六本木のマンション購入が注目される理由
六本木は、東京都港区にある国際色豊かな繁華街と高級住宅街が共存するエリアです。都心の利便性と多様な住環境の選択肢があることから、シングル・カップルからファミリー層まで幅広い層に注目されています。
この記事では、六本木のマンション市場の価格相場、エリア別の住環境、治安、資産価値について、最新のデータと実態を元に解説します。
この記事のポイント
- 六本木の中古マンション平均価格は11,767万円、坪単価590.8万円/坪(178.7万円/㎡)と東京23区内でも高価格帯
- 駅北側(7・9丁目)はシングル・カップル向け、駅南側(元麻布・青山方面)はファミリー向けと、エリアにより住環境が異なる
- 過去3年で坪単価+31%上昇、資産価値が経年で低下しにくいエリアとされる
- 繁華街エリアは粗暴事件が多く治安に課題があるが、大使館付近や住宅街は警察のパトロールが多く安心
六本木のマンション市場の基礎知識
六本木のマンション市場を理解するには、エリアの立地特性、供給動向、価格推移を把握することが重要です。
(1) 六本木エリアの立地特性
六本木駅は、東京メトロ日比谷線、都営大江戸線が乗り入れており、都心主要エリアへのアクセスが良好です。駅周辺は六本木ヒルズや東京ミッドタウンなどの大規模複合施設が立地し、繁華街として賑わっています。
一方、駅から少し離れた元麻布エリアや青山方面には、高級住宅街が広がっています。mitainaによると、麻布・赤坂・青山と隣接しており、エリア全体の住環境が良好です。
(2) マンション供給の動向(新築・中古・リノベーション)
ノムコムによると、2025年には3月・4月・6月・7月・9月・10月・11月・12月完成のリノベーション物件が多数供給されています。また、2025年4月竣工の新築物件(総戸数13戸)も登場しており、市場は活況です。
SUUMOでは367件の中古マンション物件が掲載されており、豊富な選択肢があります。
(3) 価格推移と市場の活況度
ノムコムによると、2025年6月時点で中古マンション価格は前年比+59.97%上昇しています。一方、月次では-4.65%変動しており、価格変動が激しいことがわかります。
購入タイミングの見極めが重要なエリアと言えます。
価格相場と間取り別の購入予算
六本木のマンション価格は、東京23区内でも高水準です。ここでは、具体的な価格相場を見ていきます。
(1) 六本木の平均価格と坪単価
LIFULL HOME'Sによると、六本木エリアの中古マンション平均価格は11,767.2万円、平均坪単価は590.8万円/坪(178.7万円/㎡)です。
東京都23区内の駅全体・沿線のすべての駅と比べても高価格帯の地域に位置しています。
(2) 間取り別の価格帯(1K~3LDK)
IESHILによると、間取り別の価格帯は以下の通りです。
| 間取り | 平均価格 | 対象層 |
|---|---|---|
| 1K~1LDK | 約4,005万円 | シングル・カップル |
| 3K~3LDK | 約11,066万円 | ファミリー |
一人暮らし向けでも4,000万円前後、ファミリー向けでは1億円を超える価格帯となります。
(3) 東京23区内での価格比較
六本木は、東京23区内でも上位の価格帯に位置しています。麻布・赤坂・青山といった高級エリアと隣接していることが、価格水準を押し上げている要因の一つです。
購入予算は、他の23区内エリアと比べて高額になることを認識しておく必要があります。
エリア別の住環境と物件選びのポイント
六本木は、エリアにより住環境が大きく異なります。ここでは、対象層別におすすめのエリアを解説します。
(1) シングル・カップル向けエリア(駅北側:7・9丁目)
IESHILによると、シングルやカップルには駅の北側の六本木7丁目・9丁目エリアがおすすめです。駅から近く、利便性が高いことが特徴です。
繁華街に近いため、夜間の騒音や治安には注意が必要ですが、都心の利便性を最優先する場合には適しています。
(2) ファミリー向けエリア(駅南側:元麻布・青山方面)
IESHILによると、ファミリーには駅の南側、駅から少し離れた元麻布エリアが閑静な住宅街として適しています。また、青山方面の住宅街も治安が良く、落ち着いた暮らしができます。
mitainaによると、六本木エリアには公園・幼稚園・保育園・学校などの施設も意外と多く、ファミリー層でも住みやすい環境が整っています。
(3) 生活施設と周辺環境
六本木駅周辺には、六本木ヒルズや東京ミッドタウンなどの大規模複合施設があり、買い物・グルメ・エンターテインメントが充実しています。
一方、日常的な買い物は駅周辺のスーパーやコンビニを利用することになります。駅から離れた住宅街では、商業施設へのアクセスが若干不便になる点に注意が必要です。
治安・資産価値・購入時の注意点
六本木のマンション購入を検討する際には、治安と資産価値について正確に把握しておくことが重要です。
(1) エリア別の治安状況と粗暴事件の実態
mitainaによると、繁華街エリア(特に六本木3丁目)は粗暴事件が多く、2017年のデータでは暴行25件・傷害24件など50件の粗暴行為が発生しています。夜になると酔っ払いの姿や外国人同士の喧嘩が散見され、犯罪発生件数も多く治安は良くないとされています。
一方、大使館の影響か警察官がパトロールしている姿もよく見かけられ、駅から離れた元麻布・青山方面の住宅街は落ち着いた環境です。
物件選びの際には、繁華街からの距離や周辺の治安状況を慎重に確認することをおすすめします。
(2) 資産価値の推移と長期保有のリスク
IESHILによると、六本木エリアは年数が経過しても資産価値が低下しにくいとされ、坪単価を3年前と比べると+31%変化しています。長期保有でも売却リスクが低めのエリアです。
ただし、ノムコムのデータでは、月次で-4.65%変動するなど価格変動が激しいため、購入タイミングの見極めが重要です。
資産価値の推移は過去データに基づくものであり、将来を保証するものではないため、不動産鑑定士やファイナンシャルプランナーへの相談を推奨します。
(3) 購入タイミングと専門家への相談
価格相場は時期・物件により大きく変動するため、複数の物件を比較し、最新の査定を取得することが重要です。
マンション購入は個別の判断が必要なため、不動産業者・税理士・ファイナンシャルプランナー等の専門家への相談を推奨します。
まとめ:六本木のマンション購入判断
六本木のマンションは、都心の利便性と多様な住環境の選択肢が魅力です。シングル・カップルには駅北側(7・9丁目)、ファミリーには駅南側(元麻布・青山方面)が適しており、対象層により最適なエリアが異なります。
価格は東京23区内でも高水準ですが、資産価値が経年で低下しにくい特徴があります。一方、繁華街エリアは治安に課題があるため、物件の立地を慎重に選ぶことが重要です。
購入を検討する際には、エリアの特性、価格変動、治安状況を総合的に判断し、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
