積水ハウス不動産の仲介サービス完全ガイド:エリア別の特徴と評判

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/24

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積水ハウス不動産とは:ハウスメーカー系仲介会社の強み

積水ハウス不動産は、積水ハウスグループが展開する不動産仲介・売買・買取を専門とする会社です。2025年2月1日に組織再編され、賃貸事業と分離して仲介・不動産事業に特化した体制になりました。

この記事のポイント

  • 積水ハウス不動産は2025年2月に組織再編され、仲介・売買事業に特化した会社として新たにスタート
  • エリア別に「積水ハウス不動産中部」「積水ハウス不動産関西」「積水ハウス不動産中国四国」など地域密着型の組織を展開
  • 積水ハウス施工物件は独自基準(スムストック)で高評価される可能性がある
  • 2022年度オリコン満足度ランキング土地仲介部門で1位を獲得
  • 仲介手数料は宅建業法の上限(物件価格の3%+6万円+消費税)が適用される

(1) 積水ハウスグループの不動産事業の位置づけ

積水ハウス不動産は、積水ハウスグループの不動産売買部門を担う中核企業です。積水ハウスグループは住宅建設から賃貸住宅経営、不動産仲介・売買まで幅広く展開しており、その中で積水ハウス不動産は以下の役割を担っています。

  • 不動産売買仲介事業: 売却・購入の仲介サービス
  • 不動産買取事業: 直接買取による迅速な売却サポート
  • 不動産販売事業: 自社所有物件の販売
  • 戸建分譲事業: 新築戸建住宅の分譲販売
  • スムストック事業: 積水ハウス施工物件の独自査定基準による中古住宅流通

積水ハウスグループ全体の2024年度決算では、売上高3.1兆円、純利益202.3億円(前年比10%増)を記録しており、不動産事業も土地販売が前年比46.8億円増の215.9億円に達しています(積水ハウス公式サイト)。

(2) ハウスメーカー系仲介会社の特徴と一般仲介会社との違い

ハウスメーカー系仲介会社には、以下のような特徴があります。

項目 ハウスメーカー系 一般仲介会社
建物の知識 ハウスメーカー施工物件の構造・仕様に精通 幅広い物件に対応
査定基準 独自基準(スムストック等)で評価 市場相場に基づく評価
グループ連携 リフォーム・建替え提案が可能 仲介に特化
ネットワーク 全国のグループネットワークを活用 地域密着型が多い

積水ハウス不動産の場合、積水ハウス施工物件に関しては独自の査定基準(スムストック)を持っており、他社より高い査定額が出る可能性があります。また、グループ全体で約70万戸の管理戸数を誇り、全国ネットワークを活用した販売ルートが利用できる点も強みです。

積水ハウス不動産グループの組織再編と事業内容

(1) 2025年2月の組織再編:仲介事業と賃貸事業の分離

2024年11月15日に発表され、2025年2月1日に実施された組織再編により、積水ハウス不動産グループは以下の2つの専門会社に分離されました。

  • 積水ハウス不動産株式会社: 仲介・不動産事業専門(本記事で扱う会社)
  • 積水ハウスシャーメゾンPM株式会社: 賃貸事業専門(賃貸住宅管理・運営)

この再編により、それぞれの事業がより専門性を高め、顧客のニーズに応じたサービスを提供できる体制になりました(積水ハウス公式サイト)。

(2) 積水ハウス不動産の主要事業:仲介・買取・販売・戸建分譲

積水ハウス不動産の主要事業は以下の通りです。

事業 内容
不動産仲介事業 売却・購入の仲介サービス
不動産買取事業 直接買取による迅速な売却
不動産販売事業 自社所有物件の販売
戸建分譲事業 新築戸建住宅の分譲販売
スムストック事業 積水ハウス施工物件の独自査定・流通

積水ハウス不動産は、積水ハウス施工物件以外も取り扱っており、幅広い不動産売買のニーズに対応しています。

(3) スムストック事業:積水ハウス施工物件の独自査定基準

スムストックとは、積水ハウスが推進する高品質な中古住宅の査定・流通システムです。積水ハウス施工の住宅を独自基準で評価し、建物の価値を適正に反映した査定額を算出します。

一般的な中古住宅の査定では、築年数が経過すると建物の評価がゼロに近づく傾向がありますが、スムストック基準では以下の要素を考慮します。

  • 構造躯体の耐久性
  • メンテナンス履歴
  • リフォーム状況
  • 設備の更新状況

このため、積水ハウス施工物件を売却する場合、スムストック基準で査定を受けることで、他社より高い査定額が出る可能性があります。

エリア別の展開:中部・関西・中国四国の特徴

積水ハウス不動産は、全国を複数のエリアに分けて地域密着型の組織体制を構築しています。主要なエリア会社の特徴を以下に紹介します。

(1) 積水ハウス不動産中部:愛知県を中心とした中部地方の展開

本社所在地: 愛知県名古屋市中村区
設立: 1981年
商号変更: 2020年2月1日に積和不動産中部から積水ハウス不動産中部に変更
対応エリア: 愛知県、岐阜県、三重県など中部地方

中部地方は名古屋圏を中心に不動産需要が高く、積水ハウス不動産中部は地域に密着したサービスを提供しています(積水ハウス不動産中部 公式サイト)。

(2) 積水ハウス不動産関西:大阪・兵庫など関西圏の展開

本社所在地: 大阪市北区梅田スカイビル タワーウエスト
商号変更: 2020年2月1日に積和不動産関西から積水ハウス不動産関西に変更
対応エリア: 大阪府、兵庫県、京都府、奈良県など関西圏

関西圏は積水ハウスグループの主力エリアの一つで、積水ハウス不動産関西は大阪・兵庫を中心に幅広いサービスを展開しています。積水ハウスシャーメゾンPM関西は約10万戸を管理しており、グループ全体での連携が強みです(積水ハウス不動産関西 公式サイト)。

(3) 積水ハウス不動産中国四国:広島・岡山など中国四国地方の展開

本社所在地: 広島市中区
商号変更: 2020年2月1日に積和不動産中国から積水ハウス不動産中国四国に変更
対応エリア: 広島県、岡山県、香川県、愛媛県など中国四国地方

中国四国地方では、広島・岡山を中心に地域密着型のサービスを提供しています(積水ハウス不動産中国四国 公式サイト)。

(4) 全国ネットワークと地域密着の両立

積水ハウス不動産は、地域ごとに独立した組織で運営されながらも、積水ハウスグループ全体の全国ネットワークを活用できる点が特徴です。これにより、以下のメリットがあります。

  • 転勤・移住に伴う売却・購入の連携サポート
  • 全国の積水ハウス施工物件の情報共有
  • グループ全体の販売ルートを活用した迅速な売却

積水ハウス不動産を利用するメリット・デメリット

(1) メリット:積水ハウス施工物件の高評価査定・全国ネットワーク・顧客満足度の高さ

積水ハウス不動産を利用する主なメリットは以下の通りです。

  • 積水ハウス施工物件の高評価査定: スムストック基準で独自に評価されるため、他社より高い査定額が出る可能性がある
  • 全国ネットワーク: 約70万戸の管理戸数を誇り、全国の販売ルートを活用できる
  • 顧客満足度の高さ: 2022年度オリコン満足度ランキング土地仲介部門で1位を獲得
  • グループ連携: リフォーム・建替え提案など、積水ハウスグループの総合力を活用できる
  • 建物診断力: 積水ハウス施工物件の構造・仕様に精通しており、建物の状態を正確に評価できる

(2) デメリット:仲介手数料の水準・担当者による対応のばらつき

一方で、以下のような注意点もあります。

  • 仲介手数料の水準: 大手企業のため、仲介手数料は宅建業法の上限(物件価格の3%+6万円+消費税)が適用される可能性が高い
  • 担当者による対応のばらつき: 口コミでは担当者によって対応の質に差があるという声もある
  • 積水ハウス施工物件以外の評価: 積水ハウス以外の物件も取り扱っているが、積水ハウス施工物件ほどの高評価は期待できない場合がある

(3) 積水ハウス以外の物件も取り扱い可能

積水ハウス不動産は、積水ハウス施工物件以外も取り扱っています。他のハウスメーカーや工務店が施工した物件でも仲介・買取のサービスを利用できますが、積水ハウス施工物件に比べて査定額が高くなる保証はありません。

複数の仲介会社に査定を依頼し、比較検討することをおすすめします。

不動産売買の流れと仲介手数料

(1) 売却の流れ:査定から引き渡しまで

積水ハウス不動産で不動産を売却する場合の流れは以下の通りです。

  1. 査定依頼: 公式サイトから査定依頼
  2. 査定実施: 担当者が現地調査を実施し、査定額を提示
  3. 媒介契約: 売却を依頼する場合、媒介契約を締結
  4. 販売活動: 積水ハウス不動産が広告・内覧対応などの販売活動を実施
  5. 売買契約: 買主が見つかったら売買契約を締結
  6. 引き渡し: 代金決済と物件の引き渡し

(2) 購入の流れ:物件探しから契約まで

積水ハウス不動産で不動産を購入する場合の流れは以下の通りです。

  1. 物件探し: 公式サイトや営業所で希望条件を伝えて物件を探す
  2. 内覧: 気になる物件の内覧を実施
  3. 購入申し込み: 購入意思を固めたら購入申し込み
  4. 住宅ローン事前審査: 金融機関の事前審査を受ける
  5. 売買契約: 売主と売買契約を締結
  6. 住宅ローン本審査・契約: 金融機関の本審査を経てローン契約
  7. 引き渡し: 代金決済と物件の引き渡し

(3) 仲介手数料の計算方法と上限

仲介手数料は、宅地建物取引業法により以下の上限が定められています。

物件価格 仲介手数料の上限
200万円以下 物件価格の5%+消費税
200万円超〜400万円以下 物件価格の4%+2万円+消費税
400万円超 物件価格の3%+6万円+消費税

計算例(物件価格3,000万円の場合):

3,000万円 × 3% + 6万円 = 96万円
96万円 × 1.1(消費税) = 105.6万円

積水ハウス不動産では、上記の上限額が適用されることが一般的です。具体的な金額は査定時に確認することをおすすめします。

まとめ:積水ハウス不動産の選び方と他社比較のポイント

積水ハウス不動産は、積水ハウスグループの総合力と全国ネットワークを活かした仲介・売買サービスを提供しています。特に積水ハウス施工物件を売却する場合、スムストック基準で高評価される可能性があります。

一方で、仲介手数料は宅建業法の上限が適用されることが多く、担当者による対応のばらつきもあるため、複数の仲介会社に査定を依頼し、サービス内容・査定額・担当者の対応を比較検討することが重要です。

積水ハウス不動産の利用を検討する際は、以下のポイントを確認しましょう。

  • 積水ハウス施工物件かどうか(スムストック基準の適用有無)
  • 対応エリアが該当地域(中部・関西・中国四国等)かどうか
  • 仲介手数料の詳細
  • 担当者の対応・提案内容

信頼できる不動産会社を選び、納得のいく売買取引を実現しましょう。

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よくある質問

Q1積水ハウス不動産の仲介手数料はいくらですか?

A1宅地建物取引業法の上限(物件価格の3%+6万円+消費税)が適用されます。例えば物件価格が3,000万円の場合、仲介手数料は105.6万円(消費税込)が上限です。具体的な金額は物件価格により変動するため、査定時に確認することをおすすめします。

Q2積水ハウス不動産と積水ハウスシャーメゾンPMの違いは何ですか?

A22025年2月の組織再編により、積水ハウス不動産は売買仲介・買取・販売を担当し、積水ハウスシャーメゾンPMは賃貸住宅の管理・運営を担当する体制になりました。売却・購入を検討している場合は積水ハウス不動産に相談してください。

Q3積水ハウス以外の住宅でも取り扱ってもらえますか?

A3はい、積水ハウス施工物件以外も取り扱っています。ただし、積水ハウス施工の住宅はスムストック基準で独自に高評価される可能性があるため、積水ハウス施工物件を売却する場合は特に有利です。他社施工物件でも仲介サービスは利用できますが、複数社で査定を比較することをおすすめします。

Q4積水ハウス不動産中部・関西・中国四国の違いは何ですか?

A4各社は地域ごとに独立した組織で運営されており、対応エリアと地域特性に合わせたサービスを提供しています。中部は愛知県を中心とした中部地方、関西は大阪・兵庫など関西圏、中国四国は広島・岡山など中国四国地方を対応エリアとしています。全国ネットワークを活用した連携も可能です。

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Room Match編集部

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