店舗の固定資産税:計算方法・軽減措置・税負担を抑えるポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2026/1/3

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店舗の固定資産税について知る前に|基本知識

店舗を所有または購入を検討している方の中には、「固定資産税がどのくらいかかるのか」「住宅と比べて税負担はどう違うのか」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、店舗の固定資産税の仕組み、計算方法、住宅用地との違い、軽減措置の活用方法を、総務省の公式情報を元に解説します。

店舗所有者や購入検討者が、固定資産税の負担を正確に把握し、軽減措置を活用できるようになります。

この記事のポイント

  • 固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に課税、税額は課税標準額×1.4%(標準税率)で計算
  • 店舗専用の場合は住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)を受けられず、2000万円の評価額で28万円の税額(約6倍の負担)
  • 店舗兼住宅で居住部分が1/2以上あれば新築から3年間は固定資産税が1/2に減額(120㎡部分まで)
  • 賃貸テナントの場合、借主は建物・土地の固定資産税を納める必要なし、ただし償却資産(10万円以上の機械・備品等)は納税義務あり
  • 住宅から店舗へ用途変更すると「住宅用地の特例」が対象外となり、土地の固定資産税が約6倍に増加

店舗の固定資産税の仕組みと計算方法

店舗の固定資産税は、住宅と同じ仕組みで課税されますが、軽減措置の有無により税額が大きく異なります。

(1) 固定資産税の基本(毎年1月1日時点の所有者に課税)

固定資産税は、毎年1月1日時点で土地や建物、償却資産を所有している人に対して市町村が課税する税金です。納税時期は年4回(4月、7月、12月、2月等、自治体により異なる)が一般的です。

総務省によると、固定資産税の標準税率は1.4%ですが、自治体により異なる場合があります。

(2) 計算方法(課税標準額×1.4%)

固定資産税の計算方法は以下の通りです。

固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%(標準税率)

課税標準額とは、固定資産税評価額を元に算出される税額の基準となる額です。住宅用地の場合は特例により軽減されますが、店舗専用の場合は軽減されません。

(3) 店舗専用の場合の税額例(2000万円の評価額で28万円)

店舗専用の場合の税額例は以下の通りです。

項目 金額
固定資産税評価額 2,000万円
課税標準額 2,000万円(特例なし)
固定資産税 28万円(2,000万円 × 1.4%)

住宅用地の場合は特例により課税標準額が1/6に軽減されるため、同じ2,000万円の評価額でも税額は約4.7万円になります。店舗専用の場合は約6倍の税負担になります。

店舗と住宅用地の固定資産税の違い

店舗と住宅用地の固定資産税の最大の違いは、「住宅用地の特例」の有無です。

(1) 住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)とは

住宅用地の特例とは、小規模住宅用地(200㎡以下)は課税標準額×1/6、一般住宅用地(200㎡超)は課税標準額×1/3に軽減される特例です。

区分 軽減率 対象
小規模住宅用地 1/6 200㎡以下の住宅用地
一般住宅用地 1/3 200㎡超の住宅用地

この特例により、住宅用地の固定資産税は大幅に軽減されます。

(2) 店舗専用の場合は特例なし(税額が約6倍)

店舗専用の場合は住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)を受けられず、税額が通常の住宅の約6倍になります。

税額の比較例(評価額2,000万円、200㎡以下の土地の場合):

用途 課税標準額 固定資産税
住宅用地 333万円(2,000万円 × 1/6) 4.7万円
店舗専用 2,000万円 28万円

店舗専用の場合は住宅用地の約6倍の税負担になるため、店舗兼住宅にすることで税負担を抑えることができます。

(3) 用途変更時の注意点(住宅→店舗で特例対象外)

住宅を店舗に用途変更すると、「住宅用地の特例」が対象外となり、土地の固定資産税が約6倍に増加します。また、家屋の減価率も修正され、評価額に影響する可能性があります。

用途変更を検討する際は、事前に専門家(税理士、宅建士)に相談することを推奨します。

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店舗兼住宅の固定資産税|軽減措置の活用

店舗兼住宅の場合、居住部分の割合により軽減措置を受けられます。

(1) 居住部分1/4以上で住宅用地の特例

M-LINEによると、店舗兼住宅で居住部分が最低1/4以上あれば、住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)を受けられます。

特例の適用条件:

  • 居住部分が最低1/4以上: 住宅用地の特例が適用される
  • 居住部分が2分の1以上: 土地全体が住宅用地扱い(1.0率適用)

(2) 新築から3年間は1/2減額(120㎡部分まで)

新築から3年間(認定長期優良住宅は5年間)、居住部分120㎡部分まで固定資産税が1/2に減額される制度があります。

減額措置の条件:

  • 居住部分が1/2以上
  • 新築から3年間(認定長期優良住宅は5年間)
  • 120㎡部分まで1/2減額

この制度を活用することで、新築の店舗兼住宅の税負担を大幅に抑えられます。

(3) 居住部分2分の1以上で土地全体が住宅用地扱い

居住部分が2分の1以上の場合、土地全体が住宅用地扱いになり、小規模住宅用地(200㎡以下)は1/6、一般住宅用地(200㎡超)は1/3に軽減されます。

税額の比較例(評価額2,000万円、200㎡以下の土地、居住部分2分の1以上の場合):

項目 金額
課税標準額 333万円(2,000万円 × 1/6)
固定資産税 4.7万円

店舗兼住宅にすることで、店舗専用の場合(28万円)と比較して大幅に税負担を抑えられます。

賃貸テナントの固定資産税と償却資産

賃貸テナントの場合、固定資産税の納税義務は原則として大家にあります。

(1) 賃貸テナントは建物・土地の納税義務なし

タダリザーブによると、賃貸テナントの借主は建物・土地の固定資産税を納める必要がありません。建物・土地の固定資産税は大家が納税します。

(2) 償却資産(10万円以上の機械・備品等)は借主も納税義務あり

ただし、償却資産(事業に用いる土地や建物以外の資産で、10万円以上の構築物、機械、器具、備品等)は借主も納税義務があります。

償却資産の例:

  • 照明・ガス配管・給排水設備(家屋評価に含まれる場合と償却資産として申告する場合がある)
  • 受変電設備・備品・外構設備(償却資産として申告必要)
  • 飲食店や商店の厨房機器、什器備品等

償却資産の申告は税務署への申告とは別に市への申告が必須です(2024年)。

(3) 免税点(土地30万円未満、家屋20万円未満、償却資産150万円未満)

固定資産税が免除される免税点の基準は以下の通りです。

資産種別 免税点
土地 30万円未満
家屋 20万円未満
償却資産 150万円未満

店舗のみの場合は住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)を受けられず税額が高くなるため、免税点に達することは少ないです。

まとめ:店舗の固定資産税負担を抑えるために

店舗の固定資産税は、評価額×1.4%(標準税率)で計算されます。店舗専用の場合は住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)を受けられず、2000万円の評価額で28万円の税額(約6倍の負担)になります。

店舗兼住宅の場合、居住部分が1/2以上で新築から3年間は1/2減額(120㎡部分まで)、土地は居住部分が最低1/4以上で住宅用地の特例、2分の1以上なら土地全体が住宅用地扱いになります。

賃貸テナントの借主は建物・土地の固定資産税を納める必要はありませんが、償却資産(10万円以上の機械・備品等)は納税義務があります。住宅から店舗へ用途変更すると「住宅用地の特例」が対象外となり、土地の固定資産税が約6倍に増加するため、用途変更前に専門家(税理士、宅建士)への相談を推奨します。

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よくある質問

Q1店舗の固定資産税はどう計算しますか?

A1評価額×1.4%(標準税率)で計算します。店舗専用の場合は住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)を受けられず、2000万円の評価額で28万円の税額(2000万×1.4%)になります。住宅用地の場合は同じ評価額でも約4.7万円のため、店舗専用は約6倍の税負担です。総務省によると標準税率は1.4%ですが、自治体により異なる場合があります。

Q2店舗兼住宅の固定資産税の軽減措置はありますか?

A2居住部分が1/2以上で新築から3年間は1/2減額(120㎡部分まで)、認定長期優良住宅は5年間減額されます。土地は居住部分が最低1/4以上で住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)が適用され、2分の1以上なら土地全体が住宅用地扱い(1.0率適用)になります。小規模住宅用地(200㎡以下)は1/6、一般住宅用地(200㎡超)は1/3に軽減されます。

Q3賃貸テナントも固定資産税を払うのですか?

A3建物・土地の固定資産税は大家が納税し、借主は納税義務がありません。ただし償却資産(10万円以上の機械・備品・照明・ガス配管等)は借主も納税義務があります。免税点は150万円未満です。償却資産の申告は税務署への申告とは別に市への申告が必須です(2024年)。飲食店や商店の厨房機器、什器備品等が対象になります。

Q4店舗の固定資産税が免除されるケースはありますか?

A4土地30万円未満、家屋20万円未満、償却資産150万円未満が免税点です。店舗のみの場合は住宅用地の特例(1/6・1/3軽減)を受けられず税額が高くなるため、免税点に達することは少ないです。東京23区では小規模非住宅用地の固定資産税等を減免する措置があります(2024年)。詳細は自治体にご確認ください。

Q5住宅を店舗に用途変更したら固定資産税はどうなりますか?

A5「住宅用地の特例」が対象外となり、土地の固定資産税が約6倍に増加します。家屋の減価率も修正され評価額に影響する可能性があります。用途変更前に専門家(税理士、宅建士)への相談を推奨します。併用住宅で居住部分が2分の1を切ると土地全体への特例が受けられず、固定資産税額が大きくなるため注意が必要です。

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