しており、市場は活発です。ただし、2025年は地域内格差が拡大し、住宅ローン金利も上昇傾向にあるため、最新の市場動向を確認しながら判断することが重要です。

不明点は、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなど専門家に相談することをおすすめします。

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よくある質問

Q1中古マンションと新築マンションの価格差はどのくらいですか?

A12023年データで首都圏の新築平均75.66百万円に対し中古は45.75百万円で約23百万円の差があります。中古マンションは新築時よりも価格が下がっており、同じエリア・同じ広さの新築マンションよりも割安で購入できます。この価格差により、同じ予算で広い物件や立地の良い物件を選べる可能性が高まります。

Q2中古マンション購入で最も注意すべき点は何ですか?

A2耐震基準、管理状態、修繕積立金、リフォーム可能性の確認が重要です。特に1981年6月1日以降に建築確認申請が受理された建物は新耐震基準で建てられているため、築年数を確認しましょう。旧耐震基準の物件は住宅ローンの審査が通りにくいため、注意が必要です。

Q3中古マンション購入の諸費用はどのくらいかかりますか?

A3諸費用は物件購入費用の5〜10%必要です。新築マンションより仲介手数料(物件価格の3%+6万円+消費税が上限)がかかる点に注意してください。例えば、3,000万円の物件では約105万円の仲介手数料がかかります。その他、登記費用、不動産取得税などが含まれます。

Q4住宅ローン控除は中古マンションでも受けられますか?

A4受けられますが、控除期間が10年(新築は通常13年)、対象ローン残高が最大3,000万円(新築は通常5,000万円)と制限があります。税制改正により条件が変更される可能性があるため、税理士など専門家への相談を推奨します。

Q5中古マンションはリノベーションできますか?

A5中古マンションは新築マンションよりも購入価格が安いので、その分の差額を使って自分たちのライフスタイルに合った理想的な間取りに造り変えられます。ただし、リノベーション可能範囲はマンションの規約により異なるため、購入前に管理組合に確認することが重要です。

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Room Match編集部

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