住友不動産ステップとは?会社概要と業界内での位置づけ
不動産売却・購入を検討する際、大手不動産会社の中でも「住友不動産販売」(現:住友不動産ステップ)を候補に入れている方も多いのではないでしょうか。サービス内容、強み、実績、利用者の評判を知りたいと考えている方も少なくありません。
この記事では、住友不動産ステップの会社概要、取引実績、サービス特徴、メリット・デメリット、仲介手数料を、公式情報と業界統計を元に詳しく解説します。
大手不動産会社と地域密着型の中小業者の違いも理解し、自分に合った業者選びができるようになります。
この記事のポイント
- 2025年4月1日に住友不動産販売から住友不動産ステップへ社名変更(サービス内容は継続)
- 直営店舗数・仲介物件数で業界No.1の実績を持つ大手不動産仲介会社
- 成約件数31,000件以上、購入相談件数160,000件以上(2024年度実績)の豊富な取引実績
- ステップオークションという複数の購入希望者が入札できる独自システムを提供
- 仲介手数料は法定上限を採用(住友不動産グループ物件は専任契約で20%割引)
住友不動産ステップとは?会社概要と業界内での位置づけ
(1) 住友不動産販売から住友不動産ステップへの社名変更
住友不動産株式会社の2024年11月8日プレスリリースによると、住友不動産販売株式会社は2025年4月1日に「住友不動産ステップ株式会社」へ社名変更しました。
この変更は、呼称「すみふの仲介ステップ」をさらに浸透させるための施策です。
サービス内容や取引実績は継続しており、店舗網や従業員体制に変更はありません。
この記事では、最新の社名「住友不動産ステップ」を使用します。
(2) 会社概要と設立の背景
住友不動産ステップ公式サイトによると、会社概要は以下の通りです。
- 設立: 1975年
- 従業員数: 3,166名(2024年3月31日時点)
- 資本金: 29.7億円
- 事業内容: 不動産仲介専業
住友不動産グループの一員として、不動産売買の仲介業務に特化しています。
(3) 大手不動産仲介会社との比較と業界での位置づけ
イクラ不動産「大手不動産会社ランキングTOP10」によると、大手不動産仲介会社のトップ3は以下の通りです。
| 順位 | 会社名 | 取引件数(年間) | 店舗数 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 三井不動産リアルティ | 約38,000件 | 約280店舗 |
| 2位 | 東急リバブル | 約27,000件 | 約190店舗 |
| 3位 | 住友不動産ステップ | 約31,000件 | 直営店舗数No.1 |
住友不動産ステップは業界トップ3の1つであり、直営店舗数・仲介物件数では業界No.1の実績を持ちます。
住友不動産ステップの取引実績とサービス体制
(1) 成約件数・購入相談件数の実績データ
住友不動産ステップの2024年度全国実績は以下の通りです。
- 成約件数: 31,000件以上
- 購入相談件数: 160,000件以上
豊富な取引実績により、さまざまな物件タイプ・エリアに対応できる体制が整っています。
(2) 直営店舗数と全国ネットワーク
住友不動産ステップは全国に直営店舗を展開しています。
直営店舗とは、フランチャイズではなく、本社が直接運営・管理する店舗です。
直営店舗が多いことで、サービス品質の統一が図りやすく、グループ全体の情報を活用した販売戦略が可能です。
2024年を通じて全国各地で店舗の移転・再編を実施(川崎、神戸、浦和、池袋等)しており、サービス体制の強化を進めています。
(3) 従業員数と専門スタッフの体制
従業員数3,166名(2024年3月31日時点)という規模により、各店舗に専門スタッフを配置しています。
宅建士資格を持つスタッフが多数在籍しており、売却・購入に関する相談に対応できます。
大手ならではの充実した人員体制が、スムーズな取引を支えています。
住友不動産ステップの特徴と独自サービス
(1) ステップオークション(入札システム)の仕組み
住友不動産ステップの独自サービスとして「ステップオークション」があります。
これは、複数の購入希望者が入札して売却価格を決定する方式です。
通常の売却方法より高値で売却できる可能性がありますが、全ての物件で適用されるわけではありません。
利用可否は担当者に相談して確認する必要があります。
(2) 住友不動産グループの連携とネットワーク活用
住友不動産グループの一員として、グループ内のネットワークを活用できます。
- 住友不動産の分譲マンション情報
- グループ全体の顧客データベース
- グループ連携による広告・販売活動
特に、住友不動産グループの分譲マンション物件を売却する場合は、専任・専属専任媒介契約で仲介手数料20%割引の特典があります。
(3) 充実したサポート体制と販売力
大手不動産仲介会社ならではの販売力が強みです。
- 全国ネットワークを活用した買主探し
- 豊富な広告予算による販促活動
- 専門スタッフによるサポート体制
家売るオンラインによると、利用者満足度94.4%が「また利用したい」と回答しています。
住友不動産ステップのメリット・デメリットと評判
(1) メリット:大手ならではの販売力と全国ネットワーク
住友不動産ステップの主なメリットは以下の通りです。
- 強力な販売力: 全国ネットワークと豊富な広告予算で買主を探せる
- 豊富な取引実績: 年間31,000件以上の成約実績で安心感がある
- 充実したサポート体制: 宅建士資格を持つ専門スタッフが対応
- グループ連携: 住友不動産グループのネットワークを活用できる
大手ならではの体制により、スムーズな取引が期待できます。
(2) デメリット:仲介手数料の高さと担当者の差
一方、以下のようなデメリットもあります。
- 仲介手数料の高さ: 法定上限(物件価格×3.3%+66,000円)を採用し、割引がない
- 担当者による差: 口コミでは対応の良い担当者と不十分な対応の担当者がいるという声が複数存在
- 住友グループ以外の物件では特典が限定的: 仲介手数料割引は住友不動産グループ物件のみ
これらのデメリットを理解した上で、複数業者との比較検討が推奨されます。
(3) 実際の利用者の口コミと満足度データ
家売るオンラインによると、実際の利用者から以下のような声が寄せられています。
- 「全国ネットワークで遠方の買主も見つかった」
- 「担当者の対応が丁寧でスムーズに売却できた」
- 「仲介手数料が高いが、販売力を考えると妥当」
- 「担当者による差があり、初回対応で見極めが必要」
利用者満足度は高いものの、担当者選びの重要性が指摘されています。
住友不動産ステップの仲介手数料と費用体系
(1) 仲介手数料の計算方法と法定上限
住友不動産ステップ「仲介手数料に関する基礎知識」によると、仲介手数料は以下の通りです。
法定上限:
- 物件価格が400万円超の場合:物件価格×3%+6万円+消費税
例えば、物件価格3,000万円の場合:
- 3,000万円×3%+6万円=96万円
- 消費税10%を加えて105.6万円
住友不動産ステップは基本的に法定上限を採用しており、割引交渉はできません。
(2) 住友不動産グループ物件の特典(20%割引)
ただし、住友不動産グループの分譲マンション物件を売却する場合は、以下の特典があります。
- 専任媒介契約または専属専任媒介契約: 仲介手数料20%割引
例えば、物件価格3,000万円の住友不動産グループ物件の場合:
- 通常105.6万円 → 特典適用で84.48万円(20%割引)
住友不動産グループ物件を所有している方には大きなメリットです。
(3) 成功報酬制の仕組みと支払いタイミング
仲介手数料は成功報酬制のため、売買契約が成立した場合のみ支払いが発生します。
査定や広告活動の段階では費用は一切かかりません。
支払いタイミングは、契約時に半額、引渡し時に残りの半額を支払うのが一般的です。
まとめ:住友不動産ステップが向いている人と選び方のポイント
住友不動産ステップは、2025年4月1日に住友不動産販売から社名変更した大手不動産仲介会社で、業界トップ3の1つです。直営店舗数・仲介物件数で業界No.1の実績を持ち、年間31,000件以上の成約件数、160,000件以上の購入相談件数があります。大手ならではの販売力と全国ネットワークが強みです。
仲介手数料は法定上限を採用しており割引がないため、コスト重視の方には他社との比較が必要です。また、担当者による対応品質の差があるという口コミもあるため、初回対応で担当者の質を見極めることが重要です。住友不動産グループの分譲マンション物件を所有している方には、専任契約で20%割引の特典があります。
まずは無料査定を依頼し、複数業者と比較検討することをお勧めします。担当者の対応品質、販売戦略、媒介契約の内容をしっかり確認して、自分に合った業者を選びましょう。
