「skyマンション」とは?高層階マンションの特徴を解説
高層マンションやタワーマンションを検討する際、「skyマンション」という言葉を目にすることがありますが、「これは何を指すのか」「どんな特徴があるのか」と疑問に思う方は少なくありません。
この記事では、「skyマンション」の意味、タワーマンション・高層階マンションの定義、メリット・デメリット、選び方のポイントを、不動産業界の基準や最新の市場データを元に解説します。
初めて高層階マンションを検討する方でも、眺望の良さやリスクを正確に理解し、自分に合った物件を選べるようになります。
この記事のポイント
- 「skyマンション」は高層マンション・タワーマンションの俗称、または「SKYマンション」という物件名として使われる
- タワーマンションは一般的に高さ60m以上(20階建て以上)を指すが、法律上の明確な定義はない
- 高層階は眺望・プライバシー・虫が少ないなどのメリットがある一方、エレベーター待ち・気圧変化・地震時の揺れなどのデメリットもある
- 2024年、全国で44棟のタワーマンション(10,113戸)が竣工し、東京が15棟で最多
- 物件選びの際は、階数だけでなく、周辺環境・方角・将来の開発計画を確認することが重要
「skyマンション」とは何か
(1) 高層マンション・タワーマンションの俗称
「skyマンション」は、高層マンション・タワーマンションの俗称として使われることがあります。
「sky(空)」という言葉から、眺望の良い高層階を強調した呼び方で、不動産広告やマーケティングで用いられます。
(2) 「SKYマンション」という物件名も存在
「SKYマンション」は、複数の物件名としても使用されています。
新宿区、目黒区、豊島区、奈良市など各地に「SKYマンション」という名称の物件が存在し、それぞれ独立した建物です。
- 目黒区のSKYマンション: 1974年築、7階建て、総戸数23戸
このように、「skyマンション」は一般名詞ではなく、物件名として使われるケースが多い点に注意が必要です。
タワーマンション・高層階マンションの定義と基準
(1) タワーマンションは高さ60m以上(20階建て以上)
タワーマンションは、一般的に高さ60m以上(20階建て以上)のマンションを指します。
ただし、建築基準法や宅地建物取引業法には明確な定義がなく、不動産業界の慣例による区分です。
(2) 高層階の定義(16階以上が目安)
高層階の定義は建物の高さにより異なります。
- 20階建て: 16階以上が高層階
- 50階建て: 30階以上が高層階
一般的に、建物の上位3分の1以上を高層階と呼ぶことが多いです。
(3) 2024年のタワーマンション市場動向
2024年、全国で**44棟のタワーマンション(10,113戸)**が竣工しました。
| 地域 | 竣工棟数 |
|---|---|
| 東京 | 15棟 |
| 大阪 | 8棟 |
| 福岡 | 6棟 |
2024年竣工の最高層タワーマンションは「ブリリアタワー堂島」(49階建て)です。
2024年7月、首都圏の新築マンション販売戸数が前年比42.3%減となり、価格上昇により販売が減少していますが、タワーマンションの割合は増加傾向にあります。
高層階マンションの特徴とメリット
(1) 眺望の良さ(東京タワー・レインボーブリッジ・富士山)
高層階マンションの最大のメリットは眺望の良さです。
タワーマンションの眺望で人気のランドマークは以下の3つです。
- 東京タワー
- レインボーブリッジ
- 富士山
湾岸エリア(月島、豊洲、有明・東雲、芝浦・台場、品川・港南)は眺望に優れ、人気が高いエリアです。
眺望重視の部屋は、平均坪単価より100万円以上高額になる傾向があります(不動産業界調査)。
(2) プライバシーと防犯性の高さ
高層階は以下の理由でプライバシーと防犯性が高いとされています。
- 外部からの視線が届かない: 周囲の建物より高いため、室内が見えにくい
- 侵入が困難: 高層階への外部からの侵入は物理的に困難
(3) 虫が少ない(6階以上)
一般的に、6階以上では虫(特に蚊やハエ)が少なくなります。
高層階ではほとんど虫が入ってこないため、快適に過ごせるというメリットがあります。
高層階マンションのデメリットと注意点
(1) エレベーター待ち時間と災害時のリスク
高層階マンションでは、以下のデメリットがあります。
- エレベーター待ち時間が長い: 朝夕の混雑時は数分待つことも
- 災害時(停電)の移動が困難: エレベーターが停止すると、非常階段での移動が必要
特に高層階(30階以上)の場合、災害時の避難に時間がかかる点に注意が必要です。
(2) 気圧変化による体調不良の可能性
高層階は気圧変化(1hPa/10m)により、以下の症状を起こす人もいます。
- 頭痛
- めまい
- 耳鳴り
体調への影響は個人差が大きいため、高層階に住む前に短期間滞在して確認することを推奨します。
(3) 地震時の揺れと免震・制震構造
タワーマンションは免震構造・制震構造により地震に強い設計になっていますが、揺れが長く続く特徴があります。
- 免震構造: 地震の揺れを建物に伝えにくくする構造
- 制震構造: 建物内部にダンパー等を設置し、揺れを吸収する構造
揺れが長く続くことで、酔いやすい人は不快感を覚える可能性があります。
(4) 維持費(管理費・修繕積立金)が高額
タワーマンションは共用設備が充実しているため、管理費・修繕積立金が高額になる傾向があります。
- 管理費: 月2万~5万円程度
- 修繕積立金: 月1万~3万円程度(築年数により増額)
購入価格だけでなく、維持費も含めた総額で判断することが重要です。
skyマンション・タワーマンションの選び方
(1) 階数だけでなく周辺環境・方角を確認
眺望を重視する場合、以下の点を確認しましょう。
- 周辺環境: 周囲に高い建物がないか
- 方角: 東向きは朝日、西向きは夕日、南向きは日照時間が長い
同じ建物でも、方角により眺望が大きく異なります。
(2) 将来の開発計画と眺望の変化リスク
周辺に新たなタワーマンションが建設されると、眺望が阻害される可能性があります。
実際に、眺望を巡る訴訟事例も存在するため、以下の確認を推奨します。
- 自治体の都市計画: 周辺の再開発計画を確認
- 不動産会社への確認: 将来の建設予定を質問
(3) 人気エリア(湾岸、高輪、虎ノ門等)
2024年時点で人気のタワーマンションエリアは以下の通りです。
- 湾岸エリア: 月島、豊洲、有明・東雲、芝浦・台場、品川・港南
- 都心エリア: 高輪、虎ノ門、六本木
これらのエリアは眺望に優れ、交通利便性も高いため、資産価値が維持されやすいとされています。
まとめ:高層階マンション選びのポイント
「skyマンション」は高層マンション・タワーマンションの俗称、または「SKYマンション」という物件名として使われます。タワーマンションは一般的に高さ60m以上(20階建て以上)を指します。
高層階は眺望・プライバシー・虫が少ないなどのメリットがある一方、エレベーター待ち・気圧変化・地震時の揺れ・高額な維持費などのデメリットもあります。
物件選びの際は、階数だけでなく、周辺環境・方角・将来の開発計画を確認し、信頼できる不動産会社や宅地建物取引士に相談しながら、自分のライフスタイルに合った物件を選びましょう。
