不動産会社選びの重要性
不動産の購入・売却を検討する際、「どの不動産会社に依頼すればいいのか」と迷われる方は少なくありません。
不動産会社には、全国展開の大手から地域密着型まで様々な種類があり、それぞれ異なる強み・サービス内容を持っています。この記事では、地域密着型の不動産会社の特徴、「販売」と「仲介」の違い、不動産売却・査定の基本ポイント、不動産会社選びの注意点を、2024年最新の業界動向と合わせて解説します。
不動産会社を選ぶ際の判断基準を正確に把握できるようになります。
この記事のポイント
- 不動産の「販売」と「仲介」の違いを理解:売主物件は仲介手数料不要、仲介物件は物件価格の3%+6万円+消費税が上限
- 査定は必ず3社以上に依頼し、査定価格の根拠を必ず聞いて比較検討する
- 査定価格は「3ヶ月程度で売れる売却予想価格」であり、必ずしも実際の売却価格ではない
- 地域密着型不動産会社は、地域知識・柔軟な対応・地元ネットワークが強み
- 2024年トレンド:バーチャルツアー・オンライン査定等のデジタルツールを活用し、より多くの買い手にアプローチ可能
さくら不動産販売の基礎知識
「さくら不動産販売」という名称の会社は、全国に複数存在します。ここでは、東京都台東区を拠点とする株式会社さくら不動産販売を例に、会社の基礎知識を整理します。
(1) 会社概要と実績
株式会社さくら不動産販売は、東京都台東区を拠点とする地域密着型の不動産会社です。
- 設立年:1999年
- 営業年数:25年の実績(2024年時点)
- 所在地:東京都台東区
- 事業内容:不動産流通(仲介・販売)、新築戸建て、資産運用
(出典: 株式会社さくら不動産販売)
25年の営業実績があり、地域での信頼が厚い会社です。
(2) 対応エリアと事業内容
株式会社さくら不動産販売の主な対応エリアと事業内容は以下の通りです。
対応エリア
- 東京都(台東区を中心)
- 千葉県
- 埼玉県
事業内容
- 不動産流通:仲介・販売
- 新築戸建て:分譲住宅の販売
- 資産運用:不動産投資のサポート
(出典: 株式会社さくら不動産販売)
幅広いサービスを提供する総合型の不動産会社です。
(3) 2024年の組織変更
株式会社さくら不動産販売によると、2024年10月1日にレジデンシャル不動産が全株式を取得しました。
- 変更日:2024年10月1日
- 変更内容:レジデンシャル不動産が全株式取得
- 影響:組織体制・サービス内容の変更可能性
組織変更後の最新情報は、公式サイトでご確認ください。
注意:全国に「さくら不動産販売」という名称の会社が複数存在します。依頼する前に、所在地・免許番号を必ず確認しましょう。
不動産の「販売」と「仲介」の違い
不動産の取引形態には、「販売(売主物件)」と「仲介」の2つがあります。違いを理解することで、費用とサービス内容を正しく把握できます。
(1) 仲介物件:仲介手数料が発生
SUUMOによると、仲介物件とは以下のような取引形態です。
仲介物件の特徴
- 売主と買主の間に不動産会社が入る:売主・買主双方のサポート
- 仲介手数料が発生:売買は物件価格の3%+6万円+消費税が上限(400万円超の場合)
- サポート内容:物件の紹介、価格交渉、契約手続き、融資相談、引き渡しまでの調整
メリット
- 幅広い物件から選べる(REINSに登録された全物件が対象)
- 専門家のサポートを受けられる
- 価格交渉・契約トラブル対応を依頼できる
デメリット
- 仲介手数料が発生する
(2) 売主物件:仲介手数料不要
SUUMOによると、売主物件とは以下のような取引形態です。
売主物件の特徴
- 不動産会社が直接販売:不動産会社が売主として物件を販売
- 仲介手数料不要:不動産会社が売主のため、買主は仲介手数料を支払わない
- 物件タイプ:新築戸建て・新築マンション等が多い
メリット
- 仲介手数料が不要(数十万円〜数百万円の節約)
- 売主と直接契約するため、手続きが早い場合がある
デメリット
- 物件の選択肢が限られる(その会社が販売する物件のみ)
- 第三者のチェックが入らない(仲介がないため、買主自身で確認が必要)
(3) 取引形態による費用の違い
取引形態により、費用が大きく異なります。
| 取引形態 | 仲介手数料 | 物件価格 | 総費用の目安(3,000万円の物件の場合) |
|---|---|---|---|
| 仲介物件 | あり(3%+6万円+消費税) | 3,000万円 | 3,000万円 + 105.6万円(仲介手数料)=3,105.6万円 |
| 売主物件 | なし | 3,000万円 | 3,000万円(仲介手数料不要) |
(出典: SUUMO)
仲介手数料の有無は、総費用に大きく影響します。ただし、売主物件は選択肢が限られるため、仲介物件と売主物件を両方検討することをおすすめします。
不動産売却・査定の基本ポイント
不動産を売却する際の査定ポイントを理解することで、適正価格での売却が可能になります。
(1) 査定価格の意味と根拠確認
HOME4Uによると、査定価格とは以下のような意味です。
- 査定価格の定義:「3ヶ月程度で売れる売却予想価格」
- 実際の売却価格とは異なる:市場動向・買主の交渉により変動する可能性
- 根拠確認が必須:不当に高い査定で契約を獲得し、後で値下げを提案する会社に注意
査定価格を受け取ったら、必ず根拠を聞きましょう。「なぜこの価格なのか」「どのようなデータに基づいているのか」を確認することで、信頼できる会社を見抜けます。
(2) 複数社査定(3社以上)の重要性
HOME4Uによると、複数社査定(3社以上)が重要な理由は以下の通りです。
複数社査定の目的
- 相場を知る:1社だけでは相場が分からない
- 根拠の比較:各社の査定根拠を比較し、妥当性を判断
- 不当に高い査定を見抜く:相場より明らかに高い査定は、契約獲得のための「釣り査定」の可能性
- 信頼できる会社を選ぶ:対応の質・専門知識の深さを比較
3社以上に査定を依頼することで、適正価格での売却が可能になります。
(3) 査定で見られる10のチェックポイント
SUUMOによると、マンション査定では以下の10ポイントがチェックされます。
査定の10のチェックポイント
- 立地:駅からの距離、周辺環境(学校・病院・商業施設)
- 築年数:新しいほど高評価、築20年を超えると価格が下がりやすい
- 間取り:需要の高い間取り(2LDK・3LDK)は高評価
- 設備状態:キッチン・バス・トイレの劣化具合
- 管理状況:マンションの場合、管理体制・修繕積立金の状況
- 眺望・日当たり:南向き・角部屋は高評価
- 階数:高層階は高評価(眺望・日当たりが良い)
- 駐車場の有無:戸建ての場合、駐車場があると高評価
- 周辺の取引事例:同じエリアの類似物件の成約価格
- 市場動向:不動産市場の需給バランス
(出典: SUUMO)
戸建ての場合も、立地・築年数・間取り・設備状態等の観点でチェックされます。
(4) 劣化・不具合は正直に申告
HOME4Uによると、劣化・不具合を隠すと以下のリスクがあります。
リスク
- 契約不適合責任:売却後に物件の不具合が発覚した場合、売主が責任を負う
- 損害賠償請求:買主から修繕費用・損害賠償を請求される可能性
- 信頼失墜:不動産会社からの信頼を失い、今後の取引に影響
劣化・不具合を正直に申告することで、適正な価格査定が受けられ、後のトラブルを回避できます。
地域密着型不動産会社を利用する際の注意点
地域密着型の不動産会社を利用する際の具体的な注意点を見ていきましょう。
(1) 免許番号と実績の確認
不動産会社は、宅地建物取引業法に基づき、免許番号を取得しています。免許番号は以下の形式です。
- 国土交通大臣免許(○)第○○○○○号:複数都道府県で営業
- ○○県知事免許(○)第○○○○○号:単一都道府県で営業
カッコ内の数字は更新回数を示し、数字が大きいほど長年営業している証拠です(例:(1)は初回、(3)は3回更新=15年以上営業)。
確認方法
- 公式サイト・店舗に免許番号が掲示されているか確認
- 免許番号が確認できない場合は注意が必要
(2) 大手との違い:地域知識と柔軟性
大手と地域密着型の不動産会社の違いは以下の通りです。
| 項目 | 大手 | 地域密着型 |
|---|---|---|
| 物件情報 | REINS経由で同じ | REINS経由で同じ |
| 地域情報 | 全国展開、広く浅く | 特定エリア、深く詳しく |
| サービス | 幅広い(リフォーム、住宅ローン等) | 地域特化、柔軟な対応 |
| 対応力 | マニュアル化、標準化 | 個別対応、融通が利く |
| ネットワーク | 全国ネットワーク | 地元大家・管理会社との強い繋がり |
どちらが良いかは一概には言えず、ご自身のニーズに合わせて選ぶことが重要です。
地域密着型が向いているケース
- 特定エリアの詳細な地域情報が欲しい
- 柔軟な対応・個別相談を重視
- 地元の大家・管理会社との繋がりを活用したい
大手が向いているケース
- 全国展開のネットワークを活用したい
- 幅広いサービス(リフォーム・住宅ローン等)を一括で依頼したい
- ブランド力・安心感を重視
(3) 契約内容・仲介手数料の確認
契約前に、以下の内容を必ず確認しましょう。
仲介手数料の上限
- 賃貸:家賃1ヶ月分+消費税が上限
- 売買:物件価格の3%+6万円+消費税が上限(400万円超の場合)
多くの会社が法定上限で請求しますが、一部の会社では割引・キャンペーン等もあります。事前に確認・比較することが重要です。
契約内容
- 媒介契約の種類:専属専任媒介・専任媒介・一般媒介の違いを理解
- 契約期間:通常3ヶ月、更新の有無
- 解約条件:途中解約の可否、違約金の有無
契約内容は個別に異なるため、宅建士に説明を受け、納得してから契約しましょう。
まとめ:不動産会社選びのチェックリスト
不動産会社を選ぶ際の最終的なチェックリストをまとめます。
会社の確認
- 免許番号を確認(公式サイト・店舗に掲示)
- 営業年数5年以上の実績があるか
- 取引実績・管理物件数を確認
- スタッフの対応力(問い合わせ時の対応速度・丁寧さ)
取引形態の確認
- 「仲介」か「売主物件」かを確認
- 仲介手数料の有無・金額を確認
- 契約内容(媒介契約の種類・期間・解約条件)を理解
査定の確認(売却の場合)
- 3社以上に査定を依頼
- 査定価格の根拠を必ず聞く
- 劣化・不具合を正直に申告
- 不当に高い査定に注意
2024年のトレンド活用
- バーチャルツアー・オンライン査定等のデジタルツールを活用
- デジタルツールで、より多くの買い手にアプローチ
不動産会社には、全国展開の大手から地域密着型まで様々な種類があり、それぞれ異なる強み・サービス内容を持っています。不動産の「販売(売主物件)」は仲介手数料不要、「仲介」は物件価格の3%+6万円+消費税が上限です。
査定は必ず3社以上に依頼し、査定価格の根拠を必ず聞いて比較検討しましょう。査定価格は「3ヶ月程度で売れる売却予想価格」であり、必ずしも実際の売却価格ではありません。
地域密着型不動産会社は、地域知識・柔軟な対応・地元ネットワークが強みです。免許番号・実績・契約内容を確認し、複数社を比較検討することで、信頼できる不動産会社を選びましょう。
2024年は、バーチャルツアー・オンライン査定等のデジタルツールが普及しています。これらを活用することで、より多くの買い手にアプローチし、適正価格での売却が可能になります。
契約内容は個別に異なるため、宅建士等の専門家に相談しながら、納得のいく不動産取引を進めてください。
